旧ヤマノス掲示板


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1、フリー素材投稿スレッド(92) / 2、お正月SS2「神隠し異聞」(20) / 3、お正月SS(16) / 4、聖地巡礼して来ました!(29) / 5、簡易アプロダ(23) / 6、北海道・札幌三吉神社に行ってきました。(4) / 7、饒速日に対する考察(15) / 8、素材募集スレ(仮(24) / 9、79話(1) / 10、こっそり(4) / 11、すみません(4) / 12、調べてみた。(4) / 13、カレンダー嬉しいです(9) / 14、強さ格付け議論(10) / 15、仮設置(11) / 16、声優妄想スレ(6)


フリー素材投稿スレッド

[1] LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/04/27 21:03 No.117
当サイトでは、アマチュア作家向けの集客術の実験と
サイト強化の一環として素材の投稿を呼びかけています。
(詳しくはこちら http://yamanosu.com/blog-entry-505.html
フリー素材に使っても構わない素材がありましたら
このスレッドにお願いします。


・規約はフリー素材コーナーの物と同様ですが、投稿者が
権利者になりますのでその旨同意できる方とさせてください。
(規約の解説はこちら http://yamanosu.com/blog-entry-522.html

・権利者保護のため、投稿者のHNとリンク先(SNS、HPなど)
加えて素材の簡単な説明をお願いします(場所など)。

・写真の投稿は、2048px×1536px・3MBまでになります。



[73] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/13 06:05 No.283
花輪の鳥居ありがとうございます!

>曇ディフューザーと背景台無しのガス
エモい写真と資料写真は使い方が別なので大丈夫~~

[74] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/03/03 18:29 No.284
多機能掲示板を新設しました。
新規の投稿は新掲示板にお願いします。


ヤマノスしゃべり場
https://zawazawa.jp/yamachat/

[75] LV3 :2021/04/04 08:07 No.285
一転脚光を浴びるrara掲示板ちゃんテスト



[76] 玲子 :2021/04/04 14:54 No.286
サイズ変えるなんて高度なこと私ができるわけがない。
というわけでテスト



[77] LV3 :2021/04/04 15:09 No.287
おそらく、元の画像は無編集で掲示板ごとにリサイズされてるんだろうなあと。
rara掲示板の2000*1000サイズなんて敢えて設定しなきゃ出てこない数字ですし。

[78] LV3 :2021/09/10 16:39 No.288
新掲示板へのフリー素材の投稿は、過度に縮小されることが判明したので閉鎖しました。
今後は当掲示板への投稿をよろしくお願いします。

[79] sheero :2021/09/13 20:10 No.289
テストがてら、赤城神社の神代文字の碑



[80] LV3 :2021/09/13 20:14 No.290
ありがとうございます!!

1440*1080!
同じリサイズでも倍は違う~~!!

[81] サルリーノ :2021/10/23 22:08 No.291
https://twitter.com/sarulino36
多賀城廃寺跡に生えていたテングタケです。食べるな危険。



[82] LV3 :2021/10/23 22:10 No.292
ヤッター!!
毒キノコをもらいました!

[83] サルリーノ :2021/10/23 22:10 No.293
多賀神社。宮城県多賀城市高崎。



[84] サルリーノ :2021/10/23 22:14 No.294
多賀神社。宮城県多賀城市高崎。



[85] 玲子 :2021/10/23 22:49 No.295
私も毒を送るね
リコリス。ヒガンバナ



[86] たくりん :2021/11/04 00:51 No.296
ご無沙汰してます。
先日撮ったグラデーションが綺麗な空となんだかかっこ良かった晴海の夜景です。
よかったら・・・・



[87] LV3 :2021/11/04 00:52 No.297
都会に縁がないので助かります!

[88] 玲子 :2022/07/21 10:27 No.298
長野の松本城の夕方です



[89] 玲子 :2022/07/21 10:29 No.299
松本城の夜



[90] 玲子 :2022/07/21 10:32 No.300
松本城の朝~



[91] 玲子 :2022/07/21 10:39 No.301
おまけの道祖神と松本城



[92] 秋田れべるさん :2022/07/21 14:45 No.302
ありがとうございました!
久保田城もこのくらい映えに気を使ってくれたらいいのに・・・




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お正月SS2「神隠し異聞」

[1] 名無し :2020/01/03 13:59 No.260
謹賀新年。ということでまたお借りします。
前回は、原作っぽい雰囲気も出せれば、ということを目指しましたが、
今回は割とアレンジ、というかパラレルワールドになってます。
心の広い方は、お付き合い下さいましたらと思います。
では、

「神隠し異聞」

[2] 1/10 :2020/01/03 14:00 No.261
子供が一人、神隠しにあったらしい。
小さな村の中で、噂はたちまち大きく広まった。

きっかけは、帰りが遅い我が子の心配をする母親だった。
うちの子がまだ帰らないが、知らないか、と隣家に相談したのである。
そこから騒動が始まり、村人たちが役場で会合を開くまでになった。

解散後、おかっぱ頭の少女が、一人で集団から離れた。
少女はまっすぐ神社へと向かい、本殿に入って行く。
中では、上半身裸の屈強な男と、巫女の姿をした金髪の女が座っていた。

「どうなった?」
男が尋ねると、少女は疲れた様子で答えた。
「もう日が暮れたゆえ、本格的な捜索は明日にするよう説得した」
男は、主神である三吉霊神のミヨシ、少女は、思兼神のヤエだった。

「何か事故が起きたのなら、それは運命。オレたちの出る幕じゃねえ」
「じゃが、本当に神が隠したとなれば、話は別」
ヤエの口ぶりから、内心の悩ましさが窺われた。

[3] 2/10 :2020/01/03 14:01 No.262
「話もなにも、明白じゃないの」
巫女装束の女が口を挟んだ。稲荷神のキツネである。
「例の子は、馬と遊びに行ったんでしょう?そしてアイツはここにいない」
馬とは、まだ村に来て日が浅い、蒼前様のアオのことだった。

「あいつは、そんなことをする型の神じゃねえ。オレはアオを信じる」
「村の連中も、そう思うかしら?」
断言するミヨシに、キツネが冷めた口調で反駁した。

「確かに、ワシらを疑う者もいた。このままでは収まりがつかなくなろう」
村人たちと争うことなど、ヤエは考えたくもなかった。
それは、主神たるミヨシにとっても同様である。

「今夜中に見つければ、うまく収めてくれるわけだな。行くぞ、キツネ」
「…仕方ないわね。眷属の狐たちにも探らせるわ」
ミヨシに促され、キツネは大儀そうに立ち上がった。

「ワシは村の者を抑えておく。頼んだぞ、二人とも」
ヤエは、出発するミヨシとキツネを見送った。

[4] 3/10 :2020/01/03 14:01 No.263
暗闇の中、女が童の手を引きながら走っていた。
女は着物姿で、頭に簪を挿しているが、その右足は馬の脚という異形。
アオであった。

アオは村に来て以来、家畜の守護を主に司り、村人とも打ち解けた。
特に子供たちに懐かれ、しばしば遊び相手になってやった。

この日も山で遊んだ帰り、寄り道したいという一人の童に付き添った。
しかし、それが間違いだった。

脇道をやや進んだところ、何かの気配を感じ、振り返ると狼がつけていた。
アオは急いで村へ戻ろうとしたが、その度に別の狼が現れて阻まれた。
狼は群れの力を使い、二人が徐々に道を外れるように誘導した。

夜更けになるまで、一体どれほどの時間と距離を走り続けただろうか。
童がつまずいて転んだ。後ろから狼の群れが迫る。
「しっかり!」
アオは童を背負い、また駆け出したが、今にも体力が尽きそうだった。

[5] 4/10 :2020/01/03 14:02 No.264
月が雲間から顔を出すと、前方に一本の巨木が見えた。
アオはとっさに、あの上に隠れようと思った。
そして、木の根元に着くと、童を背負ったままよじ登った。

幹と枝にかなりの太さがあるおかげで、樹上にいても比較的安定している。
アオは童を背から下ろしたが、童は疲労と恐怖で意識を失っていた。

二人の匂いをつけた狼たちが、続々と木の周りに集まって来た。
しかし、木に爪を立てるのがやっとで、登ることができない。
ここで耐えていれば狼も諦めるだろう、とアオは考えていた。

すると、狼の群れが妙な動きを見せ始めた。
狼の上に狼が乗り、その上にまた別の狼が乗る。
それを何匹も繰り返しながら、どんどん高さを増していく。

「狼梯子…!」
高所に逃げた獲物をしとめる、狼の秘術である。
常陸の狼が編み出し、子孫が各地へ散らばることで伝授されてきた。
アオも話には聞いていたが、見るのは初めてだった。

[6] 5/10 :2020/01/03 14:03 No.265
梯子は十分な高さに達し、頂上では、狼が飛び移らんと身を屈めていた。
童を幹にもたれさせると、アオは頭から簪を抜き、身構えた。
「く、来るなら来い!」

頂上の狼が、アオに向かって飛びかかった。
アオは狼の背に簪を突き立てようとしたが、強靭な毛皮はそれを通さない。
簪は真っ二つに折れ、馬具を模した飾りがはじけ飛んだ。

