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そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2324 )
日時: 2021年09月13日 14:09
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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Q18 そもそも、なぜ新型コロナウイルスは蔓延したのか?
A 第一の説
 この問題を巡って、にわかに2つの説が改めて注目を集めています。そのひとつが「コウモリ原因説」です。

従来からあった、風邪などを引き起こすコロナウイルスは、中国・雲南省の大洞窟に生息するキクガシラ・コウモリが、ホストとして抱え込んでいる数千種類の微生物のひとつでした。それが突然変異を起こし、「新型コロナ」になったとする説です。

このコウモリは人間社会と隔絶された地域に生息しており、長い間、「野生生物-人間社会バランス」が保たれていました。では、なぜ今回、このバランスが崩れたのか? そのシナリオは以下のように考えられます。

 大洞窟に生息するコウモリ→ 赤や緑の光を好む性質があり、強い照明に
 引き寄せられ1000kmを飛び越えた→ 浙江省・舟山市の食用ネズミに感染→
 同時に湖北省・武漢市にある海鮮市場の小動物や虫の死骸にコウモリが
 集まり→ その糞などから人間に感染した

つまり人間の傲慢さが自然界の掟を破った、・・・ということです。

次の2枚の写真(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/bukan.jpg )は、浙江省・舟山市と河北省・武漢市を流れる大河・長江(その下流が揚子江)にかかる橋の夜景です。コウモリが好む「赤」と「緑」の照明に煌々と照らし出されていました。

この説が正しいとすれば、大洞窟に生息するコウモリを絶滅させればよいことになります。ただし世界のメディアには、「コウモリに罪はないので殺さないで!」という論調の記事が少なくありません。コウモリが500種類以上の植物の授粉に寄与しているからとか、デング熱など恐ろしいウイルス病を媒介する蚊を食べてくれるからだというのです。

実は、この項の記載は1年ほど前に行ったものです。しかし、いまになって考えてみると、なぜ1千キロも離れた武漢市だったのかが不思議です。もっと近くにも大都市があり、河川があり、生きた動物を売る市場があり、赤や青の照明もあるからです。(地図参照⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/bat.gif )


第二の説
 突然、ひとりの女性が世界の注目を集めました。名前はシー・ジェンリー(Shi Zhengli)、57歳の中国人です。中国武漢市のウイルス研究所に勤める主任科学者で、フランスで博士号を取得したのち、研究者として頭角を現し、以前から国際舞台で名を馳せていた人です。

研究テーマは、中国・雲南省の洞窟に生息するコウモリからコロナウイルスを採取し、ヒトに感染するメカニズムを解明すること。実験では、(新型ではない普通の)コロナウイルスの遺伝子組み換えなどを行っていました。

ことの発端は昨年始めでした。当時、発表されたばかりの新型コロナウイルスの遺伝子配列を眺めていた米国のウイルス研究者が、「突然変異と自然淘汰(Q8参照)ではあり得ない組み合わせ」があることに気づきました。早速、仲間の研究者にメールしたものの同意が得られず放置されてしまったのですが、最近、その全文が明かされました。

そこ書かれていたのは、誰かが、コロナウイルスに新たな能力を持たせるための遺伝子改造を行ったのではないか、という疑惑でした。

その犯人の疑いをかけられたのが、彼女でした。このような実験はGOF(遺伝子能力改造)と呼ばれ、ウイルスが対象の場合、リスクがきわめて高いことから、厳しい規制がかけられています。特別な許可を得た上で、レベル4と呼ばれる超厳密な感染防御を施した研究室で実験がなされなければならないのですが、彼女はレベル2という簡単な設備の部屋で行っていた、らしいのです。

人工的な改造が疑われているのは、「トゲトゲ蛋白」がヒトの細胞表面にある「受け皿」に取りつく部分です。ここもたんぱく質なのですが、接着面で大切なのは6つのアミノ酸です。そのうち5つが、以前からあった風邪コロナウイルスと違っていました。

ただし人工改造説には疑問を抱く研究者も多く、5つのアミノ酸の並び方が完璧でなく、少し隙間ができてしまう。もし人工的に改造したのであれば、そのような手抜かりはするはずがないというのが、その主張です。

「あなたが造ったコロナの新型ウイルスが研究所から漏れ出たのでは?」とのメディアの問いに、彼女は上ずった声で否定の言葉を繰り返したとのことです。

(Q8参照)https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2307#2308


第三の説
「消された遺伝子配列」と題する論文の発表がありました。昨年の3月、武漢市の研究者グループが、新型コロナウイルス241種類の遺伝子配列の分析に成功し、米国国立衛生研究所(NIH)のデータベースに登録していました。数が多いのは、ウイルスにもそれぞれ個人差があるからです。

ところが今年6月、米国のあるウイルス学者がそれを検索したところ「該当なし(not found)」という結果が返ってきました。データがそっくり消えてしまっていたのです。しかし、グーグル・クラウドを徹底的に調べ、13の配列を復元することができました。消された配列の秘密は、まだ解明できていませんが、どうやら武漢市の海鮮市場を経由せずに感染が広がったことを示すものだったようです。

新型コロナに感染した患者が最初に確認されたのは、公式には「2019年12月8日、武漢市の海鮮市場で」とされています。しかし実際には、「すでにその年の9月29日に第1例目が確認されていた」と、武漢大学の教授が語っていた記録も見つかりました。同教授は、その後、「中国CDC」なる機関から叱責を受け、「12月8日以前に感染者はいない」ことにさせられてしまいました。

上記の論文が発表されてから1ヵ月半ほど経った7月5日、消されていた遺伝子配列が、中国バイオ情報センターなる組織が運営するサーバーに突然、アップロードされていることが判明。疑惑が再燃しています。

武漢大学の研究者が解析した遺伝子配列は、1年ほど前に米国NIHのデータベースに登録されましたが、ある日、「情報を全部消してほしい。配列を訂正するためだ」との連絡が武漢大学からあった、との担当者の新証言も同時にあきらかになりました。

しばらくして中国国内で開かれた記者会見で、「実は、あの遺伝子配列はドイツの専門誌にも投稿していたが、編集ミスがあって、NIHデータベースのアドレスを記載した一文が削除された状態で発刊されてしまった。そのため、NIHには取り消しを依頼し、中国が運営しているデータベースに登録し直しただけ」、と意味不明の釈明がなされました。

記者会見の最中、政府関係者が演壇に立ち、「ウイルスは武漢ウイルス研究所から漏れ出たものでは決してない」と、むきになって発言していたそうです。語るに落ちたとは、このことでしょう。

結局、謎はさらに深まった、と米国のメディアは伝えています。

【参考文献】
1) Wu F, et al.,A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar 20, 2020.
2) Zhou P, et al., A pneumonia outbreak associted with a new coronavirus of probable bat origin. Nature, Mar 12, 2020.
3) Sun Z, et al., Potential factors influencing repeated SARS outbreaks in China. Int J Environ Res Public Health 17: 1633, 2020.
4) Ma W, et al., The pig as a mixing vessel for influenza viruses: human and veterinary implications. J Mol Genet Med 3: 158-166, 2009.
5) Gorman J, U.S. and Chinese scientists trace evolution of coronaviruses in bats. New York Times, June 1, 2020.
6) Ives M, Scientists say new strain of swine flu virus is spreading to humans in China. New York Times, Jun 30, 2020.
7) Alagona P, It's wrong to blame bats for the coronavirus epidemic. The Conversation, online.
8) Qin A, Buckley, A top virologist in China, at center of a pandemic storm, speaks out. New York Times, Jun 14, 2021.
9) Gorman J, Zimmer C, Scientist opens up about his early Email to Fauci on virus origins. New York Times, Jun 14, 2021.
10) Andersen KG, et al., The proximal origin of SARS-CoV-2. Nat Med 26:450-455, 2020.
11) Sills J, Investigate the origins of COVID-19. Science, May 14, 2021.
12) Zimmer C, Scientist finds early virus that had been mysteriously deleted. New Yprk Times, Jun 23, 2021.
13) Bloom JD, Recovery of deleted deep sequencing data sheds more light on the early Wuhan SARS-CoV-2 epidemic. bioRxiv, Jun 18, 2021.
14) Zimmer C, Those virus sequences that were suddenly deleted? they're back. New York Times, Jul 31, 2021.
   
   
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Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2325 )
日時: 2021年09月13日 14:28
名前: はっちん [ 返信 ]
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Q6 では、コロナ禍を終息させる決め手は何なのか?
A ワクチンも新薬も、すぐには期待できないとなれば、何に望みをかければいいのでしょうか。

どんなウイルスも、宿主である人間がいなければ生き延びていくことができません。ウイルスが地球上に出現したのは30億年前とされますが、このときから現代まで人間を絶命させることなく、共存してきたことになります。

ウイルスは、自分が生きのびるため「ヒト→ヒト感染」を繰り返していきますが、1度感染した人には免疫ができるため、逆向きに伝わっていくことはありません。また感染しやすい人、しにく人もいますから、ある「閉じた集団」、たとえば離島や山奥の集落などでは、一定の期間が過ぎれば必ず終息することになります。その速度は、感染力が強いウイルスほど早く、弱いウイルスではゆっくりです。

次に、インフルエンザやコロナなどのウイルスは、高温・多湿で分裂力が弱くなることが動物実験で確認されています。次のグラフ(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/shusoku.jpg )は昨年の今頃、作成したもので、いくつかの国の新規感染者数のグラフに雨季の時期を重ねて示したものです。高温多湿が、感染の消長に何らかの影響を与えていることもわかります。

ここで、私が行っている研究の一部をご紹介します。コンピュータを使って感染拡大の予測をするというものです。まず、上でも述べたウイルスの性質や人間の行動、緊急事態宣言、それに気温・湿度のデータをコンピュータにインプットし、毎日の新規感染者数を再現してみることにしました。

次の図(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/simulation.gif )は、昨年の3~6月に発生した第2波における、東京都内の新規感染者数を青色の棒グラフで、またコンピュータで再現したグラフを黒色の破線で、それぞれ示しています。この時期を選んだのは、新規感染者がほぼゼロの状態から始まっていて、条件を明確に整理できるからです。

この計算で重要な要素のひとつが、閉じた空間(東京都内)に外部(海外)から入り込んだ感染者の1日当たりの人数です。第2波のデータから逆計算した結果は、1日平均で約1人となりました。わずか1人ずつの感染者が入り込むだけで、これだけの感染拡大が起こってしまったことになります。

次に、かりにこの人数が5人、10人、15人になると、感染がどのように拡大するのかを計算してみました。図は、その様子を順次、アニメで表示していますので、じっくりご覧ください。

