ぽつんと囲炉裏端


| トップに戻る | 検索 | アルバム | 管理用 | ▼掲示板作るならRara掲示板 |

ふむ
つくば・あべ 投稿日:2023年09月08日 05:56 No.462
 納富くんのHPをちょっと見た。頭部写真はいいねえ。腹柄節もありがたい。測定データを献上したくなるよ。
 で、ヨツボシオオアリ亜属とかオオハリアリ属とか、頭の中を整理する必要がありそうだ。アズマオオズアリにアカ付けそうになるしさ。


つくば・あべ 投稿日:2023年09月21日 06:41 No.487
 ウメマツオオアリ亜属の多型ならではの傾向が見られる相対成長グラフを載せる。
 こうしたグラフにする場合、基礎とする数値を横軸にする。横軸に対して縦軸の変化がどうなっているか、という具合にグラフを見る。ま、どう見ても良いけど……。
 左は横軸が頭幅で縦軸が触角柄節長である。青がナワヨツボシオオアリ、黒がウメマツオオアリ、緑がヤマヨツボシオオアリ、赤がイトウオオアリである。
 ~型に分布し、ナワヨツボシオオアリとウメマツオオアリ、ヤマヨツボシオオアリとイトウオオアリの2つに分けられそうである。ウメマツオオアリとイトウオオアリの区別に手間取ったというのに、これで☆星がなかったら、私はお手上げである。
 柄節指数という数値がある。データベースの緒方解説を載せる。
《柄節指数(scape index: SIと略す)は触角柄節長(基部の環節球は除く)の頭幅に対する比で,柄節長/頭幅×100で表される。この値が大きいほど触角柄節が相対的に長いことを示す》
横軸が頭幅で縦軸を柄節指数にしたグラフを載せる。頭幅が大きくなるほどに相対的に触角柄節が短くなることが分かる。ま、当然である。ここで問題は、種ごとに回帰直線が2本引けそうだということである。このグラフでは1本引いてあるが、やはり不自然に感じる。
 ウメマツオオアリ亜属では、小型働蟻と大型働蟻で形態差が出そうである。オオアリ属の他の亜属では出ない傾向である。
 余計な話だが、柄節指数は頭幅でなく頭長の方が納得出来る気がしている。ま、私個人としては認識出来るので、どうでも良いけど……。
 そして、おまけが胸幅と頭幅の関係である。右のグラフは横軸が胸幅で縦軸が頭幅である。これは、ゆるいS型分布と見て取れる……ようだ。回帰直線が2本以上引けそうな気がする。
 そんなこんなで、触角の長さは面白いのだ。鞭節測定も再度、工夫してみようかと考えている。体長と触角長が、生活の中でどういう意味をもつのかは、とても興味深いところである。
 今回は、こんなところで……。


つくば・あべ 投稿日:2023年09月09日 08:56 No.468
 ウメマツオオアリとイトウオオリの腹柄節の相対成長グラフを載せる。
 横軸は全て腹柄節幅で、左から胸幅、腹柄節高、腹柄節厚である。腹柄節の形態は2種で、あまり差が無いことが分かる。しいていえば、ウメマツオオアリの方がちょっと厚みがある。胸幅と比べると、イトウオオリの方が幅広であることが分かる。慣れると、前胸の色とこの腹柄節幅で、何とか区別出来る。まあ、ここら辺にイトウオオリはあまりいないので悩むことはないけどね。
 ということで、納富くんの《ウメマツオオアリ》を見て、思ったことあれこれでした。ウメマツオオアリ亜属は触角柄節長がとても面白いのだが、その話は別の機会に……。


つくば・あべ 投稿日:2023年09月09日 08:53 No.467
 オオアリ属は多型と言えるか……。
 《蟻は、翅を無くしたことにより様々な形態を得ることが出来た》と何かの書籍にあった。飛翔するということは、大変らしい。様々な制約がある中で飛んでいるらしい。多様な昆虫を観ていると、ちょっとピンとこないが、そうらしい。まあ、兵蟻と呼ばれる大型働蟻に翅があっても上手に飛べる気はしない。
 《蟻は、翅を無くしたことにより様々な場所に潜り込むことが出来た》ともある。これはすぐにピンとくる。甲虫類も外翅を堅くすることによって潜り込むことが出来ている。
 ヒラズオオアリの頭幅分布を載せる。間が開いた2山となる。形態差も明確である。残念ながらオオアリ属から退場させられたらしい。当然のような、残念のような気がするが、現在的な科学的判断での決定だろうから、他亜属とは離れているのだろう……と考えるしか無い。
 ウメマツオオアリ亜属は、繋がっているが何とか2山となる。オオアリ亜属とクサオオアリ亜属は2山にはならないようだ。頭部の形態が明らかに違うし、これだけ山裾が広いと多型なんだろうね。《ミニフがいるから蟻は皆んな多型》って気もするけどね。
 ウメマツオオアリ亜属4種の頭幅分布載せる。頭幅分布は横軸が頭幅長で縦軸が個体数%、おまけで、頭幅と頭長の相対成長グラフを載せる。これは、横軸が頭長で縦軸が頭幅。こうして、ウメマツオオアリとイトウオオリの区別方法に向かう。


つくば・あべ 投稿日:2023年09月09日 08:45 No.466
 体長のことを書いていたのに頭幅分布に飛んだので、読む人は当然、頭幅と体長の関係が気になるだろう。なので、ドン! オオアリ属11種の相対成長を載せる。おまけにウメマツオオアリ亜属4種だ。左下部分の抜粋となる。横軸が頭幅で、縦軸が体長だ。ということで、頭幅は体長と比例するので、体長の代用として使えると言うことだ。
 体長を正確に測定するのは困難である。このデータは、ノギスで雑に計って、体長が小さく出た数値を削ったものである。測定個体が曲がっていたり、腹部の大きさで、数値が小さく出るものが多々ある。大きい場合は削りようがない。なので左上部分に多数出ている。そんな雑なグラフである。こんなところに載せるものではないかもしれないが、まあしょうがない。ウメマツオオアリ亜属は、個体を選んで丁寧に測定したので、グラフは綺麗だ。結構、削ったけどね。
 同様に触角鞭節も測定困難である。そっちも気になるが、手を出していない。その話は別の機会に……。


つくば・あべ 投稿日:2023年09月09日 08:42 No.465
 特に気になるオオアリ属を見てしまう。
 こうゆう図鑑的なもので多型の蟻種をどのように載せるかは難儀だろうと思う。私がそもそも相対成長用の測定をしたのは、ウメマツオオアリとイトウオオリを明確に区別=同定するためだった。なので、腹柄節の測定も行なった。
 また、データベースのオオアリ属の体長の数値に疑問というか間違いがあるのは、こんな作業をするとよく分かる。あの数値を信じて同定が混乱する初心者は多いだろう。実際、数人に尋ねられたことがある。「ああ、あの数値は正確じゃないから」と応えるのは、拵えた人らを知っている身としては心苦しいものがある。そのうち、何らかの形で発表するしかないのだろう。
 まずは、オオアリ属3亜属の頭幅分布を載せる。左からムネアカオオアリ 1,347個体、ヨツボシオオアリ 730個体、ウメマツオオアリ 2085個体。横軸が頭幅……1目盛 0.04mmと 0.02mmとがあるので要注意、縦軸が個体数%だ。




お名前
URL
画像添付


削除キー ( 記事を削除する際に使用 )
文字色