アオと狼は、樹上で揉み合いとなった。
童をかばい、バランスを保とうとするアオに、狼が襲いかかる。
袖を腕に巻いて防いだが、牙と爪によって容易く引き裂かれた。

どうにかアオは、狼に右足の蹴りを叩き込み、突き落とすことができた。
しかしその時には、また一匹の狼が宙を舞い、眼前に迫っていた。

「もうだめ…」
せめて童だけでも守ろうと思い、アオは上から覆いかぶさる。
その瞬間、空中にあった狼の全身が、炎に包まれた。

[7] 6/10 :2020/01/03 14:04 No.266
勢いを失い墜落した狼に代わり、何者かがふわりとアオの前に立った。
長く艶やかな金髪が、火の光に照り映えている。
「稲荷…様…」
「後はアタシに任せなさい」

キツネが手を振るう度に、狼をめがけて無数の火の玉が飛んだ。
梯子が見る間に崩れ落ちていく。
地に叩きつけられ、火に囲まれ、狼たちは大混乱となった。

キツネは、地上に降りても追撃の手を緩めない。
「去れ、狼ども!」

狼の群れはすっかり逃げてしまい、辺りは静寂に包まれた。
童を背負ったアオが、木から下りて来た。

「その子は気を失ってるだけのようね」
「はい。でも…」
「どうかした?」
「あの狼たち、大丈夫でしょうか」

[8] 7/10 :2020/01/03 14:04 No.267
アオの言葉を聞いて、キツネは力が抜けそうになった。
「なに、アンタ。アイツらの心配してるっていうの?」
「だ、だって…あんなに焼かれて、さすがに…」
あきれた、というキツネの顔を見ても、アオには気がかりだったのだ。

キツネは、はあっと大きく溜息をついた。
そして、手の平に小さな火の玉を作ると、アオに向けて放り投げた。
アオは驚いて身構えたが、それはアオの胸元をすり抜け、消えた。

「熱くない…?」
「それは光球よ」
まだ事情が飲み込めないアオのために、キツネは話を続ける。

「光球に炎を混ぜるケチな手よ。アイツらはまんまと騙されて、
 尻尾巻いて逃げたってわけ。火が付いたらすぐに消してやったわ」

キツネは横目でアオを見て、にやりと笑った。
「ま、ちょっと毛皮を焦がした奴はいるかもね」

[9] 8/10 :2020/01/03 14:05 No.268
「そう…ですか…」
アオは、そのまま地面にへたり込んだ。
「ちょっと、帰るんだから、しゃんとしなさいよ」
アオはキツネの言葉に応えず、意識が無いようだった。

乱れた髪、破れた着物、土にまみれた足。
全てが今日一日のアオの奮闘を物語っていた。
「ったく、役に立たない馬だこと…」
キツネは、アオの額に軽く手を触れた。

やがて、ミヨシが息を弾ませながらやって来た。
「さっき狼の群れとすれ違ったが、間に合ったか?」

当初、ミヨシとキツネで組になって捜索を行っていたものの、
眷属から報告を受け、キツネが一足先に向かったのだった。

「遅いわよ。まあちょうど良いわ」
キツネは、アオと童の方を指さした。
「二人を運んでちょうだい」

[10] 9/10 :2020/01/03 14:06 No.269
翌日、午後になってアオが目を覚ますと、村はもう平穏を取り戻していた。
アオは、腕や足に包帯を巻かれていたが、深刻な負傷ではなかった。

件の童は、大事をとって療養しているが、全く命に別状は無いらしい。
ミヨシは村人とともに力作業をし、キツネは村の見回りをしている。
寝床にいるアオのために茶を入れながら、ヤエはそう話してやった。

「よう迷子を見つけたのう、アオ」
「違うんです!あの時は…」
アオは慌てて身を起こし、否定しようとした。
湯飲みをアオに手渡し、ヤエが言う。

「アオ、神隠しがあればワシらのせい、見つかればワシらのおかげよ。
 じゃが、どうせなら、人々にとって良き神でありたいとは思わぬか?」

黙ってうなずくアオを見て、ヤエは微笑んだ。
「ならば精進せい。やるときゃやるのが神、とミヨシもよう言うておる」

[11] 10/10 :2020/01/03 14:07 No.270
手に余る事態が起きた時、アオはただ逃げ隠れするしかなかった。
そんな自分が悔しかったし、そんな自分を変えたかった。
そして今、アオの中で明確な目標が出来上がっていた。

「ヤエ様…」
「なんじゃ」
「私、稲荷様みたいになる!」
「はあっ?」

村で一番高い家の屋根に、キツネが立っていた。
そこから、ヤエとアオがいる神社、村人に交じり作業するミヨシ、
そして、母親と並んで軒先に座っている童の姿が望み見える。

キツネは、眷属たちに、普段より上等な油揚げでも買ってやろうと思った。

[12] 名無し :2020/01/03 14:11 No.271
というわけで、この世界のアオはキツネに感化されちゃいました。
キツネはどんな反応するでしょう。
「勝手にすれば」という感じでしょうか。
ヤエとミヨシの気苦労は増えそう。キツネが二人分…
それでは失礼致しました。

[13] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/03 20:21 No.272
掘り下げSSと思い読んでいたらまさかのキツネEND!
特に6/10からの急ハンドルをゲラゲラしながら読めるのは作者だからこそ!サイコー!
(読者が読むとどう感じるのか気になります)

ミヨシいらんやん!
そいつに憧れちゃダメ!
魂編が成立しなくなる…いや、むしろキツネの代わりなんだからわかりやすい??

などなど思いながら楽しく読ませていただきました。ありがとうございました~~~~!!

実況しながら読んダーノ
https://twitter.com/osLV3/status/1213047484584300544?s=20



[14] 名無し :2020/01/03 23:43 No.274
ひゃああ、お手ずからのイラスト、ありがとうございます!

ミヨシは犠牲になったのだ…荷物運びに。
そうなんですよね。原作の役目をキツネ(とヤエ)に移したせいで、
ミヨシの影が薄くなってしまったのが心残りです。
ようやくジェラったり病んだりしないキツネが書けたのは良かったんですが。
また機会があるなら、うまくミヨシ上げもしたいですねえ。

[15] 玲子 :2020/01/04 08:57 No.275
なんで野犬でなく狼?と思ったら、狼はしご!日本むかし話!
そしてピンチに現れるキツネ様、かっこよすぎ。
この世界だと、この後キツネ様とアオ様によってミヨシ神社が燃やされて稲荷神社になるのでは…(汗)。
ミヨシ上げ作品の機会が来ることを楽しみにしてますー。

[16] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/04 11:21 No.277
>ひゃああ、お手ずからのイラスト、ありがとうございます!

StrawMan Template唯一の弱点がコミュニティ促進機能ー
こういうイラスト返信や写真返信があった方が楽しいのでコメント欄を改造したいんですけど中々~

[17] 名無し :2020/01/04 21:27 No.278
>玲子様
ご感想ありがとうございます。
そしてミヨシ推しによるプレッシャーw
本当に、ミヨシはキャラ的にかなり好きなので、おいしい役をあげられたらと思います。

[18] リラ :2020/01/07 19:14 No.279
アオとキツネの新解釈いい……。
キツネは自分に懐いた存在にはなんだかんだで甘いタイプだから、この解釈は百合的にほんと美味しい。

文明開化の波が来て蒼前様が信仰を失いだした時、キツネがまたぞろ何かやらかしそうな期待感を持てるのもいい。
なんだかんだで目をかけてる妹分のためにひっどい屁理屈をこねまくって多方面で暴れるキツネが見たすぎる……。

キツネ推しの身としては、SSの内容としても込められた解釈としても、もう大変に美味しゅうございました。
ありがたやありがたや。

[19] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/07 19:16 No.280
〉18
寝れ!

https://twitter.com/dettalant/status/1214423480441065472?s=20

[20] 名無し :2020/01/07 23:50 No.281
>リラ様
ありがたがられるなんて恐れ多い…ありがとうございます。
オチ以降の展開はノープランだったのですが、言われてみると、
幾つかある不可避イベントをこの設定でどう凌ぐか考えるのも一興かも。




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お正月SS

[1] 名無し :2018/01/01 23:11 No.74
「ったく、なんでアタシが元旦から料理しなきゃなんないのよ」
「ヤエ様だけにやらせるのは悪いッスよ」
鍋をお玉でかき混ぜながら愚痴るキツネを、ヒトツメがなだめた。

一月一日、氏子が年始回りで家を空けるのに乗じ、ヤエが皆を招いた。
キツネとヒトツメは、新年会の準備を手伝うよう指名されたのである。

「粗方の用意はしておいた。あとは雑煮だけじゃ、早うせい」
ヤエが、料理を部屋へ運びつつ急かした。

「自分たちが作ると関西風になるけど、いいんスかね」
「田舎者どもはそんなの気にしないわよ」

そう言い、キツネが塩を一つまみ鍋に入れると、ヒトツメは思わず声を上げる。
「あっ!ちゃんと分量を見ないと」

「こんなもんよ…うん、美味しくなった」
「結果オーライじゃないスか、もう」

他愛ない会話をしながら厨房に並ぶ二人の後ろ姿を、ヤエは目を細めて見ていた。

[2] 名無し :2018/01/01 23:14 No.75
二時間ほど経ち、宴も一段落ついた。
ミヨシとヤエは酒をちびちび飲み、少し離れてアオたちがトランプに興じていた。

