今回の修繕で、住戸玄関ドアの枠に填めたエアタイトゴムは、左図の一般タイプ AZ-5のようです。(必須条件:溝幅11.8mm用且つ溝深さ12mm用) ゴムの形状には一般タイプと剣タイプがあり(サイト①参照)、 剣タイプには、 ・扉との接触部が一般タイプに比して外側に近く、汚れが目立ちにくい ・一般タイプに比してクリアランスの変位量に対する荷重の変化が少なく(サイト②参照)、様々な隙間に対応しやすい などの特長があります。 経年劣化(気密・水密・遮音性能の低下で住環境が悪化)する宿命(の消耗品)ゆえ、誰にでも簡単に交換可能な部材として広く市販されています。('20.2.6時点Amazon価格2,550円/6m⇒@425円/m [AZ-105、税込・送料別]) しかし乍ら、当マンションは丁番吊りドアの欠点(四辺均等に密着しない問題※1)を依然として抱えたままであり、その上さらに我が家では扉自体が反っているのか建て付けが悪いのか、施錠した状態で三方のみは不均等乍らも密着しますが、下枠(SUS沓摺)部のエアタイトゴムとは非接触でありゴムと扉の間に最大幅3ミリ程の斜めの隙間が生じています。結局はここから隙間風や小虫が入り込む始末、やれやれです。(対策:下枠(兼上枠)用として斜めに高さ調整した特注ATゴムを作る。誰が??) 最近では対震&指はさみ防止仕様の玄関ドア(中心吊りピポットヒンジドア)が標準になっています。(サイト③参照、※1対策済みドア。) 【参考サイト】 ①小竹金物ホーム > エアータイトゴム AZシリーズ:http://www.odake.co.jp/catalog/?p=1493 ②玄関ドアの三方枠のエアタイトの選定に関する実験:http://www.minami-nagareyama.org/2bangai/condominium/air-tight-test2010.pdf ③日本フネン > 商品情報 > 玄関ドアの主な性能について:https://www.nihonfunen.co.jp/unique/door/performance.html |
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気密性よりも、最も致命的な問題は、 上下の大梁の間に玄関ドアが設置されている当マンション(該当55戸)では、“大きな横揺れ地震”でドアが開かなくなる恐れが多分にあることです。 ◆避難口が閉鎖されてしまう! 玄関ドアメーカー:日本フネン 仕様:標準タイプ(耐震仕様ではない) 【危険なドアとは】 ・枠と扉との隙間が3ミリ以下 ・錠前のデッドボルトの上部とストライクの"切り欠き"の隙間が5ミリ以下 ・錠前のデッドボルト先端とストライク底の隙間が5ミリ以下 上記1つでも該当するドアです。当マンションの玄関ドアは上記すべてに該当します。 【開かなくなる原因】 1)枠・扉の変形 約70% ⇒ 変形したドアの開放に必要な力は、 面内変形 1/200 時で 1000N(約100kg)以上! 面内変形 1/120 時で 2000N(約200kg)以上!⇒ 下記2)も起こり、もはや開ける事は不可能! 2)錠前の変形 約15% ⇒ サムターンロック、もはや開ける事は不可能! 3)丁番の変形 約8% ⇒ 従来丁番の変形は回避不可能! ****************************************************************************** ・優良住宅部品認定基準 玄関ドア( BLS FD2001 )要求値: 面内変形 1/200 時: 200N(約20kg)以下で扉が開放し、1/120 時: 500N(約50kg)以下で扉が開放すること。 ・経済産業省工業技術院では、平成8年3月にドアの開閉力は面内変形 1/120、局部変形 縦枠8ミリ・上枠4ミリにおいて、500N(約50kg)以内に定められています。 ****************************************************************************** ◆玄関ドアは基本的な安全性を満たしていません! 【関連記事】 ・“大きな横揺れ地震”でドアが開かなくなる恐れあり! ( No.33 ):https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page33 ・1983年発売の対震丁番、95.1.17以降需要倍増、然し当Mには不採用 ( No.183 ):https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page183 |