歴史掲示板(渡来人研究会)


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山門・山戸ライン
管理人 投稿日:2022年11月05日 01:12 No.177
先日の山門の字名や弥生遺跡・神籠石・初期古墳を結んだ方位ラインについて、さらに山戸の字名も加えてみました。図1のとおりです。図2,3は拡大図。

まず図のように、姫路市の山戸4号墳(纒向型前方後円墳)を通過するラインが多いことに気づきますが、具体的には山戸4号墳⇔山門(宇部市)⇔山門町(北九州市)への東18度のラインがあることと、それと平行に布留遺跡⇔兎之山(伊予氷見)⇔女山神籠石への東18度偏角のラインがあることは先日も指摘したとおりです。

その山門町(北九州市)、女山神籠石(瀬高町山門)については、九州各地の山門関連の字名の測量起点であったろうことも先日お話したとおりですが、また図のように、吉野ケ里遺跡⇔女山神籠石⇔西都原古墳群への西55度偏角のラインがあることも、以前から指摘してきたところで、図のようにニニギの宮・笠狭崎⇔西都原古墳群⇔女山神籠石が直角三角形を構成しています。西都原古墳群もニニギの関連地名です。

さらに、その笠狭崎⇔西都原古墳群⇔黒塚古墳(大和)⇔山戸町(名古屋市)への東35度偏角のラインがあります。

その西都原古墳群については、西都原古墳群⇔山戸4号墳⇔分校マエ山古墳⇔柳田布尾山古墳(氷見市)への東45度偏角のラインがあり、これらはすべて纒向型前方後円墳を結ぶラインです。

このラインと直交するのが、図のように柳田布尾山古墳(氷見市)⇔富士山への西45度偏角のラインで、富士山は纒向型前方後円墳を結ぶラインの測量拠点であったろうことも先日お話したところです。

その富士山⇔伊勢内宮(南部)⇔西都原古墳群への東30度偏角のラインがありますが、その伊勢内宮に関しては図2のように、伊勢内宮⇔小山戸町(奈良市)⇔布留遺跡⇔山戸4号墳への西10度偏角のラインが見え、このラインと小山戸町(奈良市)⇔分校マエ山古墳への東80度偏角のラインとが直交して直角三角形を構成しています。

その他、山戸4号墳⇔山戸町(枚方市)への東西同緯度ラインもあります。


さらに九州方面に目を向けると、図3のように、先日も指摘した山門町(北九州市)⇔平塚川添遺跡⇔女山神籠石への東65度偏角のラインがあり、また山門町(北九州市)⇔下山門(福岡市)⇔伊都平原遺跡への東30度偏角のライン、伊都平原遺跡⇔女山神籠石への西55度偏角のラインとで直角三角形を構成していることもあります。

加えて、先日も指摘した西都原古墳群⇔山門野(長島町)への東西同緯度ライン、笠狭崎⇔山門野(長島町)⇔伊都平原方面への南北ラインもあります。


以上のように、山門・山戸・大和の字名はヤマトの語音で共通するのみならず、計画的に位置づけられていたことも明らかにしうるでしょう。

そして、そこに初期の前方後円墳である纒向型前方後円墳が密接に関係していたこともわかります。

45度、30度といった比較的シンプルな三角測量を繰り返しながら、全国拡大していったように見えますが、奈良・大和方面へと入っていくのが、、布留遺跡、黒塚古墳、あるいは纒向遺跡の年代と考えるべきで、その年代がいつ頃となるのかが課題ですね。

あと、柳田布尾山古墳のある氷見市や、伊予氷見周辺にある兎之山付近をラインが通過することからみても、その氷見と卑弥呼のヒミとが関係するかどうかが、先日の弓張月さんのご指摘以来の課題でもあります。

おそらくは、このヤマトに関する字名と邪馬台国領域とは一致してくるはずですが、その拡大時期と、拡大前の領域が九州ないったのか、奈良にあったのかでも、論議の対象となるべきでしょう。

なお、奈良東部の小山戸町には、都祁山口神社があり、神武天皇の皇子神八井耳命の御孫である都祁直が闘鶏(つげ)国造となり、小山戸に居住し氏神を祀ったのを起源とされてますね。

神八井耳命は東征した神武天皇の息子で日向系の集団とみられ、その耳(ミミ)は、投馬国(日向・ツマ方面?)の官職・弥弥(ミミ)に対応するとの見方もあります。

だから、これらのラインに日向のニニギに関わる西都原古墳群がみえてきて、そのライン上にこの小山戸の字名なりが見えてくることは偶然ではないと考えうるわけです。

神武東征(=オオヒコの遠征)の伝承とも関係しそうですが、それ以前に奈良にいた物部氏・ニギハヤヒ系集団との兼ね合いについても考慮すべきでしょう。

そして、纒向型前方後円墳、それにかかわるであろうヤマトの字名との関わりですね。

この山門・山戸の字名のある地域伝承が、物部・ニギハヤヒ信仰と関わるのか、あるいは神武東征やオオヒコのそれと関わるのかについても、調べていくことで、その年代を明らかにしうるかもしれません。




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