ぽつんと囲炉裏端


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蟻、蜂に関する質問や観察例などの情報交換、業務連絡を目的とします。 販売物の同定依頼はご遠慮ください。
管理人@スラダケ(日本産アリ類観察録)
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たね スラダケ 投稿日: 2022年10月17日 12:43:24 No.279 【Home】 【返信】

コセンダングサとチヂミザサにやられました。秋の山を忘れていました。
茨城のズボンはカッパにしようかな・・・。


カドフシアリ つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 14:37:25 No.273 【返信】

 今回は、カドフシアリです。
 採集後に入手した文献です。
………………………………………
『生まれたときから翅をもたず形態的に働きアリに似ていながら、きちんと繁殖を行うメスが存在する。これが、中間型女王アリと呼ばれるメスカーストである』
『コロニーサイズは小さく(働きアリの数は平均30個体前後)、行動範囲も狭い(数メートル4方)。ミミズ、トビムシ、甲虫の幼虫などを主な餌としている。本州では土中に生息しているためコロニーの採取は困難だが、北海道ではシダの地上根や朽ち木、クルミの中などに営巣するため、採集は比較的簡単だ』
村上貴弘(北海道大学) 遺伝 2005年9月号(59巻5号)P.76-79
………………………………………
カドフシアリ Myrmecina nipponica における中間繁殖カーストの形態発生学的解析と社会生物学的意義
*宮崎 智史, 村上 貴弘, 東 典子, 東 正剛, 三浦 徹
© 2005 日本生態学会大会講演要旨集 第52回日本生態学会大会 大阪大会セッションID: P2-148
………………………………………
寒冷適応したカドフシアリの無翅女王におけるheat shock protein遺伝子の低温応答
*宮崎智史(玉川大学, 富山大学), 前川清人(富山大学)
日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨 一般講演(ポスター発表) P2-C-100 (Poster presentation)
………………………………………
 採集したのは、冬場にハラクシケアリを採集していて、出て来たからです。五斗蒔だったので同定することにしました。他の地域だったら見なかったことにしたでしょうね。同定するとカドフシアリになります。でも「働きアリの数は平均30個体前後」とあります。じゃあ、何だと、同定は向いていないなあ、と。
 写真は、採集直後2018年12月13日 2019年6月ブルードが多い 同卵塊 


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 14:38:43 No.274
 2018年12月11日採集で13日に計数 脱翅メス2 働蟻190 平置幼虫100
 2019年6月5日 脱翅メス1 働蟻190 前蛹79 平置幼虫15 初令幼虫2 卵800
 2019年7月18日 脱翅メス1 働蟻190 前蛹0 平置幼虫480 初令幼虫30 卵320 メス蛹1 有翅メス65
 この年働蟻の蛹は1個体しか現れなかった。メス蛹のピークが92個体、有翅メスは65個体となった。これは、私が手を出す蟻種ではないと、この頃には気付いていた。そもそも肉食系は、給餌が大変なので、飼育したくないのだ。
 そして運命は動く。例年の近藤さんの調査である。学生を2人確保したという。くりさんらである。カドフシアリに詳しいという。担当教員が詳しいのだ。小田原の新年会で進呈した。
 宮崎さんには、先日の蟻研大会で、話が出来た。確かに若かった。
 写真は、7月15日の蟻巣 PB1石膏蟻巣、有翅メスが多数いる 2令3令幼虫、首が長いのでアシナガアリの幼虫に似ている




