映画同好会
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愛は静けさの中に 組長 投稿日: 2023年04月30日 17:07:44 No.445 【返信】

《2022年3月13日に逝去したウィリアム・ハートと、後に「コーダ あいのうた」に出演するマーリー・マトリンが共演。
耳の聴こえない女性と彼女が働く学校に赴任した教師の恋を描く。
本作の後、「あなたが聞こえない」やTVドラマ「リーズナブル・ダウト 静かなる検事記録」に主演したマトリンが、このデビュー作でいきなりアカデミー賞の主演女優賞を受賞。
「蜘蛛女のキス」でやはりオスカーに輝いた実力派男優ハートを相手役に、言葉の壁を越えようとするヒロインを熱演した。
言葉は使わずとも豊かな表現力でハンデを乗り越えようとするヒロイン像は、マトリンにとってまさに一世一代の当たり役となり、本物の感動で当時の観客を圧倒した。
原作はトニー賞に輝いた戯曲。
監督はランダ・ヘインズ。》

単純に恋愛映画と思っておりましたが、本作も先生と生徒ものでした。
聾唖者に言葉をしゃべらせようとする先生。
全くの聾者でなく、難聴者なら話せなくはないのです。
恋愛が始まるまで、この努力が描かれます。

恋愛が始まると教育はどうでもよくなります。
聾者と本当に心から恋愛ができるか。
自分の思う通りを望んでいないか。
強制していないか。

果たして二人の心は通い合えるのか。
彼女の壮絶な過去。
意外にもセックスもテーマになっています。

ウィリアム・ハートらは、彼女の手話を言葉にし、自分の手話もしゃべりながらです。
これはどうも違和感ありです。
普通に字幕でいいのに。

マーリー・マトリン、美しい。
最年少、21歳での主演女優賞。

いろいろ問題のあったウィリアム・ハート、実際に二人は付き合ったとか。
彼の暴力等を彼女は訴えています。
彼のキャラは映画だけのものだったんでしょうか。

人と人は本当につながり合えるのか、障がいがあろうがなかろうが。
本作はなんとなく終わりましたが、答えのない問題ではあります。

1986年。119分。WOWOW。3.6。


スーパー30 アーナンド先生の教室 組長 投稿日: 2023年04月30日 16:47:56 No.444 【返信】

《世界から注目を集めたインド発の教育プログラム「スーパー30」の誕生に情熱を燃やした男の実話を基に描いたヒューマンドラマ。
貧しい家庭に生まれたアーナンドは数学の才能を認められ、イギリス留学のチャンスを得る。
しかし家計からその費用は出せず、当てにしていた援助も断られ、いつも励ましてくれた父も心臓発作で他界。
留学を断念し、町の物売りとして暮らしていた彼は、予備校を経営するラッランに見いだされて人気講師となる。
やがてアーナンドは路上で勉強する貧しい若者との出会いをきっかけに、私財を投げうって私塾「スーパー30」を開設。
意欲と能力がありながらも貧困で学ぶことができない子どもたち30人を選抜して無償で寮と食事を与え、最高学府・インド工科大学を目指して数学と物理を教え始める。
教育をビジネスとしか考えないラッランに妨害されながらも、アーナンドは型破りな教育で生徒たちを導いていく。
主演は「WAR ウォー!!」のリティク・ローシャン。》

お金がなければ、教育を受けられない。
自分の階級に見合った職業にしかつけない。

「王の子供は王じゃない。王になるのは能力ある者だ」

『知は神の武器、正義を実現し、忍耐を獲得し、悪習を滅ぼし、敵を撃退、全てを超越するー』

無料で塾を開校する。
寮も食事も無料。
いやそら無理でしょう。

そこの描写がいい加減。
授業風景もゆるい。
これでみんな受験できる?
もともと天才ばかりの集まりか。

いい話なのですが、詰めが甘い。
実際はちゃんと経営が成り立っていたとか。

受験させないために殺し屋を送り込むって。
ここらあたり、トーンが変わります。
でも割と中途半端です。

実際にも彼は狙われていたらしい。
怖ろしいです。

ラストは出来すぎですが、まあ許します。

2019年。154分。4.0。


スクリーム(2022) 組長 投稿日: 2023年04月27日 13:45:36 No.442 【返信】

《人気ホラー「スクリーム」シリーズの前作より11年後に作られた第5作。
何度も連続殺人事件が起きた町ウッズボローにまたもマスクを着けた殺人鬼ゴーストフェイスが出現。
ゴーストフェイスによる惨劇を描いてきたシリーズの、第1作から26年後に生まれた第5作。
ゆがんだドクロのようなマスクを着けたゴーストフェイスがまたもウッズボローに出現。
若い登場人物陣を一新して新たな惨劇を描くとともに、第1~4作のデューイ、シドニー、ゲイルが再登場する同窓会的な側面もあるのがシリーズのファンにはうれしく、シリーズ未見の若い観客も楽しめる。
第1作以来の名物、“シリーズ映画(特にホラー)に関するうんちく”も健在。
またもスリルとブラックユーモアが共存する快作となった。》

