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フィンランド・マンネルヘイム攻勢
フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月28日 23:32 No.1628
ヘルシンキが人類史上最悪の空爆を受ける少し前
フィンランド国民政府はトゥルクで孤立するタルヴェラ大将を救援することを決定
マンネルヘイム率いる3万の赤衛軍6000のフィンランド正規軍
沿岸スヴェーア共和国を攻撃すると見せかけて一気に南下、
ユバスキュラを通過してラプア=共産連合政権支配地域のヤムサに侵入した。

タウンゼント中将がクオピオに居座って以降、ほとんど目立った動きをしなかったこと、
国民政府直属の軍に攻勢に出る余力がなかったことから、
ラプア=共産政権はヨエンスーとミッケリを巡ってタウンゼントと小競り合いをしていた他、
残る軍をトゥルクのタルヴェラと沿岸スヴェーアに向けており、
マンネルヘイムの攻撃は背後からの奇襲となった。

ラプア=共産政権軍はフィンランド国民政府軍がヤムサを突破したことを知り、
15回目の沿岸スヴェーア共和国の攻勢を中止、オリベシにて一応の防衛体制を固めた。
さらに、ミッケリ方面の軍を救援に動かし、マンネルヘイムの背後を脅かす動きを見せた。
タウンゼントの支援は期待できない。
マンネルヘイムは増援が来る前に速やかにオリベシを抜き、タンペレを占領することを決めた…。


フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月28日 23:36 No.1630
オリベシに至る主要な道はヤムサ、ケウルーそしてルオベシ方面からとなるが、
そもそもルオベシに至るビッラトは沿岸部の暴徒の支配下にある。
さればヤムサとケウルーの二方向からオリベシに向けて攻撃をすることとなる。
赤衛軍をそれぞれ二手に分けて共に攻撃をするとともに、フィンランド正規軍の一部をその補助に当たらせる。
残るフィンランド正規軍は…。


赤衛軍隊員 投稿日:2019年07月28日 23:40 No.1631
ヒャッハァー!ラプアは消毒だァーッ!

フィンランド士官 投稿日:2019年07月28日 23:41 No.1632
おい待て、不用意に出るなと言ったろう!

赤衛軍隊員 投稿日:2019年07月28日 23:43 No.1633
ヒッ…ギャアアアアアアアアアア!!!

たわば!ひでぶ!あべし!!!


赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月28日 23:45 No.1634
くそっ、おい!他に道はないのか!?

フィンランド士官 投稿日:2019年07月28日 23:46 No.1635
周りの沼地を自由に行き来できるんなら道はないことはないが、
我々ならいざ知らず、あんた方はそんな器用なことできんだろう?
行き来のやり方を教えたって、さっきみたいに、
おたくのモヒカン共は俺たちが3分前に行ったことすら覚えていないじゃないか。
それに、今は退却の命令が来ているんだからさっさと退いてくれ。
これは俺の命令じゃなくてカール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム国家元帥の御命令だからな。


赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月28日 23:47 No.1636
うぬぬぬ…。くそっ、せっかくの赤衛軍が暴れる機会だというのに…。

いくら数の利がこちらにあるとしてもこのままでは全滅してしまう!

これでは同志書記長にもマンネルヘイム元帥にも合わせる顔がない…。


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月28日 23:48 No.1637
ふん、国k…マンネルヘイムと聞いて焦ったが…。スオマライネンではない素人の部隊など恐れるに足りんわ。
ミッケリからの援軍が来るまで待たずとも、このまま押し返してヤムサまで奪還してやろうか。
よし、進め!

…側面から敵襲!?
何だ、あのド素人だけが敵ではなかったのか!?


フィンランド士官 投稿日:2019年07月28日 23:49 No.1639
ハハハハハ、ラプア側の士官はコソラと同じように酒で頭が弱ってんじゃないか?
何故スオマライネンの部隊がいないと思ったんだ?
林や沼地で戦えるのは、お前らだけじゃないんだぞ?

ほら、赤衛軍のみなさん、今が好機ですよ、ほら。
崩れた敵軍を正面から殴る、それはできますよね?


赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月28日 23:50 No.1640
…わかった、よし!お前ら今までの鬱憤を晴らす時だ!

ブチ殺せ!

……クソッこのままでは我等はただの【肉盾】役で終わっちまう!クソッ!


共産主義者同盟書記長 ハンソン 投稿日:2019年07月28日 23:54 No.1643
マンネルヘイム国家元帥。

赤衛軍を街道沿いに進ませて正面攻撃させ、

フィンランド正規軍がゲリラ的にラプア軍の側面を突く作戦だが…。

この作戦、もう少しどうにかならないのかね?