日周期活動 つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:46:56 No.262 【返信】

 今回は日周期活動です。
 「日周期活動」とは、1日の中での蟻の「採餌活動の活動活性」です。大雑把には、「昼行性」と「夜行性」に分けられます。「昼」は明るい時間帯で、「夜」は暗い時間帯です。
 蟻の夜行性で有名なのはミカドオオアリとアメイロオオアリです。昼行性で有名なのはクロヤマアリとクロナガアリです。
 そうした活動を行なうのは、どういう理由があるのか。餌か、他種との関係か、捕食者か? というのも面白いテーマです。それ以前に、蟻の探索での基礎データとなるでしょう。昼間にアメイロオオアリを捜しても見付かりません。
 また、昼行性、夜行性と行っても、全ての時間帯が同等の活性と言うことはなく、違いがあるはずです。明け方、午前、午後、夕刻、日暮れ時、深夜、夜明け前など、様々な時間帯があります。
 私が学生の頃は、1時間に10分とか、30分に5分とか間隔を開けて計数していました。近藤さんを始め、この手の観察をしていた蟻観察者は、当時は多数いました。富士山でも手伝いました。現在は、ビデオカメラで録画して、画面を見ながら計数しています。作業している観察者はいるのでしょうかねえ。聞いたことがありません。私個人としてはケアリ属などが気になります。連中は個体数が多いですからね。報告書、ありますかねえ。
 ビデオ撮影は、ヒトが巣口の傍いることによる影響が減少します。ムネアカオオアリでは、ヒトが見ていると行動を止めて静止します。他種でもあるでしょう。捕まえようとする隠れる種もいますからね。小さいコロニーほど、この傾向があると考えています。そして、街中に営巣する蟻は、ヒトを気にしなていないと考えています。同種内の「都会の蟻」と「田舎の蟻」と呼んでいます。
 グラフは、5分間の計数データです。10分間でも良いかもしれません。5分間なら10分間に出来るので、そうしています。
 巣内から出入りする個体数を全て計数するのが望ましいですが、中々それができるコロニーはいません。「傾向を知ることが目的」と割り切ることが必要です。クロナガアリで、理想のデータが取れたので、それを求めてしまいます。
 ここでは、オオアリ亜属3種を載せます。クロオオアリは学生時代に人海戦術で取ったデータです。ムネアカオオアリとミカドオオアリはビデオ録画して、室内で暢気に計数したものです。繰り返し計数出来るので、計数ミスは減少します。
 横軸は時間で、縦軸は個体数です。縦軸は最多数のクロオオアリに合わせました。未経験者は分からないでしょうが、5分間で50個体は、結構な数です。横軸の中央を夜間の24時にしています。そして、1日24時間のグラフにするために途中で繋げています。
 3種それぞれが、面白いグラフになっています。私の「美しいグラフ」の自信作です。ムネアカオオアリは林内落葉層下の採餌と考えると昼夜関係ない結果なのでしょう。地上にあまり出ない黄色い蟻類はどうなんでしょうね。
 ミカドは夜行性に特化し、陽の出前の入りの一山が特徴的です。体内時計か、紫外線把握の視力によるものか気になります。
 クロオオアリは、更に「暮れ六つ」「明け六つに」特化します。多コロニーでの補充データが欲しいところです。
 余談ですが、これは、2000年の蟻研大会で配布したものです。この時、ミカドオオアリの巨大コロニーの話をしましたが、あまり反応がなかったです。
左 ムネアカオオアリの日周期活動 2000年8月8~10日の一部 筑波山桜山
  営巣地から餌場に向かう地表面で計数 コロニーの一部
中 ミカドオオアリの日周期活動 2000年5月25日15時5分~26日15時5分 筑波山桜山
  営巣地から餌場に向かう地表面付近で計数 コロニーの一部
左 クロオオアリの日周期活動 1978年5月12日16時30分~13日16時30分 船橋市東邦大学
  巣口で計数 コロニーの全部


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:59:58 No.271
 おまけで、富士山を……。
 近藤さんは、ここでヤマアリ属5種、クロヤマアリとヤマクロヤマアリ、タカネクロヤマアリ、エゾアカクロヤマアリ、ツノアカクロヤマアリの観察をしていました。
 近藤さんの手伝いで、日周期のカウントをしたり、蟻を掘ったり、方形区で巣口探索もしました。私も未だに同じようなことをしています。蟻の観察方法に関しては、近藤さんの影響が大きいのだと改めて思います。相対成長も教わったしなあ。いや、あれ以来、近藤さんはこのような観察をしていないなあ。
 写真は、左:植物のブッシュを刈り取って巣口探索をしている。うちらと東京農大の学生です 中:拠点のバスと背景の富士山、ビールを用意してくれたけど冷えていない、近藤さんの鼾が凄い、外で寝ていると蚊はいないけど蟻が上がってくる 左:方形区を切って旗が立っている 


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:58:24 No.270
 こちらは、同じ時の2日の17時~4日の5時10分ですね。
 この連続観察では、暮れ六つの出の特殊ピーク夜明け後に減ることが明確です。こうして、連続で日周期観察をすることが、当然のようになったのでした。これで最初に繋がる。
 今回は、こんなところです。いや~、随分と無駄話を書いてしまった。読みにくくてご免ね。