「よっしゃ、アオがババ引いた」
「ああっ、ばらすなよヒトツメ」
「兄っちゃはすぐ顔に出るからな」

キツネはミヨシの隣にいたが、その視線はずっと定まったままだった。
アオやシロと一緒にいるヒトツメは、本当に楽しそうで、よく笑う。

自分はヒトツメの才能を見込み、ヒトツメも自分に親しんでくれている。
ただそれは、アオたちのような間柄とは違うものだ。

そんなことを考えていると、キツネは胸が締めつけられるように感じた。

「ご馳走様。もう行くわ」
「なんだ、せわしないな」

ミヨシが問うと同時に、アオが口を挟む。
「正月ぐらいのんびりしろよ、キツネ」

[3] 名無し :2018/01/01 23:17 No.76
「アタシは忙しいの。役立たずの馬と違ってね」
「なにっ!」
「やめろ、二人とも」

つい出た皮肉に決まりが悪くなり、キツネは素早く立ち去ろうとする。
「…ヤボ用よ。じゃあね」

「あっ、稲荷様!」
すでに駆け出していたキツネは、追う者がいることにも気付かない。

「どうすんべ?」
「ヒトツメに任せておけばええ」

「でもさ…」
アオは、すぐにでも神懸りをする気でいる。

「犬も食わぬ、というやつじゃよ」
そう言うと、ヤエは厨房へ向かった。

ヤエの言葉が飲み込めず、アオとシロは顔を見合わせた。

[4] 名無し :2018/01/01 23:20 No.77
自分は何をしたいのか、走りながら考えても、キツネの頭はまとまらない。
速度が落ち、歩くのと変わらない程度になる。
足を止めると、遥か後方から呼びかける声が耳に入ってきた。

「ハァ…ハァ…稲荷様、足速すぎッス」
また走ればヒトツメを振り切ることは容易いが、そう出来ずにいた。

「帰りましょう。みんな待ってるッスよ」
息を整えたヒトツメが、キツネの手を掴む。

キツネは、咄嗟にその手を振りほどいた。
しまったと思う間もなく、勝手に言葉が口を衝いて出る。

「こっち来ないで!」

「アタシといたって、楽しくなんかないでしょう!」

「馬や、毒蛇と遊んでれば、いいじゃない」

「もう、アタシに、構わないで…」

[5] 名無し :2018/01/01 23:24 No.78
いつしかキツネは俯き、声も体も微かに震えていた。
ヒトツメはしばらく黙っていたが、やがて穏やかな声で話し出した。

「アオとシロはいいやつだし、ミヨシ様もヤエ様も親切にしてくれます」

「でも、自分は」

「稲荷様がいないと嫌なんス」

震えは治まったが、キツネは全身がやけに熱く感じられた。

「…どの面下げて戻れってのよ」
まだ前を向くことの出来ないキツネは、そう返すのが精一杯だった。

ヒトツメが、そっとキツネの手を取る。
「用は済んだ、って言えばいいんスよ」
キツネの瞳に、ヒトツメの笑顔が映った。

連れ立って歩き出す二人。
再び繋がれた手を、キツネはもう振りほどきはしなかった。

[6] 名無し :2018/01/01 23:28 No.79
終わりです。

パイン、稲荷衆などは割愛。
主役六人だけです(一部影薄い)。

着想(血迷った)のきっかけは、一年ほど前、
料理はヤエ>ヒトツメ>キツネという作者様の発言。
その後キツネは実はそれほどでもないと梯子を外されましたがw
ここでは、まあヤエやヒトツメが指示を出してる感じで。

お付き合い下さいました方には、ありがとうございました。
最後に、明けましておめでとうございます。



[7] 秋田LV3 :2018/01/04 16:11 No.80
ジャーンジャーン!(銅鑼の音

百合じゃないか!!

SSありがとうございます!
台詞が私が書いた!?ってほど言いそうなことばかりでなんだか感無量…!

[8] 秋田LV3 :2018/01/04 16:14 No.81
今気づきました。
バナーの席順がペアに変わっている!
芸が細かい~~

[9] 名無し :2018/01/05 01:13 No.82
台詞は、原典を見返しながら結構こだわったので、
違和感が無いのであればもう何よりでございます。

バナーは以前、仲の良さ準拠みたいにできないかといじったものです。
特にオチもつかなかったので放置してたんですが、
図らずも真ん中がこうなってたので再利用…

[10] 秋田LV3 :2018/01/05 20:46 No.83
誰が言ったか説明ナシで伝わるのって地味に大事で。
(ここに泉光院が混ざるとミヨシと区別がつきにくかったり)

キツネがピースしてるのは、低容量のgoogleサイトで運営していたときの
名残で、容量がなくなったからもう一個作った的の2番目って意味
なんですが、SSの後だとイメージ変わる~~

[11] リラ :2018/01/10 20:31 No.84
素晴らしい。
もちろん本編とは違うけど、本編の延長線上に「ありそう」な空気感。

ヒトツメへの好意がふつふつと湧き上がっていそうなキツネが可愛い。
また、ヒトツメのこのたらし全開なオーラが、んんんんんん!?!

すき。すごく好き。


[12] 名無し :2018/01/11 22:00 No.85
はわわ、マイスター様のお言葉、勿体ねえ勿体ねえ。
ありがとうございます。

作者様も記事にして下さりまして、ありがとうございました。

[13] 名無し :2019/12/24 00:50 No.256
地下の公式設定が出たので、無理矢理仕上げちゃいますよ。
要はその用途に使えるかどうかだと思うんだ。

SS「庇護」

[14] 名無し :2019/12/24 00:51 No.257
厳しい戦いが続き、次々に仲間が傷つく報せが入ると、
ヒトツメは自分も戦場へ向かおうとした。
その肩をキツネが必死に押さえ、激しい口論となる。
「どうして言うことを聞かないの!」
境内に乾いた音が響いた。
思わずヒトツメの頬を叩いてしまい、キツネはハッとなる。
その隙に、ヒトツメは目に涙を溜めたまま駆け出した。
「稲荷様のバカ!」
小さくなりゆくヒトツメの背中を呆然と見ていたキツネは、
やがてうわ言のように呟いた。
「止めなくちゃ…どんな手を使っても…」
キツネの指先に青白い炎が灯った。

****

「ゴメンナサイ イナリサマ」
「ふふっ、チビは良い子ね」
神社の地下工房、薄明かりの中、膝を抱えて座るヒトツメ。
キツネはその髪を背後から弄び、三つ編みを作っていた。
(了)

[15] 名無し :2019/12/24 00:56 No.258
「ご想像にお任せましす」便利な言葉だ。
そして困った時の原作ネタ。
久々に軽いネタのつもりで書いたら、意外と反応してもらえて、
最終的になんか小品みたいになっちゃいました。
どうも失礼致しました。

[16] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/04 11:11 No.276
通知設定が働いていないので設定しなおしていたら続きがあった!

より、問題みが増した内容になっとるやん!!(ありがとうございます


関連記事
https://yamanosu.com/blog-entry-674.html#commentTitle




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聖地巡礼して来ました!

[1] 山形LVE :2018/04/08 21:57 No.87
 先日、1泊2日で、三吉神社→唐松神社→千秋公園→(御座石神社→)アグリコ稲荷→湯沢市役所→(おさんこ稲荷→)院内銀山と巡って参りました。

 三吉神社では、LV3さんと玲子さんの絵馬を発見。持ち帰ってしまいたい誘惑を堪え(笑)、LV3さんの右隣に、LV3さんと読者の皆様のご健勝を祈願して、絵馬を奉納させて頂きました。

 アグリコ稲荷は、僕のカーナビでは案内されず(三輪神社が出てしまう)、道端で遊んでいた子供達に尋ねたところ、「どりるまんの近く!」という答えが。ど、どりるまん? 『キン肉マン』の超人の名前かと思いきや、人気のラーメン屋さんだそうで、なるほど行列ができていました。

 湯沢市役所では、残雪が酷くて(春の市街地なのに、腰まで埋まる!)、辛うじて力水は頂けたものの、スノトレに履き替えたくらいでは、お社を探すどころか、公園の階段を上り切ることすらできませんでしたorz。院内銀山も、異人館の方に聞いたら、「GW過ぎくらいまで無理だと思います」。同じ雪国だと思っていたのに、甘かった……。

 帰宅してからは、三吉神社から授かったお札に毎朝手を合わせ、自炊や晩酌をする時には、三吉霊神にもお供えし、お付き合い頂いています。単調で物寂しかった暮らしに、ちょっぴり張りが出てきた感じ。

 そうそう、帰り道、いわゆる「天気雨」が降りました。ミヨシ組の皆が僕を見送り、キツネが遣らずの雨を降らせてくれたのだと思うと、ニヤニヤが止まりませんでした(笑)。また遊びに行きたいな! 今度はネコバリ岩を見て、ふけの湯に入りたい!

