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石峁遺跡のミトコンドリアDNAハプログループ(mtHg)とチベットビルマ系、アルタイ系、羌族
Silk Road 投稿日:2022年08月15日 06:37 No.118
石峁遺跡のミトコンドリアDNAハプログループ(mtHg)とチベットビルマ系、アルタイ系、羌族の関係ー先石峁期を中心にー

1. 先石峁期(2800ー2500 BC)ではmtHg-D4jとM11aが多い(計47.6%)。これらはチベット・ビルマ系と判断できる(D4jは羌族, M11aは北東インド)。あるいはA=9.52%(A+152-16362〔2個体〕)の一部もそう言えるだろう(雲南のチベット・ビルマ系)。
・D=23.80%(D4j〔3個体: D4j3=2個体, D4j-11361=1個体〕, D5a2a1, D4b2b)
・M11a=23.80%(19.04%)Korea, Gallong, Tibet, Wancho, Miao, Han (Zhanjiang), Uyghur, Buryat, Oroqen

2. 南方分布型(計28.56%)も温かいので北上し、共存。
・F=14.28%(F1b1〔2個体〕, F1a1c)
・B=9.52%(B4c1a〔2個体〕)
・R=4.76%(R+16189〔R11'B〕)China, mainly in Lahu people (12.5%)、 Japan, Korea, Chams.
R11'BはR11とBの祖先型。R11系統はロロ・ビルマ系のラフで多く、Bはひろく東南アジア系。

・A=9.52%(A+152-16362〔2個体〕)
A+T152C!+T16362Cは、米大陸に進出するA1とひろくアジアに見られるA2とからなる。先石峁・石峁期のサブグループはA1と見て良い。日本人の型はこれらとは別のA5で、日韓の系統。
A+T152C!+T16362Cは先石峁期の次の石峁期の生贄人骨に多く見られる。A5も1個体が生贄。

3. 以下は、チベット・ビルマ系というよりアルタイ系の要素(計14.28%)。次第に気候が寒冷乾燥化し、先石峁期との比較において、石峁期(2300ー1800 BC)の政治・宗教的中心(Shimao_HCT)ではGとCが突出した。石峁期の生贄人骨にGとCは見当たらないので、有力な集団の交代があったのだろう。
先石峁期
・G=4.76%(G3a2)Udegey (Agzu), Korea, Japan, Uzbek, Uighur, Han(Shandong)
・C=4.76%(C4+152)
・Z=4.76%(Z3)

予備的結論
以上、mtHgで見る限り、陝北の先石峁期と石峁期とでは集団が交代している。甘青地区でチベット・ビルマ系(馬家窯文化)から羌族(斉家文化)への集団の交代があったこととパラレルである。羌族は、タングートやギャロンの前身か、あるいはチベット・ビルマ系とは別の集団。

さらに言えば、チベット・ビルマ系の南方群(ロロ・ビルマ系や北東インド系)から、チベット・ビルマ系の北方群(羌族やギャロン)やアルタイ系または第三の言語集団への交代があったと推定できる。




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