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連続テレビ小説「らんまん」がスタートしました。

モデルとなった牧野富太郎に関連して、牧野富太郎が命名した（新種として記載した）植物を順次紹介していきます。
といっても、牧野富太郎が新種として記載し、現在でもその学名が使われている種が約300ありますので、手元にある画像データはその一部にしかすぎません。
また、画像の掲載に併せて、当時の状況を理解いていただくための参考として、記載論文を閲覧できるURLを紹介します。

まずは、ヤマトグサ。

ヤマトグサの記載論文　植物学雑誌第3巻第23号（明治22年1月10日発行）日本植物報知第2は次のURLで入手できます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/3/23/3_23_1/_pdf/-char/en

なお、ヤマトグサについては、「牧野富太郎が日本人として初めて学名をつけた植物」といったような紹介がされていることを見かけますが、これは誤りです。

日本で初めて学名をつけた人物は伊藤篤太郎で、日本人により学名を付けられた最初の植物はトガクシソウです。

詳しくは、黎明期の日本植物研究、東京大学植物標本室に関係した人々の矢田部良吉のページやWikipediaのトガクシソウのページをご覧ください。

http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DKankoub/Publish_db/1996Koishikawa300/06/0600.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/トガクシソウ

今日の放送で万太郎が取って帰った植物はセツブンソウだと思います。
「間違えた」と言っていたので、バイカオウレンと間違えたのでしょうか？
５歳とは言え、後の大植物学者がバイカオウレンとセツブンソウを間違えるとは思えませんが😅
ところで、あいみょんが主題歌を歌うオープニングの部分で写る植物が何かを見てみました。
間違っていれば、教えて頂きたく。
ジョウロウホトトギス
ヒメノボタン
ノジギク
バイカオウレン
フジバカマ？
カリガネソウ
ノコンギク or ヨメナ
キツネノカミソリ
コバノガマズミ
キイレツチトリモチ
カンラン
ヤブツバキ
サクラ属
キンモクセイ
ノリウツギ
スイフヨウ
ササ属（ミヤコザサ？）
アザミ属
ダイサギソウ
ショウキズイセン
ヤマジノギク？（オープニングの最後に神木隆之介が手に持っている）

セツブンソウは四国には自生しないですね。
ドラマですので、登場する植物が自生するとかしないとか、生育環境が正しく表現されているとかは無視して楽しんだ方が良いと思います。

ただ、槙野万太郎は架空の人物ですが、牧野富太郎は実在した人物です。
牧野富太郎に関しては「植物学の父」といった表現をはじめ、正しくない評価がまん延しています。
牧野富太郎の科学者としての功績を正しく評価した、良い本が出版されました。
著者はドラマの監修を担当している田中伸幸さん。
NHK出版新書で定価1023円です。
牧野富太郎を知るうえで、必読の本です。お勧めします。

Norisnさん
植物の映像が流れるのは極短いので、それだけで同定するのは難しいですね。
NHKプラスで止めながら見てみましてが、それでも難しいです。

無理を承知で書いてみると、ノコンギクorヨメナは総苞が皿状に開いて見えますので、ヤマジノギクかな？と考えました。
最後に主人公が持っているのもヤマジノギクだと思います（Facdbookでは変種のソナレノギクだという人もいます）。

キツネノカミソリは雄しべが花冠より出ているように見えますので、変種のオオキツネノカミソリかもしれません。

分類学の材料としてより、画面を彩る花として見たほうが楽しめると思いますが、いかがでしょう。

ノコンギク or ヨメナとしたのは、ノジギクのようです。
手元の牧野富太郎植物画集を見ていたら、画面に添えられている植物画と同じものがありました。
キツネノカミソリは、ご指摘の通りオオキツネノカミソリが正しいと思います。
最後のヤマジノギクとしたものは、植物にピントが合ってないのでよく分かりません😅

坂本彰さん、 Norisanさん、ありがとうございます！
セツブンソウの自生が身近で見れないのは残念ですが、お二人の植物に関するやり取りに驚きとっても面白かったです。
観察会に参加すると、植物の魅力がより深まり楽しみが増えることを知りました。これも講師をはじめ、お二人や皆さんに教えていただくお陰です。
そして、朝ドラ！万太郎くんが持って帰る植物が何か楽しみになりますね(^^)

牧野富太郎命名植物 その1

牧野富太郎命名植物　その1