 長文失礼しました。本当に楽しかったです!

[10] 玲子 :2018/08/06 20:20 No.164
里宮>とりあえず今度行ったら、また御朱印もらいつつ「待合室で待っていいですか?」って上がらせてもらってみてもらって大丈夫だと思います。個人ならご祈祷の予約がいらないので、交通安全祈願してもらえば確実に待合室と拝殿にも上がれますが、祈願の初穂料の確認が必要ですね。
田代岳>デスヨネ。田代山神社の例祭、来年半夏生の7月2日は平日なので休みが取れるかどうか…。昨年豪雨で被災して、今年は五合目に仮設テントを設営したそうです。来年神社再建したら混むかなと思ったのと、鳥居と土台だけのレアな風景をちょっと見たい…。

[11] 玲子 :2018/08/19 14:22 No.193
素材にしていいか悩んでいる写真をとりあえずこっちに投下します。
太平山奥宮内部と奥宮内奉納品〜。



[12] 秋田LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/08/19 21:13 No.194
概観は公共物って考え方が出来るので大丈夫だと思いますが、内部は確かに悩みますね。

使うかどうかは流れ次第ですが、個人的に使用してもいいですか?

ほんとは内部の写真が欲しかったので、事情を話し取材させてもらおうかと思ったんですが>No.152の理由でやめたのよね…。

ほとんどの場所は不快に受け取られ描くな!っと言われてもなんとかなるのですが、太平山と唐松神社だけは場所を書かないと成立しないのでめっちゃ慎重なんです。

[13] 玲子 :2018/08/20 03:52 No.195
本当はご自身で登って撮ってきていただきたいですが、個人使用どうぞー。
位置関係の図もつけますねー。



[14] 玲子 :2018/08/21 12:05 No.196
ついでに里宮待合室の神棚と奥宮参籠所の神棚も投下しておきます。



[15] 秋田LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/08/23 21:19 No.197
色々とありがとうございます!

正直題材の取材や経験は、漫画を描く以前にしまくったので借りて済むならそうしたかったり。
私の創作は、アウトプットに全振りすることで成立しているので時短につながる色んな素材は感謝しかない~~。

[16] 玲子 :2018/12/07 19:10 No.207
鬼越蒼前神社の写真が出てきたので投下します。

[17] 玲子 :2018/12/07 19:13 No.208
スパム認定されたので再チャレンジ。



[18] (S) :2019/10/05 23:52 No.240
10ヶ月も前で恐縮ですが、平野神社/天目一神社のふいご祭り(霜月例祭)に行って来たので、写真あげておきます。

昨年も由緒書きの説明とは異なる、12月第2日曜の開催でした。
一昨年昨年と変則的に行われていたように感じられますが、種明かし(?)すると「12/8に一番近い日曜日」に祭りを行なっているとのこと。
11月末あたりに西脇観光協会に問い合わせたところ、調べて折り返し教えていただけましたし、当日、祭りの準備をしていた方と立ち話した時にも同じことを聞きました。
問い合わせしたのは、以前、ここの秋の祭りを見られなかったのと(兵庫県神社庁では10/9と書かれているが、実際は異なるらしい)、twitterでふいご祭りの開催日について、LV3さんと玲子さんのやりとりを見かけたからなのでした(確か、2017年の開催が第1日曜でなかった旨やりとりしてたような)

今、西脇観光協会のサイト見たら、天目一神社のページにきちんと「12月8日に一番近い日曜日」って書かれてますね。



[19] (S) :2019/10/06 00:09 No.241
2枚目の写真についてちょっと補足しておくと、これも境内のもので、いわれは判らない物の、石の前にお賽銭の缶が置かれているところがあります。
(神様セカンドライフ完全版9巻のコラムで触れられていたかと)
祭りの日は、摂社末社・狛犬などにお餅が供えられていたのですが、ここにもお供えされていました。
たまたま人が居なかったので、何を祀っているのか聴く事は出来ず、まだ謎のままです。

[20] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/10/06 01:20 No.242
羨ましい~~~~!
しかも鞴祭りとか羨ましさ倍付け!

みんなして元ネタの宝庫秋田ではなく兵庫に行っちゃう辺りハンカチを噛みしめたい思いもありますが、それはそれとして訪問とレポありがとうございます!


コラムの岩。
隣接する田の物かもと思っていましたが、天目一神社のお仲間なんですね(仲間って言い方も変だけど)。

お捧げものを添えられた岩を見ていると、滑稽かつ可愛らしく興味は尽きません。
今は天目一の一員程度しかわかりませんが、いつか正体を知れたらなあって思います。

[21] 玲子 :2019/10/06 06:45 No.243
(S)さん、うらやましい!いいないいな!
今年は12月8日が日曜日なので、確実に開催この日だろうと思って狙っていたのですが、いろいろあって行けるかどうかがまだ未定なのです…。
私もいつか(できたら今年)ふいご祭り行きたいです。

[22] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/10/06 17:05 No.244
(兵庫もいいけど秋田もね!)

[23] 玲子 :2019/10/06 17:47 No.247
もちろん。紅葉の田沢湖を狙って、紅葉情報とにらめっこしてます。
はちみつソフトたのしみー。

[24] (S) :2019/10/07 08:55 No.249
次は夏の秋田に行ってみたいな、と思っています。初冬との違いが楽しみ。

天目一神社の霜月例祭に行かれる方で、特に主に公共交通機関(バス)使う人向けに参考になるかもしれないので書いておきます。
昨年は祭りは11時、神事は13時開始となってました。

神事の時間に外では豚汁等の食べ物振舞ったり(50円券 と交換)、神事後半にあたる時間帯にビンゴ大会開催してたり、地域のお祭りと言った感じでした(こういうの好き)。
帰りの時間の都合、最後までいられなかったのですが、神事が終わった後、餅まきやっていたようです。

[25] 玲子 :2019/12/08 23:16 No.253
看板ー。



[26] 玲子 :2019/12/09 06:46 No.254
そんなわけで、行ってきました!天目一神社鞴祭りーーー。
先の「看板ー」という投稿もこちらも、素材ではありません。
うれしかったのでご報告。
看板できてて、本殿見せてもらって、お札頂いてしまった。
多分外部の人は要予約で主に金物職人が参加のはずの神事に参加しちゃいました。
バスから降りたら、お天気雨。
小さいアマガエルに遭遇。
そのあと1、2度雨が降ったけどすぐに上がる。
そして神事にまさかの参加って、マヒトツ様私を歓迎しすぎ!

今年、鳥居の横に看板が2つ設置されてました。地域の案内と神社の案内。
子ども相撲の時を待つ土俵。
あと餅まき、今年から取った数で商品も出るとあって、大盛り上がり。



[27] 玲子 :2019/12/09 06:58 No.255
看板によると、話題の石は「礎石」の一つで、上に乗ってる小さい石じゃなくて土台の方をお祀りしてるそう。昔は大きな伽藍があってその礎石だったのではないかとのこと。動かせば祟りがあるという伝承があったり、この辺りのたんぼを掘ると鉄を生成したときに出る「かなくそ」が発掘されるとか。ぜひ現地で看板堪能してほしい。

[28] (S) :2020/01/02 19:33 No.259
神事に立ち会えるわ、お札戴くわと、凄いなぁ...。

看板拝見しました。
多可郡誌で触れられていた神社復興の話に触れているわ(西脇市史では触れられていなかったような。このへんの動きには興味あったので嬉しい)、ちょっと北にあって気になっていた謎の鳥居にも触れられているわ(旧平野神社境内地入り口の鳥居。google mapsでも見られます)、境内社の説明はあるわ、あの石の説明もあるわ、紋の話はあるわ....。観光協会、がんばるな、と感心しました。
拝殿の掲示だけだといろいろ足りてないな、と思っていたので、彼の(自分とは関係の薄い)地ながら嬉しいです。

[29] LV3◆JYd7t0N4Tk :2020/01/03 22:20 No.273
自分用合わせて読みたいメモ

https://tamanosu.fc2.net/blog-entry-25.html




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簡易アプロダ

[1] LV3◆7.hQLAm7zU :2017/01/03 00:36 No.30
ためしに



[4] BBA結婚してくれ! :2017/01/06 21:41 No.34
> rarajp以外の直リンクははじくってことなんだろうか…
そうですね
あと、キャッシュがある(閲覧者が一度rarejpから直接アップロードされた画像を閲覧した)場合は表示されます

[5] LV3◆7.hQLAm7zU :2017/01/07 00:09 No.35
仕様なんですね。
コミコにファイルアップ機能をつけたような
コメント欄を作ったり。
素材シェア掲示板を作りたかったんですが中々手ごわそう。


[6] BBA結婚してくれ! :2017/01/07 09:08 No.36
ブログのなかのリンクを
text
みたいに、rel属性にnoreferrerを追加できれば(ブラウザが対応していれば)リファラを出さずにページ遷移できます。
fc2ブログで可能かはわからないですが、JavaScript使えばやってやれんことはないでしょう。

[7] BBAのスマホ :2017/01/28 21:22 No.38
すみません、ここでいいのかわかりませんが、うちのスマホからだとAmazonの画像?が消えていました。(>_<)



[8] LV3◆7.hQLAm7zU :2017/01/28 22:17 No.39
報告ありがとうございます!
反映されるまで時間が掛かるタイプかな?っと
思い様子を見ていましたが駄目っぽいですね。

なにか代わりを考えてみます~

…なにげに他の方のスマホからどう見えているのかが
分かった事が嬉しかったり

[9] BBAのスマホ :2017/01/28 23:13 No.40
いま見たらでてました!

