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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス ⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ から一部抜粋 (2021.9.2) NEW! ワクチンで突然死するわけ  ワクチンの接種後、数日から2週目くらいの間に、若い世代の人が突然、死亡するという事例が少なからずあります。アナフィラキシーショックとはあきらかに異なる経過をたどるものですが、日本では、いつも「因果関係不明」で終わりにされてきました。 その理由があきらかになりました。ワクチン接種後、重い心臓病になり入院した2人についての詳細な報告が、米国でなされたのです。1人は入院3日目に死亡しています。どちらも心臓の筋肉の一部が採取され、顕微鏡による分析が行われました(バイオプシー検査)。その結果、心臓の筋肉細胞の一つ一つが広範囲にダメージを受け、収縮できない状態になっていたことがわかりました。 つけられた病名は「劇症型心筋炎」。滅多に使われることのない病名で、原因不明、最後は心臓移植しか治療法がないとされてきたものです。心筋梗塞は血管が詰まって起こる病気ですが、そのような変化はまったくありませんでした。トゲトゲ蛋白の危険性が改めて浮き彫りになったようです。異物混入事件とは無関係と考えてよいでしょう。 【参考文献】 1) Verma AK, et al., Myocarditis after Covid-19 mRNA vaccination. N Engl J Med, Aug 18, 2021. 2) Anthes E, et al., Heart problem more common after Covid-19 than after vaccination, sutdy finds. New York Times, Aug 25, 2021. **************************************************************************************************** 1) Verma AK, et al., Myocarditis after Covid-19 mRNA vaccination. N Engl J Med, Aug 18, 2021.( http://www.isobe-clinic.com/covid-19/COVID-19_20210823-2.html ) COVID-19関連追加(2021年8月23日-2) 【組織学的に確認されたCovid-19 mRNAワクチン後の心筋炎】 Verma AK, et al. Myocarditis after Covid-19 mRNA Vaccination. N Engl J Med. Aug 18, 2021. 米国疾病管理予防センターは,最近,米国でCovid-19のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン接種後に心筋炎および心膜炎を発症した症例を報告した1).最近発表された報告では,心筋炎の診断は,非侵襲的な画像診断とルーチンの臨床検査を用いて行われていた2)-5).ここで我々は,Covid-19 mRNAワクチン接種後に組織学的に心筋炎が確認された2例を報告する. 患者1は45歳の女性で,ウイルス性の前駆症状はなかったが,BNT162b2ワクチン接種(1回目)の10日後に呼吸困難とめまいを認めた.鼻咽頭ウイルスパネルでは,重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2),インフルエンザAおよびB,エンテロウイルス,アデノウイルスが陰性であった.血清ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法および血清学的検査では,パルボウイルス,エンテロウイルス,ヒト免疫不全ウイルス,SARS-CoV-2の感染は認められなかった.来院時,彼女は頻脈を呈しており,心電図では側壁誘導で顕著なST低下が認められ(Figure S1),トロポニンIは6.14ng/ml(基準範囲0~0.30)であった.経胸壁心エコーでは,重度の全体的な左心室収縮機能障害(駆出率15~20%)が認められたが,左心室の大きさは正常であった。右心カテーテル検査では,右および左心系の充満圧が上昇し,Fick法による心係数は体表面積1平方メートルあたり1.66リットル/分であった.冠動脈造影検査では,閉塞性冠動脈疾患は認められなかった.心内膜生検では,T細胞とマクロファージを主とし,好酸球,B細胞,形質細胞が混在する炎症性浸潤が認められた(Figure 1A, Figure S2-S4).この患者には,強心薬,利尿薬,メチルプレドニゾロン(1日1g,3日間)が投与され,最終的には心不全に対するガイドラインに沿った内科的治療(リシノプリル,スピロノラクトン,コハク酸メトプロロール)が行われた.来院から7日後,彼女の左心室駆出率は60%となり,自宅に退院した. Figure 1: Histopathological Findings from Endomyocardial Biopsy and Autopsy. Hematoxylin–eosin stains of heart-tissue specimens obtained by means of endomyocardial biopsy in patient 1 (Panel A) and autopsy in patient 2 (Panel B) showed myocarditis in both patients, with multifocal cardiomyocyte damage (arrows) associated with mixed inflammatory infiltration. Scattered eosinophils were noted (arrowheads). The images of the hematoxylin–eosin stains were obtained with 10× eyepieces and 40× or 60× objectives. Additional information is provided in the Supplementary Appendix. RV denotes right ventricle, and LV left ventricle. 患者2は42歳の男性で,mRNA-1273ワクチン接種(2回目)の2週間後に呼吸困難と胸痛を認めた.ウイルス性の前駆症状は認められず,PCR検査ではSARS-CoV-2は陰性であった(Table S1).頻脈と発熱があり,心電図にはびまん性のST上昇が認められた(Figure S1).経胸壁心エコーでは、全体的な両心室機能不全(駆出率15%),心室の大きさは正常,左心室肥大が認められた.冠動脈造影検査では冠動脈疾患は認められなかった.患者は心原性ショックを起こし,来院から3日後に死亡した.剖検の結果,両心室性心筋炎が認められた(Figure 1B, Figure S5, S6).マクロファージ,T細胞,好酸球,B細胞などが混在する炎症性浸潤が認められ,患者1と同様の所見であった. Covid-19ワクチン接種後2週間以内に発症し,組織学的に確認された劇症型心筋炎の成人2例では,組織標本におけるウイルスゲノムや自己抗体の検査を実施していないため,直接的な因果関係を明確にすることはできない.しかし,PCR法や血清学的検査によって他の原因は特定されなかった. <References> 1) Myocarditis and pericarditis following mRNA COVID-19 vaccination. Centers for Disease Control and Prevention, June 2021 2) Marshall M, Ferguson ID, Lewis P, et al. Symptomatic acute myocarditis in seven adolescents following Pfizer–BioNTech COVID-19 vaccination. Pediatrics 2021 June 4 (Epub ahead of print). 3) Larson KF, Ammirati E, Adler ED, et al. Myocarditis after BNT162b2 and mRNA-1273 vaccination. Circulation 2021 June 16 (Epub ahead of print). 4) Muthukumar A, Narasimhan M, Li Q-Z, et al. In depth evaluation of a case of presumed myocarditis following the second dose of COVID-19 mRNA vaccine. Circulation 2021 June 16 (Epub ahead of print). 5) Rosner CM, Genovese L, Tehrani BN, et al. Myocarditis temporally associated with COVID-19 vaccination. Circulation 2021 June 16 (Epub ahead of print).
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