投稿者:秘書官 エレオノーラ・エルグバリ
(フィンランド対策本部にて……)
エプレボリ本部長閣下、
「沿岸ヴァーサ共和国」を名乗るフィンランド国内の一部地域を占拠する武装勢力の支配下にある地域の現況について報告いたします。
主に、「ヴァーサ市域」と「それ以外の支配地」について、状況が異なるので、分けて説明いたします。
「ヴァーサ市域」ですが、すでに武装勢力を支持しなかった元の住民は一人残らず殺害されるか、拘束され追放されたか、逃走したものと思われます。
彼らは「純化」の完了をもってヴァーサ市を「聖地」と宣言しました。
【現在、市域に在住するのは武装勢力の構成員、または積極的支持者】であり、彼らは市周辺の要塞化を敢行、徹底抗戦の姿勢を見せています。
先の5トン爆弾投下でも動揺してないあたり、士気は高いですね……
逃走した住民はオウル周辺で難民化しています。
逃げるところがあったのは幸いかもしれませんが……だからこそ、ヴァーサ市にはもはや武装勢力を支持しない人間は、一人残らずいなくなってしまった状態ですね。
「それ以外の支配地」では、武装勢力の手が足らないこともあり、そこまで徹底した状態には至っていません。
しかしながら、フィンランド地元住民のうち……、武装勢力を支持しない住民を拘束、
人身売買の対象にしたり強制収用を行い、恐怖政治を引いている状態が確認されます。
正直、東部軍は今すぐ動くべきでは……と思案いたします。