鳥と空
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航空事故の続き
beaver 投稿日:2024年01月03日 14:15 No.3081
今朝、朝起きてニュースを見ていたら「自社取材:海保機は滑走路の前で止まれの指示が出ていた」みたいなことが出ていました。ビックリしました。
なぜなら、今回の事故で何がまずくて、どのようにして事故が起き、次にどのようにすれば事故は起きないか対策をとることが今からの重要な仕事で、それを行う事故調査が重要な仕事になってきます。
そこで一番の重要なポイントである管制指示がどのように出され、どのようにパイロットに伝わりどのような行動したのか正しく解明し、その後、どのような処置を執ったらこのような事故が防げるかを考えることが極めて重要な作業になってきます。そのためにはいろんな状況、証拠を集め正確に状況を把握し検証をすることが必要になります。
そのため、今回の一番キーポイントである(離陸許可に関わった)管制官と海保機パイロットの間のやりとり、着陸許可を出した管制官と日航機パイロットとのやりとり、着陸許可を出した管制官と離陸指示を出した管制官(あるいは離陸前の停止指示を出した管制官)との間のコーディネイトがいかに行われ指示が出されたかが極めて重要な事故解明のポイントになるはずで、そのための記録された交信記録を正しく解析することが重要になってきます。
その交信記録の内容が正しいかどうかを検証せずに自社取材で海保機のミスみたいな事を平気でテレビに出すメディアの神経が信じられません。
事故調査は事故を再発させないためにやるもので、誰が悪いか特定するためのものではありません。そして関係者に再発防止対策をとるヒントを与えることが重要な役目なのです。
他に付け加えさせいただければ、もし日航機が正しく許可をもらったとしても、何故滑走路にいる海保機に気づかなかったのか、そこを究明し、それを気づくようにするためにはどういう対策をとったら良いかも重要な調査目的の役割です。
もう一つ、もし海保機に停止の指示を出していたら、海保機は必ずリードバックといって「ホールド、ショート オブ ランウェイ」(滑走路の前で止まりなさい)と管制官に返さなければなりません。そこで海保機が聞き違えて「クリアードゥ フォー テイクホフ」(離陸していいいよ)と言ったら管制官は間違っていると伝えなければならないし、「ホールド ショート オブ ランウェイ」と言って滑走路に入っていこうとしたら管制官は止めなければなりません。それが間に合わなければ他の管制官を通じて着陸する航空機にゴーアラウンドといって着陸の途中取りやめ、離陸操作に切り替えさせる等の処置を行う必要があります。そういった確認動作やコーディネイトの手順は対策としてとられているはずなのに、それが疎かになったとしたら再教育も必要でしょうし違った手順を確立する必要があります。
少なくともパイロットは一生懸命、これらのことをやります、いい加減にやったら自分が命を落とすことが一番確率が高いからです。
泥棒をやったり人を殺そうとしたり、だまそうとしたり、悪いことをやろうとしてやったものではないのです。
人は間違えを起こします。それをどうやって起こりにくくするかが一番大切であると思います。
そのためには悪い人を見つけようとするのではなく正しく状況を皆が説明し何が悪かったのか原因を突き詰めるのが一番必要なことなのです。
そのために責任の持てないようなテロップを自社取材などと言って流すなど許しがたい行為だと思います。もしそれを言うんだったら責任者の誰々の証言とか書くべきです。
全国版で字面を見せつけれる人が根拠も説明せず、重要なことを言うのはそこらのSNSで無責任に批評、風評被害を出している人達と殆ど変わりないと思います。


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