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投稿者:つくば・あべ
 ミカドオオアリは特殊コロニーです。  観光地にあるよくある東屋に営巣していました。諏訪のフシボソクサアリの東屋と同様の営巣です。  その後の「私の常識」としてミカドオオアリは、千個体弱が成熟コロニーで、2千個体規模のコロニーなどは見付かりません。英語では、「バンプーカーペンターアント」と呼ぶようで、日本でも竹に営巣することが多いです。枯れ木にも営巣します。  東屋のコロニーは、推定2万個体です。3万でもいいでしょう。板張りの間の空間に営巣しているようでした。板を剥がしたかったのですが、私の理性が邪魔をしました。証人を作るために、いるまえさんを始め、多くの蟻仲間に見せびらかしました。単雌では有り得ない働蟻数なので、多雌飼育観察をしてみたいものです。ミカドオオアリの脱翅メスって捕まらないんだよね。  このコロニーの採餌場所の中心は、屋根の上から後ろ側の藪です。夜間の屋根の上は多数の働蟻で埋まります。樹木から落ちる甘露を求めているのでしょう。藪は東屋よりも1段高くなります。当時、ミカドオオアリを深追いして観察する気が無かったので、餌場調査まで行ないませんでした。これも、今思うともったいなかったですね。道路で個体追跡を行なったのですが、赤い光でも反応して動きを止めます。小1時間で諦めました。松に昇る個体が比較的多かったので、アブラムシでしょうかねえ。樹上の餌源観察は出来ませんねえ。ここでも、行列が分散して、どこかに消えていきます。林内の餌場調査は難しいのです。ちなみに、ミカドオオアリも餌を咥えて戻る個体は少ないです。  このコロニーの1本の柱を昇降する個体数を計数したものです。陽暮れ前に、柱の上部に集まり始め、ある時刻に降りて来ます。「暮れ六つ」です。目から30~40cm離して手の平の紋が確認出来るか出来ない明るさです。クロオオアリも同じ時間帯でした。たなくん、ここポイントだからね。そういえば、いるまえさん喜んでたよね。アギトアリの日周期活動は誰か観察したのかな。  このコロニーは、東屋解体でいなくなりました。  写真は、林道、車道から見上げた東屋 柱を昇降する働蟻を壁の所で録画している 倒木営巣のミカドオオアリ、中央の黄色の札が巣口
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