確かに我々赤衛軍最大の武器は溢れんばかりの士気と物量にあることは分かっている。

だがこのままではあまりに赤衛軍の死傷者が多すぎる思うのだが。

まさかとは思うが国家元帥は我等を【肉盾】として見捨てるつもりではないかね?



フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月28日 23:58 No.1647
ふむ…。赤衛軍の大多数の練度からすれば森林や沼地で機動させることはできない。
街道以外、それこそ沼地にでも回せば今よりはるかに損害を出しているところだろう。
赤衛軍でラプア軍の正面を拘束し、沼地や森林に慣れたフィンランド正規軍で横撃。
現状の我々が取れる最良の作戦であると考えているが。現に、我々はオリベシに向けて順調に歩を進めている。


私はできるだけ全体の損害が出ないよう、適材適所で部隊を配置しているつもりだ。
私が彼らを見捨てているならば、貴殿と一緒にこうして赤衛軍の前線を視察することはあるまい。いかがかな、ハンソン書記長。


共産主義者同盟書記長 ハンソン 投稿日:2019年07月29日 00:00 No.1648
いや…貴方がそういうなら我等も従おう。

(マンネルヘイムの指揮でうまくいっているのはわかる。言い分も正論だ。
しかし、奴は明らかに革新的に赤衛軍を肉盾にしている。
どうやら奴は我等の力を削ごうとしているようだな。
…奴が最前線にしばしば顔を出していなければ人民舐殺しているところだ。)


フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月29日 00:02 No.1649
…オリベシまでもう一押しといったところ、赤衛軍にはもうひと働きして頂ければと考えている。
ここを抜けばタンペレは目前。むしろ市街戦でこそ赤衛軍は輝けると思うが、いかがか。
赤衛軍は労働者のための軍隊と聞き及んでおる。それならば市民に不安を覚えさせないようにふるまっていただけるのであろう。
まあ、ただ、いささか、…見た目については無辜の民が見たら怯えるようなものが多いようだが。


共産主義者同盟書記長 ハンソン 投稿日:2019年07月29日 00:03 No.1650
…承知した。
人民を舐めておる大バカ共に我等【人民の怒り】を見せてやろうではないか。
人民の軍隊が市民を守るのは「当然」であり「義務」だ、むしろ国王の軍隊を長くやってきたそちらこそ、まつろわぬ民たち含めて保護して頂けるのであろうな?
さて、30年前はどうだったかな?


フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月29日 00:05 No.1651
(口が減らない男だ。1918年に貴様らも手を汚していないわけではあるまいに。)
…昔はいざ知らず、殿下はスオマライネンの宥和を常に心にしておられる。
政府の考えを遂行するのは軍人の務めである。
それでは。明日も早いので本日は失礼する。


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月29日 00:08 No.1652
(フィンランド国民軍はオリベシに迫り、ラプア政権軍はオリベシ手前の湖沼地帯で防衛線を敷く)

この湖沼地帯を抜かれればオリベシはもう保たないぞ!死ぬ気で戦え!
(ここまで来れば湖沼のおかげで迂回は不可能。
いかな国家元帥とはいえ正面突破しか手はないはず。浮浪者同然の赤衛軍などここで蹴散らしてくれるわ!


フィンランド士官 投稿日:2019年07月29日 00:08 No.1654
あと一息、ここを抜けばオリベシは落ちたも同然、タンペレも指呼の間!

さて、赤衛軍の方々もよろしいか!


赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月29日 00:09 No.1655
…おう。

(またどれだけの被害が出ることか…。このままでは本当に同志書記長に合わせる顔がねえ。)


赤衛軍隊員 投稿日:2019年07月29日 00:10 No.1656
同志テールマン、待ってくだせえ!このまま前に突っ込むくらいなら…。

赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月29日 00:11 No.1657
何だお前…。なに、お前正気か!?
何、皆がやる気だと…。わかった。
確かにこのまま全員で正面突撃だけするくらいなら…な。


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月29日 00:12 No.1658
来たぞ!…撃て!撃て!
ぐはっはっは、面白いようにモヒカンがよく落ちる。まるでトンボとりでもしているようだな!


フィンランド士官 投稿日:2019年07月29日 00:13 No.1659
場所が場所だけにどうしても被害が出るな…。
だが、まあラプア共め見てろ…。赤衛軍は数だけはあるんだ…。
あれ、テールマンはどこに行ったんだ…?前線に突っ込んだのか?


