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さよなら 船長

1: KZ:2022/09/03 13:42 No.75
通っている近所のデイサービスで カラオケ仲間だったOH さん、先月急に体調を崩して、先日亡くなったという報を聞きました。享年97歳。
この頃は疲れ気味ではあったんですが、趣味の塗り絵などもせっせと励んでいたし…こう早く逝かれるとは思ってもいませんでした。残念でした。

往時 茨城は平潟港を母港とする中型漁船の船長さんでした。いわゆる沿海漁業でしょうが、獲物を追えば三陸沖や遠くは小笠原あたりまで遠征したというから、最盛期はなかなかの仕事っぷりだったのでしょう。
小柄ながら胸板は厚く、赤銅色のシブい顔つきに、全身これ頑健そのものと言う風情。根はとても真面目な人(戦中派)で、かつては航海術とか天文や気象、海図の見方などなど、仕事の基礎知識のさわりを語っては テーブルの我々を大いに啓蒙してくれたものでした。

大好きなオロナミンCを飲みながら(下戸だったので)、カラオケのオハコは北島三郎の『終着駅は始発駅』。私もこの船長のマイクで初めて聴いた名演歌でした。なにごとにも凝り性だったから、多分どこかのカラオケ教室にしっかり通って覚えてきたのでしょう、歌の前に独特の調子の前説がたっぷりついて それはまあ なかなかのパフォーマンスなのでした。

人生の終盤は、デイで座っていても耳障りな咳き込みが多すぎて 皆さんに敬遠されて気の毒なことでした。もう一緒にひと風呂浴びて冗談を交わすことも無いかと思うと 秋風のような寂しさが 今は胸をよぎります。      合掌


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