近畿植物同好会 掲示板
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大阪市で見つかったカモノハシガヤBothriochloa ischaemum (L.) Keng 植村 修二 投稿日: 2023年08月24日 19:14:43 No.806 【返信】

 先週日曜日<2023年8月20日>、大阪市立自然史博物館で行われた同定会に藤井俊夫さんが「カモノハシガヤが見つかった」として、ビニール袋入りの植物を持ってこられました。きっと、近くで採ってこられたのでしょう、そう思いました。

 カモノハシガヤはヨーロッパ原産の帰化植物で、東京大学植物標本室(Herbarium of the University of Tokyo: TI)に1936年に福岡県で採集された標本があるようで、千葉、東京、沖縄で採集されています。

 同定会の終了後、体温を超える暑さの中、藤井俊夫さんに生えている場所に連れて行っていただきました。

 道路と舗道との間の路面間隙に多く生えていました。

 カモノハシガヤの画像が茨木 靖ら『南のイネ科ハンドブック』に載っていますが、なんとなく同じ植物とは思えないです。穂の色がいろいろあるのかもしれないです。

 藤井さんが見つけられたカモノハシガヤは、穂の形も色も在来種カモノハシIschaemum aristatum L. var. crassipes (Steud.) Yonek.のように見えます。

参考文献
 茨木 靖ら2020:南のイネ科ハンドブック、文一総合出版.
 勝山輝男2023:日本で記録されたイネ科オニササガヤ属とモンツキガヤ属、横浜植物会年俸 (52):29-35.


相良真佐美 投稿日: 2023年08月24日 21:00:54 No.807
>カモノハシガヤの画像が茨木 靖ら『南のイネ科ハンドブック』に載っていますが、なんとなく同じ植物とは思えないです。穂の色がいろいろあるのかもしれないです。

「南のイネ科ハンドブック」のカモノハシガヤについて、「植物研究雑誌 第96巻 第2号」の128ページの書評で、米倉浩司氏が129ページに、
『p. 74の「カモノハシガヤ」はカモノハシガヤではなくむしろp. 79と同じヒメオニササガヤではないかと思われる.』と述べています。

「植物研究雑誌 第96巻 第2号」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/96/2/96_96_2_11090/_pdf/-char/ja

ヒメオニササガヤ
http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zusyousai012.html
植村 修二 投稿日: 2023年08月25日 11:40:46 No.808
相良真佐美さん

 そんな報告があったのですね。どうもありがとうございました。

 植物体の画像は、米倉さんと同じ意見で、これだけみれば、私もヒメオニササガヤにしてしまいます。ただ、穂の画像でみると、オニササガヤ属Dichanthiumではなく、モンツキガヤ属Bothriochloaになると思います。『南のイネ科』にでている植物は東南アジアなどを原産とする帰化植物オオモンツキガヤBothriochloa pertusa (L.) A. Camusかもしれないです。間違っていましたらごめんなさい。

 この仲間の同定は苦手で、以前、標本を預かったまま震災で失ったことがありました。

 
小穂の構造を調べるべきです 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月25日 17:34:08 No.813
写真では、生育環境、季節、成熟段階で異なる印象を持つことが良くあります。変異の極端な場合の写真が載っているかもしれない。
間違った写真が載っていることもよくある。
(インターネットで学名を使って、原産地の画像を多数閲覧すべきと思います)

イネ科の仲間は小穂の構造を調べることが必須です。
イメージに惑わされずに、顕微鏡を使って解剖してみるべきだと思います。
(記載している植物の説明とは全く異なっている写真が掲載されていることもよくあります)

以下、各種siteから、解剖図などを挙げます。
efolas@orgの、Flora of Chinaが、詳しい図を描いています。
******************************************
●Dichanthium aristatum (Poiret) C. E. Hubbard:オニササガヤ
sentence
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200025243
★Fig.846.の、10.
http://www.efloras.org/object_page.aspx?object_id=95175&flora_id=2
http://www.soilcropandmore.info/crops/Grasses/Medio_bluestem/diar5_002_php.jpg
果実の画像がある

******************************************
●Dichanthium annulatum (Forsskål) Stapf:ヒメオニササガヤ
sentence
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200025242
★Fig.846.の、1-9。
http://www.efloras.org/object_page.aspx?object_id=95174&flora_id=2
https://keyserver.lucidcentral.org/weeds/data/media/Html/dichanthium_annulatum.htm
果実の画像がある。

