ワールドベースボールクラシック(WBC)で日本が優勝しました。
どの試合もリアルタイムでの観戦はできなかったですが、報道されるテレビの試合経過
で侍ジャパンの結束の固さを強く感じた試合展開でした。
特に印象に残ったのが対メキシコとの準決勝戦。
9回裏、点差1点でリードされた中でのワンナウト一塁、二塁の場面で、それまで連続三
振を喫していた超不振の村上選手にバントでは無く、打って出ることを指示した栗山監
督の采配。
栗山監督は村上選手との心中を覚悟しての決意だったと思われるのですが、その決意は
村上選手の二塁打によって太谷選手、俊足の周東選手のホームインで劇的なさよなら逆
転勝利を呼び込みました。
あの檜舞台の緊迫する試合展開の中でののこの栗山監督の決断は尋常なものではないで
す。
また今朝の新聞で知ったのですが、初戦の中国戦と準々決勝のイタリアン戦に投げ、指
名打者として出場する太谷選手の疲労を考慮してチェコ戦は休ませようとした周囲の動
きに、太谷選手のタフさを信じた栗山監督が先発から外さなかったことは大英断だった
と思います。
チェコチームは全員が別の職業をもった”二刀流”、いわゆるアマチュアに近いチームで
す。彼らは侍ジャパンとの試合をとても楽しみにしていたと聞いており、憧れの大谷選
手が出ないと知ったら落胆し、弱いチームゆえに外したと思ったことでしょう。
しかし太谷選手は出てきた。そしてチェコの投手が太谷を三振に打ち取ったのです。
もっともあまりにも遅い球速に大谷選手が戸惑ったようですが、それでもスーパース
ターの大谷から三振を奪ったことをその投手は「一生の思い出」と語りました。
https://youtu.be/Id2i0GlbnEc
他に印象に残ったのが吉田正尚選手。
このシリーズ、WBC歴代最多の13安打を放ち、1次ラウンドでは4試合で8打点、準々
決勝のイタリア戦でも2打点、準決勝のメキシコ戦では同点の3ランを決めた吉田選手は
MVPに選ばれても不思議ではないと思ったものでした。
吉田選手のことをネットで調べたら、大谷、ヌートバー、ダルビッシュらの各選手が胴
上げされたのに吉田はされておらず、また全試合を通じて一度もヒーローインタビュー
に立つ機会も設けられなかったことが判明。
成り行きでそうなったのでしょうが、それだけは何か残念な気持ちです。
ま、とにかく日本中を歓喜に包み込んだ侍ジャパンの優勝は燦然と輝くものでした。 |