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:57:06 No.269
 過去データを掘っていたら、こんなの見付けました。
 1時間に10分間の計数と連続データの考察を行なったようです。すっかり忘れています。どこかに文章もあるのかなあ。ないだろうなあ。当時の自分が総括文章を書ける気がしない。
 1977年9月1日17時から4日17時までですね。雷雨になって終えています。いつまでやるつもりだったんだろう。そしてそのうち、9月2日17時から4日5時まで連続で計数しています。若いというのは凄いものです。大学の夏期休暇中に行なったのですね。東さんの卒業研究の一環だったかもしれません。
 もはや当時に記憶は無いけど暑かったろうなあ。クーラーがない時代ですからね。
 このグラフは、10分の計数です。3日間並べました。なるほど、さっぱり分からない。ガリレオ湯川の真似。「暑い時間帯は減る」というくらいでしょうか……。


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:55:32 No.268
 他亜属のオオアリ属も録画、計数をしたいのですが、手頃なコロニーがないのですよ。
 まずは、我家の庭にいるウメマツオオアリにしようと考えているのです。過去に録画したのですが、出入が少なくて、つまりません。そして、営巣していた木が切られてしまいました。その後、手頃なコロニーが見付かりません。有翅メスがいるので、成熟コロニーがいると思うのですがねえ。ヨツボシオオアリも巣口が見付からないですね。
 今、仕掛けを考えています。あと5年くらいかかるのでしょうかね。
 ハラクシケアリも録画したいと考えているのですが、あの地に24時間以上、何度も滞在するのが億劫で、まだ作業していません。機材は揃えたのですがね。オオハリアリが先になりそうです。庭ですからね。
 オオハリアリといえば、風人くん顔出しませんねえ。文献と情報が欲しいのだけど。この際だからくりさんに頼もうかな。いよいよ、佐藤さんかな。MZさんの方が文献を持っていそうだよね。
 ここでは、グラフがないと寂しいので、学生時代に蟻観察の一環で行なったクロナガアリです。1977年12月1日なので、時期的のちょっと遅いのですが、それ以前にコロニーが小さかったのでしょう。5分簡の最多値が10個体ですと、美しいグラフになりません。波があるので櫛状グラフになります。上のグラフと比較すると、私が美しいグラフに拘るのが分かるでしょう。説得力が違います。
 当時の写真もあったので載せますね。彼が水野です。唯一のカラー写真でした。この年に初めてクロナガアリを掘ったはずです。そして、この水野が、3年後にあのデータを取ったのです。以前に載せましたよね。「蟻」にも載せました。ちなみに現在、北海道大学の長谷川が1年生で、その発掘を手伝ったそうです。


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:53:45 No.267
 クロナガアリ日周期の続きです。
左 2009年12月9日4時35分~20時25分
中 2009年12月16日5時10分~22時50分
左 おまけの写真 10月20日の録画風景 この頃は8mmビデオカメラをビデオデッキに繋いでVHS120分を3倍速にして1本で6時間録画しました。ビデオデッキとモニターを車に積んでいます。陽除けもテントになっています


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:52:13 No.266
 さて、お待ちかね。クロナガアリです。
 ご存じのように、巣口が1か所なので、全ての採餌個体数が計数出来ます。ただし、造巣個体の土塊出し、我々は「土方、ドカタ」と呼んでいます……どかいとどかたで語呂が良い。この個体数を減数する必要があります。
 さらに、この種の主食は種子なので、種子を得て咥えて戻った個体と種子を得ていない個体を区別しました。……早口言葉
 この際なので、多数載せます。これを立体グラフに出来ると更に美しいのですが、私の能力不足です。誰かに作業して欲しいものです。
 このグラフの横中央は、昼の12時です。前出とは違うので勘違いしないように。灰色塗り潰しは、観察していない時間帯です。24時間にするために途中で繋げています。
 縦に並べると分かり易いですよ。ドカタもあるけど見たい?
左 2009年10月3日18時~4日18時
中 2009年10月19日20時~20日20時
右 2009年11月6日20時~7日20時