感染の拡大は、常に「閉じた空間」から「別の閉じた空間」への感染者の移動によって起こります。海外から東京へ、東京から地方へ、そして町から町へです。


風船現象を知る
 次の動画は、昨年の5月30日から今年6月まで1年間の都内23区における「新規感染者数の絶対数」を1週間ごとにまとめたものです。感染が東京都内でどのように広がってきたのか、おおよそ理解できます。

動画:過去1年間の東京都内23区における感染者の動向⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/animation23.mp4

この動画では、あたかも新宿という大きな風船が膨んだり縮んだりするがごとく、感染者が外に向かって押し出され、あるいは戻ってきている様子を示しています。これを風船現象と名づけたいと思います。これは東京から地方へ、また海外から日本国内への感染伝播にも当てはめることができます。

その元を絶つには、もちろん入国制限しかありません。

【参考文献】
1) Flam F, Asymptomatic spread has become bizarrely contorversial. the japantimes. Jul 22, 2020.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2327 )
日時: 2021年09月13日 14:59
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(2021.9.13)
注目 これからどうなるのか?
A まず次のアニメ(大きな元画像640×480⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/animation23.gif )をご覧ください。これは、当ホームページ「Q6」に掲載してある動画と同じものですが、今後を考えるための重要資料として、ここに再掲しました。

当たり前のことですが、未来の予測は不可能です。「コンピュータで専門家が予測」というのは、現在のさまざまな社会環境が変わらなければ、という条件でしか成り立たないわけです。でも、過去の経験を今後に生かすことで、同じ過ちを繰り返さないための工夫はできるはずです。

このアニメから見えてくることがいくつかあります。ひとつは、「感染は、いつもどこか一ヵ所で始まり、あたかも風船がしぼんだり、膨らんだりするように、周辺に広がっていくものであること」です。このことは、海外から東京へ、東京から地方へ、そして町から町への感染拡大にも当てはまるはずです。

もうひとつ、見逃すことのできない事実があります。「秋の新学期が始まるころ、意外と新規感染者数は抑えられていたこと」です。学校を再開しても、感染は拡大しませんでした。そのあと年末に向かうにつれ、再び増加に転じていたのです。

感染症は、やはり人々の力で制御できるのです。昨年の6月、新宿を中心に感染者が急増し、現状につながっているわけですが、その原因は「海外から東京へ」にあったとしか考えられません。同じ過ちを繰り返さないために、なすべきことは、あきらかです
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2390 )
日時: 2021年09月30日 12:01
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(2021.9.30)
NEW!
なぜ第5波は急に収束したのか?
 標記のテーマでご意見を募ったところ、9月28日までに48通のお便りをいただきました。中には長文のお手紙もあり、皆さまのご熱意には、心からの敬意を表するしだいです。この問題の正解は誰にもわかりません。そこでまず、いただいたご意見を大胆にまとめてみました。一人で複数の解答を寄せられた方もいたため、合計数は48通より多くなっています。

・ウイルスが弱体化した→       12通
・自然の集団免疫ができた→       8通
・季節が影響している→         7通
・PCRの実施件数が少なくなった→   7通
・政府が検査件数や数値を操作している→ 6通
・人々の感染予防への認識が深まった → 4通
・ウイルスの世代交代の時期→      4通
・オリパラが終わったから→       4通
・リスクの高い人がひととおり感染した→ 3通
・秋になって建物の換気がよくなった→  3通
・政府による行動規制が功を奏した→   2通
・ワクチンの効果→           2通
・もともとアジア人には免疫があった→  2通
・ウイルス自体に何らかの仕組みがある→ 2通
・第5波はまだ収束していない→     1通

ウイルスは、人間がこの世に誕生する前から存在していたとされます。自ら子孫を増やすことができないウイルスは、動物や人間に寄生して生きていくしかありません。同時に、悠久のときを経て、人間の遺伝子全体(ヒトゲノム)にウイルスの遺伝子が少しずつ組み込まれていき、いまでは10パーセント近くを占めているとも言われています。

組み込まれたウイルスの遺伝子は、「ウイルスの侵入を助ける」、あるいは「ほかの外敵の侵入をブロックする」などの働きをしているようです。その様子は、あたかもウイルスがヒトゲノムをハイジャックしているようだと、ある研究者は語っています。

一方、ウイルス、とくにコロナウイルスは1本のRNAしか持たない単純な構造物です。したがって、周囲の様子をうかがいながら「もっと暴れてやれ!」とか、「みんなが休んでいるから自分も」などとは考えないはずです。またヒトゲノムには、細胞の分裂回数を数える仕組みがあり、一定数に達すると生命を終えるようになっているのですが、ウイルスにはそれもありません。

ウイルス変異については、遺伝子解析やコンピュータ・シミュレーションの専門家たちが、それぞれの技術を駆使して研究を積み重ねてきました。その結果、わかったのは、ウイルスのRNAで起こる変異は、すべて確率的、つまり常に偶然、起こっているものであり、予測は不可能だという事実でした。結果的に、当ホームページQ8で述べたように、中和抗体などに負けることなく、たまたま生き残ったウイルスが世の中にはびこっていくことになります。

ある国際的な「ウイルス遺伝子データベース」には、今年の5月時点で百万件を超える新型コロナの遺伝子配列が登録されました。それだけ無数の変異が新型コロナだけでも生じているというわけです。ほとんどが無害なものですが、その中から第2のデルタ株が生まれないとも限りません。

さて、ここまでの事実関係からわかってくるのは、第5波の収束が、ウイルスの側の事情とは、あまり関係していないかもしれないということです。関係があるとすれば、「季節の影響(気温と湿度)」くらいなのでしょう(当ホームページQ6参照)。

では、第5波のような大きな変化をもたらした要因は、何だったのでしょうか? 当ホームページQ6において、「ひとつの閉じた空間内で感染は必ず収束する」「閉じた空間から別の閉じた空間に感染者が移動することで感染は再拡大する」という、2つの原則を示しました。

「ひとつの閉じた空間」とは、たとえば市町村など、人の行動単位を指します。収束の条件は、その空間に居住する全員が感染することではなく、感染リスクの高い人たちに限られます。たとえば出歩くことが多い人、同居の家族以外と飲食することが多い人、あるいはその濃厚接触者などです。第5波も、この2つの原則に従って消長しているように思われるのです。

これ以上の考察は、科学的根拠をもって語ることができません。皆さまが指摘された多くの事柄も、少しづつは関与しているのでしょう。「自然の集団免疫」は大いに期待したいところですが、すでに第1波から第4波まで同じようなパターンを繰り返していることから、要因としては弱そうです。「PCRの実施件数が減ったせい」というのは、当ホームページQ12でも示したとおり、あるのかもしれません。「政府が操作している」との見解は、・・・どうなんでしょうか。

【参考文献】
1) Saplakoglu Y, Is there a limit to how much the coronavirus can mutate?. Live Science, Feb 11, 2021.
2) Our complicated relationship with viruses. Science Daily, NIH, Nov 28, 2016.
3) Maxmen A, Popular genome site hits one million coronavirus sequences. Nature, May 6, 2021.
________________________________________________________
【参照】
Q6https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2324#2325
Q8https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2307#2308
Q12https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2172#2302


   
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              巻 頭 言:だまされてはいけない言葉集

     新型コロナに関する「新しい言葉」が次々に登場しています。どれも
     ワクチン接種を勧めるためのキャッチフレーズのようです。マスコミ
     に振り回されないよう、知識を整理しておきましょう。
     副反応
      医療の結末には、効果と副作用の2つしかない。耳ざわりの良い言葉
      が意図的に使われている
       → 「副作用」と呼ぶのが正しい
     ブースター接種
      ワクチンの多くは2回目の接種で免疫が補強される。補助ロケット
      になぞらえ、こう呼ぶ。3回目が要るのは、効果がすぐ切れるから
       → 「永久定期接種」と呼ぶべき
     ブレイクスルー感染
      本来は「飛躍する」という意味の希望に満ちた言葉。接種後に感染
      することを指している。真実は、単にワクチンが効いていないため、
      感染しただけのこと。素敵な形容詞が泣いている
       → 単に「感染」でよい
     交差接種
      異なるメーカーのワクチンを接種すること。効果を高めるためとも
      言われているが、実は単に品不足を補うため
       → 「安全性不明の異種混合接種」と理解しよう
     因果関係不明
      接種後の死亡例に対して使われている。医師は、死に至る経過から、
      原因が接種であると容易に診断できるはず
       → 「触れてはいけない不都合な真実」と言えばいい
     収束
      この言葉は、「光が1点に収束する」のように使う。ゼロではない
      ところがミソ。ところが今では、「私はゼロにすると言ってません
      でしたからね!」と、責任逃れの言葉として使われている。
       → みんなの願いは「終息」のはず
           __________________


     
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2447 )
日時: 2021年10月13日 14:02
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(2021.10.13)
NEW!
(11) テレビ報道のウソを見抜く
 テレビで、こんなニュースが流されました。「新型コロナに感染したあと、何らかの症状が半年すぎて残っていた人は26.3パーセント、1年経っても残っていた人は8.8パーセントであることが判明」と。データの出処は、国立国際医療研究センター病院が行った調査でした。

こんなニュースに接したら、まず対象者は、誰だったのかを考えるようにしてください。無症状の人たちだったのか、あるいは重症になった人たちだったのかで、意味がまるで違ってくるからです。

この病院は、medRxivと名のサイトに論文を投稿していました。ただしQ10でも紹介したとおり、論文を無審査で掲載してくれるサイトです。その論文によれば、対象となったのは、この病院を退院し、「回復者血漿療法」のために血液を提供することに同意して、検査を受けにきた人たちでした。そのうちの457人がアンケート調査に協力したのです。

入院中に軽症、中等症、それに重症だった人たちが、それぞれ含まれていると論文に記されているのですが、この病院はECMO治療を始めとする高度専門医療を行っています。当然、もっとも重症だった人たちが集まっていたはずです。そうだとすれば、症状が長く残る人がいても不思議はありません。

この論文自体は立派なのですが、問題はテレビ報道でした。あたかも、無症状だった人も含め、感染した人すべてに、当てはまるような言い方をしてしまったのです。このニュースを聞いて、多くの人は「恐怖」を感じたに違いありません。

とくにNHKのニュースでは、そのすぐあとの画面に別の医師が登場し、「ワクチンを打っていれば、症状が長引くことはない」と、根拠のない発言をしていました。

「誰の言うことを信ずればいいのか?」と悩む人が大勢います。でも情報のウソは、いくつかのポイントを知っていれば、簡単に見わけることができるものです。

【参考文献】
1) Miyazato Y, et al., Risk factors associated with development and persistence of long COVID. medRxiv, Sep 23, 2021.
   
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【参照】
(2021.9.27)
NEW!
Q9 実際の感染で後遺症はあるのか?
 「感染してしまうと、いつまでも重大な後遺症が・・・」と、まるで脅し文句のような言葉がテレビで語られています。だからワクチンを打ちなさい、というわけですが、本当にそうなのでしょうか?