えっ、なんだあれは!?


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月29日 00:15 No.1660
ハッ、乞食同然の素人が正面からいくら来ようとも・・・。
この林道に死体を積み重ねるがいいさ!
俺たちもハユハのように「フィンランドの白い悪魔」と呼ばれるくらいにはスコアを出させてくれよ?

いや、コソラの親方がヴィロライネンと組んじまった以上、外から見たらアカか。赤い悪魔、ハハハ…。


フィンランド・ラプア側兵卒 投稿日:2019年07月29日 00:16 No.1661
大佐!大変です!バイク兵が!バイク兵が!
沼に!ああ!沼を超えて!

組体操が!


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月29日 00:17 No.1663
ばかな、バイク兵がこの正面の林道以外から沼地を渡れる訳がない

えっ!なんだあれは!
沼地に人間吊橋をかけてその上をバイクで渡るなんてそんなのありか!どうかしている!
奴らに人の心はないのか!なんとひどい連中だ!
一体スウェーデンの労働者はどうなっているんだ!


赤衛軍隊員 モヒカーン 投稿日:2019年07月29日 00:18 No.1664
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

さあ渡れーーーっ!これが俺たちの、命の掛橋じゃああああああああああ!

ぐわああああああああああああああああああああ!!!!!!!!


赤衛軍司令官 テールマン 投稿日:2019年07月29日 00:20 No.1665
すまん!本当にお前ら、すまん!この恩は絶対に忘れねえ!
…貴様ら、見たか。これが人民の怒りじゃああああああああああああああああああ!!!

これは貴様らにトンボとりのように撃たれた同志の分!
そしてこれは先ほど身を捨てて吊り橋になった同志の分!
……そしてこれは貴様らに苦しめられたフィンランドの人民の分だ!
この怨みこの悲しみこの怒り思い知れーーーーーーーーーーーーーーっ!


フィンランド・ラプア側兵卒 投稿日:2019年07月29日 00:21 No.1666
うわーーーっ、もうダメだ!
あんなデタラメな連中に勝てるはずがない!助けてくれ!


フィンランド・ラプア側士官 投稿日:2019年07月29日 00:23 No.1667
くそ、退却、退きゃ…

おい待て!なんでオリベシの方向から煙が上がってるんだ!?
ふざけるなよ国家元帥!?アンタ指揮能力やモヒカンの調教に加えて瞬間移動までもってんのか!?それなら1940年の侵略戦争の時にやってくれよ!
おい!ふざけんな!


フィンランド陸軍大尉・トルニ 投稿日:2019年07月29日 00:25 No.1668
いくらオリベシで市街戦されたら負けだからって、当のオリベシをほぼ空っぽにするなんて何考えてるんだろうなあ。

…あれ、なんだ、もう一戦できると思ったらなんかバイク隊が暴れて崩れてんな。
いいや、挟み撃ちにして殲滅してやれ。もうひと働きだ、野郎ども、行くぞ!


共産主義者同盟書記長 ハンソン 投稿日:2019年07月29日 00:25 No.1669
…トルニ支隊か。北極戦争でタウンゼントと並んで聞いた名前だが。
赤衛軍を金床、正規軍を鉄槌と思っていたが、なるほど赤衛軍正規軍併せて金床だったという訳か。
フィンランドの沼地や林でも、彼らなら道なき道を道として行けよう。
一体どこから迂回させたのか…。さすがにマンネルヘイムも教えてはくれまいか。


フィンランド国家元帥・マンネルヘイム 投稿日:2019年07月29日 00:27 No.1671
…赤衛軍も、士気と数だけの部隊と思っていたが。あんな常識破りのことまでしてのけるとは。
私も見通しが甘かったようだな。
これがあの「スウェーデン出身の労働者」、いや違うな。…さすが「人民の怒り」というべきか。

彼らにはどうやって報いるべきか…。


ナレーション 投稿日:2019年07月29日 00:28 No.1672
オリベシを突破したマンネルヘイム率いる軍は、そのままタンペレに進軍。
トゥルクのタルヴェラ大将の呼応もあり、ラプア=共産政権軍はタンペレを放棄してヘルシンキに退却
これによりトゥルクは解囲されると共に、沿岸スヴェーア共和国は完全にスカンジナビア勢力に包囲されることとなった。

マンネルヘイム攻勢は完全な成功を収めたのである。

この攻勢の後、テールマンにはマンネルヘイム十字章二級が、
赤衛軍には特別に制定された義勇記念章が与えられることになった。
なお、その記念章が人間吊橋をモチーフにしたものであったことは言うまでもない…。