投稿者:松本@GPF
第9章 プロペラの空気力学は全6ページの短い内容です。
理由は小池勝、流体機械工学、2009年、コロナ社に詳しく解説してあるためでしょう(表紙写真添付)。
私もこの流体機械工学の詳しい解説に従ってプロペラの特性計算のExcelファイルを作ったことがあります:https://sites.google.com/site/gpfmodel/Home/fuku--gomu-douryoku-mokei-hikouki--websaito--keijiban-fairu
のプロペラ設計・評価実習版.xls
です。
3枚のワークシートで
・最適ブレード形状の計算(プロペラトルクを与えて)
・最適ブレード形状の計算(プロペラ推力を与えて)
・プロペラの性能評価
が可能です。
第11章 モーターランのシミュレーション の末尾に
「1980年代にポケットコンピュータでプロペラの空力特性を数値計算したときは1ケース10時間以上かかった。PC98を使って15分で終わった時は感動したものである。現在はノートパソコンで1秒以下である(計算の内容はもっと複雑化しているのに)。」
とありますが、手元にあるB5版全14ページの
KFC通信1986-6月特報
F1Bにおける理想的上昇パターンのコンピュータによる計算 小池勝
(表紙のコピーを添付)
(KFCは京都フリーフライトクラブ)
(この研究報告、小池先生から頂いたのか大村和敏さんから頂いたのか記憶があいまいで申し訳ありません。)
内容は翼、機体、プロペラの空力特性の解説とそれに基づく上昇パターンの計算と評価です。100本に近いカーブか記載されていますからPC98で1ケース15分としても膨大な時間がかかったと思われます。
まとめの中の有益な結論は「主翼、プロペラともに失速しない範囲でできるだけ上を向けると上昇効率が良いことがわかった。」