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:50:52 No.265
 ミカドオオアリは特殊コロニーです。
 観光地にあるよくある東屋に営巣していました。諏訪のフシボソクサアリの東屋と同様の営巣です。
 その後の「私の常識」としてミカドオオアリは、千個体弱が成熟コロニーで、2千個体規模のコロニーなどは見付かりません。英語では、「バンプーカーペンターアント」と呼ぶようで、日本でも竹に営巣することが多いです。枯れ木にも営巣します。
 東屋のコロニーは、推定2万個体です。3万でもいいでしょう。板張りの間の空間に営巣しているようでした。板を剥がしたかったのですが、私の理性が邪魔をしました。証人を作るために、いるまえさんを始め、多くの蟻仲間に見せびらかしました。単雌では有り得ない働蟻数なので、多雌飼育観察をしてみたいものです。ミカドオオアリの脱翅メスって捕まらないんだよね。
 このコロニーの採餌場所の中心は、屋根の上から後ろ側の藪です。夜間の屋根の上は多数の働蟻で埋まります。樹木から落ちる甘露を求めているのでしょう。藪は東屋よりも1段高くなります。当時、ミカドオオアリを深追いして観察する気が無かったので、餌場調査まで行ないませんでした。これも、今思うともったいなかったですね。道路で個体追跡を行なったのですが、赤い光でも反応して動きを止めます。小1時間で諦めました。松に昇る個体が比較的多かったので、アブラムシでしょうかねえ。樹上の餌源観察は出来ませんねえ。ここでも、行列が分散して、どこかに消えていきます。林内の餌場調査は難しいのです。ちなみに、ミカドオオアリも餌を咥えて戻る個体は少ないです。
 このコロニーの1本の柱を昇降する個体数を計数したものです。陽暮れ前に、柱の上部に集まり始め、ある時刻に降りて来ます。「暮れ六つ」です。目から30~40cm離して手の平の紋が確認出来るか出来ない明るさです。クロオオアリも同じ時間帯でした。たなくん、ここポイントだからね。そういえば、いるまえさん喜んでたよね。アギトアリの日周期活動は誰か観察したのかな。
 このコロニーは、東屋解体でいなくなりました。
 写真は、林道、車道から見上げた東屋 柱を昇降する働蟻を壁の所で録画している 倒木営巣のミカドオオアリ、中央の黄色の札が巣口


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:49:37 No.264
 左のグラフ、ムネアカオオアリは、筑波山でクロオオアリとの比較をしようと始めた観察の一環です。その延長で伊那通いが始まりました。初期営巣は、以前に書き込みました。「蟻」にも投稿しました。伊那の営巣密度は高かったです。筑波山は低いです。残留農薬の影響か、倒木数か……両方でしょうね。樹種かもしれません。
 観察コロニーは、広葉樹の倒木営巣で、周辺は落葉や草本で覆われます。そこから下がって斜面を切った林道があります。その先、行き止まりなので、車通り、人通りはありません。
 この林道の営巣場所側に、採餌活動個体達の出入口がありました。これは、巣口ではないので、出入口としか表現が出来ません。まあ、「巣口の定義」も難しそうですがね。
 以前、北山公園で説明しましたが、ムネアカオオアリは同じ場所を歩くので、地表面が固まり、ヒトで言えば「道」、哺乳類では「獣道」、かといって「蟻道」と呼ぶと別物なので、困ったものです。でもまあ、蟻道ですね。草地や林内では「アーケード」と呼んでいます。裸地では堅くなった地表面が有ると言えます。
 ムネアカオオアリの初期営巣は、地中ではなく、枯れた樹内や樹皮下、竹中などで行われます。初期コロニーでは、ウメマツオオアリのように倒木の穴から出入りします。そして、成熟コロニーは、地表面下の上記のような「アーケード」を通路としします。営巣の中心も枯れた樹内……ケアリの倒木営巣と同様です。伊那でも1本持ち帰って採集しましたよね。さらに倒木と地面の接地面にあります。材木置場の地表面に営巣している本種を観たこともあります。地中の浅いところまで営巣場所を広げるようです。観察例が少ないので、明確には言えませんがね。北海道では、街路樹の根元に営巣しているようです。まるでクロオオアリです。確認したいものです。伊那でも地表面の穴から出入りしているムネアカオオアリがいたと土生さんが言っていました。
 そして、そこから腐葉土層と落葉層の間に「アーケード」を拵えて、行列を作って餌場がへと向かいます。そして、樹木を昇降する個体が少ないのです。皆無ではありませんが、出入数を考えると、あまりにも少ないのです。根に付くアブラムシが怪しいと思っていますが、さすがに許可無く掘るのは駄目でしょう。掘る自信ないしさ。クロクサアリ掘るのも大変だったよね。
 それと、クロオオアリに比べて、餌を咥えて戻る個体が少ないのが特徴的です。数的に比較できるデータは拵えていませんが、明確でした。安部さんが、草地の3種、クロオオアリ、クロヤマアリ、トビイロシワアリの餌の大きさによる採餌行動を比較していましたが、ムネアカオオアリでは、そのような競合種がいないことで、体内に入れる時間的余裕があるのだろうと考えています。
 以上なのです。この先の観察は出来ていません。伊那で浮気をしていたら、観察していた2コロニーがいなくなりました。その後、クロナガアリに集中することになり、中途半端なままです。
 ということで、営巣場所からの通路1本の計数データということです。コロニー規模は、2千超えでしょう。
 写真は、倒木営巣のムネアカオオアリ 林道裸地の蟻道横一線、写真だと分からないが実際ははっきり分かる 録画風景VHSカメラをビデオデッキに接続して録画している。パイプを組んでるね。直射が当たると識別が困難になるからです。