******************************************
●Bothriochloa ischaemum (Linnaeus) Keng:カモノハシガヤ
sentence
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=242308849
★Fig.851の、1-7.
http://www.efloras.org/object_page.aspx?object_id=95748&flora_id=2
https://sagebud.com/yellow-bluestem-bothriochloa-ischaemum
https://sagebud.com/cane-bluestem-bothriochloa-barbinodis
(Related Plantsの、Cane Bluestemの果実写真)
果実の画像がある
******************************************
●Bothriochloa pertusa(Linnaeus) A. Camus:オオモンツキガヤ
sentence
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200024960
★Fig.852.の1-5.
花序の分枝が鳥足状ではないので、除外される。
******************************************
護頴表面の毛の状態(護頴先端部付近の毛の長短)
芒の屈曲位置(1ケ所か、2ケ所か:芒のねじれる度合い)などが区別点になると思います。

私の観察では、花序の下は無毛、芒は1か所で屈曲、ねじれも少ない。

オニササガヤ(Dichanthium aristatum):花序の下の軸は毛でおおわれている
ヒメオニササガヤ(Dichanthium annulatum):花序の下の軸は無毛である。果実は、芒が2回屈曲している。
カモノハシガヤ(Bothriochloa ischaemum):花序の下は無毛。果実は、芒が1回屈曲、ねじれは少ない。
上記、3種の中では、カモノハシガヤに最も一致すると思います。
(カモノハシガヤは、変種も入れて、synonymが30種近くもあります。これだけの変異がある植物を、たった1枚の写真で判断するのは危険です。)
Kew GaerdenのPOWOを参照。(Synonym listがある)

他に、候補植物があるなら、挙げてください。
検討します。
******************************************
Bothriochloa:熱帯から亜熱帯に30種が分布する。
Dichanthium:アフリカから南アジアにかけて、20種が分布する。
以上、Flora of Chinaより。
http://www.efloras.org/

分布はKew Gardenの、POWO(Plants of the World online)より
https://powo.science.kew.org/
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:295954-2#distributions
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:328302-2#distributions


愛知県 ホンゴウソウはリスト外 相良真佐美 投稿日: 2023年08月23日 13:29:21 No.804 【返信】

ホンゴウソウは愛知県では、近年急激に増加し「レッドデータあいち2020」からリスト外になりました。

---------------------------------要約------------------------------------
レッドデータブックあいち2020  ホンゴウソウ 
 【除外理由】愛知県では最近多くの新産地が発見された。
 
 【現在の生育状況/増加の要因】 2001年「絶滅」→ 2015年「準絶滅危惧」→ 2020年「リスト外」
 
 里山の森林化によって、近年急激に増加している植物と思われる。
 ただし、新産地の多くが開発事業に伴う環境影響評価のための調査で発見されていることからも明らかなように、開発圧力も大きい。
--------------------------------------------------------------------------
原文は以下です。
https://tinyurl.com/274w5nxu
https://kankyojoho.pref.aichi.jp/rdb/index.html

また、龍崎吉伸さん著「~東三河~野の花たちの歳時記」(2020)の324ページにも
 「最近は大規模開発行為の前に、詳細な環境調査が義務付けられるようになった。アセスメントを請け負うプロの目が、ホンゴウソウを数多く見つけ出してきた。
 ・・中略・・まさかの事態に関係者一同唖然としている。」
とのことでした。
里山に人手が入らなくなり原生林化する流れは拡大しているので、他の地域でもホンゴウソウがたくさん見つかるかも、と秘かに思っています。
相良真佐美 投稿日: 2023年08月25日 17:08:10 No.812
先日、ある方からホンゴウソウの今年7月に撮影した画像を送っていただきました。
5~6年前から探し、愛知の湿地で初めて出会い感激。4年前から愛知県、兵庫県、その他を毎年数回、定点観察しているそうです。
「ただ近年はどこにでも見られるようになったり、見つける方が増えたのもあり貴重種ではなくなりました。」とのことでした。
 
また、ホンゴウソウ科、ヒナノシャクジョウソウ科などは菌従属栄養植物としてアーバスキュラー菌根菌と共生するので、
ヒナノシャクジョウも同じような環境で見つかります。ヒナノシャクジョウと並んだ画像も送ってもらいました。
 
【参考】アーバスキュラー菌根とは? (北海道大学大学院農学研究院 根圏制御学分野)
 http://lab.agr.hokudai.ac.jp/botagr/rhizo/RhizoCont/WhatAM.html

掲示板に投稿してもOKと許可をもらいましたので代理で投稿します。




舞鶴のコウホネ(と考えている)個体群 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月10日 12:35:46 No.777 【返信】

昨日、京都府舞鶴市のため池でコウホネの調査をしてきました。
ハンゲショウ、カキツバタ、ハタベカンガレイ?などがありました。
周囲は、外来のキショウブ、ショウブなどが優占し、カキツバタは点在する程度。
胴長をつけても、ぬかるみで膝までつかると、泥に足が捕まって抜けなくなる。
(典型的なコウホネと考えている個体:抽水葉は、直立している)