8月25日、中国から「新型コロナに感染し入院した患者の1年後」と題する論文が発表されました。1年後の健康状態が追跡できた1,272人の物語です。主なテーマは、1年後にちゃんと仕事に復帰できていたかを確認するという、きわめて実際的なものでした。

まず後遺症については、1年後までなんらかの症状が残っていると答えた人は約半数いて、もっとも多かったのは疲れる、筋力が落ちたという訴えでした。幸い「肺活量」などは問題なく、「白血球数」や「リンパ球数」などの検査値も健康者と比べてほとんど差のないものでした。

感染する前に、すでに退職していた人が多く、定職に就いていたのは479人(38%)でした。したがって、この人たちの「その後」ということになります。そのうち422人(88%)は完全に元の仕事に戻ることができていました。復職しなかったのは57人(12%)でしたが、体力が回復しなかったためとしていたのは18人(32%)だけで、そのほかは何らかの理由で解雇されたか、仕事が嫌になったからというのが理由でした。

この調査は、中国で行われたものであり、また検査で陽性となった人のうち酸素吸入などを必要として入院した患者が対象でした。したがって結果をそのまま日本に当てはめることはできませんが、テレビ報道の偏りを正して余りあるものが、あったのではないでしょうか。

【参考文献】
1) Huang LH, et al., 1-year outcomes in hospital survivors with COVID-19: a longitudinal cohort study. Lancet, Aug 28, 2021.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2783 )
日時: 2022年01月31日 11:39
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(2022.1.31)
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(11) マスクは要らないって本当?
 「マスクは無意味」と主張する人たちがいます。そうでしょうか。昔からテレビなどでウイルスの専門家が語っていたのは、「ウイルスは超微小でマスクの織り目をすり抜けてしまうため意味がない」という説明でした。

しかしウイルスは、基本的にヒトや動物の細胞の中でしか生きられません。人から人へ感染するのは、患者のくしゃみや咳とともに空中に放出される霧滴に、ウイルスに侵された細胞片が混じっているためであり、ウイルスが感染力を保ったまま、単独で空中を浮遊しているわけではありません。

事実、米国で行われた実験によれば、インフルエンザに感染した患者から咳とともに排出されるウイルスの58パーセントは、直径1ミクロンより大きな霧滴の中に含まれていました。ちなみに1ミクロンとは、毛髪の直径の80分の1ほどです。

等身大のマネキンに人間と同じように呼吸をする装置を組み込んでおき、ヒトの咳を再現した装置で霧状の微粒子を吹きかけるという実験も行われています。マネキンにはマスクを着けましたが、このとき「普通に着ける」「完全に隙間を塞ぐ」など、条件をいくつかに分けて実験が行われました。

結果は明快で、マスクの隙間を粘着テープで塞いだ場合は100パーセントの霧滴をブロックできましたが、普通にマスクを着けただけでは34パーセントに留まっていました。

もっとわかりやすい実験も行われています。インフルエンザ感染が確認された407人の患者に協力を求め、2つのグループに分けた上で、一方には本人とその家族にマスクと手洗いを励行してもらい、他方には何もしないで生活をしてもらいました。その後、7日間にわたって同居の家族にインフルンザが感染したかどうかを追跡調査したのです。

実験後、マスクと手洗いをした家庭では、何もしなかった家庭に比べて家族間感染の割合が3分の1になっていました。また手洗いだけでは効果が不十分であることもわかりました。

気をつけたいのは、マスクの周囲にできる隙間からの「横もれ」です。次の写真(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/facemask.jpg )は、私がガーゼで作ったマスク(左)と、市販の不織布マスク(右)とを比べたものです。市販の不織布マスクは横もれしやすい点に、まずご注目ください。

また私が行った実験によれば、ガーゼを2枚重ねるだけで空中に浮遊する霧滴をほぼブロックできるのですが、写真のマスクは念のため12枚重ねにしています。さらに米国での実験によれば、ガーゼは、繰り返し洗うにつれ線維が毛羽たち、織り目がいっそう密になっていきます。つまり繰り返し洗濯ができるのです。

布きれ1枚など薄すぎる素材のマスクは論外ですが、逆にビニールのような空気を通さない素材では、横もれが100パーセント起こってしまいます。満員電車に乗るときなどはガーゼマスク(市販品でも可)を内側に、不織布マスクを外側につけるのが私のお勧めです。これは、私が10年近く前からインフルエンザ・シーズンに実行してきたことです。もちろん今も。

【参考文献】
1) Neil DG Jr, Mask hoarders may raise risk of a coronavirus outbreak in the U.S., New York Times, Jan 29, 2020.
2) Lindsley WG, et al., Measurements of airborne influenza virus in aerosol particles from human coughs. PLoS One 5(11): e15100, 2010.
3) Lai AC, Effectiveness of facemasks to reduce exposure hazards for airborne infections among general populations. J R Soc Interface 9(70): 938-948, 2012.
4) Cowling BJ, Facemasks and hand hygiene to prevent influenza transmission in households. Ann Intern Med 151(7): 437-446, 2009.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.2977 )
日時: 2022年03月21日 09:49
名前: はっちん [ 返信 ]
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岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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        巻 頭 言:コロナの時代は終わったのか?

      オミクロン株は、感染の広がりが非常に速く、いくら注意し
      ても、いつの間にか家庭の中に忍び込んでくるという感じで
      す。一方、ほとんどの感染者が、無症状か軽症で済んでいる
      のもまた事実です。

      過日、私の周囲でも数十人の高齢者が相次いで感染するとい
      う出来事がありました。救急車を呼んでも受け入れ先は見つ
      からず、保健所に電話してもつながらず、結局、私一人で全
      員を診療しなければならない状況になりました。

      幸い、ほとんどの人が無症状か、せいぜい1~2日の発熱で回
      復しました。中には、老衰が進行し看取り間近だったという
      方がいて、PCR陽性のまま亡くなりましたが、決してそれ
      が原因だったわけではありません。このような方々も、統計
      上は「コロナ死」として発表されることになるのです。

      症状がないまま隔離された高齢者は、認知症が進み、体力も
      極端に低下していました。

      ちょうど、飲み薬『モルヌピラビル※1』がテレビで盛んに報じ
      られていたころだったため、ご家族から強い要求があり、安
      全性に問題がある薬と知りつつ処方せざるを得ませんでした。
      服用中に副作用はなかったものの、必要性も感じられない薬
      でした。

      ワクチンも、オミクロン株には無効であることが証明されて
      いますが、テレビでは相変わらず接種を強要するコメントば
      かりです。

      感染の拡大を防ぐため検査を繰り返し行いましたが、その都
      度、異なった結果になることが多く、PCR検査や抗原検査
      のあやふやさ※2も実感しました。連日、テレビで報道される
      「新規染者数」は、実態から大きくかけ離れていて、すでに
      意味をなさない情報となっています。

      オミクロン株は、「従来の新型コロナとはまったく異なる
      ウイルス」と考えると、すべての辻褄が合うのです。新しい
      変異株『デルタクロン※3』も報じられていますが、病原性は強
      くありません。

      そんな雰囲気の中、規制をすでに撤廃した国がある一方、日
      本や中国はまだ大騒ぎの最中です。コロナの時代はそろそろ
      終わりに近づいているのではないか、あるいは、少なくとも
      恐怖心を煽るのはもう止めにして、発想を変えた対応が必要
      ではないか、というのがエビデンスに基づいた私の中間まと
      めです。皆さまのご意見をお待ちしています。

          __________________


 ※1 モルヌピラビル⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2212#2653
 ※2 検査の欠点⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2239
 ※3 デルタクロン⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2307#2976


Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3003 )
日時: 2022年03月28日 09:13
名前: はっちん [ 返信 ]
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(2022.3.28)
NEW!
Q18 あやまちを繰り返さないために? ―第1回―
A <パート1> 野生動物の怖さ
 コロナ騒動の終息に向けて、過去、現在、未来の問題点を何回かに分けてまとめていくことにします。その第1回は、新型コロナウイルスが、どこで、どうして発生したのか、そして問題点はどこにあったのかを考えます。地球上には、人類の生命を脅かすかもしれない未知のウイルスが、無数にいるとされています。新型コロナウイルスの発生源を知ることは、新たな脅威に対処するための必須要件です。

当ホームページでは、すでに2020年5月掲載の記事で以下のように報告しました。つまり新型コロナウイルスの発生には2つの説があり、ひとつは中国・雲南省の大洞窟に生息するコウモリが持っていた、とするものです。コウモリは赤や緑の光を好む性質があるため、およそ1,000キロメートルを飛び越え、大河・長江(揚子江の上流)の畔にあって光輝く湖北省武漢市の海鮮市場にやってきたというのです。

もうひとつは、武漢市にあるウイルス研究所で、コウモリが持つコロナウイルスの遺伝子改造を行っていたのではないか、という説です。研究所に勤める職員が、改造したウイルスに感染し、それが武漢市の市民に広がっていったのではないとの仮説でした。中心的役割を果たしたのは、当時57歳の女性科学者シー・ジェンリーだった、と欧米のメディアは名指しで報じていました。

以下、新たな情報に基づいて、さらなる考察を行ってみます。オーストラリアのウイルス学者エドワード・ホルムズ氏は、2002年に中国で発生した重症呼吸器感染症(SARS)の流行以降、同国内に生息する野生動物のウイルスを調べていました。メディアは彼を「ウイルス・ハンター」と呼んでいます。

SARSの流行のあと、コウモリの体内にいるウイルスが、ハクビシンやタヌキを介してヒトに感染したと報じられたことから、中国当局は表向き、市場での野生動物の売買を全面禁止にしたと宣言していました。

しばらく経った2014年、ホルムズ氏は武漢市の海鮮市場を訪れた際、ヘビ、アナグマ、ネズミ、鳥など生きたままの野生動物がカゴに入れられ食用として売られている現場を目撃し、ショックを受けました。同行した中国当局の職員に気づかれないよう、スマホでこっそり写真に撮っていたのですが、使い道もなく放置していました。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが起こり、これこそ発生源を示す重要証拠と考え、写真を添えて論文を発表しました(実際の写真は参考文献7)で見ることができます ⇒画像例 https://cdn.rara.jp/dynamic/f1/16/2fc4160a6d4851a1b834be820f9af116w999_1005391982.webp )。


<パート2> 隠ぺい体質
 しかし、今となっては海鮮市場で売られていた野生動物が、どのようなウイルスを持っていたのか調べることはできません。なぜなら、中国当局がすべて撤去し隠ぺいしてしまったからです。ホルムズ氏が公表した写真もフェイクだとしています。