つくば・あべ 投稿日: 2022年10月12日 10:48:07 No.263
 3コロニーについて補足説明します。
 右のグラフ、クロオオアリは、校舎の間で地表面がコンクリート張りの丸く露出した場所に巣口がありました。樹木にだけコンクリートを敷かず、その樹木を伐採してなくなった跡空間ですね。
 クロオオアリは、地中に初期営巣し、コロニー成長と共に、地中1m、深くて1.5mくらいに営巣場所を拡大します。水平方向に広く展開し、5m離れた巣口が同じコロニーである事もあります。この種は、他コロニーに対して攻撃的なので、すぐに確認できます。
 観察コロニーは、他に出る場所……巣口が作れなかったので、全ての採餌活動個体が、ここから出ます。もちろん結婚飛行もです。道端でもないので人通りはなく、コンクリート敷きなので、楽しみました。当時、もうちょっと蟻の知識があれば、もっと多様なデータが取れたと思われますが、何となく見ていて楽しんでいました。ま、しょうがないですね。今、推定すると働蟻数は、2千は超えていたでしょう。
 クロオオアリの日周期活動は、今のシステムで、再度データを取りたいのですが、対象コロニーがないんですよね。
 載せる画像がないので、蜜蜂の巣箱と切片の写真です。蜜が取れない地域でした。1生の時は先輩に付き合って蜜蜂の切片を切ってました。クロオオアリの写真も撮ったと思うのだけど、どこかに埋まってるのだろうね。誰かに撮ってもらって紙だけかもしれない。あ、ついでなので、蟻研の写真を載せておきます。肖像権、拙いかな。44年前だから大丈夫かな。やっぱり止めておきます。以下、顔が分かるのは載せるの止めました。見たい人は会った時にでも……。




