掲示板 > 記事閲覧


牧野富太郎命名植物 その15 ミヤマヨメナとシュンジュギク

1: 坂本彰:2023/05/31 11:04 No.115
ミヤマヨメナ Aster savatieri Makino
シュンジュギク Aster savatieri Makino var. pygmaeus Makino

シュンジュギクについて、牧野富太郎は1913年発行の増訂草木図説でノシュンギク シュンギク ミヤマヨメナの【補】として、勢州朝熊山に生育する五寸許のもので春壽ギクと云われているものを変種var. pygmaeus Makino とし、その後1918年発行のJ.J.B植物研究雑誌第2巻第2号で兵庫県佐用町佐用谷と三重県朝熊山で採集された標本を引用して記載しています。このうち朝熊山については現在もシュンジュギクの生育地としてよく知られていますが、佐用谷のほうは、よくわかりません。

高知県に分布するミヤマヨメナとその変種シュンジュギクの間は大変微妙で、どこで線を引くかは各研究者によって異なるようです。また、例えば平凡社の図鑑では蛇紋岩地に生える小型(高さ10cmほど)のものをシュンジュギクとしていますが、県内には蛇紋岩地以外にも小型のものが分布しており、この扱いも悩ましいところです。

ミヤマヨメナ Aster savatieri Makinoに関する牧野富太郎の論文
植物研究雑誌 第12巻第137号 Plantae Japonenses novae vel minus cognitae, 58ページ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jplantres1887/12/137/12_en55/_pdf/-char/ja

シュンジュギク Aster savatieri Makino var. pygmaeus Makinoに関する牧野富太郎の論文
1918年 J.J.B 植物研究雑誌第2巻第2号A Contribution to the Knowledge of the Flora of Japan 7ページ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/2/2/2_2_2_166/_pdf/-char/ja

写真1は吾川村の仁淀川河岸のミヤマヨメナ、写真2は高知市鏡の蛇紋岩地に生えるミヤマヨメナ?シュンジュギク? 写真3は日高村の蛇紋岩地に生えるシュンジュギク。


2: 坂本彰:2023/05/31 11:10 No.116
県内の蛇紋岩地でない場所に生えるシュンジュギク
写真1は土佐町、写真2は香美市、写真3は高知市土佐山で撮影。いずれも大きさは蛇紋岩地に生えるシュンジュギクとほぼ同じです。


名前: E-mail:
| 特大 | | | 下線 | 取消線 | 点滅 | | 動画

Powered by Rara掲示板