全米で3月公開の「スクリーム6」が、シリーズ最高の出足でヒット中です。
本作はそのひとつ前の作品です。
ですから、「スクリーム5」でいいのにね。
話もつながっていますし。

内容はまあシリーズの展開を踏襲。
原点回帰だと言っております。
劇中、そのことについての言及があったりして。
シリーズ物はどうあるべきかと。

何作かは観ているのですが、ほとんど覚えていません。
何回も観るほどではないですし。

でも、ナイフでの殺人は生理的に嫌ですね。
銃の方があっさりしてていいです。
そこが売りではありますが。

女性陣が活躍し、男性は役立たず。
ヒロインたち、強いです。

犯人の意外性はありますけど、こんな動機ならだれでも犯人です。
ありえない動機です。
サイコパスと言ってしまえばそれまでですが。

解説にあるウンチクは最初は新鮮味がありましたが、5作となるとどうでもいいか。

ハリウッドはもうネタがないって。
本編中も言ってましたが。

6作目はどこか新鮮味はあるのかな。

2022年。114分。Netflix。3.4。


リコリス・ピザ 組長 投稿日: 2023年04月16日 22:56:49 No.441 【返信】

《P・T・アンダーソン監督が初々しい主役2人の周囲に豪華多彩な共演陣を配し、1970年代のアメリカ西海岸を舞台に1組の男女の運命の恋を爽やかに描いた青春恋愛映画。
カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと、これまで世界の3大国際映画祭のすべてで監督賞を受賞する快挙を成し遂げ、現代映画界きっての巨匠として活躍するアンダーソン監督。
彼の待望の最新作はなんと、みずみずしい青春恋愛映画。
彼の映画の常連俳優だった故フィリップ・シーモア・ホフマンの息子C・ホフマンと、姉妹バンド、ハイムの一員A・ハイムが、ともに映画初出演で主役に抜擢され、フレッシュな魅力を発揮。
さらには、S・ペンやB・クーパーをはじめ、豪華共演陣がアッと驚く愉快な演技を披露するのも見もの。》

キネマ旬報第1位です。

出だしは微笑ましい青春恋愛映画です。
あれ、ポール・トーマス・アンダーソン監督のはずが。
ご心配なく、途中からは彼の世界です。

話はあっちに行ったり、こっちに来たり。
どこへ行くのかこの作品。
でも結局そう落ち着きますか。

≪本作の原題“Licorice Pizza”は、1969年から1980年代後半にかけてカリフォルニア州南部で店舗を展開していたレコードチェーンの名前から取られたものである。≫
意味わかりませんよ。
邦題を何とかしなければ。

小山薫堂氏の言うとおり、面白いのかつまらないのかよくわからない作品です。
観ている分には退屈しないのですが、でも寄り道が多すぎて収拾がつきません。
まあそれが監督の特徴の一つなのですが、ついていけるかそうでないかです。

合うか合わないか、人を選ぶ作品ではあります。
評論家には受けるのかなあ。

2021年。134分。WOWOW。3.7。


ピンク 組長 投稿日: 2023年04月16日 22:42:05 No.440 【返信】

《ベンガル語映画の監督アニルッド・ロイ・チョウドリーのヒンディー語映画デビュー作。
『ピクー』(2015)等の監督で、ベンガル人のシュージト・サルカールが製作を担当、脚本にも参加し、インドが抱える深刻な社会問題を盛り込んだ力作を完成させた。
アミターブ・バッチャン以外は若手俳優と中堅の脇役俳優というキャストは地味だが、彼らの熱演と巧みなストーリー展開が観客を捉え、スマッシュヒットとなった。
第64回国家映画賞の社会問題映画賞を受賞したほか、多くの映画賞で作品賞、監督賞などにノミネート、アミターブ・バッチャンは3つの主要な映画賞で主演男優賞を獲得した。》

あらすじは、
《ミナール、ファラク、アンドレアの3人は男性グループに誘われコンサートへ行きます。
その夜、男性グループの一人であるラジヴィールにコテージへ招かれたミナールは性的暴行を受けそうになり、彼の頭を瓶で殴ってしまいます。
正当防衛を主張する3人ですが、男性側は殴られたこちら側が被害者だと主張し裁判はもつれにもつれていきます。》

映画は、男性たちと女性たちが事件現場から車で離れるところから始まります。
何が起こったのかは語られません。
男たちの嫌がらせ、彼女たちは職も失い、住居も追い出されそうに。
有力者の息子だったんです。

もう引退した敏腕弁護士が登場し、後半は法廷劇になります。
男女差別、階級格差、出身地の偏見等々、インド社会の問題点が続々。
わが国でもありそうではあります。

彼が言う、「女性の安全マニュアル」。
・男性と二人きりで部屋に入ってはいけない。なぜなら、男性がOKだと思うから。
・笑いながら男性に触れてはいけない。なぜなら、男性がOKだと思うから。
・ミニスカートをはいてはいけない。なぜなら、男性がOKだと思うから。
・女性は男性とお酒を飲んではいけない。なぜなら、男性がOKだと思うから。