無題 アキラ 投稿日: 2022年10月11日 10:19:18 No.259 【返信】

あ、( ̄▽ ̄;)29日に用事が入ってしまいました。
夕方から、ふれあいの里で合流します。


設定変更 スラダケ 投稿日: 2022年10月09日 12:09:51 No.254 【Home】 【返信】

見づらいので新しい投稿が上に来るように変更してみました。


触覚 つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 08:59:08 No.216 【返信】

 今回は触角です。
 相対成長から観るオオアリ属の触角がテーマです。多型種の触角柄節長を掘っていきます。
 昆虫の触角=アンテナは、触角機能だけでなく、嗅覚、味覚を捉えていると言われています。円柱状の表面に感覚器官が剥き出し状態で付いているなので、匂いの方向が分かるだろうとの事です。フェロモンという生理活性物質が発達した世界ですから、行動には重要な器官と言えるでしょう。蛾類や甲虫類の特徴的な触角は、それだけでその種の生活を想像させます。
 蟻の触角は柄節が長く、鞭節と明確に分かれているのが特徴です。
 触角先端の数節を棍棒部といい、他の鞭節よりも発達している種が多いのです。触角つんつんで、積極的に触れる部分なので、鞭節の中でも特に感覚器官として発達しているのでしょう。
 蟻の分類では、「頭蓋指数」頭幅/頭長×100と「柄節指数」触角柄節長/頭幅×100が重要だと「アリ類データベース」に緒方さんが書いています。同定方法で、「柄節長が……と比べて……」という文面はよく出て来ますが、指数として記載された内容の文章は読んだことがありません。日本語の書籍、文献類では見ませんね。「THE ANT」を久し振りに見てみようかなあ。読むではないところがちょっとなあ……。あ、かりんちゃんに長期貸し出しして詳しくなってもらうのも手だな。
 余談ですが、頭蓋指数では頭長が分母に来ます。ですからグラフ化する時は、横軸に頭長を置きます。わたしは、どうもこれに馴染めません。よって、横軸が頭幅だったり頭長だったりとごっちゃになっている場合があります。動物学用語でしょうから、ヒトなどの哺乳類での研究由来なのでしょうかねえ。
 さて、この触角柄節には、感覚機能は有りません。簡単に言えば、ただの棒です。感覚器官を自分の頭部から離すためにあると言えましょう。多型の蟻種では「小型個体でも大型個体と同等の機能がある探査器官がある方が便利、都合が良い」と思いませんか。私個人は、現在そんな結論に至っています。
菓凛糖 投稿日: 2022年10月05日 13:50:46 No.239
「たな」への宿題承りました。
たなは超絶出不精といいますか引っ込み思案なのでよ~~~~く言っておきます。
スラダケ 投稿日: 2022年09月11日 20:06:40 No.227 【Home】
「~」は面白いですね。2型だとしても途中緩やかに下がるものでしょうか。
オオアリのグラフは以前にも頂いたと思いますが、ナワヨツとヤマヨツが重なっていないことを再認識しました。オオアリの同定が苦手なので参考にしたいです。折角なのでホソウメマツも入れてみたいですね。
ふじひろ 投稿日: 2022年09月11日 14:04:27 No.226
触角柄節長と頭長とが相関の関係にあるのは面白いですね。
これだけ見事ですと、数式で表すことができそうですね。面白い結果がでると思います。
いるまえかわ 投稿日: 2022年09月08日 22:45:27 No.224
明日ゆっくり読みます。
つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 09:06:30 No.221
 最後に、柄節指数をグラフ化してみました。
 この際なので、3種類です。グラフは、縦軸は触角柄節長指数(触角柄節長/頭幅×100)で、横軸は左が頭長、中央が胸長、そして右は縦軸が「触角柄節長/頭長×100」横軸は頭長です。拵えただけで、内容検討はしていません。載せただけです。
 でも、綺麗なグラフですねえ。ね、分かり易い、美しいグラフって、良いでしょう。
 頭長比のグラフも拵えてみようかなっと。今回は、こんなところです。


つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 09:05:11 No.220
 そして、面白いのがウメマツオオアリ亜属です。
 グラフは、縦軸が全て触角柄節長で、横軸は左のグラフから頭幅、頭長、胸長です。
 何とも理解困難な分布をしています。「横一」ではなく「~」に見えるのですよ。
 測定コロニーを増やして、行動観察をして検討する必要があります。ウメマツオオアリは、巣口に門番を置いていて、門番個体は触角を外に出してゆらゆらさせています。この行動と関係がある気がしています。でも「~」は何でしょうねえ。頭幅分布は連続していますが、2型なのかもしれません。
 ウメマツオオアリ亜属は、観察している人も、飼育している人も少ないから、皆さんは馴染みが薄いでしょうね。


つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 09:03:48 No.219
 オオアリ亜属とミカドオオアリだけのグラフです。
 グラフは両方とも、縦軸が触角柄節長で、横軸は頭長です。
 左がオオアリ亜属で、赤ムネアカオオアリ、黒クロオオアリ、緑ケブカクロオオアリです。
 右は、赤ムネアカオオアリ、青ミカドオオアリです。
 オオアリ亜属3種は、若干の差はありそうですが、小型個体ではほぼ同じで、大型個体は離れそうな気がします。更なるデータが欲しいですねえ。大規模コロニーの標本が欲しいものです。採餌活動個体だけを採集しようかなあ。ねえ、こうやん。
 弓状というか、弧状というか、Rがあるというか。直線の複合ではなく、連続していますので曲線状ですね。各種とも大型個体群では、触角柄節長がほぼ同じになっているようです。ミカドオオアリは、その傾向が顕著です。
 コロニー内で個体数がごく少ない大型個体ですね。グラフでは、横軸が等間隔に並んでいるので、グラフ左の方の1目盛と右の方の1目盛では、意味が違います。10と11の差と50と51の差では、同じ1の違いでも10%差と2%差といえば理解出来るでしょう。こういったグラフを観る時の注意点です。


つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 09:02:16 No.218
 次は、オオアリ属です。どんと4亜属11種です。
 グラフは、縦軸が全て触角柄節長で、横軸は左から頭幅、頭長、胸長です。
 上から、赤ムネアカオオアリ、黒クロオオアリ、緑ケブカクロオオアリ、青ミカドオオアリ、灰ケブカツヤオオアリ、紫ヨツボシオオアリ、茶クサオオアリ、青ナワヨツボシオオアリ、黒ウメマツオオアリ、緑ヤマヨツボシオオアリ、赤イトウオオアリです。
 ケブカクロオオアリとクサオオアリは大規模コロニーではないので、大型個体がありません。ああ、クロオオアリも欲しい。こうなると、アメイロオオアリ亜属も欲しいよね。
 どの種も小型個体は頭長よりも触角柄節長が長く、大型個体は頭長よりも触角柄節長が短いことが分かります。種によって微妙に違いますね。
 全体で若干の曲線が見えて、そこから右横に向かう分布が見えます。ウメマツオオアリ亜属よりもヨツボシオオアリの触角が長いイメージはなかったですねえ。
 胸長のグラフは、さらに面白いですねえ。どうゆう視点で総括するか悩むところです。ゆるい曲線が見えますねえ。これが基礎でしょう。体長がオオアリ属全体の触角柄節長に関与していそうです。
 柄節だけでなく鞭節も測定してみましたが、無理でした。私の技術では、曲がった状態の鞭節を真っ直ぐにすることは出来ません。乾燥すると分解しやすくなる。乾燥させないと触角を取り外すのが手間が掛かる。伸ばしても離すと戻る。こんなジレンマですね。何か小道具を拵えて嵌め込めば可能かも知れません。でも、そこまでして鞭節を測定する必要性は、今の私にはありません。


つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 09:00:54 No.217
 はい、今回も単型の蟻種から始めます。単純だからです。
 私が測定した単型はフタフシ亜科ばかりです。基本的に、野外観察をしている蟻種とその近い種を測定しているからです。正確にはヤマアリ亜科の単型種クサアリ亜属を測定してあるのですが、これは勿体ぶって出しません。ケアリに手を出したら公開します。いえ、単に種名がはっきりしないからです。
 グラフは、フタフシアリ亜科3属です。上から、赤がアシナガアリ、緑がヤマトアシナガアリ、黒がモリクシケアリ、青がハラクシケアリ、茶がクロナガアリです。
 縦軸が全て触角柄節長で、横軸は左のグラフから頭幅、頭長、胸長です。考察のためにY=Xの腺を入れています。
 普段の部位長比較では、頭幅を基礎数値にします。頭幅分布の棒グラフを頭に浮かべながら眺めるからです。よって、横軸が頭幅のグラフばかりです。
 でも触角柄節長に関しては、頭の幅よりも長さを比較したいですよね。そして、胸長は体長の代わりになる部位長となります。それで、今回は3枚を並べました。
 左の頭幅では4つのグループになっています。アシナガアリは、肢だけでなく触角柄節も長いのですねえ。地中営巣なのにねえ。肢の長さと関係があるのでしょうか。気になってきましたね。こんな風に観察の幅が広がります。
 中央の頭長では、3つのグループになり、アシナガアリ属では頭長よりも触角柄節長が長く、クシケアリとクロナガアリでは短いことが分かります。右の胸長では、ほぼ2つのグループになっています。考察は、自分で行なってください。特に「たなくん」は宿題です。




