投稿者:電送戦士タカシ
【異次元空間】
周囲にカッ!と閃光が瞬き出現したウルトラマンスコットが怪獣の眼前に立ちはだかる
EXタイラント
「グギャゥォォォォォォン!」
(・・・ウルトラマン・・・貴様も許さん!)
スコット
「ジョワッ!」
(このタイラント・・・いやタイラントの怨念だけでは無い、別の者の大きな怨念を感じる!)
スコットを前に怨念を増大させるEXタイラントは腕の鎌を振り回しスコットを襲う
EXタイラント
「ギャゥォォォォォォン!」
(・・・憎い・・・ニクイ!)
EXタイラントの放つ怨念に気おされそうになるスコットは辛うじて攻撃を避けるのがやっとだ
スコット
「ジョワッ?」
(っとコイツは少々ハードな相手だぜ)
前回の戦いのダメージが残るのか怨念を纏う激しい攻撃に防戦一方のスコット、やがてEXタイラントの腕から鞭が伸びスコットの首を締めあげる
スコット
「・・・ショワッ!」
(このままではマズイ・・・ウルトラスライサー!)
スコットは両手から発生させた光のリングはEXタイラントの鞭を切り裂きスコットの戒めが解ける。
EXタイラント
「ゴゥォォォォォォ!」
(ウルトラマン・・・ホロビヨ!)
この怨念のガスに覆われたこの空間ではEXタイラントと戦うのは不利と悟ったタカシが叫んだ
タカシ
(スコット!テレポートだ!制御の感覚は俺がやる!」
スコット
(タカシ?あれをやるのか?だがあれは君に負担が・・・)
タカシ
(スコットは前の戦いのダメージがまだ残ってんだろ?俺に任せてくれスコット、タイラントに組み付いてくれ!あいつも一緒に光の世界にご招待だ!)
スコット内部の精神世界で二人が話している事を知らないEXタイラントはスコットの後方に出現し鋭い爪をスコットに突き立て様と・・・
スコット
「・・・・・・ショワ!」
(・・・迷ってる時間は無いか、任せたぜタカシ!)
スコットはあえて前に出てEXタイラントの爪を躱し、EXタイラントに組み付いた瞬間2体の姿がその場から消えた――――
EXタイラント
「グオッ?」
次の瞬間2体の姿は怨念ガスで包まれた空間のはるか上空へと転移していた、遮る物が何も無い空中で太陽の光を全身に浴びて苦しむEXタイラント
EXタイラント
「グオッ、グギャゥォォォォォォン!」
EXタイラントは怨念ガスを噴出し身を守ろうとするが落下している為ガスが散りままならない、苦しむEXタイラントの真下に現れたスコットの手にはエネルギーの光球が輝いている
スコット
「ジョワッ!」
(ウルトラ・エナジー・ボール!)
頭上からの太陽光に加え真下から輝く光球がEXタイラントを直撃する
EXタイラント
「グギャッ!グギャゥォォォォォ…ン」
(任務部隊め!ウルトラマンめ!ヤプールめぇ!・・・貴様等が・・・キサ・・・マァ・・・)
太陽光とエナジーボールに身を焼かれたEXタイラントの身体は土塊の様に崩れ断末魔と共に霧散した
スコット
「ショワ・・・シュワッチ!」
空中での戦いを終え大地に着地したウルトラマンは多少よろめいたが空へと飛び去った
【レザリオンコクピット内】
誰も居ないコクピット内に光が溢れその光は少年の姿を形作っていく、光が収まった時コクピットの中にはタカシの姿があった
タカシ
「ふぅ・・・流石に怪獣諸共ワープするのは堪えたぜ」
スコット
(初めてでは無いとは言え私達だけでは無く怪獣を含めてワープを仕掛けるとは、無茶が過ぎるぞ?)
タカシ
「前の戦いでスコットもダメージを受けたし、多少は無茶しないと勝てない相手だったと思ってさ・・・」
スコット
(私の為に君にまたハードな負担をかけてしまったな)
タカシ
「この間のスペースビースト相手に無茶してくれたお返しだぜ」
スコット
(ありがとうタカシ、しかしあのタイラントの断末魔・・・ヤプールとの決戦は近い予感がするな)
タカシ
「俺達任務部隊にスコットも居るんだ・・・異次元からの侵略者に何て負けないぜ」
スコット
(タカシ・・・そうだな、今は戻って体を休めるのが先決か)
タカシ
「ああ!それに早く帰投しないと怪しまれちまうぜ」
タカシはそう言うと疲れた身体で傷ついたレザリオンを基地まで動かしたのだった