●以下、以前のコウホネ(Nuphar)関係の投稿
六甲高山植物園に植えている河骨は、サイコクヒメコウホネ? 藤井俊夫 投稿日: 2023年06月05日 23:02:04 No.675 【返信】
サイコクヒメコウホネ? 山本和子 投稿日: 2023年06月07日 15:11:03 No.677
サイコクは、雑種なのでDNA判定が必要です 藤井俊夫 投稿日: 2023年06月07日 19:51:04 No.679
サイコクヒメコウホネです 藤井俊夫 投稿日: 2023年06月10日 16:42:36 No.690
サイコクヒメコウホネ? 山本和子 投稿日: 2023年06月10日 15:46:06 No.689 【返信】
ヒメコウホネ 山本和子 投稿日: 2023年06月16日 17:06:17 No.711 【返信】


コウホネ類(Nuphar):コウホネ、サイコク、オグラの形態写真 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月24日 14:51:22 No.805
Nuphar属(こうほね、サイコクヒメコウノヘ、オグラコウホネ)の比較写真です。
ヒメコウホネの根茎を見てみたい...

写真は、いずれも
左から
コウホネ:京都府舞鶴市(8月)
サイコクヒメコウホネ:兵庫県宝塚市(8月)
オグラコウホネ:兵庫県三田市(8月)

雑種のサイコクが、大きくなる傾向がある。
花や、葉身、葉柄、根茎も大きく、太く見える。
葉身が大きい分、その重さに葉柄が耐え切れずに、枝垂れるのかもしれない?

暑い時期の調査は、(胴長で、どぶさらいだが)水辺に限る。
西舞鶴駅近くの川で、ヒメミクリの果実があった。




ノジギクの原記載など 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月22日 13:20:21 No.801 【返信】

●ノジギクの記載
(下記文献に、原記載や図の掲載された書籍がまとめられている)
Nakai,T. 1928. Notulae ad Plantas Japoniae & Koreae XXXVI. B.M.T. 42(502):451-479.
THE BOTANICAL MAGAZINE Vol. XLII. No. 502
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/42/502/42_502_451/_pdf/-char/ja
p.459-460.に、牧野が記載した文献および、イラストの掲載された書籍が載っている。
以下、Nakai(1928)の引用です。
******************************************
871) Chrysanthemum japonense NAKAI, sp. nov.
Syn. Chrysanthemum sinense var. sinense MAXIMOWICZ apud
MAKINO, Illus. Fl. Jap. I. no. 8. Pl. XLVIII. (1891); non Pyrethrum sinense var. sinense MAXIMOWICZ.
Chrysanthemum sinense var. spontaneum MAKINO in Tokyo Bot.Mag. XXIII. p.18 (1909).
-MATSUMURA, Ind. Pl. Jap. II. pt2. p. 638(1912).
Chrysanthemum morifolium β. genuinum f. japonense MAKINO in Tokyo Bot. Mag. XXVI. p. 216, fig. XVIII. (1912)
-MAKINO & NEMOTO, Fl. Jap. p. 42 (1925).

******************************************
上記文献から、牧野の和名発表、植物画の発表をたどると、以下のようになる。

●牧野が和名を命名(1890)
牧野富太郎。1890。日本植物報知(第九)。植物学雑誌。4(46):450-454.
p19. (5) Chrysanthemum (Pyrecthrum) sinense Sabin. のぢぎく(新称)。
「産地ハ即チ土佐國吾川郡川口ニテ仁淀川ノ上流ニ沿ヘルノ地ナリ予ハ早晩之レガ圖ヲ公ニスルノ好機會アルヲ信ズ。」
と記述している。この後に、精緻な図を図鑑などに掲載したと思われる。
上記、Nakai(1928)が発表した学名が、正式な記載となる。C.sinenseの変種ではなく、新種として位置付ける。
(国際植物命名規約により、英語などで出版された印刷物が正式な発表とみなされる。日本語は不可。)

●ノジギクの図を発表
MAKINO, Illus. Fl. Jap. I. no. 8. Pl. XLVIII. (1891)
牧野富太郎。1888-1891.日本植物志圖篇:第1巻(第1-11集)。東京。

●牧野がC.sinenseの変種とした。
Chrysanthemum sinense var. spontaneum MAKINO in Tokyo Bot.Mag. XXIII. p.18 (1909).
Makino,T. 1909. Observations on the Flora of Japan.(Continued from vol. XXII. p. 176.). B.M.T. 23(265): 11-23.(p18-p19.)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/23/265/23_265_11/_pdf/-char/ja

●松村の図鑑で、図を掲載。
-MATSUMURA, Ind. Pl. Jap. II. pt2. p. 638(1912).
松村任三(監修)。1911-1921.新撰植物圖編。東京。
(第1編第1集から第4編第6集まで、24冊を出版している)


