雑銭掲示板Ⅱ


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密鋳銭の母銭
七時雨山 投稿日:2023年10月24日 22:39 No.826
北東北では、幕末から明治初年にかけて密鋳四文銭が鋳造されています。
中でも盛岡藩とその周辺では、銅と鉄の密鋳四文銭がかなりの量作られています。
鉄の方は、鉄錆が嫌われてあまり収集する方は少ないようですが、銅の方はと言えば、「江刺銭」「踏潰銭」は人気があります。どちらも鋳造地は確定していませんが、旧仙台藩領も含めた岩手県内だろうと考える人が多いようです。
その外にも浄法寺の山内柏木銭座に於いても銅の四文銭を密鋳したことが知られています。
前置きが長くなりました。密鋳銭の母銭は、踏潰銭を除き、通用銭を加工改造した「改造母銭」と通用銭から鋳写した「鋳写母銭」があります。改造母銭は、鉄四文銭用で、鋳写母銭は、銅四文銭用だと言われています。
私が所蔵している密鋳用の母銭の一部ですが、画像を掲示します。
1枚目は、明和小字を磨輪し、穿内を仕上げた物です。輪側は横ヤスリになっています。
2枚目は、明和俯永の通頭を削刀し離頭通とした物です。輪側は1枚目と同じく横ヤスリです。1枚目と同じ古銭の山から出た物のようです。
3枚目は、明和俯永(宝下星)の通用銭から鋳写した物です。輪側は縦ヤスリになっています。前蔵主は、江刺銭の母銭と考えていたようですが違うと思います。
これらの密鋳銭の通用銭をお持ちの方は、是非投稿してください。


68式ヲヤジ 投稿日:2023年10月25日 20:34 No.828
俯永写しです。輪側が面白いので見てみて下さい。

七時雨山 投稿日:2023年10月25日 21:03 No.829
68式ヲヤジ 様
文字が崩れ過ぎていて、永のフ画が永柱から離れ気味ですね。輪側の黒い筋は一周しているのでしょうか。
延展してから輪を仕上げたものかな。貼り合わせではないですよね。                                                                                                                                              不思議な線です。
銅色から見て岩手県北の浄法寺か軽米辺りで作られたものと思います。
兄弟銭が見つかるといいですね。なかなか思うようにはいかないものですが。


68式ヲヤジ 投稿日:2023年10月26日 03:39 No.830
七時雨山さま

輪側の筋は4分の3周ぐらいに至っています。穿内にも確認できる所があるので鋳型の分け目なのかも知れません。貼り合わせではないと思います。
所有している密鋳銭ではこれ一枚のみの特徴で、同じ製作の品を探していますがなかなか巡り合えずにいます。


とら 投稿日:2023年10月27日 15:05 No.836
密鋳銭とはいえ流石母銭は端正で美しいですね。
これの子供だと、浅字で、広穿、そして厚さはどの程度なのでしょう。
数十枚見てみましたがありませんでした。(密鋳銭の世界に引きこまないでください)

数年前、古銭を集め始めたとき、当初は、新寛永の母銭と、密鋳銭が中心でした。母銭は美しく魅力的なのですが、寛永銭は種類が多く、一般的なものを集めてしまうと、高額なものが多くなり、私のような小市民には手が出なくなりました。

数年前ですと、生なものが結構あり、東北地方の品を結構大量に購入しましたところ、結構の密鋳銭が混入していました。4文銭はたかが知れていたが、1文銭はかなり多く、これは残り少ない人生、きりがないと感じ、天保銭に集中するようにしました。
効率の悪い天保銭より、効率の良い寛永銭の製造を行ったのでしょう。
8厘の天保銭より、1厘の銅1文銭、2厘の銅4文銭の方が楽なのは明白です。
ただ、経済の基盤を破壊され、上方商人の資本に支配され、人件費も安く、原料の確保が容易な東北地方でなくては採算が合わなかったのでしょうけど。


七時雨山 投稿日:2023年10月27日 18:08 No.837
とら 様
銅四文銭の場合は、砥石仕上げをすれば厚さ1.2ミリ位の物もあり、未仕上げだと2ミリ以上の厚さの物もあります。
鉄四文銭の場合は、面背の仕上げは殆どありませんから、1.4ミリから2.0ミリくらいまであります。
改造母銭だと、穿内を拡げた物も当然存在します。
密鋳銭造りは、素人が行っていることは少なく、石巻座や箱館座に出稼ぎに行き、そこで鋳銭に従事した者が行っています。


とら 投稿日:2023年10月28日 10:18 No.839
七時雨山様

東北の密鋳の寛永銭は、その面白さを存じているがゆえに、やめようと思っています。
以前、背盛や、仰宝などの母銭で、ご教示を賜り、自分を抑えるのに苦労致しました。
本座を写したものだけも多数あり、その変化も激しく色々なところで鋳造したことでしょう。
下手に整理などしてのめりこむといけないので、最近手にしないようにしているのですが、ざっと見てもいろいろな種類があるものですね。
4枚だけ、画像を添付してみました。
1枚目は山内あたりでしょうか。


七時雨山 投稿日:2023年10月28日 13:49 No.840
とら 様

1枚目は確かに浄法寺山内柏木座のようです。2枚目も同じ場所で鋳造されたマ頭通銅銭です。
下の段は場所は不明ですが、面白いですね。
密鋳銭収集で気を付けなければならないのが、明和四文銭の火中品です。密鋳銭にそっくりですが、内径が大きいので判断できますが、入札誌などでは内径までは分からないので何度も失敗しています。
密鋳銭には盛岡藩鋳銭の仰宝や背盛の鋳写し母銭から鋳造されたものもあります。
参考までに、背盛小様の鋳写し母銭を掲示します。
私は不知天保通寳分類譜を見て、不知天保銭の収集を断念しました。




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