近畿植物同好会 掲示板
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春の七草
相良真佐美 投稿日:2024年01月07日 16:41 No.1064
今日は七草がゆの日です。近所のスーパーでパックを買いました。
徳島県産の「春の七草」と書いてありますが、中身はコハコベばかりで、残りの6種は1つずつでした。


春の七草のゆらいと、野生の5種の写真 藤井俊夫 投稿日:2024年01月08日 13:30 No.1070
兵庫県三田市周辺で撮影(20240108)

すずしろ(ダイコン:大根)、すずな(カブ:蕪)は別途(栽培の歴史、品種を調べてから)作成中
西暦で2025年2月16日が、旧暦の1月7日に当たる。
【西暦の2月16日ごろは、最も寒い時期になる】

●春の七草の由来
中国で旧暦:1月7日を「人日(じんじつ)」と呼び、犯罪者に対する刑罰は行わないことにしていた。

●人日(じんじつ)とは、五節句の一つ。1月7日。
古来中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日とし、
それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていた。
また、この日には一年の無病息災を願って、また正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為、7種類の野菜(七草)を入れた羹(あつもの)を食する習慣があり、これが日本に伝わって七草がゆとなった。
日本では平安時代から始められ、江戸時代より一般に定着した。(Wikipediaより:人日)

現在の7種は、1362年頃に書かれた『河海抄(かかいしょう)』(四辻善成による『源氏物語』の注釈書)の「芹、なづな、御行、はくべら、仏座、すずな、すずしろ、これぞ七種」が初見とされる(ただし、歌の作者は不詳とされている)。(Wikipedia:七草)

写真は、セリ、ナズナ、ハコベ、コオニタビラコ、ハハコグサの順。


すずな(カブ:蕪)、すずしろ(ダイコン:大根)について 藤井俊夫 投稿日:2024年01月08日 13:58 No.1071

カブ(Brassica campestris var. glabra)
Brassica campestrisは、アブラナを指す。
アブラナ(菜種)の下位分類群(変種)として、日野菜、蕪、野沢菜、京菜、スグキ菜、白菜、キャベツ、ケール、花野菜、ブロッコリー、コールラビーなどがある。
堀田(編)1989.世界有用植物事典。より
蕪の品種
https://www.yasainavi.com/list/kabu

カブ(Brassica campestris)
越年草。原産は地中海沿岸と言われる。紀元前から栽培化されたとされる。
別属のダイコン(Raphanus)との区別は、果実の形状。ダイコンは果実がコルク質になり、水に浮く(水散布)なので、川沿いや沿海地に生育する。


ダイコン(Raphanus sativus)
越年草。原産地不明。エジプトでは古くからハツカダイコンを栽培しておりピラミッドの碑文にも記録があるという。
日本には野生のハマダイコンが沿海地の川沿いに生育し、牧野富太郎はハマダイコンがダイコンの原種だと考えた。
根が球形になるハツカダイコン、桜島大根や、長大になる守口ダイコンなど様々な品種がある。
ダイコンの品種
https://www.yasainavi.com/list/daikon

写真は
蕪(1-3枚目)、大根(4-6枚目)の順


ハマダイコンは帰化植物じゃない 植村 修二 投稿日:2024年01月09日 16:08 No.1073
 昨日<2024年1月8日>、兵庫県植物誌研究会の総会に参加いたしました。

 総会後の講演は、京都大学瀬戸口浩彰先生の「DNAからみる個々の植物の分布と適応の歴史―海浜植物を例にー」でした。

 ハマダイコンは、栽培ダイコンが野生化して海浜に広がったとされ、長田武正1972:日本帰化植物図鑑(北隆館)に載っています。

 ところがです。DNAを調べていくと、日本の海岸にあるハマダイコンの分布には太平洋を流れる黒潮が関係していることが明らかになったことを知りました。栽培ダイコンが野生化したのではないとのことでした。

 逆に、ねずみダイコンなどの辛味ダイコンにはハマダイコンのDNAが入っていて、ハマダイコンが栽培品種の育成に使われたようです。

 島根大学では、ワサビのかわりに地元の出雲そばにあう辛味ダイコンとして、島根県に自生するハマダイコンから品種’スサノオ’、販売名「出雲おろち大根」を作出しています。

https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/iroiro/1112_iroiro.html


 なお、講演後に、人博の鈴木 武さんが「ハマダイコンのタイプ標本は牧野富太郎が兵庫県明石で採集されたものだ」と話されていました。


瀬戸口さんの、海浜植物の島嶼生物学の報告です 藤井俊夫 投稿日:2024年01月10日 12:06 No.1074
瀬戸口浩彰。2017.海浜植物群落の保全と復元について:系統地理学と集団遺伝学からの提言。景観生態学。22(2):43-51.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jale/22/2/22_43/_pdf/-char/ja

瀬戸口浩彰。2001.日本の島嶼系における植物地理。分類・1(1・2):3-17.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunrui/1/1-2/1_KJ00003496991/_pdf/-char/ja


瀬戸口さんの2報 植村 修二 投稿日:2024年01月10日 16:00 No.1075
藤井俊夫さんへ。

 瀬戸口さんの報文、さっそく読みました。内容は、兵庫県植物誌研究会の講演とほぼ同じです。当然ですね。プラスαとして、〇〇省の職員の対応とか、学生さん達とのやり取りとか・・・お聞きして良かったです。

 海浜植物としてハマダイコン、ハマヒルガオ、ハマボッスのほか、ハマサジについても話されました。

 一昨年、近畿植物同好会の南紀観察会で予定していた太地町与根古川河口もハマサジの調査地に入っていました。ここは、その後、重機で河川改修中でしたので、当日の観察会ではスルーしました。「南紀で見られる塩性湿地の植物」が見本園のように見られた場所だったので残念です。また復元してくるといいのですが・・・




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