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末次健司教授の新論文
相良真佐美
投稿日:2024年02月21日 15:36
No.1108
2月20日、神戸大学大学院の末次健司教授の新論文が、「Plants, People, Planet」に掲載され、神戸大学プレスリリースで紹介されました。
■神戸大学プレスリリース「死の罠が育児室に! テンナンショウとキノコバエの奇妙な関係」
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240220-21787/
ナンゴクウラシマソウの主要な送粉者であるキノコバエの一種は、花序の上部から脱出でき、さらにその幼虫が腐った花序を餌としていたということです。
植物学の常識であった「テンナンショウの送粉者は何の利益も得ない」という考え方を覆す発見です。
昨年8月に発表された「キノコを食べる蘭は、キノコを食べるハエに受粉の見返りとして繁殖場所を提供していた!?」にあったフユザキヤツシロランとショウジョウバエの共生関係の論文の続編のように思いました。
■Plants, People, Planet “Back from the dead: A fungus gnat pollinator turns Arisaema lethal trap into nursery"
https://doi.org/10.1002/PPP3.10494
カンアオイ類の花はどうでしょう?
藤井俊夫
投稿日:2024年02月23日 17:46
No.1109
●科博の日本固有の植物展(2014)のブログにカンアオイとキノコバエのことが記述されています。
https://tbg.kahaku.go.jp/event/2014/05endemic/0509.php
●朝日新聞デジタル記事
きのこのふりする花 ハエを誘惑、花粉を運ばせて繁殖
米山正寛2020年2月14日 10時30分
https://www.asahi.com/articles/ASN2D544JN27ULBJ00B.html
以前から、栽培しているカンアオイ類の花が終わった後(果実が成熟するころ)、キノコバエが周辺で飛んでいるのを見かけていた。
次の、ねらい目はカンアオイ類か?
雌蕊の先の付属突起がキノコバエの産卵床として利用されているとしたら?
相良真佐美
投稿日:2024年02月23日 19:08
No.1110
その後の末次健司教授からの情報です。
●発信:2024年2月22日 午後6:00
個人的にはもっと凄いかもと思っている仕事がもうすぐ公開となりますので、楽しみにしておいてください!
3月1日公開になりました~
●発信:2024年2月22日 午後6:06
なお何をもって凄いと思うかは当然個人差はあると思いますので、あくまでも私基準ではということはご了承ください_(._.)_。
とはいえ今度の仕事も、植物好きの人であれば衝撃的なのは間違いないと思います~
3月1日が楽しみです。
“新属”「ムジナノショクダイ」発見
相良真佐美
投稿日:2024年03月01日 10:40
No.1118
本日(3月1日)、末次健司教授の“新属”「ムジナノショクダイ」発見の論文公開
●神戸大学プレスリリース 約1世紀ぶりの快挙! 新属新種の植物「ムジナノショクダイ」を発見
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240301-21791/
●NHK 国内で約1世紀ぶり“新属”の植物「ムジナノショクダイ」発見
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240301/k10014375181000.html
●原文 「Journal of Plant Research」
https://link.springer.com/article/10.1007/s10265-024-01532-5
ムジナノショクダイの続報です
相良真佐美
投稿日:2024年03月03日 11:18
No.1119
●読売新聞オンライン 国内で94年ぶり、新属新種の植物ムジナノショクダイ発見…
https://www.yomiuri.co.jp/science/20240301-OYT1T50061/
●早速、ムジナノショクダイのオブジェも
https://x.com/koboatari/status/1764055897574355441?s=20
ムジナノショクダイのイラストまでも
https://x.com/ktss_rgm/status/1763583110409855447?s=20
●名付けのきっかけは、神戸大学プレスリリースに、以下のようなことが書いてありました。
新属名「Relictithismia」は、ラテン語の「relictus」(「残された」という意味)と「Thismia(タヌキノショクダイ属)」を組み合わせたもの。
種小名の「kimotsukiensis」は、発見された九州南部の大隅半島の肝属(キモツキ)山地に因んで。
●末次健司教授の裏話
仲間内では、和名「ムジナノショクダイ」と決まるまでは「キモツキタヌキノショクダイ」と呼んでいました。
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