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長岡鉄男さんのマトリックスピーカー記事
くすのき 投稿日:2022年09月25日 10:42 No.97
マトリックススピーカー関係の、変遷を調べてるのですが私の知識だけではらちがあきません。
一応、MX-1が発表された79年からMX-10が発表された83年までに絞って雑誌記事を当たってます。

この時期に、長岡鉄男さんがスピーカー自作記事を発表されていた雑誌ってどのような物があるでしょうか?

メインは当然、音楽之友社関係の「週刊FM」と「STEREO」、他に「FMfan」にはごくたまに
(MX-10はそのたまに載っている記事)、「別冊FMfan」には"自分で作ってみるページ"と言う
コーナーがありそこでも書かれてました。
他に「オーディオアクセサリー」で”長岡鉄男のワンダーランド”と言うのがあり、たまに
自作記事が乗りました。

だいぶ調べて、
MX-1,MX-2,MX-3,MX-7,MX-8,MX-9,MX-10がどこに載っているかは判りました。
これ以外に、反射板型(記事の中では「あんどん型」と呼ばれている)、MX-1にFE-103Σを
入れた物(MX-1FTΣ)、FE-103とFW-100を4本づつ使った物と、それのスタンド一体型が
あるのがわかってきました。
MX-1FTΣは7号機と書かれていて(MX-7ではない)、MX-1を含めると11台目と理解できない
書かれ方になってます。
(つまり、MX-1のバリエーションが、FT-Σを含めて6種類あるということ?、
たぶん反射板型とFW-100の2WEY2種はこの分類?、
ひょっとして45度のMX-1も数に含める?)

後の、「全図面集」や「オリジナルスピーカー設計術」などの載っている、MX-2,MX-4,MX-7は
だいぶ後に、空きナンバー(と思ってた)ところに埋め込まれたもので、この時期に発表された
物ではありません。
こういう、上書きナンバーは今わかっているもので上記以外にもMX-11があります。
有名な「MX-11太郎」は上書きナンバーで、オリジナルのMX-11は後にAV-2とリナンバーされてます。

どなたか、確定的でなくても、思い違いでも、断片的でも結構ですので情報をください。
お願いいたします。


アールefu 投稿日:2022年09月26日 22:04 No.98
自分は音楽之友社関係の雑誌しか覚えがありませんが、
その中でさえ変遷があり、正確に網羅するのは不可能だと思っています。

長岡先生は手書きの原稿にフィルム画像といったものでした。
無くなった後で、発行された書籍は、主に再編集されたものが多いのですが、
未発表の作品や原稿も含まれています。
その未発表だった理由が問題で、勘違いや書き間違い、訂正途中原稿、
タイミングを逃したもの、失敗作などが混在しているようです。
活動中の追記や訂正も結構ありましたから。

もともと長岡先生自身がいいかげんだったような気もします。
MX-1発表時の記事を読むと
『理論的にはハイファイとして、あるいは超ハイファイとして成立するものである。
しかし、それには、入力のL、Rのf特とレヴェルが完全に等しいこと。
各ユニットのf特と音圧レヴェル、指向性、歪率が完全に等しいこと、
といったウルトラ・シビアな条件が必要なのだ。』とあります。

自分としては、そこから経過すると共に、矛盾と妥協を感じる様になり、
81年には20㎝2発式BHを導入して以来、MXには取り組んでいません。


アールefu 投稿日:2022年09月26日 23:14 No.99
訂正です。
週刊FMでのMX-1初登場は79年6月28日号でした。
メモを読み違いました。


くすのき 投稿日:2022年09月27日 11:31 No.100
アールefuさんありがとうございます。

> 自分は音楽之友社関係の雑誌しか覚えがありませんが、
> その中でさえ変遷があり、正確に網羅するのは不可能だと思っています。

わたしはどちらかと言えば、共同通信社のFMfan系をもっぱら読んでいて、音楽之友社関係の
資料を残されているのは大変心強いです。

この時期、長岡鉄男さんは複数の雑誌に渡って連作を発表するという、売れっ子筆者ならではの
ことをされていて、それが資料を追いかけるのを困難にしています。

> その未発表だった理由が問題で、勘違いや書き間違い、訂正途中原稿、
> タイミングを逃したもの、失敗作などが混在しているようです。

その失敗作が、開発(発想)の流れを追うのに大変大事なんですが、失敗作なので後の「図面集」的な、
網羅系の単行本にも収録されていなくて困ります。
と言っても、こういう調べ方をする人はそうそういないと思うので、困るのはわたしだけの話ですが・・・・

「間違い」に関しては編集部の責任も大きく、オーディオアクセサリー誌で、いろいろなフルレンジを
測定したという大変ありがたい記事があったのですが、なんと、EAS-7F10、FE83、FE103のデータが
みな同じのが載っているというのまでありました。どっちが間違えたにしろ編集部がしっかり
してたら防げたと思います。

