雑銭掲示板Ⅱ


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鋳写し母銭
とら 投稿日:2023年10月29日 11:43 No.841
七時雨山様

数々の貴重なご教示ありがとうございます。
浩泉丸様も一目置く七時雨山先生からのご教示、大事にいたしたく存じます。
長くなりすぎたので、場所を変えてみました。

これを機に、未整理の密鋳銭など、大したものはないのですが、時間を作り整理してみようと思っています。
踏み潰しや江刺などは比較的分かりやすいのですが、先生のように、一目見て、鋳地などを判断するのは不可能です。

左上は、一連の鋳写し母の仲間なのでしょうか?
その他3枚も密鋳銭の母銭のようにも見えますが、盛が不鮮明すぎます。

ご意見お聞かせ願えましたら幸いです。


七時雨山 投稿日:2023年10月29日 16:06 No.842
良いものをお持ちですね。
左上の小字は、文政期の小字と内径がほぼ同じであれば改造母銭ですが、内径が20.50ミリ以下であれば鋳写母銭でしょう。
残りの背盛3枚は、昭和50年以降に出現したもので、称浄法寺飛鳥銭の背盛寛寳間縁矢印と言われている物で、宝上の輪に矢印状の瑕があり、以前は無かった物です。所謂飛鳥銭は、三回に分かれて出現しており、この背盛宝上矢印は、三回目に出現した物です。
今回のみちのく合同古銭大会にて頒布した南部銭誌第一輯では、浄法寺山内柏木座の物として取り上げていますが、平成15年の第18回みちのく合同古銭大会では、飛鳥銭として発表されています。
右上の物は銅銭を作るための母銭仕様で、下段の物は背盛銅銭と言われている物です。原母銭(飛鳥銭を作るために使った正規の藩鋳背盛母銭)も存在しています。
私見ですが通用銭を作るための母銭ではないと考えています。雑銭の会のK氏も疑問品としていました。
この考えはあくまでも私見ですが、飛鳥座と言われているものは、絵銭あるいは神社等飾る枝銭や宮銭を作っていたのではないかと考えています。
なお、現在の市中にある所謂飛鳥銭が飛鳥座で作られたという確証は全くありません。


とら 投稿日:2023年10月29日 18:15 No.843
七時雨山様

貴重なお時間有難うございました。
お陰様で疑問が一つ氷解致しました。
天保銭だと飛鳥と聞くと尻尾が垂れる重いですが、一つ勉強になりました。
私も鉄銭の母銭にはむりがありそうなきがしますし、2厘に通用させるには立派すぎて勿体ない気がします。
鋳写し母銭の内径ですが、明和を種に使えば大きくとおもいますが如何でしょうか。


七時雨山 投稿日:2023年10月29日 19:12 No.844
とら 様

成る程。でも、明和と文政では、背の波の形が微妙に違いませんか。
そして、文政は、背濶縁ですよね。


とら 投稿日:2023年10月29日 20:15 No.845
七時雨山様

夜分失礼いたします。
早速のご教示有難う御座います。
私が疑問に思ったのは、当該の品を文政、安政と内径を比較するとほぼ同じ20.5mm程度ですが、背郭の外側の1辺が両者より0.75mmほど大きく鋳写しとは考えられぬことです。


とら 投稿日:2023年10月29日 23:30 No.846
書き間違えです。
改造母銭でなく鋳写しで、郭が大きくなり郭内を削ったものにみえるのですが、どうして、本座の通用銭と内径が同じなのだろうと不思議に思ったのです。


七時雨山 投稿日:2023年10月30日 11:04 No.847
とら 様

難題ですね。鋳造の知識は全く無いのですが、母銭から鋳造された通用銭は、
若干外形が大きくなり、逆に穿内が狭くなるような気がします。
背郭も少し大きくなるのではないでしょうか。鋳砂の影響もあるでしょう。
また、穿内を拡穿した場合、少し銭体に影響を与え、郭が大きくなるんるような気がします。これは全くの素人考えです。金属の収縮率を完全に無視した考えです。
鉄銭用母銭の厚さより薄い通用銭が存在する場合は、母銭が疑問品と言うことです。
また、母銭より細字の通用銭が存在したら、母銭が疑問品と言うことです。
銅銭の場合は、仕上げにより薄くなり、文字等が太くなります。
私の持っている拡穿された改造母銭は、背郭が約0.5ミリ大きくなっています。
また、文政と安政の内径が同じというのは、文政期のの母銭を安政期に流用しているからではないでしょうか。
このことについて研究してみてください。


七時雨山 投稿日:2023年10月30日 14:55 No.848
金属が凝固すると縮むので、銭径は小さくなり、穿は広がりますね。
勘違いです。失礼しました。


とら 投稿日:2023年10月30日 16:06 No.849
七時雨山様

貴重なお時間を有難うございます。

東北地方の密鋳銭の魅力は、道を究めた大家から、私のような初心者まで、首をかしげる品が多数あることだと思います。
科学的に隅々まで検証すれば皆はっきりするのでしょうが、数が多すぎるのと、変化が大きく、全てを網羅するには、大変な労力を要しそうです。
ありふれた雑銭で煩わせてしまい申し訳ありませんでした。

家に帰ったらしみじみ眺めてみようかと思っております。
また、無遠慮に質問などお許しください。




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