ホルムズ氏は、中国の張永振という研究者の要請を受け、武漢市で多発している謎の肺炎の調査に当たっていました。2019年12月26日、二人は、武漢中央病院に入院したある患者が謎の病気に特有の症状とレントゲン像を呈していたことに注目し、肺から採取したサンプルを入手しました。未知の病原体の遺伝子配列を確定することに成功したのは、年が明けた2020年1月5日でした。

早速、二人はそのデータを論文にまとめ、2020年1月7日、専門誌「ネイチャー」に投稿しました。ところが、中国側の共同研究者だった張氏は、当局から遺伝子情報の公開を禁じられていて、その禁を破ったことから彼の研究室は閉鎖されてしまうのです。

中国側には、ほかにも複数の研究者が協力していたのですが、その中心人物の肩書が軍の大佐であったことが判明し、話はややこしくなっていきます。「実はホルムズ氏は中国から研究費の助成を受けていた」と一部メディアが報じ、一方、ホルムズ氏が所属するシドニー大学は、「そのような事実はない」と否定するなどゴタゴタが続いています。


<パート3> まとめ
 そんな具合で、いまだ話は混とんとしているのですが、マレーシアと米国の研究チームが行った冷静な研究報告も含めて、ここまでの情報をまとめてみます。

新型コロナウイルスの発生源としてもっとも有力な説は、武漢市の海鮮市場、あるいは武漢市を流れる長江の下流(揚子江)にある浙江省舟山市の市場で売られていた野生動物が最初から新型コロナウイルスを持っていて、それらが複数の市民に同時多発的に感染したというものです。

当時、揚子江河口にある浙江省では、タケネズミと呼ばれる動物が食用として流行していました。「華寧兄弟」という人気のユーチューバーが流行らせたもので、最初は自家繁殖でしたが、人気に便乗して野生のタケネズミも売られていたようなのです。

これまで多くの研究者が主張してきたのは、すでに紹介したとおり雲南省の大洞窟に生息するコウモリから感染が広がったとする説です。しかし前出のホルムズ氏の分析では、コウモリの体内にいるウイルスの遺伝子配列は、新型コロナウイルスとはかなり異なっていて、直接の原因ではなさそうです。

米国のトランプが最初に主張した「武漢市のウイルス研究所で生物兵器として作られたウイルス」との説も、物語としては興味深いものの、あり得ないと思われます。なぜなら、炭素菌やサリンに代表される生物化学兵器は、戦闘現場でのみ殺傷力をもたらしますが、ウイルスはパンデミックを起こしてしまうため、使った側にも甚大な被害が及ぶからです。

いずれにしても中国当局は、武漢市の海鮮市場も、また武漢市のウイルス研究所も、発生源としては認めたくないのです。その一方で、中国の一部医師とウイルス研究者たちが、驚くべき早業で、かつ非常に高いレベルで遺伝子解析の結果や患者の病状を専門誌に発表しており、この点は称賛に値するものです。

私がまだ大学の研究室に在籍していた1980年ころのことです。同僚の一人が突然、高熱を発し、急性腎不全の状態になりました。その後、複数のスタッフが同じ症状を呈し大騒ぎとなったのですが、全国の研究施設でも同様の事例が多発していることがわかり、死者も出ていました。原因は、海外から輸入したラットなど実験動物の体内に生息するウイルスでした。鳥インフルエンザもそうですが、ウイルスの脅威は身近にあります。

次回の第2回は、人々を狂わせた「ワクチン神話」が生まれたターニングポイントを考えます。

【参考文献】
1) Holmes E, Novel 2019 coronavirus genome. https://virological.org/t/novel-2019-coronavirus-genome/319, Jan 10, 2020.
2) Wu F, et al., A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Feb 3, 2020.
3) Pinghui Z, Chinese laboratory that first shared coronavirus genome with world orderd to close for 'rectification', hindering its Covid-19 research. South China Morning Post, Feb 28, 2020.
4) Sun Z, et al., Potential factors influencing repeated SARS outbreaks in China. Int J Environ Res Public Health, Mar 3, 2020.
5) Andersen KG, et al., The proximal origin of SARS-CoV-2. Nature Med, Mar 17, 2020.
6) Lam T T-Y, et al., Identifying SARS-CoV-2-related coronaviruses in Malayan pangolins. Nature, Mar 26, 2020.
7) Zhang Y-Z, et al., A genomic perspective on the origin and emergence of SARS-CoV-2. Cell, Apr 16, 2020.
8) Markson S, The Covid files: how the red army oversaw coronavirus reesearch. The Daily Telegraph, May 11, 2020
9) Zimmer C, New Research points to Wuhan market as pandemic origin. New York Times, Feb 27, 2022.
10) Zimmer C, 'He goes where the fire is': a virus hunter in the Wuhan market. New York Times, Mar 21, 2022.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3029 )
日時: 2022年04月04日 10:08
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(2022.4.4)
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―第2回― 人々を狂わせたワクチン神話
<パート1> 製薬企業の事情
 ドイツのベンチャー企業ビオンテック社は、以前からファイザー社と共同で、インフルエンザなどのワクチン開発を新技術のmRNA法で取り組んでいました。その会社を経営する二人の技術者(夫婦)は、パンデミックが明らかになった2020年3月1日、ファイザー社の取締役に「コロナワクチンを一緒にやらないか」と持ちかけます。

オファーを受けた取締役は、獣医の資格をもち家畜用の医薬品開発を担当していた人ですが、同時に9万人の社員の生活を守る責任も負っていたことから、一瞬のためらいを感じました。いまだ誰も実用化に成功していない技術だったからです。しかし決断は早く、ビオンテック社と利益を折半するという条件で、臨床試験や販売戦略を担当することに合意しました。

早速、社用ジェットをドイツに飛ばしてmRNAワクチンのサンプルを受け取ったファイザー社スタッフは、ニューヨーク州にある同社の研究所に持ち込み、動物実験に取りかかりました。

モデルナ社のほうも、すでにmRNAワクチンの研究を進めていたことから、早くも2020年1月13日に開発に着手し、2日後には最初のサンプルが出来上がっていた、と報じられています。ウイルスの遺伝子配列をコンピュータに入力さえすれば、どんなワクチンもつくれる準備ができていたからです。

<パート2> 大統領と米軍の関与
米国食品医薬品局(FDA)ワクチン部門の責任者は、感染者が急増する中、一刻も猶予がならない事態と考え、国が資金を出し、軍が指揮を執る形で製薬企業にワクチンを作らせるという計画を考え出しました。その名はオペレーション・ワープ・スピード(光速ワープ作戦)、人気テレビドラマに出てくる言葉です。

2020年3月2日、当時のトランプ大統領は、主だった製薬企業のトップを集め、「今年の10月までに完成させるように」と指示を出しました。その年の11月には自らの再選がかかる大統領選挙を控えていたからでした。

同年5月、トランプ大統領は、オペレーション・ワープ・スピードの発足を、メディアに向けて声高らかに宣言しました。実務者の会合は、官民一体というよりも官僚と軍人が一体になったもので、FDAトップと製薬企業の担当者、それに統計学の専門家、予算担当者などが招集されました。

会合は、毎朝8時きっかりに始まっていました。米軍が得意とする「4日間リズム戦略」、つまり4日ごとにやり方を変えていくという方式(意味不明)が取られ、「少佐」と称する軍人が指示を出していました。ある参加者は、軍人の名も知らされず、「まるで軍隊で秘密作戦に従事しているようだった」と、のちに語っています。

当初、ファイザー社の計画では、ワクチン群とプラセボ群を合わせて32人のコロナ感染者が確認された時点で臨床試験をいったん終わり、まとめをすることになっていました。しかし、会合の席上、感染者数をもっと増やす必要があるとの指摘がなされました。また対象者全体の人数も少なく、黒人などマイノリティをもっと加えるようにとの指示も出されました。

同社は、この指示に従って、臨床試験の途中で計画を変更してしまいます。

<パート3> 永遠の謎
 大統領選が終わった5日後、ファイザー社の取締役は、役員会の席で臨床試験の統計担当者からのリモート報告を待っていました。「やりました! 感染者が94人いて、そのうち90人はプラセボ群からでした」。英語で90と19は発音が似ています。「いま19って言った? それとも90?」と、取締役が聞き返したほどでした。彼らはソーシャルディスタンスも忘れ、互いに抱き合って喜びを分かち合いました。

この結果は、直ちにバイデン新政権発足チームに報告されました。あと回しにされ怒り狂ったのは、政権末期のトランプでした。

さかのぼること数か月前、オペレーション・ワープ・スピードによって、政府は、ワクチンが完成したらファイザー社から1億回分を1,900億円(1ドル100円換算)で買い上げるという契約を結んでいます。開発に失敗した場合、経費がどうなるのかは明らかにされていません。一方、モデルナ社のほうは、買い取りではなく、原材料の調達や工場の拡張費用として2,500億ドルを国から受け取るという契約をしています。

トランプ前大統領が業績を焦るあまり、「ワクチン」という甘い言葉に自ら酔い、製薬企業に脅しをかけるような手段で開発を急がせた、というのが、そもそも神話が醸成される素地となったのでしょう。

その年の暮れに発表された臨床試験の報告論文で「有効率95パーセント」が報じられたわけですが、この数字に意図的な操作がなされていたのは、当ホームページで繰り返し指摘してきたとおりです※1。報告を受けた製薬企業の重役たちが歓声を上げた、という話がもし本当であれば、彼ら自身もデータの操作を知らなかったことになります。一方、これらは当事者しか知らない話ですから、作り話であった可能性も否定できないわけです。

もし製薬企業の役員たちが本当に知らなかったのだとすれば、裏で誰かがデータの操作をしていたことになります。トランプが何を指示したのか? 名も明かさない軍人が一連の計画で何をしていたのか? 臨床試験がスタートしていたにもかかわらず、途中で都合よく計画を変更するという「禁じ手」を打ってしまったことを、製薬企業はどう釈明するのか? そして、その道のプロたる製薬企業の役員たちが、出来過ぎのデータを見て何も疑問を感じなかったのか?・・・など、多くの謎が残ります。

<パート4> まとめ
 「有効率95パーセント」・・・このマジックワードが、専門家・医師たちを狂わせた「ワクチン神話」の始まりでした。

かりに製薬企業の発表したデータにねつ造がなかったとしても、この数字にはトリックが仕組まれているのも、知っておく必要があります。この数字をどのように理解しましたか? 「100人のうち95人でワクチンは有効だ」と思ったのではありませんか?