MAKINO in Tokyo Bot. Mag. XXVI. p. 216, fig. XVIII. (1912)
Makino,T. 1912. Observations on the Flora of Japan. (Continued from p .184.). B.M.T.26(307):208-222.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/26/307/26_307_208/_pdf/-char/ja

●ノジギクの図が掲載されている。
MAKINO & NEMOTO, Fl. Jap. p. 42 (1925)
牧野富太郎・根本莞爾。1925.日本植物総覧。日本植物総覧刊行会, 1925.9。東京。
******************************************
●ナカガワノギクの記載(Chrysanthemum yoshinaganthum Makino ex Kitam.)
Kitamura,S. 1938. ExpositionesPIantarumNovarumOrientali-Asiaticarum 3. ACTA PHYTOTAXONOMICA ET GEOBOTANICA. 7(2):63-71.(p.69-70)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunruichiri/7/2/7_KJ00002594474/_pdf/-char/ja
ワカサハマギクなども、命名している。
(これも、牧野が(日本語で?)命名したが、未発表で、裸名(無効名)になるので、北村四郎が正式に発表したことになる。)

北村四郎。1938.ナカガハノギクに就て。植物分類,地理。7(3):201-203.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunruichiri/7/3/7_KJ00002594498/_pdf/-char/ja
学名発表の経緯について述べられている。


*************●以下は、ジャーナルのバックナンバー検索siteです●**************
①B.M.T.:植物学雑誌(Botanical Magazine Tokyo)
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jplantres1887/1/0/_contents/-char/ja
②J.J.B.:植物研究雑誌(The journal of Japanese Botany)
https://www.jjbotany.com/
③Y-list:植物の学名、原記載文献の出典がまとめられている。
http://ylist.info/ylist_simple_search.html
④植物分類学会
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/bunruichiri/list/-char/ja
⑤旧:植物地理分類学会(北陸の植物)→植物分類学会に統合

国立国会図書館の検索siteも有効です
https://iss.ndl.go.jp/


●上記に載っていない植物は、The Plant List や、 International Plant Name Index(IPNI)で、調べる。
The Plant List (formaly Plant Working List)
http://www.theplantlist.org/
International Plant Name Index(IPNI:言わずと知れた、Kew Indexの電子版)
https://www.ipni.org/

写真
1枚目:姫路市木場の小赤壁(岩場)
2枚目:小赤壁(拡大)
3枚目から5枚目:小赤壁のノジギク(6倍体)
6枚目:奄美大島、あやまる岬のオオシマノジギク(10倍体)葉が丸い傾向がある。




コオニユリ 西村徹也 投稿日: 2023年08月19日 19:39:04 No.798 【返信】

本日、8.19(土)、大和葛城山(御所市)を歩いてきました。
コオニユリ(小鬼百合)の花が咲いていました。
*コオニユリ{ユリ科、ユリ属}
【写真】;コオニユリ(標高約950m)


相良真佐美 投稿日: 2023年08月20日 00:48:20 No.799
長野県白馬村で見たコオニユリです。またもや、アサギマダラ ♀ です。

相良真佐美 投稿日: 2023年08月20日 07:43:59 No.800
昨日のX(旧ツイッター)には、富士山にもアサギマダラが飛来したとありました。
以前オーストラリアから翅にナンバリングしたのが、日本に飛来したと聞いたことがあります。
https://twitter.com/mushphoto/status/1692699064893423742?s=20


NHK朝ドラ『らんまん』第19週「ヤッコソウ」で槙野万太郎が採集した植物 植村 修二 投稿日: 2023年08月18日 11:42:39 No.790 【返信】

 昨日、大学時代の友人と会う機会があり、NHKの朝の連続テレビ小説(朝ドラ)『らんまん』に登場してくる植物で話が盛り上がりました。

 8月10日放送の第19週「ヤッコソウ」で、槇野万太郎が地元の山元虎鉄くんと出会う直前、万太郎はとても小さなか細い植物を採集しているシーンがあったようです。

 さて、この植物は何だろう? 友人はホンゴウソウだと言ってます。

 私は、サルオガセは記憶にあったのですが、その場面はじっくり見ておりませんでしたので何とも言えなかったです。

 ホンゴウソウ、私は水田光雄さんに案内していただいて、今年はじめて実物を見ることができました。

 ただ、とっても小さくうまくデジアメで撮影できませんでした。もちろん、私の技術が足らないせいで・・・

 もし、新明な画像お持ちでしたらアップしてほしいです。


ホンゴウソウの原記載 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月18日 12:46:23 No.791
●ホンゴウソウ:Sciaphila nana Blume
名前の由来
当時の三重郡本郷村(現・四日市市楠町本郷)で採集された。

●1902年に、牧野富太郎が新種、Sciaphila japonica Makinoとして植物学雑誌に発表。B. M. T. 16: 211 (1902)。
T.Makino.1902. Observations on the Flora of Japan. (Continued from p. 202.). B.M.T.16(190): 211-212.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/16/190/16_190_210/_pdf/-char/ja
後に、上記「Sciaphila nana Blume」の、synonymにされる。