[10] LV3◆7.hQLAm7zU :2017/01/28 23:33 No.41
表示が保障されているのに差し替えただけでした(応急処置

現状スマホ版は誤クリック狙いに見えるような
配置で納得がいっていません。
サイト作りを勉強しながらいじっていきますので
少しの間我慢してけろ~(礼

[11] 秋田LV3 :2017/11/10 12:42 No.63
スマホでのepubスクショ。
koboで表示しています。



[12] 秋田LV3 :2017/11/11 16:44 No.64
ファイルありがとうございました。
(ちなみに、私のスマホを横にするとこのように表示されています。)

下部の台詞にかぶる黒い帯?それとも横の余白でしょうか?
こちらのツールを使って作成し、余白については中ごろにある
「見開き時の中央余白」を設定しています。
https://vivibit.net/epub_maker/

ただし、説明にあるような余白やノドは私のスマホでは表示されないので
機種依存かも?と考えています。
(この辺は開発者さんと色々お話している最中です)


見開きのイメージですが、機種に大きく依存するのでどれがベストかまでは
想定していません。
例えば、文庫本サイズのタブレットだと本作の文字やコマは過剰に大きいなど
デバイスによってかなりの差が発生します。
ですので普及率の高いハンディサイズのスマホを想定し、ズーム無しで読み進められる状態を狙っています。

描き方も、1ページごとに読み進める。
つまり視線の誘導やコマと話の引きもその状態を想定しています。
(ですので想定外の見開き表示だとメクリの狙いがずれる)





[13] 秋田LV3 :2017/11/11 16:46 No.66
添付画像を間違えました、こっちです~~



[14] 秋田LV3 :2017/11/11 16:49 No.67
なんで鳥?こんな写真撮ったおぼえない!
ネットって怖い!

今度こそー



[15] 秋田LV3 :2017/11/11 16:59 No.68
(鍵コメの内容なのでぼかします)
作成時に狙っている状態は「MS」ではなく「紀伊国屋」です。
表紙は単独表示、ノドに余白(ツールの仕様上ノドと外周に余白?)、二部「神々の憂鬱」のところは見開き。
こうなるように作成しています。

[16] 玲子@iPad mini使い :2019/08/08 18:40 No.228
リロードすれば治る現象なのでお伝えしなかったのですが、縦画面で狭まった後に横画面にすると、左側が切れます。
そして工事中仕様だから消えてしまうかもしれないこんせい様とヒゲラさんズを投稿しておきたい。
そういえば画面の泉光院成分が減った分、どこに泉光院が出てくるかなまあたたかく見守っています。



[17] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/08/08 18:54 No.229
こういうことですよね?(スクショ参照)

これはレスポンシブサイトに付きまとう問題らしいので現状リロード以外の対応が難しい仕様めいたものらしいです。
参照→https://twitter.com/dettalant/status/1159136287040794626?s=20

ただし問題は認識しているので、解決策が浮かんだときに対応するってことでどうか~


>泉光院
PCとスマホが共用になったので、通信料も意識しなきゃと考え外しました(スリム化の一環)。
泉光院がニョキっと表示されるの好きだったんですが、中々どうしてレイアウトって難しい…。

あと、パッドで縦画面だとヘッダー(一番上の看板)がそんなんなるのね…。
何か書こうと考えていたけど、スマホは「ヤマノス」とだけ表示するのが最適か否気がしてきた…。

[18] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/08/08 18:55 No.230
スクショを忘れてたー



[19] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/08/08 19:07 No.231
それより、このスクショなんですが、なにか加工をしました?
それともこういう風にテキストが見切れて表示されているので??

こっちのほうが気になるなる



[20] 玲子@iPad mini使い :2019/08/08 20:04 No.232
見切れてるのですがリロードすればいいだけなので、私は全然気にしてないのです。解決方法→リロード!

[21] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/08/08 20:55 No.233
記事左側めり込み、スマホくるっくる時の余白問題おそらく解決!

[22] 玲子@iPad mini使い :2019/08/08 21:23 No.234
早っ。iPad miniくるくるしても狭まらないしめり込まない。すげえ。

[23] LV3◆JYd7t0N4Tk :2019/08/08 21:26 No.235
ハンドスピナー感覚で回すがいいさ!!




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北海道・札幌三吉神社に行ってきました。

[1] 玲子 :2018/05/17 20:33 No.130
秋田の里宮の例祭をスルーして、札幌の三吉神社例祭に行ってきました。
宵宮祭は気温12度で小雨も降り寒かったのに、当日は夏日で暑かったです。
神輿渡御をきちんと見られなかったのでリベンジしたいです。神輿の先導は錫杖持った女性、梵天、そして高下駄に薙刀持ってるのは…サンキチさん? なのか?
写真は例祭仕様の正面、裏手の石碑、敷地内にある出世稲荷。
お目汚し失礼しました。



[2] LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/05/17 21:27 No.133
北海道の三吉神社は太平山より一回り小さくて、どことなく建築様式が似ているのでデフォルメみたいで可愛い…!

>高下駄に薙刀
北海道でなにがあったんや…
こういうのに無理やり理由をつけていくのが楽しかったり

[3] 玲子 :2018/05/17 22:59 No.134
天狗面と頭巾つけて帯刀して、薙刀というより槍?
合祀されてるオオナムジ、スクナヒコナ、金刀比羅、天満宮の道真とはおもえないので、やっぱりサンキチさんなんでしょうね。出発前から見れてたら、誰なのか説明が聞けたのかもしれません。
抜けてしまいましたが梵天のすぐ後ろは、赤青のナマハゲも

[4] 玲子 :2018/10/09 21:14 No.205
神輿を先導する天狗は猿田彦様らしいと今日初めて知りました。
関東では多いらしい。




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饒速日に対する考察

[1] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/09 22:15 No.165
皆さまお初にお目にかかります。日本辺境五車星が一、島根県出雲民です。
この前から空気読まずにコメント欄に長文を書き続けていたバカです。
いや、言い訳させてください。
あのコメント欄の別名が掲示板だと思ったんですよ。
2ちゃんっぽいの怖いからやったことないのですよ。
いや、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

(どうでもいい話ですが、島根はここ100年唯一人口が減り続けている都道府県です。
その国から申し上げたい、秋田はまだ都会だと。
こういうことを地方在住者のいる席で言うと、なぜか喧嘩になりますよね。
いやいや、うちも結構田舎だから。負けてないから。
うちの氏子は帰宅部ガチ勢だから、10kmとか普通だから!!みたいな。
あれなんなんでしょうね。

うち?なんか最近イスラム教徒が増えました。おかしいと思ったんですよ、そんな文化ないのに羊肉とか売るようになったから。
近くの天神社で礼拝中の方を見て初めて気がつきました。
アッラーアクバルとか全然気にしない日本の神々の懐の深さぱねぇ。
あとぶっちゃけると、今はちょっと出雲出てます)


で、あんだけ長文を書き続けたのも理由がありまして。
多分漫画に全く関係ないので言えなかったのですが、ニギハヤヒの命について。
ニギハヤヒの出羽降臨説が、そこに住み着いた物部が権威を高めるために言ったのではない。少なくとも私は嘘とは思ってないし、その根拠があると考えておりました。
それをある記事のコメント欄で書き連ねたところ、秋田さまと玲子さまからこちらをお勧めいただきました。浅学の身ではありますが、胸をお貸しいただければ幸いです。

実際に何が起こったのかを証明するためにはそれを記した書籍以外に傍証が必要だと思うのです。イリアスだけではトロイア戦争の実在の証明にはなりません。戦争があったなら武具や食事を購入し、人も集めたでしょう。そのような痕跡が見られて初めて評価できる部分があると思います。しかし日本には文書としての証拠が古いものがほとんどありません。4世紀以前がない。しかしこのようなことが可能でしょうか。魏志倭人伝(297)では実際に外部から人が訪れ、倭人から説明を受けている。通訳がいたなら文字を読める人間がいてもおかしくない。
蘇我入鹿が死に際に文書庫を焼いたという話もありますし、そもそも古事記にもそれより前の文献の存在とそれが消失したことにより記紀を作らないといけなくなった、と言う理由が記載されていたと記憶しております。誰かが焚書を行なったのでしょうか?全てを焼き尽くすとは考えにくいですが、書というものは省みられないと意外と朽ちて残らないものです。又は物部文書のように沈黙の中で残されて行ったものもあったのかも知れません。
まぁ要するに日本の文献•伝承で高い論証となりえるものはやはりないでしょう。少なくとも大量の異説を集めて併記した日本書紀以上に信頼性が高いと言い切れるものはないと思います。しかし、物部は大氏族です。彼らの行動が事実なら、その側で見ていた他の氏族が自分たちの伝承に残している可能性がある。