論文には、計算前の調査データは以下のようであったと記載されていました。
 ワクチン群18,198人, うち感染したのは 8人
 プラセボ群18,325人, うち感染したのは162人

プラセボ群とは、ワクチンの代わりに食塩水を打った人たちのことです。この数字を全部つかって、有効率を計算し直してみます。
 ワクチン群の感染率: 8/18198×100≒0.04(%)
 プラセボ群の感染率:162/18325×100≒0.88(%)

引き算をすると、0.84パーセントとなります。つまり「ワクチンを接種したら100人当たり1人弱の感染が予防できた」ということです。残りの99人以上は、ワクチンを打っても感染するか、あるいは感染リスクがないにもかかわらずワクチンを打って、副作用で損をするだけかもしれない、ということなのです。

一方、論文で強調された有効率95パーセントは、(1.0 - 8/162)×100と計算したものです。公認の算出法のひとつではありますが、製薬企業の宣伝に悪用されてきたという歴史があります。公表される情報には、巧妙な罠が十重二十重に仕組まれています。

次回の第3回は、「メディアのプロパガンダ」です。

【参考文献】
1) "What is Operation Warp Speed?", NIAID, Jul 1, 2020.
2) Weise E, US cuts $1.95 billion deal with Pfeizer for 100 million doses of COVID-19 vaccine. USA TODAY, Jul 22,2020.
3) LaFraniere S, et al., Politics, science and the remarkable race for a coronavirus vaccine. New York Times, Nov 30, 2020.
4) Kollewe J, From Pfeizer to Moderna: who's making billions from Covid-19 vaccines? Guardian, Mar 6, 2021.
5) Tinari S, The EMA covid-19 data leak, and what it tells us about mRNA instability. BMJ, Mar 10, 2021.
****************************************************************************************************   

※1
・Q10 ワクチンは本当に効いているのか?⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2172#2173
・ファイザー社論文>治験データ画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/effect.jpg
・「有効率」の本当の意味とは⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2172#2435


Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3055 )
日時: 2022年04月11日 08:53
名前: はっちん [ 返信 ]
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(2022.4.11)
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―第3回― メディアのプロパガンダ?
<パート1> 週刊誌、新聞、そしてテレビ
 「プロパガンダ」という言葉をよく聞くようになりました。広辞苑によれば、「特定の思想によって個人や集団に影響を与え、その行動を意図した方向に仕向けようとする宣伝活動」のことです。コロナワクチンに関するメディアの一方的な報道も、プロパガンダではないか、という疑問について今回は検証します。

2021年の初め、日本国内でもワクチン接種が始まろうとしていたころのことです。いくつかの週刊誌から意見を求められました。そのひとつは、誰でも知っている有名な週刊誌で、私のコメントは「試験期間があまりに短く、どんな副作用があるのかわかっていない」、「だから私は受けない」という主旨のものでした。

ところが、発売された週刊誌の見出しが「医師が打ちたくないわけ」という主旨のものだったことから、同記事内で技術解説を行った別の研究者から編集部あてに「自分はそんな発言をしていない」とクレームが寄せられ、また同誌に連載中の某作家が出版社に抗議文を送る、というゴタゴタに発展しました。同社は、「読者の誤解を招く恐れがあった」との理由で、ネット上のデジタル版を丸ごと削除してしまいました。

同じような出来事がもうひとつ。別の有名週刊誌から意見を求められたときのことです。ワクチンを推進する立場の識者と、副作用を懸念する私のコメントがいっしょに掲載されたのですが、発売直後、前者(推進派識者)から編集部に対し、後者(岡田)のコメントは間違っている、とのクレームがあったのです。編集部は、同記事のデジタル版を掲載する際、私のコメントだけを削除という処置をとりました。

ネット上では、この記事を読んだ読者から「ワクチンを否定するような記事を載せたのは許せない」との書き込みが相次ぎました。いわゆる炎上です。出版社に直接、抗議の声を寄せる人たちも多かったようです。

その前後、いくつかの新聞が私のコメントを記事にしてくれたのですが、しばらくして、それぞれの担当記者からメールが届き、「会社を辞めることになった」、「社内で配置転換させられた」との知らせでした。

しばらくして、ワクチンの副作用としての「心筋炎」が世間で話題になり始めたころ、NHKの記者から電話があり、コメントを求められました。解説めいたことを縷々述べたあと、「心筋炎は、無数にある副作用のひとつでしかない。頻度が少ないとの報道で終わりにしないでほしい」とつけ加えました。しばらくして、NHKニュースで「心筋炎はきわめて稀なので、ワクチンを控える理由にならない」と報じていました。

<パート2> 自己規制
 拙著『本当に大丈夫か、新型ワクチン:明かされるコロナワクチンの真実』の中で、対談相手となってくださった、科学ジャーナリストの倉澤治雄氏の言葉をここで引用します。テレビ局に役員として勤務したご経験のある方で、局内の実情について以下のように述べておられます。「日々、ワイドショーやニュースを作っている記者に、科学や医療の専門知識はありません。つまりテレビ局の記者に期待するのは最初から無理なんです」。

テレビ局には、ワクチン報道に関して政治的圧力があったりするのかという私の問いに、氏は「少なくとも、民放ではありえない」と断言しておられました。つまりNHKなら、ありそうだということです。

真実を伝えるというジャーナリズムの役割を、メディアが果たしていないのはあきらかです。しかし、その背景は意外と単純なのかもしれません。新聞社や出版社、あるいはテレビ局では、政治の圧力を受けているわけではなく、社員一人一人がワクチン神話を信じて疑わない、という異常事態に陥っているだけなのです。

ワクチン批判をテーマとして取り上げても、読者や視聴者からクレームが殺到するため、どのメディアも保身のために自己規制せざるをえなくなっている、という状況もあります。テレビのバラエティ番組では、出演者に批判的な発言は許さず、意識的にワクチン接種を勧める発言を促しているようにも見えます。あたかも視聴者に媚びを売っているかのようです。

<パート3> まとめ
 以上が、私自身の実体験を中心にまとめたメディアの裏事情です。メディアを巡る議論では、エビデンスと呼べるような客観的データが存在しないため、このような論考になってしまうことをお許しいただきます。

10年ほど前の出来事です。イタリアのある地方で弱い地震が頻発していました。6名の地震学者が「大きな地震にはならない」と予測し、テレビで安全宣言をしたのですが、その6日後、大地震が同地方を襲い、宣言を信じて逃げ遅れた300人余りが犠牲となりました。6人の科学者は過失致死罪で告発され、裁判で禁固刑の判決を受けてしまいます。のちに無罪にはなるのですが、科学者と政治との関わりについて大きな議論が巻き起こったのは言うまでもありません。しかし、簡単に答えが出る問題でもありませんでした。

一連のワクチン報道に重大な偏りがあるのはあきらかですが、日本国内に限って言えば、誰かが特定の意図をもって仕組んだことではないため、プロパガンダとも言えません。責任の所在を追及しても、意味はないでしょう。そのメカニズムを考えるとき、過去の戦争責任や現代のウクライナで起こっている悲劇など、どれとも共通点がないことに気づきます。専門家や政治家も含む大多数の国民が洗脳され、群集心理に陥ってしまったという、有史以来、前代未聞の事態がいま進行しているのです。

時が流れ、現代人よりも賢くなっているであろう後世の人たちが、この「コロナワクチン狂騒」をどのように読み解いてくれるか、聞いてみたい気がします。

次回の第4回は、「法律家の出番」です。
   
   
 
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3083 )
日時: 2022年04月18日 10:19
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(2022.4.18)
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―第4回― そろそろ法律家の出番!
<パート1> 海外の事情
 今回は、ワクチンによる健康被害をどのように解決していけばよいのか考えます。行き詰った感のある現状を打破するには、最後の手段として裁判を起こすしかなさそうです。

まず米国での現状を見ておきましょう。 米国オハイオ州では、ある小児病院の従業員66人が接種を拒否して解雇され、集団訴訟を起こす準備を始めています。訴えは、「いかなる理由も認めず強要したのは、表現や宗教の自由を定めた米国憲法に反する」というものでした。

彼らの弁護人は、「解雇された従業員の復職と未払い分賃金の弁済を要求する」としています。一方の病院側は、「従業員のワクチン接種は、入院している子供たちの健康を守る最良の手段だ」と主張して譲りません。この騒動に対し、ある大学の教授は「雇用主は従業員に対し、検査を受けたりワクチンを打ったりすることを、雇用の条件とすることができる。また国が接種を勧めている以上、裁判は難航するだろう」とコメントしています。

ほかにも、米国の保険会社の従業員250人が同じ理由で解雇され、うち185人が集団訴訟を起こすなど、同様の動きが広がりをみせています。一方、私あてのメールで多いのは、解雇されたというよりは、「接種を迫られて自ら退職せざるをえなかった」、「接種を受けないと大学などで実習をさせてもらえない」、「強制されて仕方なく接種を受けたが、その後、体調が悪い」などというものです。

<パート2> 日本での裁判は?
 日本で裁判を起こすとすれば、その目的は大きく2つに大別できそうです。ひとつは、ワクチンの副作用によって死亡したり、重大な健康被害を被ったことに対する賠償の請求ですが、副作用の説明をしなかった国家責任を問うてもよいのかもしれません。もうひとつは職場や学校で接種を強制され、著しく権利を損ねられたことに対する地位の保全です。

私あてに届いたお便りの中に、「家族が健康被害を受けたため、救済を申請する証拠書類を役所に提出したところ、手続きに1年以上かかると言われた」というものがありました。こんな現状を打開するには、集団で訴訟を起こしてメディアで話題にしてもらうなど何らかの舞台設定が必要でしょう。もちろん、因果関係を証明する医学データの確保は必須条件です。

2022年3月12日付けでネット上に、ある重要な記事が写真とともに公開されました。以下は、ネット上に発表された顕微鏡写真を私がイラスト(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/spikeprotein.jpg )にしたものです。

図中、中央の丸い構造物が血管の断面です。茶色の部分が、血管の内皮細胞に残る無数の「トゲトゲ蛋白」の塊りを特殊な方法で染めたものです。青い点々は細胞の核です。その記事には、心臓の筋肉細胞などの顕微鏡写真も一緒に掲載されていて、トゲトゲ蛋白によって激しい炎症が起こっている様子が見事に映像化されています(参考文献4[URL⇒ https://www.transcend.org/tms/2022/03/covid-vaccine-injuries-the-german-pathologists-findings/ ] で実際の写真を見ることができる)。

この検査は「免疫組織染色法」といい、コロナワクチンが深刻な副作用を起こした「決定的な証拠」となるものです。病理医がいる病院であれば、どこでも簡単にできます(すべての検査材料はネットで購入できる)。ただし現状では、どの病院の医師も「コロナワクチンで重大な副作用は起こらない」と決め込んでいるため、患者の立場で要求しても拒否されてしまうに違いありません。

そこで、たとえばバイオプシー検査を受けた人は、まず弁護士に相談し、検査材料(サンプル)について「証拠保全申し立て」を行うことです。バイオプシーは、腎臓などに針を刺し、細胞の一部を取って顕微鏡で調べる検査ですが、採取したサンプルは「ホルマリン固定」という方法で処理すると長期保存が可能になります。亡くなった場合に行われる病理解剖についても同じことが言えます。

