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1翅プロペラ
滝 敏美
投稿日:2022年09月21日 11:52
No.82
松本様
折りたたみ1翅プロペラを設計,製作中ですが,プロペラの性能計算を実施したところ,同じブレード展開形(Peckpolymers社の小さいプロペラ),同じピッチ比(1.2)の1翅プロペラと2翅プロペラの効率は,1翅のほうが少し良いという結果が得られました.1翅プロペラの最大効率74%,2翅プロペラの最大効率71%です.レイノルズ数20,000の薄肉円弧翼キャンバー5%の空力データを使っています.
この結果は妥当でしょうか?松本様の経験と知識からコメントをいただければと思います.
製作中のプロペラの写真を添付します.
滝 敏美
投稿日:2022年09月21日 11:55
No.84
プロペラの画像です.
シミズ式巻き付けブレード(直径70mmのPETボトル)を使っています.
松本@GPF
投稿日:2022年09月21日 16:27
No.85
1翅プロペラが通常の2翅プロペラより高能率なのは常識になっている様です。
その理由はプロペラが長くなるので誘導抵抗が減る、コード増でレイノルズ数アップ、ブレードが乱れのない空気中を移動する、で性能が向上するとされています。
1翅プロペラの問題は動力飛行時の振動です。対策を取らないと振動により効率が多分大幅に低下します。
その対策がバランスウェイト位置の移動です。
推進方向では最初の写真の様にバランスウェイトをプロペラ回転面より後退させます。
これはプロペラの推力が1翅側のハブを前に曲げようとするモーメントを後退したバランスウェイトの前向きの遠心力でバランスさせる狙いです。
回転面でも2番目の写真の様にバランスウェイトを後退させます。その理由、自信はありませんが回転抵抗モーメントの1翅側とバランスウェイト側のバランスかと思っています。文献は手元にあるはずなので発見したら別途紹介します。
写真のプロペラ、実はフェザリングプロペラ(feathering prop)です。3枚目の写真の様に働力飛行終了後はプロペラが変形して滑空時のプロペラ抵抗が減少します。
このプロペラは10数年前に平城京グループの梶原正規さんから送っていただいてものです。
フランス語の文献を参考に設計したそうです。わたしの持っている文献は英文です。
メカの詳細はページを改めて紹介します。
滝 敏美
投稿日:2022年09月22日 08:00
No.86
松本様
有用な情報をありがとうございます.
バランスウェイトを後退させている図面をいくつか見ていたのですが,その理由がわかっていませんでした.やっと理解できました.
プロペラ推力が作るモーメントと,おもりの後退寸法(オフセット)×おもりの遠心力を等しくするということですね.プロペラ推力と回転速度で決めることができるのですが,推力と回転速度は動力飛行中に変化するので,最適なオフセット量を決めるのは難しいと思います.
機体が完成したら,後退寸法を変化させてどう影響が出るかを調べてみたいと思います.
小型の機体では影響が小さいとは思いますが.
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