投稿者:とら
張足宝は、本座を凌ぐ様な精緻な出来で、容弱と並び、かなり有力な銭座と思われますが、鋳地が特定されていないのが不思議です。
画像1枚目は極印、左から7枚目までは銭文径が大きいタイプ、その右側は銭文径が小さいタイプです。
一部、火が入って変色したもの、鋳地が異なるものなどが混入しています。
2枚目画像左側は、銭文径の大きいタイプ。
中は、CCFで反足宝として出品されていましたが、そこまで足が伸びておらず、かつ、濶縁で、反足宝と異なるため、入札者が無く、札を挙げ落札しました。銭文径は右と同じですが、文字が細いので、文字が小さく見えます。
右は、英泉旧蔵品で、通宝小字と記されていますが、通宝はさほど小さく見えず、未だ、通宝小字と、普通の張足宝の違いが分かりません。
この銭は、向かって左側宝足の付け根に切り込みが入っていて、長反足宝と類似しています。
この銭の兄弟あたりの出来のいいのを、覆輪刔輪すると、反足宝、さらにそれを覆輪刔輪すると、長反足宝になりますが、そんな面倒くさいことをしたのでしょうか。
反足宝には何種類かあり、長反足宝の前段階の物と、宏足宝の従兄弟のような、銭文径の大きなものがあります。
私の所有しているのは、この線文径の大きなタイプで、長反足宝とは、かなり遠いところにいます。
ただ、私は長反足宝を所有していないので、詳しく考察できてはいません。