ついでに、ツチトリモチも次項で記載している。

●基準標本産地で、探索が始まったようです。
牧野命名「ホンゴウソウ」、由来の地で再発見を共に「腹ばい探索」! 学芸員に住民も協力 四日市/三重(毎日新聞:2023/6/19 地方版)
https://mainichi.jp/articles/20230619/ddl/k24/040/077000c

●最近は、移植による保全も検討されているようです。
宮﨑 萌未・佐々木 晶子・金行 悦子・小倉 亜紗美・木下 晃彦・中坪 孝之。2015.
菌従属栄養植物ホンゴウソウの保全─生育環境の解明と移植─。保全生態学研究。20:213-220.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hozen/20/2/20_KJ00010232610/_pdf/-char/ja

●報花昆虫の研究も出てきました
根本秀一・・末次健司・・堀江 満・黒沢高秀。2018.福島県初記録のホンゴウソウ(ホンゴウソウ科)とその訪花昆虫の報告。植物地理・分類研究。66(1)71-73.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/chiribunrui/66/1/66_0661-11/_pdf/-char/ja
相良真佐美 投稿日: 2023年08月18日 13:00:27 No.792
>8月10日放送の第19週「ヤッコソウ」で、槇野万太郎が地元の山元虎鉄くんと出会う直前、万太郎はとても小さなか細い植物を採集しているシーンがあったようです。
>さて、この植物は何だろう? 友人はホンゴウソウだと言ってます。

末次健司さんは、ウスキムヨウランとツイッターで述べられています。これではないでしょうか
https://twitter.com/tugutuguk/status/1689574428605325312?s=20
ウスキムヨウラン(Lecanorchis kiusiana Tuyama)の原記載(薄黄無葉蘭) 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月18日 14:05:57 No.793
●ウスキムヨウラン(Lecanorchis kiusiana Tuyama)の原記載(薄黄無葉蘭)

(いくつかの図鑑類には「ウスギ」と書かれていますが、「ウスギ」ではなく、「ウスキ(薄黄)」です)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/30/6/30_30_6_3879/_pdf/-char/ja

Norn. Jap. Usuki-muyoran (nov.)
Spec. Typ. Japan;Kiusiu: Satsuma, Isagun, Yamano, Zissodani, alt. 400 rn
in humis secundurn rivulo (leg. Daisuke Shiruizu, Apr. 14, 1954, 'type in Herb. Mus. Sci. Nation., Tokyo).
採集地は、九州(薩摩)です。基準標本は科博にある。

ムヨウラン属は、日本で20種類ぐらい見つかっている。
花の時期にしか発見されないし、出現時期が限られる。おまけに押し葉にすると、花の外部形態がわからなくなる、分類が遅れている植物です。
最近はDNA鑑定を駆使して分類の再検討が行われています。
●Michihisa Takashima, Yumi Yamashita, Akihiko Kinoshita,Mineo Ohta, and Tomohisa Yukawa.2019.
Taxonomic Status of Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz. (Orchidaceae)。Bull. Natl. Mus. Nat. Sci., Ser. B, 45(3), pp. 119–129,
https://www.kahaku.go.jp/research/publication/botany/download/45_3/L_BNMNS_B45-3_119.pdf
ホンゴウソウ 相良真佐美 投稿日: 2023年08月18日 14:52:53 No.794
>もし、新明な画像お持ちでしたらアップしてほしいです。

昨年夏に撮影したホンゴウソウです。ヒナノシャクジョウの近くに、たくさん咲いていました。雄花も雌花も見られました。


植村 修二 投稿日: 2023年08月18日 23:30:06 No.796
相良真佐美さま

 素晴らしいホンゴウソウの画像と情報提供、ありがとうございました。
植村 修二 投稿日: 2023年08月18日 23:36:48 No.797
相良真佐美さま、藤井俊夫さま

 ウスキムヨウランだったのですね。

 私は果実期の個体を1株だけ見たことがあります。

 ホンゴウソウよりは大きかったですが、うまく撮れなかったです。

 どんな植物だったか、NHKプラスで『らんまん』のこの場面もう一度見てみます。

 ありがとうございました。


矢田部教授は8月9日に石鎚山に行かなかった 相良真佐美 投稿日: 2023年08月18日 20:32:01 No.795 【返信】

NHKドラマ「らんまん」で、「山元虎鉄」(寺田心)という少年の実在モデルは2人いるとされています。
 1人目「山本一」  中学教師で、引率した生徒がヤッコソウを見つけ、採集品を牧野富太郎に送り検定を依頼。
 2人目「吉永虎馬」 教師で若い時から牧野富太郎の植物採集に従事。牧野の9歳年下。キレンゲショウマを発見。
2人の名前を合成してドラマでは「山元虎鉄」となりました。

