長靴をはいた裏ティーガー


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AMX-10RCR
ベーダー少佐 投稿日:2023年02月05日 15:29 No.519
AMX-10RCRの製作:
この「裏タイガー」は、模型の製作のみを上げるべきで、プロローグなぞどうでもいい、と言うメンバーの方もいらっしゃると思いますが、AMX-10が日本ではほとんど知られていない車体なので、ほんの少し解説します。
プロローグ:
最近フランス政府が、ウクライナに提供する事を決定した事で話題になったのがAMX-10RCです。ではこのAMX-10とは一体何かというと、1980年代にAMX(イシー・レ・ムリーノー工廠Ateliers de construction d’Issy-les-Moulineaux)で開発され、当時のロシア戦車を一撃で撃破可能なAPFSDS弾を発射できる、105mmライフル砲を装備する装輪重装甲車です。ハイドロニューマチックサスペンションを採用し、ステアリング機構を持たず、内輪と外輪の速度差で方向転換するという、戦車と全く同じ駆動方式を採用しています。AMX-10は2010年代に、AMX-10RCRへの改修が行われ、欠点であったスーパージュラルミン装甲に、鋼板製スペースドアーマーが、ほぼ全周に追加されました。そのため重量が17Tから21Tに増加し、水上航行能力は無くなりましたが、RPG-7のような携帯対戦車砲で、撃破される可能性がかなり減少しました。しかしながらAMX-10は、出現当初から、あまりにもハイレベルな光学標準機やスタビライザーを装備したため、価格が従来の軽戦車よりはるかに高くなったため、フランスを除くと、極少数の国にしか採用となりませんでした。
製作工程
1.今回製作したのは、AMX-10RCRの最終型で、近代戦争での電子戦を考慮して、強力なECM装置を搭載していますが、その詳細は不明です。キットは香港のタイガーモデル1/35で、箱は一見するとタミヤ製のように見えますが、価格はタミヤキットの2倍です。写真① タイガーモデルは、T-90Mなど他社にないキットを出していますが、模型店ではほとんど流通していないので、注文しなければ入手できません。
2.AMX-10RCRの写真はAMX 10 RCR Walk Around Page 2 (primeportal.net)で大量に入手可能です。モデラーとして無視できないのは、車体上面のすべり止め塗料です。写真②
そこで、このざらつき表現を、ストーンワーゲンさんに教えてもらった、タミヤ情景テクスチャーペイント表現することにました。はじめは筆で塗りましたが、うまく塗れないのでパレットナイフを使いました。
3.キットでは、キャンバス部品があるため、砲身が固定となっていますが、キャンバス部品をキムワイプで作り直し、砲身を上下可動としました。その他ハッチを可動とし、ペリスコープの裏にミラーシートを張りました。塗装前の状態が写真③です。次回は塗装です。


ベーダー少佐 投稿日:2023年02月05日 18:44 No.520
追加製作写真
製作中の写真を、少し追加します。
1.砲塔の2重装甲を接着する前に、砲身ピボット部に左右から穴をあけ、真鍮パイプを通るようにします。防盾の砲身の後側部分にプラパイプを追加接着し、プラパイプのピボット位置に穴をあけ先の真鍮パイプを通します。砲身の上下可動を確認します。いかにも簡単のように思えますが、実は極めて困難な工作です。この工作が終わった時点で、車体と砲塔にテクスチャーペイントを塗布します。写真④写真⑤この時点で、スペースドアーマーの内側部は塗装しておきます。
2.キムワイプを2重にして濡らして、キットの防盾上部キャンバス部品に貼ります。木工ボンドを水に溶いて塗ります。完全に乾燥したら、形状崩壊しないように剥がします。あとは防盾とターレット間に貼るだけですが、意外と簡単ではないかもしれません。タミヤのM-51スーパーシャーマンがいまだに完成しないのは、この可動キャンバスがうまく製作できなかったのも一因です。写真⑥


ベーダー少佐 投稿日:2023年02月11日 16:53 No.521
AMX-10の塗装
今回の塗装はフランス外人部隊のNATOの3色迷彩としました。NATOの3色迷彩色に関しては、クレオスは最新のラッカーAFV用特色、タミヤも水性アクリルとラッカーでNATO3色迷彩カラーが発売されています。多くのモデラーの方は、塗装工程は極めて単純で、NATO指定特色を購入し塗装するだけと思われているようです。しかしながら、例えばクレオスカラー519、520、521をそのまま塗装すると、ゴキブリ色のAFVになります。この現象は、組立が終わり、現在塗装段階に入った次のAFV、ボーダーモデルのLEOPARD2A6の解説で問題提起致します。とりあえず私個人が調合したカラーで、型紙塗装したという事でAMX-10RCRの組立を終了します。以下塗装写真を添付致します。
あまり現実に起きている戦争を取り上げたくないのですが、この装輪重装甲車は、昨年9月のウクライナ軍が、ハリコフ周辺奪回で行った機動包囲戦に最も適したAFVです。




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