ゴム動力模型飛行機掲示板


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輪ゴムを動力に使うには
滝 敏美 投稿日:2023年01月30日 19:11 No.196
檀上様のコメントに,
「輪ゴムの場合、使い方として難しいのはその巻き方です。伸ばして巻き込むと確かに巻き数は増えるのですが、トルクがすっからかんになります。実際に飛ばしてみると、ワインダーでしっかり巻くと高度が取れず、タイムが下がってしまうこともあります。」
とありましたので,輪ゴムでプロペラを回して観察してみました.

■ 観察結果
(1)伸ばしてワインダーでしっかり巻いて,プロペラを回したときの様子
ゴムが大きく振れ回る(振動する).
(2)伸ばしてワインダーでしっかり巻いたときのゴムの状態
ゴムのこぶが一様ではなく,太さが場所によってかなり異なる.

(1)の原因は(2)と考えられます.FAI Super Sportゴムでは巻いたときの太さが一様です.
(2)の原因は,輪ゴムをつないでいるので,結び目があってループの太さが一様でないためであると考えられます.

■ 飛行時にトルクが出ない理由
トルク測定試験結果では,静的なトルク(巻き戻し時)を測定しており,その静的なトルクは特に低いわけではない.
しかし,ゴムが振れ回ることによって,その慣性力でプロペラ軸のトルクが低下する.要するに,ゴムの振動によってエネルギー損失が生じて,プロペラに伝わるエネルギーが減少している.

■ 対策
ゴムを巻いたときにできるこぶを一様にして,ゴムの振れ回りを小さくする.
ゴムの巻き戻る速度(プロペラの回転速度)を小さくして,振れ回るエネルギーを小さくする.
今後,具体的にどうしたらよいかを考えようと思います.

わざわざ動力に輪ゴムを使う必要はないかもしれませんが,もう少し追及してみます.


滝 敏美 投稿日:2023年02月06日 15:41 No.203
輪ゴムを動力ゴムとして使う場合に問題となる振れ回り防止案を考案しました.

①振れ回り振幅を抑えるガイドを胴体につけました.
②輪ゴムに結び目を作らないでつなぐようにしました.
③手巻きとします.

翼幅400mmのヘルキャットのプロフィル機で試しています.振れは小さくなりました.
輪ゴムですので,モーターランが短いのはしかたがありませんが,一応飛ぶことがわかりました.


松本@GPF 投稿日:2023年02月06日 22:18 No.204 【Home】
結び目なしでつなぐ方法、写真で理解できました。
普通の動力ゴムでも長さを少し伸ばしたい時など使えそうです。

写真では8条、ほかに可能なのは4条、12条など4の倍数。刻みが大きいので使いにくい場合がありそうです。


滝 敏美 投稿日:2023年02月07日 13:13 No.205
写真に示す別の機体に輪ゴムをつけて飛ばしてみました.
この機体ではガイドが無くてもゴムの振動はほとんど出ず,よく上昇しました.これなら使えそうです.
プロペラが自作品で約3.5gあり,ヘルキャットに使っている140mmのプラスチックのプロペラの重量の倍くらいあるのが影響しているようです.
ヘルキャットのプロペラブレードの先端に板鉛をつけて回してみたら,ゴムの振動が減少しました.
ゴムの振動は研究するとおもしろそうです.

松本様のコメント「刻みが大きいので使いにくそう」については,そのとおりです.
機体に合わせて,プロペラと動力ゴムを選定するのではなく,動力ゴムに合わせて,機体とプロペラを設計するということになりますね.人力飛行機みたいになります.
それはそれでおもしろい課題になるのでは?


松本@GPF 投稿日:2023年02月07日 20:01 No.206 【Home】
プロペラの重量の影響は正確にはプロペラの慣性モーメントの影響だと思います。
私は過去に安定板式ヘリコプターでプロペラの慣性モーメント増で問題を解決した経験があります:
http://www.ll.em-net.ne.jp/~m-m/copter/copter.htm
http://www.ll.em-net.ne.jp/~m-m/copter/weightAdded.htm




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