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TC-16Aの改造
Jet 投稿日:2024年01月08日 11:49 No.3356 【Home】
ニコンの一眼レフがオートフォーカスになったのは1988年に発売されたF4が初めてです。
ボディー側にレンズの繰り出し動力を内蔵し,ドライブシャフトでレンズ側に動力を伝達して焦点合わせをするDタイプと呼ばれるレンズが同時に発売されました。
それまでのマニュアルフォーカスレンズも使用可能でしたが,マニュアルフォーカスレンズとボディーの間に挟んでオートフォーカス化するためにTC-16Aが発売されました。
光学倍率1.6倍のテレコンバーターで,内部で5枚構成のレンズユニットが前後に移動してオートフォーカスを実現していました。

しかし,デジタル一眼レフでは使用ができませんでした。改造することによってデジタル一眼レフでもマニュアルフォーカスレンズをオートフォーカス化できるというネット情報が出回り,それを参考に改造を試みました。

不器用な私ですが,ネット情報通りに動くようになりました。
改造は2カ所。一つは電子接点の移動です。写真の黄色い矢印の始点に来ている情報を,矢印の先端に新しく作った接点に移動することです。
銅箔を使って信号接点を移動させ,もとあった接点はマスキングテープを貼って絶縁しました。
見映えが悪いですが,新しい接点も旧接点の絶縁も接着剤でしっかり固まっていて,数十回取り付け・取り外しをしてみましたが,安定して作動しています。
改造のもう1カ所は内部のICのピンの切断です。これらの改造で,ネットで得られた情報どおり,マニュアルフォーカスレンズのAF,AE化が実現できました。

TC-16Aはデジタル一眼レフボディー側からは70-210mm F4.0のズームレンズを焦点距離145mmにセットしている状態と認識されます。取り付けたマニュアルフォーカスレンズの絞り情報はボディー側へ機械的に伝達され,開放から何段絞り込んだ状態にセットしているかがEXIFから再現できます。
例えば35mmF1.4のレンズを着けた場合,実効焦点距離は35mmx1.6=56.0mm,実効開放F値は1.4x1.6=2.24になります。

D850による実写結果ではAF,AEは正常に働きました。Ai Nikkor 35mm F1.4Sを着けて試写しました。
絞り開放付近ではフレアなどの元のレンズの欠点が少し増幅される感じがありますが,レンズをF4まで絞って以降は補助レンズの介在をほとんど感じさせないしっかりした像を結びます。

画面全体と画面中心部の等倍切り出しを載せておきます。写る画角が本来のイメージサークルの画角より狭くなっているので,周辺部の画質も特に問題ありません。


猿画堂 投稿日:2024年01月08日 14:54 No.3357
Jetさん こんにちは。

>ニコンの一眼レフがオートフォーカスになったのは1988年に発売されたF4が初めてです。

F3AFを特例として除けば、 ニコンの最初の本格AF一眼レフは「F501」(1986年発売)ですね。


>ドライブシャフトでレンズ側に動力を伝達して焦点合わせをするDタイプと呼ばれるレンズが同時に発売されました。

細かいことですが 同時発売は「S」タイプで、 1992年頃「D」タイプに変更されました。
Dタイプになって距離情報伝達が加わったと記憶しています。


Jet 投稿日:2024年01月08日 15:20 No.3358 【Home】
猿画堂さん,コメントありがとうございます。

頭の中でつじつま合わせをして書いてしまいました。確認をおこたっていました,お恥ずかしいかぎりです。
正確な情報ありがとうございます。
私の記憶にはAi AF Sタイプの存在がすっぽり抜け落ちています。1982年からF3を使っていて,AFレンズに全く興味をもっていなかったせいだと思います。
その後F801を使うようになったときにDレンズと出会い,DレンズがAFの最初だとばかり思い込んでいました。

これからも情報の提供よろしくお願いします。


時澤カメレオン 投稿日:2024年01月08日 20:02 No.3359
ネット改造情報にはいろいろと心惹かれる話もあるのですが、切断を伴う改造には怖くて踏み込めないでいます。
2000年ごろ各社から出ていたマクロ付き標準ズームにも、最長焦点距離でのみマクロ可能なものを、マクロ切り替えスイッチをこじ開けて一部切断すれば全域マクロになるものがあるらしいのですが、たとえ安価なレンズでも改造後のその部位が汚らしくなるので躊躇ってしまいました。
最近は、ハードオフにシグマやタムロンやトキナーの結構な美品が捨て値で売ってあるので、そのうち一丁お試し改造でもヤってみますか…


Jet 投稿日:2024年01月14日 14:39 No.3363 【Home】
きちんと活用できることが確認できたので,外部配線を止めて内部での配線に変更しました。

接点部分を分解して,内部のリボン状のプリント配線上で,新たに必要な場所に電極を作成し,移動元から極細い電線で配線して新たな接点を作りました。
あとは,新たに接点ピンを出すのに必要な穴をあけて,外部接点の位置を移動しました。

細かい接点ピンが内部から直径1.5mmほどのコイルバネで押し出される構造になっていて,全部の接点とバネを揃えて収納するのに苦労しました。
バネは跳ぶ,ピンが落ちる,配線が挟まるなど散々な目に遭いました。
数十回やり直してやっときちんと収納することができました。

これで,使っているうちに外部配線がずれたり外れたりする心配がなくなりました。




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