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~再録・魔法の藤本陽一~
藤本陽一 投稿日:2024年05月15日 05:44 No.1187
過去の『月刊・魔法の藤本陽一』から毎月選んで掲載しています。

今月は「生きている意味を見出せたような気がする瞬間(2015年7月)」です。

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僕はいわゆるワンマンライブというものをやったことがありません。2010年の12月のお題で「ワンマンをやってみようかな」などと書いていますが、結局やったことがありません。ほとんど対バン形式(誰かと合同でライブを行う)のものに出演します。20年以上やっていると何度もご一緒する歌い手さんもいますが、初めてお会いする歌い手さんもいます。

ワンマンではなく合同であるというのは、自分目当てではない、他の歌い手さんを観に来たお客さんの前で歌うことが出来るという非常にいい面があります。ワンマンはほぼ自分目当てのお客さんだけなのでウケて当然ですし、ウケないと言い訳が出来ません。あるいは、そんなに良い出来ではなくてもお客さんは「今日とっても良かったよぉ~」などと言わなければならない空気が出来上がったりします(何かワンマンに恨みでもあるのでしょうか・・・?)。

話を戻しましょう。

自分目当てではないお客さんの前で歌うということは、そのお客さんは僕のことを褒める義務はない訳です。もし、そのように義務のないお客さんに喜んで頂けるなら、おそらく僕はその日は凄くいいライブが出来たのだと思います。

そしてここを強調したいのですが、僕が「他の歌い手さんを観に来たお客さんにウケているという光景」を「自分目当てのお客さんに見せることが出来る」ということが最高に幸せです。最近は特に、その幸せを噛み締めるために僕はライブをやっていると言っても過言ではありません。生きている意味を見出せたような気さえします。

合同である対バン形式というものは、出演者のカラーを揃えて企画として成り立っているものもあれば、単にその日に都合がつく出演者を集めている場合もあります。後者のほうがハードルが高くなりますが、僕は更にやりがいを感じます。ワンマンにあまり興味がないのは、生きている意味を見出せそうにないからかも知れません。

他の歌い手さんがどういう気持ちで自分以外を観に来たお客さんと向き合っているのかを確かめたことはないのですが、先ほど書いたような光景を自分のお客さんにやっぱり見せたいだろうと思います。もしそうではないとすれば、今回僕が書いたことについて一度考えてみて頂きたいです。もしかしたら生きている意味が見出せるかも知れません。


下松かつと 投稿日:2024年05月15日 12:18 No.1189
藤本くん、『月刊・魔法の藤本陽一』の掲載をありがとうございます!
僕はあまり考えたことがなかったので、考える良い機会になりました。




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