出雲にある資料と口伝と風土記、播磨国風土記の一部、そして海部と大三輪の伝承と系譜。そして出雲から出土した、東北との交易を示す漆器類の出土。
(一つ一つは弱いかも知れませんが、互いに補強し合えば傍証としてみてもいいのではないでしょうかと考えています。)
そこから私はこう考えています。

出羽にいたニギハヤヒが西日本のニギハヤヒと同一人物、そう考えてもおかしくない。
少なくともそれを持って物部伝承を嘘と断じることはできない。
出羽と出雲、そして畿内。その三つがかなり連携があった。というか日本海沿岸地域全体である種の同盟関係があったと思うのです。
その傍証の一つが先ほどあげた出土品です。出雲では最近になり発掘が盛んになっているのですが、その中でも東北地方の遺跡で見つかる漆器類が出雲でも多く見つかっています。
2500年から3000年前程度と考えられています。縄文時代、まだ稲作文化は来ていないことでしょう。別にこの交易路の広さはそこまで驚くことはないかもしれません。狩猟採集民族は基本的に集落規模を維持し続けたいなら、ある程度の交易を行わないといけないからです。塩のない土地の人間はどこかから手に入れなければなりません。肉がなければ、毛皮がなければ、やっぱり調達する必要がある。その土地に根付き、そこの実りだけで生きていける農耕文化とは違い、気候の変動、それに伴う実りの変化に対応するためにはある程度の交易が必須だったろうと思います。おそらくその交易路、特に大陸との兼ね合いも考えば、日本海側に集中していたことと思います。そしてそれぞれの土地で中心的な役割を担う交易民(海人の一部でしょう)はかなり強固なスクラムを作って連携していたのではないでしょうか。
傍証としては弱いですが、ここで出雲の神在月を傍証としてあげたいと思います。
出雲で10月に宴会があるって言うのはよくご存知の方も多いと思います。
これは外から多くの神様を稲佐の浜からお迎えして、みんなで問題を持ち寄り会議にかける、出雲では神謀(かむばかり、かみばかり)と呼ばれます。一部では証拠がないから、少なくとも平安鎌倉程度からじゃないか、と言われますがおそらく違うのではないかと考えております。
先ほども言いましたが、出雲は北はカムチャツカ南は中国南部まで幅広い交易圏の中にありました。出土品の多様さから考えて、その中心的な国際都市であった可能性は高い。
おそらく年に一度(または数年に一度)、各地の交易民の代表が集まり、どこで何が足らないか、今後の気候はどうなるか、どこで災害が起こるかなどを話し合い、今後の計画を立てていたのでしょう。ちなみに出雲神社、および富家という数千年口伝で歴史を伝えてきた一族がいるのですが、そこでも同じような内容が伝えられています。口伝は最も時の変化を受けやすく全てを鵜呑みにすることは難しいですが、出雲は奈良時代にはすでに過疎化が進行し始めてました(笑。それ以前に、各地からの集会をしていたと言う経験がなければ、神謀という考え自体が起こらないと思うのです。なにせ記紀の中では、我らは隠れたることを司る、つまり現実には一切関与しないと明言しているのですから。そして、その経験がなければもっと伊勢神宮などの神社が積極的にその位置に立とうとしたはずではないかと思うのです。

要するに、国譲り前には日本に多くの交通路があり、想像以上にフットワークの軽い動きができていたんじゃないかと思うんです。
そしておそらく、国譲り前後でその要になっていたのがニギハヤヒではないか、と。

饒速日は占領しにきたのではなく、一種の特使。天と地の間、地の中でもそれぞれの地域をつなぐ、外交官の役目ではなかったか。そもそも二つの民族が出会ってすぐ軍事的衝突、戦争となるでしょうか。最初はなんらかの交渉から入るのではないか。それが饒速日であり、故に戦争を起こすニギギ、又は神武の前に天から降りた(饒速日と共に武甕雷、布都主も同時期に降りていたと思う)。そしてまた天に登った。彼が天孫降臨ではないとされた理由(もう一つあると思うけど)、それは彼の動きが常に天と地の間を行き来する、双方向性のものであったからなのではないか。

ここから少し閑話となります。
おそらく、饒速日は国譲り前に降りてきていたと思います。
記紀に天稚彦という天神が出雲にくると言う記述がありますが、国津神の妻を娶りここでやっていこうと決めるという、かなり饒速日を想起させる内容です。
また旧事紀での饒速日の死の間際の様子も、天稚彦に酷似している。
これだけでは弱いですが、天稚彦が関与している土地は同時に天火明も関与してる。
そして旧事紀はこの天火明を饒速日と同一視してる。
おそらく、出雲神話に出てくる 阿遅鉏高日子根神も同じ神だと思います。
彼は天稚彦と同じ顔をしていたと言う伝承があると言うのが一つ、彼の光り輝くと云う美貌、そして周囲に放射する光。これは国津神の性質とは考えにくい(猿田彦の例もありますが、それはとりあえず置いといて)。もう一つは天照にしか許されていない、大御神と云う尊称をつけて彼は呼ばれるのです。加茂大御神と。
特になんの功績もない神なのに、です。すくなくともただの大国主の三男坊(?)なら敬称など必要ないはず。必要だからつけた。おそらく天孫だからと云うだけではなく、彼はさらに王となる為の条件を満たしていたからではないか。阿遅鉏高日子根神は記紀にて、死んだ天稚彦の葬式に出向きます。そして顔がそっくりだと勘違いされた彼は、「死人と一緒にするな!」とぶちぎれて、遺体を安置する小屋ごとぶち壊し、どこかに消えてしまいます。そしてここからが妙。
その時そばにいた阿遅鉏高日子根神の妹にして天稚彦の妻、下照姫は要約すると、「あの人見た!?めっちゃイケメンっしょ。あれ私の兄貴ですわ」とあっけにとられる義父に返しているのです。流石におかしいでしょ。いくらなんでも、昔の話だからって流せるレベルとは思えない。
でも、これも饒速日が天孫である自分と決別したと云うことを示すもの、とは考えられませんか
。だから妹が言ったのです…あの人は出雲神、もうあなたの息子ではないのです、と。

まぁ以上のことから、おそらく国譲りよりずっと前、そんな不穏な話が出る前に、彼らは特使としてきていたのだろうと。出雲国風土記の伝承を見るに、おそらく饒速日は幼少期からここにやられていたはず。一種の人質だったのかもしれないですし、障害があったようなので蛭子神のように遺棄されたのかもしれません。(天火明も遺棄される話があります)だからこそ、天孫の側から見た記紀では意外なほど、天火明の話がないのでしょう。一応長男だと云うのに。

閑話休題。
では旧事紀と記紀で違う、最も大きな点について。
なぜ、記紀で彼はナガスネヒコを殺したと描写されたか。
結論を言えば私は殺していないと思います。おそらく、ナガスネヒコ“は”殺してない。

出雲にこのような伝承がございます。
大国主と事代主を騙して惨たらしく殺したのは、アマノホアカリ、別名饒速日である、と。

(そもそも状況からしてナガスネヒコは出雲系の氏族、大国主の一族である可能性が最も高いと思います。こちらの漫画で一番気になったのが、なぜ饒速日の一族が、あえて酷く言えば裏切りの一族が、出雲を毛嫌いするのか。のちに述べますが、おそらく事代主は、饒速日に死ぬよりも過酷な道を歩ませたのでしょう)

ただ出雲国風土記と記紀の描写そしていくつかの寺社の伝承(阿波も含め)から、どの人物が同一人物かどうかと考えていきますと(ある程度強引な解釈ですが、民俗学って結局言ったもんがちだと思います)、出雲の神々と饒速日やその随行者、そして武甕雷たちは多分仲よかったと思うのです。それこそ兄弟並みに。
そことその伝承がどうしても一致しない。
だから私はずっとこう考えていました。

事代主は殺されたのではなく、自分を饒速日に殺させたのではないか、と。
戦争を回避するために。
出雲神がトップに立っている状態では、恭順を示してもずっと疑われるだろう。
だが、饒速日が事代主たちを殺して天に差し出せば、その血統も相まって警戒心はかなり薄れるでしょう。国津神の能力を積極的にかつ有効的に利用しようと思うでしょう。
少なくとも、わざわざ自分たちの兵士の命を贖ってまで征服戦争をしようとはしないでしょう。
かつて、戦後アメリカ世論が80%以上皇室廃止を熱狂的に支持していました。
にもかかわらず、その後の反動として大規模な反乱が出るのを恐れ、結局諦めた。
それと同じです。
受け入れればメリットが結構あって、強硬策に出れば被害が凄まじく出る、そしてそうなる可能性が高い、と確信できる証拠がある(おそらくこれが建御名方)。
ならちょっと腰を据えようか、と考えると思うのです。
事実、出雲にはほとんど戦闘の跡がありません。なさすぎて一時期は出雲神話はフィクションと思われていました。その後荒神谷遺跡や出雲大社の巨大な支柱見つかったりしまして、一気に現実味を帯びました。
おそらく、その時事代主率いる出雲神族はほぼ無手の状態で、敵が来るのをまっていた。
ただ一つ、天にこの国の支配権を差し上げる、その契約だけを武器に。
その契約が確かであると云う証として、事代主は自分を慕っていた饒速日に自分を殺させたのではないか。少なくとも、饒速日はそれにより信頼を回復できる。

