近畿植物同好会 掲示板
★投稿用パスワードは不要です。誰でも自由に投稿できます。
| トップに戻る | 検索 | アルバム | 管理用 |

末次さんのネジバナやギンリョウソウの新種発見の講演
相良真佐美 投稿日:2023年08月29日 21:42 No.817
8月31日14:05から20分、末次健司さんのネジバナやギンリョウソウの新種発見の講演が神戸大学百年記念館であります。
「一般の方もぜひご来場ください」とのことです。
https://twitter.com/tugutuguk/status/1696461287683965199?s=20

神戸大学百年記念館(六甲ホール) アクセスマップ
http://www.arch.kobe-u.ac.jp/arch_plan/KobeArchLec/access_RokkoHall.html


相良真佐美 投稿日:2023年08月30日 10:10 No.818
末次健司さんの追加のツブヤキです。

 なおその後、15:40から1時間ポスター発表も行います。
 「光合成をやめた植物」などに関する質問がある方もお気軽にどうぞ。
 https://twitter.com/tugutuguk/status/1696459329564745988?s=20

 【3月7日】ネジバナ新種記載論文のツブヤキです。
 https://twitter.com/tugutuguk/status/1636674522991706112?s=20


相良真佐美 投稿日:2023年08月30日 19:33 No.819
追加が出ました。

ご当地ネタですし、妖精のランプ「コウベタヌキノショクダイ」についてもお話することにしました。
https://twitter.com/tugutuguk/status/1696822233912816016


神戸大の講演会に行きました 相良真佐美 投稿日:2023年08月31日 22:47 No.820
今日、神戸大学で、昨年抜擢された高等学術研究院卓越教授のセミナーがあり、末次健司教授の発表を見てきました。
末次教授は、菌従属栄養植物の研究で世界的にも有名で、50種の新種を発見されています。
確かに現代で50種の新種を見つけたのは世界でも例はなく、「現代の牧野富太郎」と題したマスコミもありました。
NHK「ダーウィンが来た」(監修・出演)、日経サイエンス、ワシントンポスト紙など、内外マスコミから年間80件の直接取材があったそうです。

最初、菌従属栄養植物の例として、ノソコソウ Sciaphila corniculataの説明がありました。
海外に分布するのを、末次研究グループが西表島、石垣島、沖縄島に分布するのを新産地として見つけました。
ホンゴウソウ科ホンゴウソウ属で、ホンゴウソウにそっくりですが、1円玉の半分ぐらいの草丈です。
この種が一番興味がありました。
ノソコソウの画像 
https://koma33.web.fc2.com/nosokoso.html

続いてコウベタヌキノショクダイで、1992年にはヒナノボンボリとされていましたが、2018年にタヌキノショクダイ属とし、コウベタヌキノショクダイと新種発表し、2021年、三田で再発見されました。

ギンリョウソウの紅色の花は、根茎がギンリョウソウと全く違い、菌根菌が違うとされています。

ネジバナの新種は、ベランダの植木鉢に咲いていたのを調べて発見したそうです。

【質問】
会場から、「なぜ、こんなにたくさん新種を見つけることができたのか」という質問がありました。

【回答】
(1) 菌従属栄養植物は、専門家が少なく、まだまだ見つかるグループ
(2) 書物やWebの閲覧で一日を過ごすだけでなく、フィールドへ出かけ「観察 ! 観察 ! 観察 ! 」

といったような説明で、もっともな事だと思いました。
メールが、毎日50~100件は来る。と話してました。卓越教授になったので、スタッフも増えたようで、とにかく大活躍です。


コウベタヌキノショクダイについて 藤井俊夫 投稿日:2023年09月01日 13:01 No.821
●コウベタヌキノショクダイの記載論文
Suetsugu, Kenji; Nakanishi, Osamu; Kobayashi, Tomiki; Kurosaki, Nobuhira (2018).
“Thismia kobensis (Burmanniaceae), a new and presumably extinct species from Hyogo Prefecture, Japan”.
Phytotaxa 369 (2): 121.
doi:10.11646/phytotaxa.369.2.6.

ついでに、コウベタヌキノショクダイの発見時のの報告。
ヒナノボンボリではないことがわかっていたが、日本では近似の植物が報告されておらず、所属不明でとりあえずヒナノボンボリとして報告した。
とりあえず、名前を付けて発表しないことには情報が集まらない。

中西収・小林禱樹・黒崎史平。2006.キヨスミウツボの生活。兵庫県植物誌研究会。2000円。
多分、Amazonなどの通販で買えるはず?

なければ、直接兵庫県植物誌研究会へ


ダウンロード157コウベタヌキノショクダイ ( .pdf / 100KB )
ランがキノコを食べるハエに受粉の見返り 相良真佐美 投稿日:2023年09月02日 12:09 No.824
末次教授は最後に、「フユザキヤツシロランとフタオビショウジョウバエの共生関係」を紹介しました。

(1)キノコのような匂いのこのランにキノコを餌とするショウジョウバエが花にやってくる。花から脱出する際に花粉が背中に付着する。
(2)別のランの花に訪問し、付着した花粉で受粉し、ハエは産卵する
(3)受粉が終わった腐りかかった花の中で、ふ化した幼虫が花びらを食べて育つ

詳しくは、図2↓の説明を参照してください 日本語版(2023/08/24)
https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2023_08_24_02.html

英語版は最初の図を参照 (August 24, 2023)
https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe_en/NEWS/news/2023_08_24_02.html

「ラン科植物で花粉の運び屋に繁殖場所を提供する送粉システムが発見されたのは、これが世界初」だそうです。
これらを解明するため、2018年から2023年まで屋久島で観察を行ったそうです。

この送粉システムの紹介には、聴衆からも、感動してため息が漏れ、反響が一番大きかったです。




お名前
タイトル
画像添付





編集キー ( 記事を編集・削除する際に使用 )
文字色