千葉南部 アキラ 投稿日: 2022年09月04日 09:47:46 No.207 【返信】

アメイロオオこうやんと、拾って来ました('ー ' *)
チクシはハズレで一匹だけ、こうやんが沢山ふじひろさん所に
アメイロオオ持って参ります。
かりんさん、あべさんは去年ジェノサイドやったので私から少々回せます(*^▽^*)
菓凛糖 投稿日: 2022年10月05日 13:47:29 No.237
仕事がクソ忙しくて1か月以上見てませんでしたごめんなさい。
やっと年に2回の繁忙期のうち1つを乗り越えたのでお邪魔します(もう1回は年度末)

アメイロオオアリちゃん!!!!!!!!!!!!!ください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

インキュベーターを一般家庭で使うのはまずありえないっちゃありえないんですけど、
家庭用ヨーグルトメーカーがインキュベーターに近い働きを持ってるんでそれで代用できないかな?とか考える今日この頃です。

アメイロオオアリは去年いいとこなしでぽっくりしちゃったのが悔しいです。
ぐぬぬ。


今年はケアリがかなり長く飛んだ印象です。
シリアゲの飛び始めも早かった気がします。


他の記事も見つつ返信します。
よろしくお願いいたします。
つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 08:58:09 No.215
 最近、いるまえさんが現れません。ツイッター遊びに夢中なんですかねえ。
つくば・あべ 投稿日: 2022年09月08日 08:56:53 No.214
 ふじひろさま、ご無沙汰しています。お元気そうで何よりです。
 恒温器、調べました。わたしが言いたかったのは「冷やし虫家」でした。ふじひろが使っていた記憶があったのですが、-30℃のインキュベーターですか。畏れ入りました。
・クロナガアリを通年20℃で飼育したい。
・冬を5~10℃環境に置きたい。
 という2点があります。まあ、すぐにやりたい課題でもないです。
アキラ 投稿日: 2022年09月07日 09:32:41 No.213
欠損個体そちらに多目にいってましたか( ̄▽ ̄;)
こうやんに脚欠損とか、こっちでオーケー云ってたのですが
去年の個体は欠損個体のが増えてたりするので
ふじひろ 投稿日: 2022年09月06日 14:27:43 No.212
ボクが持っているのは、日立の恒温器で「インキュベーター」といいます。
20年前に亜高山帯のアリを飼育するために購入したものです。温度設定は-30度から+四十度まで、一度単位で設定できます。
今は亜庫山帯のアリの飼育を止めていますので、使用していません。
この種の物は専門研究用なので,消費電力が高く、雑音がかなりキツイので、一般的に家庭向きではありません。
ふじひろ 投稿日: 2022年09月06日 14:15:10 No.211
はい。
こうやんがアメイロオオアリ、チクシトゲアリ、クサオオアリを持ってきてくれました。
アメイロオオは全部で8匹、チクシとクサオオは1匹ずつです。
アメイロオオは3匹に触角欠損がありました。一匹が右全失、一匹が左鞭節欠損、一匹が右鞭節欠損です。そしてもう一匹が体調不良か、動きが鈍いです。飛行地の環境が非常にきびしかったようですね。これら4匹がどうコロニー化していくか観察していきたいと思います。現在試験官での飼育を開始しました。
チクシは初飼育、クサオオは三度目の挑戦です。どうなるのか、先が読めません。
ブログ「蟻取物語」で、経過を報告していきます。楽しみにしていてください。
アキラ 投稿日: 2022年09月04日 16:55:59 No.210
しかし、採集場所はヤベーくらい?オオアリパラダイスでしたムネアカ、クロオオ、ミカド、アメイロオオ、ヨツボシ、クサオオ、アメイロオオ脱翅雌をムネアカワーカーとよく見間違えました夜やったし
つくば・あべ 投稿日: 2022年09月04日 10:56:48 No.209
 はい、両種ともというか秋の蟻は、環境を整えないと駄目そうです。そうだね、5℃以下にならない恒温器かな。難しい温度帯だな。小規模コロニーも越冬できない気がする。
 ふじひろさんの恒温器は何て名前だっけ。あれは微調整できるのかな。
 ということで、今年はいらないです。働蟻の死体は欲しいなあ。
アキラ 投稿日: 2022年09月04日 09:51:25 No.208
ふじひろさんが恒温器飼育でコロニー化してもろて安定してから
回収した方が良い気がする((★´∪`))∩'`ィ


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