おそらく、これに関わる一連の何かは出雲と物部の間で交わされた一種の密約だったのでしょう。だから公表できなかった。海部の 勘注系図序文にもこうあります。この事実を決して誰にも漏らしてはならない、と。
記紀が編纂されたのは天武さんの頃。中央集権的ではありましたが、蘇我氏の弾圧の頃とは違い物部も再び要職についておりました。他の小さな氏族の異論が採用されるのに物部だけ記紀に関われなかったとは考えにくい(一つ穴はありますが)。

物部が記紀の作成に関われなかった、排斥されたのではない。
そもそも語ることができなかったとしたら。物部の一系である石上家は石上神宮社伝にて、饒速日は布都主の家系で天神であると自ら言っている。おそらく密約がまだ意味があった頃、彼らは自分たちの意思で、天神の仮面をかぶっていたのではないか。

自分たちの正当性を語りたい。しかし語れない部分を除外すれば穴あきだらけになる。
それを埋めるためにコピペした結果、偽書とされたのが旧事紀だとしたら。
どうしても公表できない、語りたくとも語れない部分が物部文書の中にあるとしたら。それでも、それでも伝えたい何かがあったとしたら。

その理由が事代主と、彼がなぜ宮中御巫八神に据えられ、なぜ東宮しか祭祀権が与えられなかったかと言うことに隠されているように思うのです。
そして、出雲神族独特の、“神に神降ろしする幽冥の神”という特徴も、物部の呪術と関わっているのではないか。

話が横道にずれますが、事代主が御巫八神にいることを疑問に思う人は多い。ある方は、これはおそらく記紀の事代主とは別だろうとおっしゃる方もいます。しかしそれはあり得ないと思う。単に天神の知恵の神を入れたいなら、もっと適任者がいる。思兼命です。
彼女ではダメなのです、事代主でなければならない理由があった。

天孫でなければ王位は継げない。そこまではいい。
ではその先、皇子同士では、何を優先基準にすればいい?
おそらく天津神たちは記紀から考えて、長子継承ではありませんでした。それはもっとあと、中国からの影響です。おそらく最も優秀なものが継ぐと云うことだったのでしょう。
それは、血みどろの身内同士の闘争を、同時に意味した。
それをできる限り回避するにはどうするか。これを決めたのが祟神帝の頃と思います。
争う事なく時代の王を決める、その投票権を持つものは、そもそも天孫こそがこの国を継ぐ権利があると云う契約をした、事代主その人以外あり得ない。
だからこその事代主。言を持って事をしろしめす、契約と預言の神。
そして顕界から切り離された出雲の神々を呼び起こすのは、決められた血統の神々なのです。
大国主はアマノホヒ、建御名方はミジャグジ様、ウカノミタマ さまはどうかわかりませんがあの人も御霊わけしてる感じしないですし、おそらく狐たちの中でも高位にいるものが呼び起こす、さらに言えば神懸かりの神籬となるのでしょう。(個人的にはジョジョのスタンドみたいなイメージですかね、死した神ですから、今のアオの神懸かりとは少し違うかも)
そしておそらく、事代主の憑代…というより、現世への錨というか、つなぎとめる役目をしていたのが、饒速日の血に連なるものではないか、と。
そして、降ろされた事代主とおろした饒速日をセットでこう呼んだのではないか。
物部の主、偉大なる大物主大神と。
そして大物主大神に祝福された祟神帝は、初国しろしめす王、つまり初代天皇の称号を得た。10代目の天皇に関わらずです。彼に認められないと王とは言えない、というシステムが始まって最初の人ということかなと思っています。
ならば、彼らが伝える呪術とは、地返しの玉が蘇られる相手はおそらく事代主ではないか。
そして御巫八神は別名、鎮魂八神とも言います。彼らは死した神を揺り起こし、揺り起こされた神はおそらくある方法で、天皇家の魂を癒したのでしょう。
ここの説明はもう長くなるので割愛しますが、おそらく事代主は自分の魂を食わせたのだと思います。キリストのパンとぶどう酒と同じく、おそらく直会の最も原始的な方法として。

話が変わりますが、アオの能力を見た時、そしてアラハバキの名が出たときから思っていたのです。上でもあげましたが、諏訪にミジャグジ様という神がおられます、特徴がアラハバキ神とよく似ておられて、同一視されることもあります。そしてこの神の子孫が、建御名方という出雲神(異論ありますが、私は出雲神、しかもおそらく女神だと思う)を神降ろしする現人神として長く尊敬を集めてきました。彼らはミジャグジ様の血統、その御子神であると同時に、降ろす建御名方神と同一視されるのです。出雲の国造も同様です。すでに死した出雲神は常にこの二重構造を持つのです。顕界にいる生の神と、幽冥にいる死の神、この二つはおそらく不可分。
であるがゆえに、記紀ではこの二つの神のエピソードが同じ神として入り混じる。死んでこの世界と関われなくなったはずなのに、嫁さん作って子供産ませてるみたいなことが起こるのです。

これを踏まえて、神話の神々はアオの存在を知った時点で危険視するのではないかと私は思いました。ミジャグジ様と同一視される神を語り、しかも神を降ろす神であるアオ。
ならば、オグンと同様、いやおそらくそれ以上の世界的な存在承認「神風」を得てしまった女神を、下ろしてしまうかもしれない。(ぶっちゃけカントンブレは200万程度。多くの人間は聖人とオグンを同一視していない。なら神風とこの神が世界的に結びつかずとも同じことが起こるはず。むしろ聖書を読まないキリスト教徒が増えてる昨今、神風が海外に与えた恐怖と畏怖の方が生々しく残ってると思いますよ)。出来る出来ないではない。可能性があるというだけで十分腰を上げる理由になる。いわば素人のハッカーが軍事施設にハッキングしてICBMを発射することができる状態みたいなものです。
そして日の本無双の守護女神、諏訪の核弾頭を古くから監視してきた社の一つがおそらく秩父。あの御方はおそらくこの事態だけは絶対許さない。
そんな妄想をして見たりもします。当たってるかどうかはどうでもいいんです。私、推理小説は推理せず探偵に丸投げタイプです。


ぶっちゃけこれ以上色々私論があるし、自説に対する疑問点もあるし、何より論拠を細かく言ってないのはものすごく不誠実に感じるのですが、多分真実にも今後の展開にもかすりもしてないだろうし、所詮素人の浅知恵ですから(笑。それにこういう方が楽しいと言う、恣意的な解釈もだいぶん混ざってます。あまり価値のない話です。

長文になりますが、どうか本気になさらず、笑って流していただければ幸いでございます。

[2] 秋田LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/08/09 22:43 No.166
うへへ。
言いたいことはたくさんあるけれど後にするー

[3] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/09 23:08 No.167
ちなみに、事代主と饒速日は今は断絶状態にあると思います。
守屋以後の彼らの動きは、また今度、

[4] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/09 23:30 No.168
…続きが…消えてる…
まぁいいや。
皆様の温情溢れる採点をお待ちしています。

あと、どうでもいいことですが。
結構いいとこいってるけど、君ほんとスケッチ雑だよね。
そんな理由で、レポート評価をcマイナスにされたことがあります。
懐かしい。
ちなみの大学時代のあだ名は、高橋克己でした。

[5] 玲子 :2018/08/10 07:12 No.169
溢れ出る長文書き込み!読み応えがありますね。どんだけぶっちゃけたかったのか(笑)。
学がないから採点はしませんが、出雲の方ならではの考察、面白いです。いいぞ、もっとやれ。

[6] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/10 18:03 No.170
あと気になるのが、秋田の伊豆山神社。
イズモ、イデハ、そしてイズ。
伊豆も事代主のゆかりがある土地です。

そしてここの神社で気になるのが梵天祭。
梵天祭は秋田で広範囲に行われているからおかしくないんですが。
ここの梵天、川を渡るでしょ?
出雲の美保神社も、海に小舟を出して、その小舟に御幣をのせて沖に出るんです。神職が乗る船のみ御幣を載せるんです。その中に神が降りて人と語らうと言われる。
そして、再び陸へと帰る、神を下ろしたまま。
そして本殿へと連れて帰る。(そしてなぜか猿田彦がウズメとともに舞う。)
出雲の古神道の神事と言われる、青柴垣神事です。
(凄まじく工程が複雑な神事なので、一部端折ってます。)

