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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ 岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)  テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析し日々更新  正しい情報を偏りなく Q6 では、コロナ禍を終息させる決め手は何なのか? A ワクチンも新薬も、すぐには期待できないとなれば、何に望みをかければいいのでしょうか。 どんなウイルスも、宿主である人間がいなければ生き延びていくことができません。ウイルスが地球上に出現したのは30億年前とされますが、このときから現代まで人間を絶命させることなく、共存してきたことになります。 ウイルスは、自分が生きのびるため「ヒト→ヒト感染」を繰り返していきますが、1度感染した人には免疫ができるため、逆向きに伝わっていくことはありません。また感染しやすい人、しにく人もいますから、ある「閉じた集団」、たとえば離島や山奥の集落などでは、一定の期間が過ぎれば必ず終息することになります。その速度は、感染力が強いウイルスほど早く、弱いウイルスではゆっくりです。 次に、インフルエンザやコロナなどのウイルスは、高温・多湿で分裂力が弱くなることが動物実験で確認されています。次のグラフ(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/shusoku.jpg )は昨年の今頃、作成したもので、いくつかの国の新規感染者数のグラフに雨季の時期を重ねて示したものです。高温多湿が、感染の消長に何らかの影響を与えていることもわかります。 ここで、私が行っている研究の一部をご紹介します。コンピュータを使って感染拡大の予測をするというものです。まず、上でも述べたウイルスの性質や人間の行動、緊急事態宣言、それに気温・湿度のデータをコンピュータにインプットし、毎日の新規感染者数を再現してみることにしました。 次の図(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/simulation.gif )は、昨年の3~6月に発生した第2波における、東京都内の新規感染者数を青色の棒グラフで、またコンピュータで再現したグラフを黒色の破線で、それぞれ示しています。この時期を選んだのは、新規感染者がほぼゼロの状態から始まっていて、条件を明確に整理できるからです。 この計算で重要な要素のひとつが、閉じた空間(東京都内)に外部(海外)から入り込んだ感染者の1日当たりの人数です。第2波のデータから逆計算した結果は、1日平均で約1人となりました。わずか1人ずつの感染者が入り込むだけで、これだけの感染拡大が起こってしまったことになります。 次に、かりにこの人数が5人、10人、15人になると、感染がどのように拡大するのかを計算してみました。図は、その様子を順次、アニメで表示していますので、じっくりご覧ください。 感染の拡大は、常に「閉じた空間」から「別の閉じた空間」への感染者の移動によって起こります。海外から東京へ、東京から地方へ、そして町から町へです。 風船現象を知る  次の動画は、昨年の5月30日から今年6月まで1年間の都内23区における「新規感染者数の絶対数」を1週間ごとにまとめたものです。感染が東京都内でどのように広がってきたのか、おおよそ理解できます。 動画:過去1年間の東京都内23区における感染者の動向⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/animation23.mp4 この動画では、あたかも新宿という大きな風船が膨んだり縮んだりするがごとく、感染者が外に向かって押し出され、あるいは戻ってきている様子を示しています。これを風船現象と名づけたいと思います。これは東京から地方へ、また海外から日本国内への感染伝播にも当てはめることができます。 その元を絶つには、もちろん入国制限しかありません。 【参考文献】 1) Flam F, Asymptomatic spread has become bizarrely contorversial. the japantimes. Jul 22, 2020.        
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