そして、彼の最終弁論。
「NOはNO。
恋人でも知り合いでも友達でも夫婦でも、NOと言ったらNO。
NOと相手に言われたら、止めるべきなんだ」。

正義の裁判官は、
「この裁判が、新しい時代の幕開けとなるように」。

エンドクレジットで、実際の事件が描かれます。
うまい構成です。

歌は少しありますが、踊りはありません。
インド映画の社会派エンタメ、おススメです。

2016年。130分。ムービープラス。3.8。


おもいでの夏 組長 投稿日: 2023年04月16日 22:23:41 No.439 【返信】

《性への好奇心と、美しく優しい年上の女性への思慕の情と、同時に湧き起こる思春期を迎えた少年の微妙な心理をノスタルジックな感覚で描いた作品。
製作は29歳の新進気鋭のプロデューサー、リチャード・ロス、監督は「レッド・ムーン」「幸せをもとめて」のロバート・マリガン、脚本はハーマン・ローチャー、撮影は「コレクター」「卒業」のロバート・サーティース、音楽は「シェルブールの雨傘」「華麗なる賭け」のミシェル・ルグラン、編集はフォルマー・ブラングステッドがそれぞれ担当。
出演は「リオ・ロボ」のジェニファー・オニール、16歳の新人ゲーリー・グライムス、19歳で俳優志望のジェリー・ハウザー、オリヴァー・コナント、キャサリン・アレンタック、クリストファー・ノリス、ルー・フリッゼルなど。》

ミシェル・ルグランの音楽、映画音楽というジャンルでの名曲です。
であるのになぜか私は未見でした。

開始早々この名曲が流れます。
いやもう、この曲だけでこの作品を観る価値があるといっていいほどです。

お話は性について興味津々、高校生の悪ガキたちのドタバタ。
まあ、よくあるテーマです。
でも本作は少し上品です。

ジェニファー・オニールは、普通に美人です。
超絶美人でないのがいいです。

彼女の夫の戦士公報から少年と彼女がベッドを共にします。
この間約15分間、全くセリフがありません。
音楽もレコードが終わればもうありません。
音は波の音だけ。
プレイヤーの針の音と。

彼女はどういう思いでこの行為に及んだのか、その説明はありません。
観客任せです。

「ハーミーへ。わたしは実家に帰ります。
 わかって下さい。せめてもの置き手紙です。
 昨夜のことは弁解しません。時がたてばあなたにも分かるでしょう。
 わたしは、あなたを思い出にとどめ、あなたが苦しまないことを望んでいます。
 幸せになって下さい。ただ、それだけを祈っています。

 さようなら。ドロシー。」

≪そして私は、幼い私を永遠に失った。≫

人妻にもてあそばれたともいえるのですが、私はそうは思わず、ロマンチックだと思うのです。

1970年。105分。ムービープラス。3.6。


AIR エア 組長 投稿日: 2023年04月13日 23:27:35 No.438 【返信】

《「アルゴ」のベン・アフレックが盟友マット・デイモンを主演に迎えてメガホンをとり、ナイキの伝説的バスケットシューズ「エア・ジョーダン」の誕生秘話を映画化。
1984年、ナイキ本社に勤めるソニー・ヴァッカロは、CEOのフィル・ナイトからバスケットボール部門を立て直すよう命じられる。
しかしバスケットシューズ界では市場のほとんどをコンバースとアディダスが占めており、立ちはだかる壁はあまりにも高かった。
そんな中、ソニーと上司ロブ・ストラッサーは、まだNBAデビューもしていない無名の新人選手マイケル・ジョーダンに目を留め、一発逆転の賭けと取引に挑む。
CEOフィル・ナイトをアフレック監督が自ら演じ、主人公ソニーの上司ロブ役で「モンスター上司」のジェイソン・ベイトマン、マイケル・ジョーダンの母デロリス役で「フェンス」のビオラ・デイビスが出演。》

面白いですね。
これがアメリカです、アメリカ映画です。
弱者の這い上がり物語、最高です。

結末はわかっています。
ストーリーも当然思ったほうに進みます。
だのにこれがすこぶる面白い。

派手なアクションがあるわけじゃなし、ひねりのきいた物語性があるわけじゃなく。
セリフの応酬しかないのに、なんでこんなに面白いのか。
ストーリーテリングのうまさ、これですね。
ベン・アフレック監督、うまい。

ジョーダンは後ろ姿のみ、声だけというのも憎い演出です。
気のきいたセリフがいっぱい、でも説明セリフはないのがさすが。
そこは演技でみせます。

マット・デイモン、本作では腹の出た中年のおっさんです。
用意したセリフではなく、即興の言葉が胸を打つのです。

ナイキの急成長には、こんな裏話があったのです。

こういうアメリカ映画が観たいのです。

2023年。112分。なんばパークスシネマ。4.0。


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