ぽつんと囲炉裏端


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カドフシアリ
つくば・あべ 投稿日:2022年10月12日 14:37 No.273
 今回は、カドフシアリです。
 採集後に入手した文献です。
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『生まれたときから翅をもたず形態的に働きアリに似ていながら、きちんと繁殖を行うメスが存在する。これが、中間型女王アリと呼ばれるメスカーストである』
『コロニーサイズは小さく(働きアリの数は平均30個体前後)、行動範囲も狭い(数メートル4方)。ミミズ、トビムシ、甲虫の幼虫などを主な餌としている。本州では土中に生息しているためコロニーの採取は困難だが、北海道ではシダの地上根や朽ち木、クルミの中などに営巣するため、採集は比較的簡単だ』
村上貴弘(北海道大学) 遺伝 2005年9月号(59巻5号)P.76-79
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カドフシアリ Myrmecina nipponica における中間繁殖カーストの形態発生学的解析と社会生物学的意義
*宮崎 智史, 村上 貴弘, 東 典子, 東 正剛, 三浦 徹
© 2005 日本生態学会大会講演要旨集 第52回日本生態学会大会 大阪大会セッションID: P2-148
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寒冷適応したカドフシアリの無翅女王におけるheat shock protein遺伝子の低温応答
*宮崎智史(玉川大学, 富山大学), 前川清人(富山大学)
日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨 一般講演(ポスター発表) P2-C-100 (Poster presentation)
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 採集したのは、冬場にハラクシケアリを採集していて、出て来たからです。五斗蒔だったので同定することにしました。他の地域だったら見なかったことにしたでしょうね。同定するとカドフシアリになります。でも「働きアリの数は平均30個体前後」とあります。じゃあ、何だと、同定は向いていないなあ、と。
 写真は、採集直後2018年12月13日 2019年6月ブルードが多い 同卵塊 


つくば・あべ 投稿日:2022年10月12日 14:38 No.274
 2018年12月11日採集で13日に計数 脱翅メス2 働蟻190 平置幼虫100
 2019年6月5日 脱翅メス1 働蟻190 前蛹79 平置幼虫15 初令幼虫2 卵800
 2019年7月18日 脱翅メス1 働蟻190 前蛹0 平置幼虫480 初令幼虫30 卵320 メス蛹1 有翅メス65
 この年働蟻の蛹は1個体しか現れなかった。メス蛹のピークが92個体、有翅メスは65個体となった。これは、私が手を出す蟻種ではないと、この頃には気付いていた。そもそも肉食系は、給餌が大変なので、飼育したくないのだ。
 そして運命は動く。例年の近藤さんの調査である。学生を2人確保したという。くりさんらである。カドフシアリに詳しいという。担当教員が詳しいのだ。小田原の新年会で進呈した。
 宮崎さんには、先日の蟻研大会で、話が出来た。確かに若かった。
 写真は、7月15日の蟻巣 PB1石膏蟻巣、有翅メスが多数いる 2令3令幼虫、首が長いのでアシナガアリの幼虫に似ている




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