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『キューバ紀行』堀田善衛(岩波新書66/1)
愉しい本棚 投稿日:2020年07月31日 21:14 No.822
 ☆☆☆☆
現在からみるとかなり古びたものだが、わたしが同地に行ったのが80年代で
その時の体験でもこの紀行文の匂いは、よく現地の雰囲気を伝えていたと思う。
アメリカのおひざ元を小さな国がひっくり返したという世紀のエピソードは何回
語られても新鮮だ。この国は初等から高等教育までそれに医療も、全額無料という制度を確立していた。
21世紀になり、キューバも更に新しい道を進んでいるだろうが、アメリカの
属国ではない小さな独立国として益々の発展を期待したい。

〇「BOOK」データベースより
「祖国か、死か、われらは勝つ」至るところで見受けられるこの標語には、
キューバ革命の切実さがこめられていた。独特の人種構造と砂糖生産に限定された経済構造。
それがつくりだしたキューバの人々の気質。政治的にも経済的にも大国の影響下にあった国家の、
宿命からの脱出の歴史に、20世紀後半の最大の特徴を見る。
国家と国家の支配関係における本質的な問題を見据えたもの。およそ1500の島々から
成る社会主義国家・キューバ。政治的にも経済的にも大国に支配された国家の、
宿命からの脱出と、その独特な文化を見据えた紀行文学の傑作。

目次

1 苦い砂糖
2 植民地の宿命からの脱出
3 キューバの内側から
4 シエラマエストラ山にて