雑銭掲示板Ⅱ


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瑕寶手(暴々鶏師旧蔵品)
浩泉丸 投稿日:2023年11月08日 13:49 No.878 【Home】
北海道の旭泉亭様から、雑銭の会の暴々鶏師から分譲された瑕寶手原品をお持ちだとの連絡が入りました。

暴々鶏師旧蔵の瑕寶手4枚は、縁あって私が受け継いでいます。情報を求めているとのことで画像と墨拓をお送りします。
師が雑銭の会の入札に出品した時に興味を持ち、運よく落札出来たものですから、毒を食らわば皿までという訳でもありませんが、師が一生を掛けて集めたものを散逸させるのが勿体ないと感じ、残りも全部落札したような塩梅でしたが、私自身どういったものなのか皆目分からずに今後の研究課題としなければと思っていたところでした。これを機会に情報が集まれば有難いなと思っています。
師は、「いままで10品超、同じものを確認している」と仰っていましたが、「関東のAさん」所有のものもその内の1品なのでしょう。「関東のAさん」が「古拓で見た記憶がある」と語られたと聞いていますが、掲載された「寛永銭講習録」がそれなのかもしれませんね。なお、「寛永銭講習録」は、旧方泉處にあったようですが、舎人坊・石川さんに確認したところ、閉鎖時に散逸(古書店に売ったのだろう)したと仰っていました。(メールより一部修正)

延展の類ですね。雰囲気的に踏潰銭と関係がありそうです。今はまだ密鋳の兄弟銭なんでしょうけど…大きいから目立ちますね。大きいのは気が付きそうですが直写しはちょっと気が付かないなあ。


浩泉丸 投稿日:2023年11月08日 13:53 No.881 【Home】
追加画像です。背拓は省略。

七時雨山 投稿日:2023年11月08日 14:28 No.882
青森のI氏が作成した「鋳造銭貨の分類40密鋳四文銭の兄弟達」という拓本帳を見ると、俯永瑕宝手の鋳写母銭を2枚お持ちだったことが分かります。
I氏は踏潰銭ではなく、江刺銭の類品と考えていたように思います。


旭泉亭 投稿日:2023年11月08日 18:12 No.883
 浩泉丸さん、どうも有難うございます。また、七時雨山さんも貴重な既往掲載情報を有難うございます。情報交換の大切さを感じています。

 また、21世紀も1/4が過ぎようとしているのに、こういった未勘銭がまだ存在しているということに驚いています。

 4孔とも郭内に鑢が入っており、また輪側は横~斜めの鑢目です。濶縁の延展技法でなされたのなら、踏潰銭との繋がりが推察されると思いますが、文字に崩れが無いので、輪側だけ叩いたということになると、踏潰ともまた少し違う細工なのかなと思ったりもしています。

 また、4孔とも、それなりに流通したように見受けられます。踏潰銭は、未使用のように綺麗なものが少なくないと思います。この1年ほど雑銭の選り出しに励み、10数枚の踏潰銭を見つけたのですが、未使用に近いものが多かったです。4孔だけでの判断は出来ませんが、今後はそういう目でも見ていきたいと思います。

 なお、浩泉丸さんに私のメール文章をイニシャル変換していただきましたが、「古拓で見た記憶がある」と暴々鶏さんが仰っていたAさん(この方も関東で、私は実名を教えていただきました)と、制作日記10/25写真の蔵主の「関東のAさん」が同一の方なのかは、分かりません。念のため。

 密鋳銭は、一生の趣味になると思っていますが、改めて奥の深さというべきか、底知れなさを認識しました。
 




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