> もともと長岡先生自身がいいかげんだったような気もします。

(笑)
そんな気もしますね。
でも、そのいい加減さが、よい加減に働いてびっくりするような快作(怪作?)を生み出し続けたのだと思います。

MX-1の記事はわたしもしっかりと覚えていて、今回の試作時に「両チャンネルのゲインを合わさないといけない」
と書いたのは、それが理由だったのですが、現物ができて聞いてみると、これはあくまでも原理的な話であり、
実際はかなりラフでも全く問題がないことがわかりました。

アールefuさんが、上げていただいた画像で、差信号ユニットから出た音がクロストークを
打ち消すというと言うのがありましたが、これもまったく原理的な話でそこからずれたからとて、
音場感が消えてなくなるというものでもないというのもわかりました。
なにしろ、この状態から体を90度横に向け、右耳をスピーカー側、左耳を反スピーカー側にして
聞くと、反スピーカー側から音が聴こえたりします。いったい何が起こってるのか?
少なくとも、「クロストークを打ち消す」みたいな話ではないことは確かです。

このMX-1の音場感と言うのは、いわゆる録音側の意図したように定位をさせると言うたぐいではなく
音にくるまれる+ビックリするようなところから音が出てくると言う「エフェクター」の様な
物でないかと思います。

でも、これはこれでとても面白く追試する価値は十分あったと思います。邪道ですけど。

そう、MX-1で低音を出す改造はソコソコうまく行き、一般に聞くには充分なレベル(ジャズのトリオが
ちゃんと聞こえる)まで行きました。
画像はまた追ってあげますが、外形は全く同じままで、内部で4つのユニットを仕切り、左右の差信号ユニットを
大断面の管で連通させたというものです。中央のLとRユニットのエンクロージャーが各々独立し
バスレフにしてます。
まあ、今回使ってるパイオニアのダブルボイスコイルユニットのF0は155Hzで、FE103以上に低音が
出ないユニットなので、低音が出てると言ってもたかが知れてるレベルですので、オリジナルよりは
出てると言う程度に思ってください。
ちなみに、オリジナルのMX-1の低音は250Hzまでしか出てません。まあ、普通には使えないですね。


くすのき 投稿日:2022年09月27日 13:45 No.101
> 画像はまた追ってあげますが、外形は全く同じままで、内部で4つのユニットを仕切り、左右の差信号ユニットを
> 大断面の管で連通させたというものです。中央のLとRユニットのエンクロージャーが各々独立し
> バスレフにしてます。

画像のような感じで、かなり複雑。
1枚目が、差信号ユニットを結ぶV字型の連通路がわかると思います。
連通路の上に1枚板をはって密閉して、それをユニット側から覗くと2枚目の画像のような
三角形の連通管になります。
で、その上に容積を半減化する時に切り離した後ろ半分の中に、上下(LとR)を仕切る板を
入れて(画像3)元の様に接着します。
元のバカでかいバスレフダクトから配線(ダブルコイル4個なので、合計16本!)を取り出すため、
それを避けて折れ曲がってます。

左右の差信号ユニットは逆相で動いていますので、連通することにより実質的に無限大の容積と
なることを狙ったのですが、計測してみるとそれぞれから伝わってくる時間差で、逆相が正相となる
周波数で共鳴点を持ってることがわかり、あんまりいい方法ではありません。
LRのユニットは各々約5Lのバスレフになっていて、ポートの共鳴は95Hzぐらいにとってます。
聴感で、バランスをとりましたが全体は低域が下がり気味です。


くすのき 投稿日:2022年09月27日 17:53 No.102
> 訂正です。
> 週刊FMでのMX-1初登場は79年6月28日号でした。
> メモを読み違いました。

わざわざありがとうございます。
あの後だいぶ調べました。
週刊FMの発行タイミングから行けば6月25日~7月8日のNo.14号ですね。
若かりし頃の堀内孝雄が表紙の。

一応、MX-1の記事は「長岡鉄男のオリジナルスピーカー工作45」の中に転載されており
ありました。
ただ、これは1次資料ではないのでどこかが修正されてるかもしれません。

どうでもいいことですが、MX-1の再現ができたので、これをリファレンスにするならば、前回の例会に持ち
込んだMX-001では音場の方向性が全然違います。
仕方ないので、もう解体して次を構想しMX-002の製作に入ります。

再現版MX-1で「鳥の楽園セーシェル」を聞いてると、家から漏れる音のせいかヒヨドリが窓の外に寄って来て、
ギャーギャーとCDと鳴き交わし、再生音か本当の鳴き声なのか紛らわしくってかないません。




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