<パート3> 職場の圧力
 日本では、法律で「接種を受けるよう努めなければならない」とされているのですが、これを補足する形で「接種していない者に対して、差別、いじめ、職場や学校等における不利益な扱いは許されない」との決議も国会でなされています。したがって、職場や学校での強制は、表向き、国の方針に反し、また国民の「健康権」を定めた憲法にも反することになります。

しかし簡単にはいかないでしょう。たとえば居酒屋チェーンの経営者がワクチンの効果を信じ切っていて、「お客様の安全を守るためのやむを得ない判断だった」と主張したとします。当然、裁判官も人の子であり、ワクチンの効果を信じ切っているでしょうから、被告に同調してしまいそうです。

したがって、この目的で裁判を起こす場合も、「ワクチンの効果は限定的であること」、「パンデミックを抑える効果はないこと」、「副作用が深刻であること」を原告側が証明し、主張しなければならないのです。

<パート4> まとめ
 弁護士の多くもワクチンの効果を信じ切っているため、このような訴訟を引き受けてくれる人を探すのが、まず大変です。私に寄せられる情報の中に、「ある地方の弁護士グループが立ち上がったようだ」というのも、ときどきあるのですが、実際に裁判が始まったという話はまだ聞こえてきません。

単なる「お悩み相談」では、問題は解決しません。日本弁護士連合会は「新型コロナウイルスワクチン接種に関する提言書」を発表していますが、提言だけで世の中が変わることもありません。「行動する弁護士の先生方」が、早く名乗りを上げてくれるよう願うばかりです。

(なお、顕微鏡写真を報じた記事はまだ正式な論文になっておらず、また私が転載許諾を求めるメールをドイツの発表者に送っても返信がありませんでした。真偽に関して疑問もありますが、検査の方法は正当なものです)

次回の第5回は「新しいワクチンと治療薬は期待できるか?」です。

【参考文献】
1) Davis K, Six employees and one student of Southern California community college allege civil rights violations. San Diego Union-Tribune, Apr 9, 2022
2) Jarvis J, Class-action lawsuit filed against Akron Children's Hospital over vaccine mandate firings. News 5 Cleveland, Apr 1, 2022.
3) Spencer D, et al., Fired Blue Cross workers who refused COVID-19 vaccine mandate may file lawsuit. Fox 2 Detroit, Jan 25, 2022.
4) Covid vaccine injuries: the German pathologists' findings. Swiss Policy reaserch, Mar 12, 2022.⇒ https://www.transcend.org/tms/2022/03/covid-vaccine-injuries-the-german-pathologists-findings/


****************************************************************************************************   
4) Covid vaccine injuries: the German pathologists' findings. Swiss Policy reaserch, Mar 12, 2022.⇒ https://www.transcend.org/tms/2022/03/covid-vaccine-injuries-the-german-pathologists-findings/

Covidワクチン傷害:ドイツの病理学者の発見
COVIDに関する議論 - ワクチン、14 Mar 2022

スイス政策研究 - トランセンドメディアサービス


ワクチン誘発スパイクタンパク質(茶色)によって損傷を受けた血管(画像⇒ https://www.transcend.org/tms/wp-content/uploads/2022/03/covid-vaccines.jpg

Covidワクチン傷害に関する新しい病理組織学的洞察

2022年3月12日 – アルネ・ブルクハルト教授とウォルター・ラング教授が率いるドイツの病理学者のグループは、新型コロナウイルスワクチン接種後に死亡した約20人の組織サンプルを研究しました。2021年9月、2021年12月、2022年2月の3回の記者会見で暫定結果を発表した。SPRは、ワクチン傷害の以前のレビューで彼らの発見に言及した。

ドイツの病理学者は、最先端の免疫組織学的技術を使用して、ワクチン接種後少なくとも4ヶ月まで血管の内皮にワクチン誘発スパイクタンパク質を検出しました。また、スパイクタンパク質が局所的な炎症とリンパ球浸潤を引き起こし、血管、心臓、肺、脳、脾臓、肝臓などの臓器に内皮障害(内皮炎)を引き起こすことも明らかになった。

いくつかのケースでは、この内皮炎症は血栓形成(すなわち血栓)または血管の破裂をもたらした。他のケースでは、病理学者は塞栓様の区画化された構造を発見し、mRNAワクチンからナノ脂質粒子を合体させることができると信じている。

ドイツの病理学者は、内皮細胞がワクチン注射部位(すなわち筋肉細胞)で産生されたスパイクタンパク質を吸収したのか、それとも漏れたワクチンmRNAを吸収し、スパイクタンパク質を局所的に産生したのかはまだ分かっていない。以前の研究では、ワクチンmRNAとスパイクタンパク質の両方が実際に体全体に分布していることが示されました。

ドイツの病理学者が調べた組織は、実際に新型コロナウイルスワクチン接種後に死亡した人々のものでした。これらの症例のほとんどにおいて、病理学者は、これらの人々(80%)またはおそらく(15%)が、血栓、脳卒中、心臓発作、心停止または臓器不全を引き起こしたワクチン誘発性内皮損傷で死亡した可能性が高いと結論付けた。対照的に、以前の公式の法医学的検査では、すべてのケースで死因が「自然」または「不明」であると報告されています。

しかし、最も重要な質問はこれかもしれません:COVIDワクチンは、数日または数週間以内に重度または致命的な有害事象に苦しむ少数の不運な人々にのみそのような内皮損傷を引き起こすのか、それともこれらのワクチンは人口のより大きなセグメントでそのような内皮損傷を引き起こすが、少数の人々だけが即時の有害事象(例えば、虚弱な人々や活動的なアスリート)に苦しむのか)、他の多くの人は、数ヶ月または数年後に健康上の問題を引き起こす可能性のある無症候性の長期的損傷(例えば、早期心臓発作)に苦しむ可能性がありますか?

もう一つの重要な質問は、COVID自体に関するものです。ドイツの病理学者が調べた組織の人々は予防接種を受けていたが、新型コロナウイルスに罹患していなかった。重度または軽度のコロナウイルス感染は、どの程度まで同様の内皮損傷を引き起こす可能性がありますか?特に、持続的な息切れ、肺灌流およびガス交換の問題、「脳の霧」、疲労およびPOTSを含む真の「長い新型コロナウイルス」の重要な側面は、同様のスパイクタンパク質または自己免疫媒介性傷害によって引き起こされる可能性がある。

要約すると、ドイツの病理学者や他の最近の研究によって提供された証拠は、実験的な第一世代のCOVIDワクチンの使用は、重度の急性COVIDのリスクが高い人々に限定されるべきであることを示している。健康な子供や、40歳またはおそらく60歳未満の健康で痩せた成人では、特にワクチン接種ではコロナウイルス感染を防ぐことができないため、COVIDワクチンの全体的な長期的な健康リスクは、COVID関連の健康上の利点を上回っているようです。

参照:
ドイツの病理学者の記者会見
最新発表(2022年2月19日、35分)
彼らのプレゼンテーションのドイツ語原稿(CB)


顕微鏡画像
以下の顕微鏡画像は、ドイツの病理学者によって撮影された。青い点はlmphocite浸潤(すなわち炎症)を示し、茶色染色はワクチン誘発スパイクタンパク質である。

画像は、2022年1月21日にドイツ独立コロナ委員会に、2022年2月19日に国際弁護士が主催する独立コロナ大陪審に提示されました。

1)筋肉血管の上の針の先端(真寸) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-needle.jpg
 血管への新型コロナウイルスワクチンの注射は避けなければなりません。

2a)心筋炎(心筋炎症) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-heart-muscle-768x432.jpg

2b)心筋炎(心筋炎症) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-myocarditis.jpg

3a)内皮細胞が剥離・腫脹した血管(青色) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-blood-vessel.jpg

3b)ワクチン誘発スパイクタンパク質(茶色)により損傷を受けた血管:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-spike-protein-endothelium-1.jpg

3c)ワクチン誘発スパイクタンパク質(茶色)によって損傷を受けた血管:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-spike-protein-endothelium-2.jpg

4a)脳:血管炎症(脳出血で死亡した26歳の患者) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-brain-capillary-lymphocytes.jpg

4b)髄膜炎(外脳膜または硬膜の炎症) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-hirnhaut-entzundung.jpg

4c)脳内の小さな血管におけるスパイクタンパク質(茶色) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-spike-protein-brain-blood-vessel-768x432.jpg

4d)脳組織中のスパイクタンパク質(茶色) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-spike-protein-brain-tissue-768x432.jpg

5)肝臓:肝臓血管の内皮にあるスパイクタンパク質:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-liver-blood-vessel-spike-protein-768x432.jpg

6)脾臓:血管の破壊(リンパ球浸潤) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-capillary-defect.jpg

7)冠動脈炎症および血栓症を有する。
 冠状動脈の炎症と血栓症:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-coronary-artery-thrombus-inflammation.jpg

8a)肺:肺組織の炎症(肺炎/肺胞炎) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-lung-alveolitis-768x432.jpg

8b)肺:肺組織の炎症(肺炎/肺胞炎) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-lung-lymphocytes-2.jpg

9a)血管内でmRNAワクチンナノ脂質が合体した可能性がある
 おそらく血管内でナノ脂質を結合させたmRNAワクチン:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-nano-lipids-thrombus.jpg

9b)血管内でmRNAワクチンナノ脂質が合体した可能性がある
 おそらく血管内でナノ脂質を結合させたmRNAワクチン:画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-nano-lipids-768x432.jpg

10a)アルネ・バークハルト教授(病理学者) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/prof-arne-burkhardt-768x432.jpeg

10b)リチャード・ラング教授(病理学者) 画像⇒ https://swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/walter-lang-768x432.jpeg


WATCH:バークハルト教授によるビデオプレゼンテーション(2022年2月21日)

関連項目
Covidワクチン有害事象(概要)
Covidワクチン:リアリティチェック
Covidワクチン:アスリートの崩壊
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2016年に設立されたスイス政策研究は、スイスおよび国際メディアにおける地政学的プロパガンダを調査する独立した、無党派の非営利の研究グループです。SPRは、個人的および職業的理由からアイデンティティを保護することを好み、外部資金を受け取っていない独立した学者で構成されています。財政的なスポンサーや支援者はいません。私たちの記事は、ジュリアン・アサンジを含む数多くの独立したメディアやジャーナリストによって出版または共有され、2ダース以上の言語に翻訳されています。

オリジナルに移動 – swprs.org ⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-injuries-the-german-pathologists-findings/


Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3113 )
日時: 2022年04月25日 08:59
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

 テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析し日々更新
 正しい情報を偏りなく


(2022.4.25)
NEW!
―第5回― 新しいワクチンや治療薬は期待できるか?
<パート1> 海外の事情
 「最初の49週、米国では感染者が28,816人に達していた。翌年の同じ時期、感染者数はおよそ半減したが、この年、ワクチンの集団接種が始まっていた。同年、英国では、ワクチン接種はほとんど進んでいなかったが、それにもかかわらず感染者数が前年に比べ、やはり大きく減少していた。この減少が、果たしてワクチンの恩恵だったのか、それとも自然の増減だったのか、判断は困難」

