近畿植物同好会 掲示板
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昆虫館初体験
磯野久美子 投稿日:2024年03月26日 19:16 No.1145
3月24日、前から一度行ってみたかった昆虫館に行って来ました。一言で言うとメ~ッチャ楽しかったです♪
昆虫館は伊丹や箕面にもあるかと思いますが、今回は自宅から一番アクセスしやすい橿原市昆虫館へ。(近鉄大和八木駅から橿原市コミュニティバス乗車。65歳以上は運賃90円)
放蝶温室が期待していたのをはるかに上回る素晴らしさで、大感動しました。
室温は25℃に設定されていて、1258頭(3月4日時点)という大量のチョウはもとより、食草以外にも景観のためにということで色とりどりの南国の花が咲かせてあり、植物好きも楽しめる空間となっていました。コーヒーの果実も生っていましたし、サガリバナもありました(もちろん花は咲いていませんでしたが)。
大型のチョウや美しい羽色のチョウが大量に頭上を飛び回り、植物にも沢山とまっていて、あちこちで群がっていたりもする、まるで天国のような光景で、うっとりしました。
その昔、鱗粉が嫌いだからチョウは苦手だと言って、蝶屋の先輩に「鱗粉なんてただのタンパク質の粉やん」とたしなめられたこともあったのがウソみたいです。
この温室では成虫を放し、産卵までさせ、毎日(!)卵を採集し、成虫になるまでは別室で育てているのだそうです。植物園もそうだと思いますが、現状を維持するのは大変なことだと思いました。
オオゴマダラが頭に何頭もとまって、振り払っても振り払っても次々とまりに来る年配の男性がいました。ポマードの香りか何かに引き寄せられるのかと思いましたが、ネットで少し調べてみると、頭にとまるのは雄だけらしく、整髪料に防腐剤として配合されているパラベンを摂食することで、捕食者に対する防御に役立つフェノール類を獲得するという学位論文が出て来ました(学位授与日2000.2.7東大)。Wikipedia(オオゴマダラ)には、パラベンが雌を引きつけるフェロモンの原料になると書いてありました。いずれにしても、パラベンは仕事で日常的に扱っているので、へええ、面白いなあ!と思いました。
ついでに、オオゴマダラの食草はホウライカガミ(キョウチクトウ科)という植物だそうで、これに含まれるアルカロイドを体内に蓄えて防御に役立てていることも知りました。
温室以外の展示も大人も子供も楽しめるように工夫してあり、大変面白かったです。ミズスマシに目が4つあることは初めて知りました。幼稚園児から小学校低学年位の子供たちが若い親と沢山来ていて、歓声を上げているのが植物園とは異なる風景でした。若者同士(カップルや女性同士も)、親子三代なども来ていて、皆はしゃいでいました。博識の子供たちもいて、なんだか頼もしかったです。
私もマダガスカルオオゴキブリを手に乗せてもらえて、楽しかったです。それを見ていた若い女性たちがキャーキャー言うのも面白かったです。ゴキブリの仲間ですが、可愛かったです。外国ではペットにもしているそうです。

放蝶温室のチョウ(3月4日現在1258頭)
オオゴマダラ400頭
シロオビアゲハ65頭
スジクロカバマダラ130頭
リュウキュウアサギマダラ158頭
カラスアゲハ1頭(→3月24日にはもっと沢山いたような気がします。)
ツマムラサキマダラ350頭
ヒメアサギマダラ13頭
ナミアゲハ1頭
カバタテハ107頭
ツマベニチョウ0頭(→3月24日には沢山いました。)
ジャコウアゲハ33頭
その他0頭

写真
1枚目オオゴマダラ
2枚目餌場(蜜皿)
3枚目オオゴマダラが頭にとまっている人
4枚目チョウが羽を動かしている時の写真
5~14枚目チョウ色々


Re:昆虫館初体験 磯野久美子 投稿日:2024年03月27日 09:57 No.1146
訪問日を間違っていました。
3月24日に訂正しました。
3月17日は総会に出席していました。


ゴマダラチョウ類の食草、擬態とゴキブリについて 藤井俊夫 投稿日:2024年03月27日 12:34 No.1147
ゴマダラチョウ類の食草、擬態とゴキブリについて

主な蝶の食草と分布です。
ミューラー型擬態についても。

オオゴマダラ:食草:ホウライカガミだけ。分布:沖縄、東南アジアに広く分布。
アサギマダラ:食草:キジョラン、サクララン、カモメヅル、イケマなどのキョウチクトウ科植物。分布:日本全土(旅する蝶として有名。中国、朝鮮半島、台湾)
スジグロカバマダラ:食草:リュウキュウガシワ(キョウチクトウ科)。分布:宮古島以南の東南アジア。
ツマムラサキマダラ:食草:リュウキュウテイカカヅラ、ベンジャミンなど。分布:最近、沖縄から奄美にかけて見られる(迷蝶)
ヒメアサギマダラ:食草:ホウライカモメヅルなど。分布:八重山諸島(石垣島,西表島,与那国島)

毒を体内に持つ蝶が、よく似た色彩をしているのは、擬態(ミューラー型擬態)と呼ばれる。
似たような形状をして、ある程度の記憶力のある捕食者(鳥など)が、最初の捕食時に、「まずい餌」であることを学習し、次回から似た模様を持つ生物を避けることを利用し、「警告色」で捕食を回避する現象。
(Wikipediaを参照)
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ついでに、ゴキブリについて
世界に4000種以上が生育するといわれている。
3億年前からの化石も発見されています(生きた化石といわれている)。

衛生害虫で有名なゴキブリは数種に限られます。
クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブリなど。(アフリカの熱帯が起源といわれる外来種。北海道には、まだ侵入していないといわれている)

屋外の森林などに生息するゴキブリは、ずっと衛生的です。
オオゴキブリ(冬に、大木の朽ち木でみられる)、サツマゴキブリ(屋久島に行ったとき、夜中に床下でゴソゴソ動いていた)、モリチャバネゴキブリ(樹上性)など。

●参考
日本産ゴキブリ類種目録(60種以上が知られている)
https://gokiburiyashiki.website/specieslist/


マダガスカルオオゴキブリ 磯野久美子 投稿日:2024年03月27日 23:34 No.1150
藤井俊夫様

いつも色々ご教示いただき、ありがとうございます。
ゴキブリについても書いて下さったので、折角なので、マダガスカルオオゴキブリの写真をアップします。まるで木でできたおもちゃみたいでした。
自分の手に乗せていたのでは写真が撮れないので、ほかの方の手に乗せていただいて撮影しました。私の手から移動させる時、係の方が「そうっとね」ととても心配そうにご覧になっていました。乱暴に扱うと脚が取れてしまうそうで…。




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