キレンゲショウマは矢田部良吉教授(ドラマ:田邊教授)が発見しましたが、吉永虎馬は記載に誤りがあるとしました。

  吉永虎馬は「キレンゲショウマ発見当時の話」として植物研究雑誌 7 巻 2 号 に掲載 発行日: 1930/10/23。
  以下が原記載です。タイトルは43ページ。本文は44~53ページです。
  https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/7/2/7_7_2_907/_pdf/-char/ja

 吉永虎馬は上記の本文に詳しく書いていますが、簡単にまとめると
 
1888 年
 8月3日 吉永虎馬が伊予国石槌山北側で宿泊した小屋から水くみのため100m下った渓間で本種を発見、採集した。
 8月7日 ちょうど土佐経由で石槌山に採集旅行に来ている矢田部博士に検定してもらうため、宿泊先に行き採集品を見てもらった。
     博士は「黄花でレンゲショウマに似ているのでキレンゲショウマとでもしておくが、東京へ持ち帰り調べる」となった。
 8月9日 一行は石槌山に向かったが、途中の名野川山国有林路傍で同種が見つかり採集し、石槌山には誰も行かなかった。
1890年
 10月   虎馬の兄が博士から果実採集を頼まれ、石槌山産のつもりで果実を送ったが、黒瀧山産と気づき、博士に産地訂正を依頼した。
 12月10日 矢田部博士は「植物学雑誌 4巻46号発行」
     
ということで、吉永虎馬は「キレンゲショウマ発見当時の話」の48ページに
 (1)矢田部博士が、1888年8月9日に石槌山(現・石鎚山)で自分が新種を発見したと発表。名野川山産を石槌山産と偽って標本にした。
 (2)論文用に兄に果実送付の依頼あり、間違えて石鎚山から40kmほど離れた黒瀧山産を送り、すぐに訂正をしたが石槌山産と同一場所と記述。
と書いています。
後編は牧野富太郎の話として、矢田部良吉博士は強情で、見栄っ張りで、権威に傷をつけられるのを心配する人と、半分愚痴がつづられています。
矢田部博士が亡くなってから30年経っても、牧野富太郎と吉永虎馬の二人は、矢田部博士の相当つらい思い出が消えないようです。


《添付画像》
 先日、藤井先生からも紹介がありましたが、吉永虎馬が異議を唱えている矢田部教授の新属発見の記載は以下です。
 植物学雑誌 4巻46号 1890 年(明治23年)12月10日発行 A New Genus of the Order Saxifragaceæ. Ryokichi Yatabe 
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/4/46/4_46_433/_pdf/-char/ja
 
 添付画像は、その中の矢田部教授が発見した場所と果実の入手についての、434ページの英文の抜粋と拙訳です。

確かに矢田部教授が中心となって検定したので、発見者は矢田部良吉としてもいいと思いますが、
その時は行かなかった石鎚山に行ったとしたり、採集品や果実を石鎚山産と偽る必要はなかったと思います。




●ヤッコソウ、キレンゲショウマの原記載です● 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月16日 18:33:29 No.788 【返信】

****************●ヤッコソウの原記載●********************************************************

●ヤッコソウの原記載
牧野富太郎。1909.新属新種やっこさう。Mitrastemon yamamotoi Makino gen. et sp. nov.ニ就テ。in雑録。植物学雑誌。23(4):314-329。(326)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/23/270/23_314/_pdf/-char/ja
※ これも、新属新種なのに、雑録の中で発表している。(図まであるのに?)。英語の簡単な記載文がある。
●英文での発表
Makino,T. 1914. Observations on the Flora of Japan  (Continued from Vol. XXVII. p. 258.). Bot.Mag.Tokyo. 28(325):20-30.(20).
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/28/325/28_325_20/_pdf/-char/ja
以下の数行で文献を記述している。
Mitrastemon Yamamotoi MAKINO in Bot. Mag., Tokyo, XXIII. (1909), p. 326 cum fig. (Miscel.), et 1. c. XXV.
*******************●以下、ヤッコソウに関する最近の話題●****************************************
●ヤッコソウの花粉を食べる動物
*三原 菜美(鳥取県博),川口 利奈,矢原 徹一(九大・理)。屋久島におけるサワガニによるヤッコソウ花粉の摂食。
日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島)。一般講演(ポスター発表) PB2-120 (Poster presentation)。
https://www.esj.ne.jp/meeting/abst/61/PB2-120.html

●スズメバチ、ゴキブリやカマドウマは花粉媒介者として働く!? ~嫌われものたちの意外な役割を解明~(2019.Jan.08:神戸大学理学研究科)
https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2019_01_08_01.html
・論文タイトル
“Social wasps, crickets and cockroaches contribute to pollination of the holoparasitic plant Mitrastemon yamamotoi (Mitrastemonaceae) in southern Japan.”
[doi] https://doi.org/10.1111/plb.12889