この文章、実は、いまから65年ほど前、ポリオ(小児麻痺)が世界的に大流行していたころの記録です。

インフルエンザ・ワクチンの歴史も見ておきましょう。医薬品の信頼性を確認できる唯一の科学的方法が「ランダム化比較試験」であることは、当ホームページで繰り返し述べてきたとおりです。しかしインフルエンザ・ワクチンに関して、そのような調査は日本で一度も行われたことがありません。「ワクチンだから」効果があるに決まってる、という思い込みだけで接種が続けられてきたのです。

さすがに海外では、不十分ながらも調査データがあり、それらを集めて再評価をした、という研究発表が最近ありました。結論は、接種すれば感染を半分くらいに減らせる(かもしれない)ということと、重症化を防ぐ効果はいっさいないというものでした。日本で集団接種が始まってすでに60余年、今さら言われても・・・、という話なのです。

ランダム化比較試験は、ボランティアを偏りなく2群に分け、一方に本物の医薬品を、他方にプラセボ(偽薬)を割り当てて、追跡するという調査法です。誰がどちらの群に割り当てられたかは、本人にも、また医師にも内緒にし、コンピュータだけが知っているという状態で行われます。この一見、明快な調査法も、誤りの入り込む隙が無数にあり、それだけ製薬企業による隠ぺい、ねつ造の温床ともなってきました。

<パート2> 裏切られた新薬
 インフルエンザの特効薬として有名なタミフルはどうでしょうか? 米国の当局が認可したのがおよそ20年前。私もこの薬をしばしば処方してきましたが、患者さんからは「お陰様で、あのあとすぐ熱が下がりました。よく効く薬ですね!」という言葉が返ってきます。権威あるWHOやCDCも推薦していて、世界中で使われている薬です。

数年前、イタリア、オーストラリア、米国、それに英国の共同研究チームが、タミフルの試験結果を報じた論文をすべて集め、総合評価を下したという研究発表をしました。なんとかランダム化比較試験らしきものが世界中で83件行われていましたが、まともなものは23件しかなく、分析結果も、がっかりするものでした。つまり、「インフルエンザに感染すると7日間ほど発熱などの症状が続くが、タミフルを服用すると、それが6.3日に短縮される」というもので、重症化を防ぐ効果も、まったく認められませんでした。

「薬を飲んだらすぐ熱が下がった」という人は、薬を飲まなくても治る時期だったのです。WHOもCDCも、そして専門家の言うことも、あてにはなりません。

<パート3> コロナワクチンの宿命
 インフルエンザなどのワクチンは、その製造法から「不活化・・・」とも呼ばれます。文字通り、ウイルスをバラバラにして、病原菌としての活性をなくしたものという意味です。しかしコロナウイルスには、他のウイルスと決定的に異なる点があります。コロナのトゲトゲ蛋白自体が強い毒性を持っていて、致命的な副作用の元凶になっているということです。不活化してもそのまま残るため、リスクは同じなのです。

<パート4> まとめ
 感染症に限らず、どの新薬も、発売当初は製薬企業の巧みな宣伝戦略に医師が踊らされ、ヒット商品のようにもてはやされます。その後、10年以上の歳月をかけた再評価(市販後調査)がなされるようになると、最初はだれも気づかなかった副作用が浮き彫りになってきます。これは、高血圧、糖尿病、高脂血症など、あらゆる病気の治療薬で一般的に認められる事象です。

医薬品は、体内の特定の細胞、特定の部位(作用点と呼ばれる)に結びつくことによって効果が発揮されるよう設計されています。しかし、人間の体は複雑ですから、ほかにも作用点がたくさんあって、予期せぬ反応が出ることになります。これが、短い時間では見つけることができない「副作用」なのです。

これまでお寄せいただいたお便りの中で多かったのは、「試験期間があまりに短く、安心できないと思った」というご意見でした。世の中には、そう思った人と、思わなかった人がいたことになります。

いまのところ、新型コロナのワクチンや治療薬で、安心して使えるものは、ただのひとつもありません。コロナの時代も、そろそろ終わりに近づいていますので、いまさら新薬に飛びつき、副作用の被害だけが残ったという愚は避けたいものです。

次回の第6回は、「新型コロナはこれからどうなる?」です。

【参考文献】
1) Rutstein DD, How good is the polio vaccine? The Atlantic, Feb, 1957.
2) Montedori A, et al., Modified versus standard intention-to-teat reporting: are there differences in methodological quality, sponsorship, and findings in randomized trials? A cross-sectional study. Trials, 12: 58, 2011.
3) Hammond J, et al., Oral nirmatrelvir for high-risk, nonhospitalized adults with Covid-19. N Engl J Med, Apr 14, 2022.
4) Demicheli V, et al., Vaccines for preventing influenza in healthy adults (Review). Cochrane Database Syst Rev, Feb, 2018.
5) Jefferson T, et al., Oseltamivir for influenza in adults and children: systematic review of clinical study reports and summary of regulatory comments. BMJ, Apr 9, 2014.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3122 )
日時: 2022年04月27日 17:59
名前: はっちん [ 返信 ]
[ 削除 ]
元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/

Covidワクチン有害事象

ワクチン接種後の死亡は、1990年から2021年11月まで米国のVAERSシステムに報告された(グラフ画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/12/openvaers-deaths-december-2021.png?resize=768,332&ssl=1)(OpenVAERS⇒ https://openvaers.com/covid-data )

更新日:2022
年4月 発行日:2021
年06月 シェア日:TG / TW / FB

重篤な新型コロナウイルスワクチン有害事象の概要。

ご注意:SPRは、世界的に重要なワクチン関連の問題のみをカバーしています。ワクチン関連の傷害および死亡の症例報告を研究するには、Covidワクチン傷害(18+)⇒ https://t.me/s/covidvaccineinjuries/ を参照してください。

内容
A)神経学的障害; B)月経障害、流産、先天性欠損症; C)心臓の炎症、心臓発作、心停止; D)血栓および脳卒中; E)重度の皮膚反応; F)眼疾患および失明; G) ベルの麻痺 (顔面麻痺); H)帯状疱疹および他のウイルス再活性化; J) 耳鳴り, 難聴, めまいやめまい; K) アナフィラキシーショック; L)腫瘍の成長および癌; M)虫垂炎; N)小児:PIMS、心筋炎、血栓; O)糖尿病および糖尿病性ケトアシドーシス;P)他の自己免疫疾患;Q) ブースター毒性;R)リンパ節腫脹; S)臓器不全; T) "ロングコビッド"; U) クロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD); V)病理組織学的所見; A1)安全信号; A2)因果関係と過少報告; A3)過剰死亡率; A4)症例報告;A5)ビデオ


A) 神経疾患
Covidワクチン接種は、ギランバレー症候群(GBS)、多発性硬化症(MS、新規発症または再発)、横脊髄炎(TM)、および急性播種性脳脊髄炎(ADEM)を含むいくつかの神経炎症性および神経変性障害と関連している。

神経学的自己免疫反応は、抗原性交差反応性に起因する場合があり、典型的にはワクチン接種の数日または数週間以内に起こる。症状はさまざまで、筋肉の衰弱や麻痺、振戦や発作、認知の問題などがあります(下のビデオを参照)。

2021年11月までに、ワクチン接種後のGBSの約2000例が米国のVAERSシステムに報告され、約500例が英国のMHRAシステムに報告されました。1976年、米国の豚インフルエンザ予防接種キャンペーンは、GBSのリスクが高まったため中止されました。

関連項目:研究と症例報告(TG)⇒ https://t.me/s/DrJohnB/

ビデオ:ワクチン接種後の様々な神経疾患(18歳以上) 元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/

画像:以前は健康な26歳の女性のワクチン接種後のMS脳病変。(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/09/covid-vaccine-multiple-sclerosis.jpg?resize=768,422&ssl=1


B) 月経障害、流産、先天性欠損症
米国当局は、新型コロナウイルスワクチンは「妊婦にとって完全に安全であるように思われる」(NIH)と主張し、「授乳中の人や授乳中の赤ちゃんにとってリスクではないと考えられている」(CDC)と主張している。しかし、米国のVAERSシステムはすでにワクチン接種後の流産を3,000件以上数えており、2021年3月以来、新型コロナウイルスワクチン、またはそれらが産生するスパイクタンパク質が母乳に入り込み、赤ちゃんを病気にしたり殺したりする可能性があることが知られています(例えば、内出血やアレルギー反応を引き起こすなど)。

さらに、2021年9月までに、3万人以上の英国人女性が過度の出血などのワクチン接種後の月経障害を報告しており、心臓異常や肺出血を含むワクチン接種後の先天性欠損症の症例がいくつか報告されています。

スコットランドでは、新生児の死亡が急増しているという調査が開始されました。注目すべきは、妊婦を対象としたファイザーのワクチン試験が「参加者の不足」のために遅れ続けていることです。女性の生殖能力に関しては、新型コロナウイルスワクチンが何らかの影響を与えるかどうかを知るのは時期尚早です。

更新:英国の死産データの年齢および学期調整分析では、COVIDワクチン接種が死産のリスクを約33%増加させることがわかりました。オーストリアの助産師は公開書簡で、ワクチン接種を受けた妊婦の流産、早産、早期早産、膜の早期早産破裂、膣出血、早産、成長遅延、発作の増加として認識していることを説明しました。

致命的な内出血を伴う母乳育児中の赤ちゃん(出典)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/06/baby-ttp-vaccine.png?w=680&ssl=1


C) 心臓の炎症、心臓発作、心停止
2021年3月、イスラエルは最初に「心臓発作の濁った波」とワクチン接種後の全死因死亡率の増加を報告した。6月、イスラエル保健省は、COVID mRNAワクチンが特に若者に心臓の炎症(心筋炎)や心臓発作を引き起こす可能性があることを確認しました。9月、米国の研究では、健康な男性の青年では、ワクチン接種後の心筋炎のリスクが新型コロナウイルスの入院のリスクの約5倍高いことが示されました。

若い男性では、ワクチン接種後の心筋炎のリスクは、1000人に約1人(無臨床症例を含む)に達することがあります。10月には、いくつかの北欧諸国が、心筋炎のリスクが高いため、高用量のモデルナmRNAワクチンの使用を部分的または完全に停止しました。11月、台湾は青年期にファイザーのワクチンの2回目の接種を一時停止した。

