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ゴム動力機の3次元運動解析
滝 敏美 投稿日:2022年10月10日 18:15 No.103
ゴム動力機の飛行の3次元運動解析ができるようになりました.
解析の目的は,ゴム動力機の調整方法を理解するためと,性能をよくするためのヒントを得るためです.
入力データは,
プロペラの性能曲線:プロペラの形状,寸法から計算
プロペラに斜めから空気流があたる影響(Pファクター):Ribnerの理論で計算
ゴムの巻き数-トルク曲線:測定値を使って,マスターモデルを作成
機体の慣性データ:機体の図面からMS-Excelを使って計算
機体の空力特性(空力微係数):機体の図面から渦格子法(AVL)を使って計算
出力データは,
飛行軌跡,機体速度,機体姿勢,ゴム巻き数の変化

プロペラ直径,プロペラの取付位置,プロペラのスラスト角度,発進姿勢・速度,ゴムの断面積・初期巻き数を変化させて計算できます.
動力飛行終了後の滑空飛行も計算でき,空転プロペラの抵抗を考慮できます.

翼幅450mmの標準機体を設定して解析を始めました.
標準機体の図面,実物の写真,渦格子法(AVL)のモデルを示します.
解析結果の例をお見せします.解析条件は以下の通りです.
機体質量:22.0g
プロペラ:直径190mm,ピッチ比1.2
スラスト角度:ダウン5度,右3度
ゴム:FAI TAN Super Sport 2.4mm幅,重量3.0gf,2ループ,ループ長320mm,巻き数700回
飛行パターン:右旋回上昇,左旋回滑空(方向舵による)

最大高度は35mで,ゴムのエネルギーの47%が位置のエネルギー(高度)に変換されたことになります.

この解析結果が実際の飛行をどの程度まで正しく再現しているかは不明ですので,実際に機体を飛ばして観察し,解析結果と比較する予定です.
何かおかしいと感じられることがあれば指摘していただきたいと思います.
今後も,新しい条件での解析ができたら投稿したいと思います.


滝 敏美 投稿日:2022年10月10日 18:16 No.104
解析結果です.

松本@GPF 投稿日:2022年10月10日 22:03 No.105 【Home】
興味深いデータ色々ありがとうございます。
2、3質問とお願いです。
1. 発進速度は何メールですか?
2. 発進時のバンク角右50度は極端に大きい印象ですが、この角度で獲得高度が最大になるのですか?
3. UとWを合成すると実速度と考えて良いですか?もしそうなら実速度と機体の姿勢(上昇角)のグラフの組み合わせを見てみたい気がします。この方が直感的でしょう。
4. もう1点興味があるのは発進直後の現在のグラフより詳しい速度上昇の様子です。

効率については別途コメントします。


滝 敏美 投稿日:2022年10月11日 07:25 No.106
松本様
コメントをありがとうございます.
1.発進速度は,4m/sです.
2.発進時のロール角を10度~50度としても大きな変化はありません.20~30度あたりで最大高度になるようです.ロール角30度で計算したほうがよかったと思います.
3.速度成分にはもうひとつ V(横方向)があり,Wと同程度の大きさです.速度の変化を図示します.姿勢角と迎角の変化を示します.発進直後にヨー角が非常に大きくなっています.
4.上昇初期(発進5秒後まで)の軌跡と姿勢を図示します.


滝 敏美 投稿日:2022年10月13日 07:32 No.107
姿勢角と迎角のグラフに間違いがありましたので,正しいグラフを示します.
ヨー角が間違っていましたので,削除しました.




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