●最近は、ヤッコソウはラフレシア科から独立したヤッコソウ科とする論文が発表されています。

●aniel L Nickrent, Albert Blarer, Yin-Long Qiu, Romina Vidal-Russell, Frank E Anderson. 2004.
Phylogenetic Inference in Rafflesiales: the Influence of Rate Heterogeneity and Horizontal Gene Transfer.
https://opensiuc.lib.siu.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1006&context=zool_pubs
OPEN SIUC. (Southern Illinois University Carbondale Piblication)
遺伝子の水平伝搬の影響に関する論文です。
Fig.5.で、Mitrastemon(緑色)、と、Rafflesia(赤色)が離れているが、この間で遺伝子の水平伝搬が起こっているというグラフです。
*********************●近似種●***********************************************
●Mitrastemon (only two species)東アジアおよび中米に分布する。
There are two known species. M. matudae is found in Central America, while M. yamamotoi is found in Southeast Asia and Japan.

 distribution map of Mitrastemon
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:27045-1
 分布:日本、var.kanehiraeが、台湾に分布する。(ヒシガタヤッコソウ)
ついでに、
都立大牧野標本館(MAK)のロゴは、ヤッコソウです。

●ヒシガタヤッコソウの原記載。【植物学研究雑誌】
Makino,T. 1928. A contribution to the knowledge of the flora of Japan. (continued from p.14). J.Jpn.Bot. 5(4):18.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/5/4/5_5_4_594/_pdf/-char/ja

●メキシコヤッコソウ(Mitrastemon Matudai YA1IA111IoTo, sp. nov.)の原記載。【植物学雑誌】
Y. Yamamoto, 1936. Species Nova Mitrastemonacearum (Raffle- siacearum) ex Mexico. Bot. Mag. (Tokyo). 50(598):539-541.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/50/598/50_598_539/_pdf/-char/ja

****************●キレンゲショウマの原記載●*******************************************************

学名: Kirengeshoma palmata Yatabe
和名:  キレンゲショウマ
B. M. T. 4: 433, t. 18 (1890); Makino in B. M. T. 25: (396) (1911, new to Kyushu);

Ryokichi Yatabe, Sc. D. 1890. A New Genus of the Order S.axifragacere. B.M.T. 4(46):433-435.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/4/46/4_46_433/_pdf/-char/ja
線画あり。

牧野富太郎。1911.雑録:きれんげしょうま九州ニ産ス。植物学雑誌。25(297):396-397.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/25/297/25_396/_pdf/-char/ja
土佐で採集したいきさつが記述されている。

●分布:日本、朝鮮半島、中国。
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:791768-1


パラグアイオニバスの花 辻本 穣 投稿日: 2023年08月13日 21:33:27 No.782 【返信】

夜に開花する植物、パラグアイオニバスの授粉を行ってきました。
2日目の花から花粉がでるので、1日目の花に花粉を付けます。

1枚目が1日目の花
2枚目が2日目の花


オオオニバス類について、送受粉機構など 藤井俊夫 投稿日: 2023年08月15日 13:32:03 No.785
オオオニバスなどについて(送受粉関係も)
***************************************
●オオオニバス
学名: Victoria amazonica(1850)
Ann. Mag. Nat. Hist., ser. 2 6: 310 1850.
南米のアマゾン川流域に生育し、属名の Victoria はイギリスのビクトリア女王に、種小名の amazonica はその生育地にちなんで命名された。
夕方から咲き始め、はじめは白色であるが、翌日にはピンク色に変化する。送粉者となるのは主にコガネムシ科の甲虫であり、強い匂いに誘引されて1日目に訪花したものが花に閉じ込められ、2日目に花粉をつけたものが放たれる。
雌性先熟(1日目は雌しべが成熟し受粉する。2日目は雄蕊が成熟し花粉をつけた甲虫(Beetle)が花から脱出する。
まる1日、花の中に閉じ込められ、柱頭盤を囲むデンプンに富む偽柱頭がコガネムシ類の餌となる。
分布図
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:605776-1
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:605776-1#distributions

●パラグアイオニバス
学名: Victoria cruziana(1840)
Ann. Sci. Nat., Bot., sér. 2, 13: 57 1840.
種小名の cruziana はボリビア・ペルー大統領であったアンドレス・デ・サンタ・クルスにちなんで命名された。
南米のブラジル、アルゼンチン、パラグアイに分布する。
分布図
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:605778-1
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:605778-1#distributions