ちょっと似てますよね。
陸から水へ、水から陸へ。
調べたらこの神社、思った以上に古い。
御一新の時に祭神はかなり変更したから、絶対とは言い切れないけど、もしかしたら元々から事代主を祀っていたのかも。
そしてその土地の神事と混ざったのかもしれません。
事代主は大抵恵比寿神社という特性が真ん前に出るのが普通なのに、そんな様子が全くないのも不思議です。
恵比寿が広がる前から、祀っていたのかもしれません。

もしそうならすげぇ。事代主の神事なんぞ、出雲と大三輪と熱田ぐらいにしかもう残ってないぞ…しかも完全な形でってのはほぼない。

出雲はかなり神事が残っていない神々なのです。出雲神が祀られても、実際の神事はその地域の神を祀るもの。本当に看板でしかないことが多い。
しかも出雲の神事は明治維新で徹底的に消された。出雲も畿内も諏訪も。修験道とともに。(それでも神風ふかすんだから、彼の方はきっとアオ並みにお人好しなのでしょう)

もちろん、水を渡る梵天祭が一般的ならこの推測はハズレということになるのだけど。気になる。
そもそも伊豆の三島は、事代主前にはアラハバキ神を祀っていたの可能性のある神社。信仰を隠すために事代主を祀ったという意見もありますが…。(そして隠れていたアラハバキがオオヤマツミという名前を得たと。確かにこのオオヤマツミは少しおかしいのです。元からいた山神のはずなのに、他国から来たという伝承がある。言語学から伊豆ぐらいまでは、出雲・大和政権の元々の領土だったと考えられるので、うむむ…!!と思うのです)

この自社の社伝がすごく知りたい。

[7] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/10 18:20 No.171
本当に物部が出羽に登ったのかもしれないですね。
その地の豪族が物部を語ったのではなく。
知らなかったら、出雲の神事を行えない。
その地の豪族なら知ってるはずがない。

川をわざわざ船で渡らなくても、違うところから始めればいいのだし。彼らにとって、川を渡るということが重要だったのなら。
うん、ちょっとテンション上がりますね。

[8] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/10 18:34 No.172
あと気になるのがともに祀られるナキサワメ。
もちろん湧き水の出る山だからいてもおかしくない。
ただ、なぜかこの神は精霊神と言われる。
それをなぜそう呼ばれるようになったか示す資料がないので、どうとも言えないのですが、そう言われてる。

んで、記紀に天武帝に関してこんな記述がある。
金綱井(カナヅナノイ)で天武帝が軍を起こした時、高市郡大領(タケチノコオリノコオチノミヤツコ)の高市県主許梅(タケチノアガタヌシコメ)は突然、口を閉じて、何も言えなくなりました。三日後、神掛かって言いました。
「吾は高市社(タケチノヤシロ)に居る、名は事代主神だ。また、身狭社(ムサノヤシロ)に居る、名は生霊神(イクミタマノカミ)です」
この生霊神、本当に誰だか全くわからないんです。
比定しようにも、結構意見が分かれるし、自信がないものが多い。

もしかしたらナキサワメのことだったのかも。

[9] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/10 18:50 No.173
元々は不老山と言われてたのも気になる。
富士山も不死の山から来てるって言いますが、かぐや姫も死のない天界に帰って行った。
月というのは、天体ではなくここではない別世界を示したという意見があります。地上ではなく、世界という天蓋の向こう側。
時の止まった世界だと。

[10] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/12 17:09 No.187
元はナキサワメの社って説もあるのか…
なんて事代主が主祭神になったんだろう…

そもそも
坂上田村麻呂のゆかりは本当なんだろうか…
坂上田村麻呂ならどっちかっていうと諏訪か住吉の方がゆかりが多いんだけど。他は八幡か観音菩薩とかの仏教系。

鎮護として前線で祀る神では、ありえないわけじゃないが事代主は…わざわざなんで事代主?ってのがある。そもそも、この人だけ抜き出して祀るものでもないし。
伊豆大神として祀られてたのを、御一新後に平田篤胤さんの意見を元に事代主に変えたってならありえるんだが。ネットの社伝をみるとそうでもなさそうだし。

個人的に、坂上田村麻呂は後から付け加えられた、箔付けのようにも思うな…

[11] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/12 18:00 No.188
伊豆大神として祀られてたなら、そもそもが東征の前にアラハバキを祀る神社だったって可能性もあるのか…?

いや。坂上田村麻呂は実際に蝦夷と戦ったあと、彼らを尊敬し、東北統治は彼らに任すべきだと進言したと言われてるしなぁ…
実際に討伐というより、投降するように粘り強く交渉したって感じだたみたいですしなぁ。積極的にもう戦う気がなかったなら、彼ゆかりというのもありえるのか…?
そもそも軍事による力押しだったなら、10年以上押し返して来た蝦夷の一族が簡単に負けるわけないんだし。(阿弖流為の戦術は本当にすごいですよね)

んー、
事代主、饒速日 、アラハバキ。
結構重なっているから、関わりがあったことは事実だと個人的には思うんだけど、どこからどこまで、どう関係しているのか…
アラハバキ神がやったことが、他の神のしたこととして消されてる気がするんですよね…事代主や大物主がやったと伝わっていることも、一部はこの人のことのようにも思うし…三島溝咋か娘として考えるか。又はそこに婿入りしただれかと捉えるか…うーん。
三島のオオヤマツミは別名、和多志大神(わたしのおおかみ)。海神としての特徴も持つんですよね。神話のオオヤマツミは基本山神オンリー。海はオオワダツミがいるし。海運・陸運を両方持っていたとするということを意味するなら、馬の神、蛇神の両方の側面を持つアラハバキの方がやっぱり当たっているように思う…

個人的な意見だけど、アラハバキ神は絶対、化外のみの神じゃない。
一部地域の土着神じゃない。
中心は東北・北海道だとは思うが、勢力圏はもっと広かったはず。
本来はもっと全国区に強い影響を与えていた強大な神だと思うんだけど…

むしろ出羽こそ古代東日本の中心地だったと思うんですよ。秋田は豊かな土地と海運ルートを考えれば十分ありえる、江戸時代だって日本の食料庫として栄えたんだし。
だからこそ、影響力が比較的少ない関東、鹿島あたりから徐々に制圧したのかも。地形的に日本海側からは攻めにくいってのもあるんだろうけど…
うーん、仮説はあれど、詰めができない…

人の掲示板で妄想書き散らして申し訳ない。

[12] 出雲民@秋田はまだマシ :2018/08/12 18:41 No.189
返信するべきか悩んだのですが返信。
いや、あるじゃないですか。返信すべきかどうか悩む時って。
向こうからしても、返さなきゃって思うなら迷惑かなぁとか。
秋田の人は控えめでお人好しな人が多いから、いやとは言えないかもなぁとか。
西日本はグイグイ行くから、自分にその気なくても向こうは辛いかもなーとか。
悩みに悩み、返したかったので返します。
やっぱりお礼はちゃんというべき。そう判断。
別にお答えを求めているつもりではないので、お気になさらないでください。


>秋田様
お答えどうもありがとうです。
首を長くしてお待ちしています。
イズモとイデハはすごく楽しみにしてます(ふんす:鼻息)。

今までよく知らなかった秋田を調べてみて、意外に共通点が多いことに驚きます。まぁ、もともと出雲だけは中四国とは文化が少し違って、東北に近いとは言われるのですが。というか、東北よりさらに排他的ですが。秋田の歓待の文化が眩しい…。

ところで最近は秋田は、というより東北全体が海外でも人気になって来てますよね。結構YouTubeで紹介動画が出て来てますし(天使の住む場所だとか言われてましたよ)、実際海外からの観光客がすごい勢いで増えてる。
私も行ってみたいです、でも遠い…
冬とか綺麗なんだろうな…

>玲子様

玲子様ありがとう!
あなたの言葉を本気にした結果がこれです(笑。
私はだいぶ広島が混じってるので、結構お調子者ですから。
豚はおだてれば木に登るものです。もちろん私も登ります。

[13] リラ :2018/08/12 22:58 No.190
なんと濃ゆい文章……くう、知識不足で半分もわからないのがくおしい。
ただこう、出雲ってやっぱり別格の土地なんだなって思いました(素人並みの感想)

[14] 出雲民 :2018/08/13 00:04 No.191
>リラ様

いえ、単に私が変態なだけです。

結論として、「年上のお姉さんに憧れていた男の子が、大きくなってその相手と戦わないといけない」というシチュに萌えるので、そこに神話を持って行くために、全精力をつぎ込んでるだけです。
ちくしょう、これだけは隠し切たかったのに(涙)

義理のお姉さんが手を引いてくれるとか燃える。
そしてそのあと道を違えるとかだとなおいい。
というか義理、とつくだけで燃える。
又は、義理の姉と妹でも可。
さらにお姉さんが、穏やかなしゃべり口調でありつつも男性的というか、紳士的だとさらにテンションが上がる。

私は単に変態です。
あなたはここに来てはいけない(戒め)

[15] 秋田LV3◆JYd7t0N4Tk :2018/08/13 00:28 No.192
アンサー記事
「出雲流民俗学的神話考と疲弊した郷土と発信の形」を公開しました。
http://yamanosu.com/blog-entry-563.html

流れの把握としおり代わりに記述しておきます。






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