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投稿者:つくば・あべ
 ウメマツオオアリ亜属の多型ならではの傾向が見られる相対成長グラフを載せる。  こうしたグラフにする場合、基礎とする数値を横軸にする。横軸に対して縦軸の変化がどうなっているか、という具合にグラフを見る。ま、どう見ても良いけど……。  左は横軸が頭幅で縦軸が触角柄節長である。青がナワヨツボシオオアリ、黒がウメマツオオアリ、緑がヤマヨツボシオオアリ、赤がイトウオオアリである。  ~型に分布し、ナワヨツボシオオアリとウメマツオオアリ、ヤマヨツボシオオアリとイトウオオアリの2つに分けられそうである。ウメマツオオアリとイトウオオアリの区別に手間取ったというのに、これで☆星がなかったら、私はお手上げである。  柄節指数という数値がある。データベースの緒方解説を載せる。 《柄節指数(scape index: SIと略す)は触角柄節長(基部の環節球は除く)の頭幅に対する比で,柄節長/頭幅×100で表される。この値が大きいほど触角柄節が相対的に長いことを示す》 横軸が頭幅で縦軸を柄節指数にしたグラフを載せる。頭幅が大きくなるほどに相対的に触角柄節が短くなることが分かる。ま、当然である。ここで問題は、種ごとに回帰直線が2本引けそうだということである。このグラフでは1本引いてあるが、やはり不自然に感じる。  ウメマツオオアリ亜属では、小型働蟻と大型働蟻で形態差が出そうである。オオアリ属の他の亜属では出ない傾向である。  余計な話だが、柄節指数は頭幅でなく頭長の方が納得出来る気がしている。ま、私個人としては認識出来るので、どうでも良いけど……。  そして、おまけが胸幅と頭幅の関係である。右のグラフは横軸が胸幅で縦軸が頭幅である。これは、ゆるいS型分布と見て取れる……ようだ。回帰直線が2本以上引けそうな気がする。  そんなこんなで、触角の長さは面白いのだ。鞭節測定も再度、工夫してみようかと考えている。体長と触角長が、生活の中でどういう意味をもつのかは、とても興味深いところである。  今回は、こんなところで……。
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