以上、解説は日本語版Wikipediaより。
********************************
●最近、新種が見つかった。(ボリビアオオオニバス)
Victoria boliviana Magdalena & L.T.Sm.(2022)
●Kew gardenで、新種のオオオニバスが見つかったニュース(2022年)
https://www.cnn.co.jp/fringe/35189980.html
https://www.bbc.com/news/science-environment-61725827
●英語版Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Victoria_boliviana
https://en.wikipedia.org/wiki/Victoria_(plant)
https://www.ipni.org/n/77300986-1
分布図
https://powo.science.kew.org/taxon/77300986-1

●花の断面図(V. bolivianaの、原記載論文)
Lucy T. Smith,Carlos Magdalena,
corresponding author Natalia A. S. Przelomska, Oscar A. Pérez-Escobar, Darío G. Melgar-Gómez, Stephan Beck, Raquel Negrão, Sahr Mian, Ilia J. Leitch, Steven Dodsworth, Olivier Maurin, Gaston Ribero-Guardia, César D. Salazar, Gloria Gutierrez-Sibauty, Alexandre Antonelli, and Alexandre K. Monro
2022.
Revised Species Delimitation in the Giant Water Lily Genus Victoria (Nymphaeaceae) Confirms a New Species and Has Implications for Its Conservation.
Front Plant Sci. 2022; 13: 883151.
Published online 2022 Jul 4. doi: 10.3389/fpls.2022.883151
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9289450/

1日目の花は、雌蕊が成熟し、花粉を受け入れる準備ができている(蕾の状態で、昆虫が花に潜りこんでいく)
 この期間中(1日間)、昆虫は花の中に閉じ込められ、栄養豊かな花盤部分を食べながら交尾を行う。
2日目の花は、雄蕊が成熟し、花が開くので、中に閉じ込められていた昆虫が花粉をつけて他の花へと旅立っていく。
夜咲き熱帯スイレンの観察会 相良真佐美 投稿日: 2023年08月15日 15:38:51 No.786
辻本さんを差し置いてお節介ですが「夜間特別開園―夜咲き熱帯スイレン観察会―」の紹介です。
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大阪公立大学附属植物園は2023年9月1日(金)・2日(土)の2日間「夜間特別開園」を実施します。
また、2日(土)には「夜咲き熱帯スイレンの観察会」を開催します。

●夜咲き熱帯スイレンの開花の様子を観察できます
通常は閉園している17時から開園し、20時30分まで観察いただけます。
夜咲き熱帯スイレンの花は、夜19時頃から咲き始め、翌朝9時頃に閉じ、これを2日間繰り返します。
夜間に色鮮やかな花を咲かせ、強い芳香を出すことで夜行性昆虫を誘引し、花粉を送粉してもらうのが特徴です。
●専門家による解説を実施
9月2日(土)は18時から30分間、当園のスタッフや本学理学研究科 厚井 聡准教授が、夜咲き熱帯スイレンの開花の仕組みを解説します。
また、夜咲き熱帯スイレンの仲間であるパラグアイオニバスも観察します。
葉の裏側や内部構造、さらには花の断面を観察し、巨大な葉が水面に浮く仕組みや、昆虫を巧みに利用した送粉様式について説明します。
https://www.omu.ac.jp/event/entry-01752.html
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10年前に参加した時は、飯野教授(元園長)から、1日目に閉じ込められた送粉者が、2日目に出てくる詳しい説明を現地で聞けました。
辻本 穣 投稿日: 2023年08月15日 17:42:53 No.787
藤井 様
相良 様

補足説明及び、園のイベント案内をありがとうございます。

2016年よりパラグアイオニバスの授粉にチャレンジしてきました。
最初は雌蕊、雄蕊の場所すらわからず、元園長(岡田先生)に聞いたりしていました。
自然交配するには、送粉者の甲虫がいないので、園内では難しいのではないか?といわれいいました。
そこで、人工授粉することにしたのですが、コロナ禍で勤務体制も一部変わり、花の開花時期の確認もできなくなり、授粉作業も滞りました。
しかし、少しではありますが種ができていました。
何らかの甲虫が(虫)園内のパラグアイオニバスの送粉者になっているのです。
次は、この送粉者を突き止めたいです。


ヒヨドリバナ 西村徹也 投稿日: 2023年08月12日 23:00:19 No.781 【返信】

本日、8.12(土)、金剛山(御所市)を歩いてきました。
ヒヨドリバナの花が咲いていました。
アサギマダラが花の蜜を吸っていました。
*ヒヨドリバナ{キク科、ヒヨドリバナ属}

【写真】;ヒヨドリバナ(標高約1080m)


相良真佐美 投稿日: 2023年08月14日 14:23:39 No.783
アサギマダラは、後翅に黒斑があれば雄と分かります。
ご参考に伊吹山のヨツバヒヨドリ、サラシナショウマのアサギマダラです。


西村徹也 投稿日: 2023年08月14日 16:25:56 No.784
相良様
後翅に黒斑がありますので♂です。
ありがとうございました。




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