ワクチン接種後の心筋炎はまた、アスリートに影響を与え、突然の心停止につながる可能性があります。新型コロナウイルスワクチン接種キャンペーンの開始以来、数百人のプロアスリートが心停止や心臓発作で倒れたり死亡したりしました。いくつかの国では、COVIDワクチン接種キャンペーン中に心筋炎の症例が有意に増加しています。心筋炎は、「軽度」(すなわち自己制限的)であっても、長期的な心臓の問題を引き起こす可能性がある。

マウスの研究では、mRNAワクチンが静脈に入ると、心筋がmRNAを吸収し、コロナウイルススパイクタンパク質を産生し始め、免疫系によって攻撃され、炎症および細胞損傷(すなわち心筋炎)を発症することが判明した。これは、ワクチンが誤って筋肉細胞の代わりに血管に注入された場合、ヒトでも起こる可能性があります。

関連項目:アスリート心停止(概要)およびアスリートにおける心停止(TG)⇒ https://t.me/s/CardiacArrestSports

画像:欧州サッカー選手の心の問題(2021年12月)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/12/soccer-players-heart.webp?resize=768,583&ssl=1

1週間以内に心臓の問題に苦しむ3人のプロサッカー選手(もっと見る⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-athlete-collapses-and-deaths/ )

ワクチン誘発性心筋炎は、小児および青年にも影響を及ぼしている。
青年期のワクチン誘発性心筋炎症(詳細)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/06/pfizer-myocarditis.png?resize=768,434&ssl=1

年齢別の新型コロナウイルスワクチン(赤)対インフルエンザワクチン(青、全年)後の心筋炎:
新型コロナウイルスワクチン後の心筋炎(赤)対インフルエンザワクチン(青)の年齢別(OpenVaers)(グラフ画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/12/myocarditis-covid-flu-vaccine.jpg?resize=768,245&ssl=1


D) 血栓および脳卒中
血栓、脳卒中および肺塞栓症は、特にアデノベクターcovidワクチン(AstraZeneca、Johnson&Johnson)の後、依然として主要なCOVIDワクチン有害事象である。これに対応して、いくつかの国は、アデノベクターcovidワクチンの使用を完全に停止しているか、リスクが最も顕著である非高齢者での使用を停止しています。

2021年4月、アストラゼネカは、新型コロナウイルスワクチンを接種している人の最大10%が一過性血小板減少症(低血小板数)を発症する可能性があり、重篤な症例では血栓性血小板減少症に変わり、血栓のリスクが高まる可能性があることを認めました。

生命を脅かす血栓は、プロのアスリートにも影響を及ぼし、肺塞栓症(肺の血栓)と脳出血を引き起こしています。44歳のBBC司会者が、アストラゼネカのワクチンによる脳出血で死亡した。ワクチン誘発性血栓による脚切断のいくつかの症例も報告されている(下の画像を参照)。

注目すべきは、血栓のリスクが空の旅の間に増加する可能性があることです。ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)は、30歳から55歳までのパイロット3人の死亡を確認したが、死因やワクチン接種状況は明らかにしなかった。ドイツのルフトハンザ一等航海士がスペインからドイツへの飛行中に倒れました。

例えば、ワクチン接種後6ヶ月後、健康な13歳の少年が致命的な心停止を起こし、健康な15歳の少女が致命的な脳動脈瘤を患い、健康な〜35歳の女性が生命を脅かす脳卒中を起こした。

ワクチン誘発血栓による脚切断(詳細)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/11/covid-vaccine-leg-amputations.webp?ssl=1

次の図は、32歳の女性におけるワクチン誘発性脳洞静脈血栓症および脳出血(脳出血)の脳MRIを示しています(詳細):
32歳女性におけるワクチン誘発性脳洞静脈血栓症の脳MRI(詳細))(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/09/covid-vaccine-cerebral-sinus-venous-thrombosis-woman-32.jpg?resize=768,427&ssl=1


E)重度の皮膚反応
皮膚反応は、COVIDワクチン接種後に非常に頻繁に報告されています。それらは、様々なタイプの発疹および湿疹、慢性蕁麻疹を含むが、皮膚の血管に影響を及ぼす免疫応答(多形性紅斑または血栓性血小板減少性紫斑病)も含む。

続きを読む:COVID-19ワクチンと皮膚(皮膚科クリニック)⇒ https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S073386352100053X

重篤なワクチン関連の皮膚反応(詳細)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/08/covid-vaccine-skin-rash.jpg?resize=600,611&ssl=1


F) 眼疾患および失明
Covidワクチンは、目の出血や炎症、重度の症例では網膜剥離や失明につながる可能性があります。英国では、ワクチン接種後の失明の数百例が報告されています。米国では、VAERSシステムへの約2,500件の報告がワクチン接種後の失明に言及しています。眼のレンズに影響を及ぼすワクチン接種後の眼疾患(白内障など)の報告もあるが、これらの症例では因果関係が現在あまり明確ではない。

ワクチンによる眼の出血(詳細)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/08/covid-vaccine-eye-bleeding.jpg?resize=600,591&ssl=1


G) ベルの麻痺(顔面麻痺)
ベルの麻痺は、最大6ヶ月間続く可能性のある片側性顔面麻痺です。2021年12月までに、ワクチン接種後のベル麻痺の約12,000例が米国のVAERSシステムに報告されましたが、実際の症例数は数万人にのぼる可能性があります。

ビデオ:ワクチン接種後のベルの麻痺に罹患した女性(詳細):元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/


H) 帯状疱疹および他のウイルスの再活性化
ワクチン接種後の帯状疱疹(すなわち、水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化)の報告は非常に頻繁であり、2021年12月までに、ワクチン接種後の帯状疱疹の約11,000例が米国のVAERSシステムに報告された(実際の数字は100,000に近いかもしれない)。

水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化は、一時的なワクチン誘発性免疫抑制(リンパ球減少症)のために起こり得る。帯状疱疹患者の約20%は、帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれる一種の長期持続性神経学的疼痛を発症する。

ヒトパピローマウイルス(HPV)およびエプスタイン・バーウイルス(EBV)を含む他の潜伏ウイルス感染のワクチン誘発性再活性化も報告されている。

また見なさい: ショットおよび帯状疱疹: 彼らは私達に何を教えますか?(Covid倫理のための医者)
https://doctors4covidethics.org/shots-and-shingles-what-do-they-tell-us/

ワクチン接種後48時間以内に帯状疱疹(もっと見る)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/10/post-vaccine-shingles-2.png?resize=768,505&ssl=1


J) 耳鳴り, 難聴, めまい
耳鳴りの新規発症は、COVIDワクチンの有害事象としてかなり頻繁に報告されており、2021年12月までに、ワクチン接種後の耳鳴りの約16,000例が米国のVAERSシステムに報告されました。さらに、数千例の難聴または突然の難聴が報告されている。

注目すべきは、Johnson & JohnsonのCOVIDワクチン臨床試験には、ワクチン接種後の耳鳴りの6例がすでに含まれていましたが、米国FDAは後に「ショットとは無関係」と裁定しました。ワクチン誘発性耳鳴りは、神経炎症または血管障害、例えば内皮機能障害によって引き起こされ得る。

耳鳴りに加えて、ワクチン接種後のめまいの多数の報告もあり、これは内耳の前庭系に影響を及ぼす免疫反応に起因する可能性がある。

ビデオ:ワクチン接種後の耳鳴りに関するABCレポート(ABCニュース)⇒ https://web.archive.org/web/20220314120205/https://thecovidworld.com/tens-of-thousands-of-americans-are-suffering-from-hearing-problems-after-the-covid-19-vaccine/

COVID mRNAワクチンによって引き起こされる耳鳴りの症例(もっと見る)⇒ https://t.me/s/covidvaccineinjuries/1259


K) アナフィラキシーショック
Covidワクチン接種は、潜在的に生命を脅かすアナフィラキシー(アレルギー性)ショックを引き起こす可能性があります。アナフィラキシーショックに罹患した人々は、通常、ワクチン接種後すぐに崩壊する。2021年12月までに、約8,500例のアナフィラキシーが米国のVAERSシステムに報告されました。研究によると、アナフィラキシーは他のワクチンと比較して新型コロナウイルスワクチンの後により頻繁です。

ビデオ:新型コロナウイルスワクチン接種直後のアナフィラキシーショック(詳細):元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/


L) 腫瘍の増殖および癌
COVIDワクチン自体が発癌性(すなわち癌を引き起こす)であるという証拠はないが、COVIDワクチンは最大50%の人々に一時的な免疫抑制(リンパ球減少症)を引き起こし、場合によっては腫瘍の成長に影響を与える可能性があることが示されている(上記の水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化に類似)。

公式の有害事象報告システムやワクチン関連のオンライン患者グループでは、若年者でもワクチン接種後の突然の腫瘍増殖と癌の症例報告がすでに数千件ありますが、これらの症例のいくつかは確かに偶然である可能性があります。

続きを読む:Covidワクチンとがん(SPR)⇒ https://swprs.org/covid-vaccines-and-cancer/

画像:ファイザーブースターショット後のT細胞リンパ腫の急速な進行。(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/12/t-cell-lymphoma-booster.jpg?ssl=1 ) ファイザーブースターショット後のT細胞リンパ腫の急速な進行(Goldmanら))

ビデオ:米国の臨床病理学者ライアン・コール博士は、特定の種類のがんのワクチン接種後の有意な増加について説明しています。ドイツの病理学者はまた、一部の患者におけるワクチン接種後の免疫調節不全および突然の腫瘍増殖の問題を指摘した。元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/

ライアン・コール博士、ワクチン接種後のがんについて(フルビデオ⇒ https://www.brighteon.com/b22a9872-c1ed-43d6-b8c9-369f8c9065d4 )


M) 虫垂炎
2021年12月までに、ワクチン接種後の虫垂炎は、米国のVAERSシステムへの約1,000件の報告で言及されていました。米国CDCによると、「ワクチン[試験]群で最も一般的な重篤な有害事象は、プラセボ群よりも数値的に高かったが、虫垂炎、急性心筋梗塞、および脳血管障害であった。虫垂炎は、ワクチン誘発性免疫抑制またはワクチン誘発腸間膜静脈微小血栓症のために起こり得る。


N)子供:PIMS、心筋炎、血栓
Covidワクチン接種は、小児のCOVIDに関連するまれな状態である小児炎症性多系症候群(PIMS)を予防すると考えられていました。代わりに、COVIDワクチン自体がPIMSを引き起こす可能性があり、スパイクタンパク質に対する免疫反応によって引き起こされる可能性が最も高いことが判明しました。ワクチン誘発PIMSはイスラエルで最初に注目され、後にEMAによって確認されました。

2021年12月までに、米国のVAERSシステムは、5〜17歳の小児において、ワクチン接種後の心臓の炎症および脳卒中の数百の報告を受けていた。これらの子供たちの中には、ワクチン接種前に軽度または無症状のCOVIDからすでに回復していた人もいます。

ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに宛てた手紙の中で、医師のグループは、「新型コロナウイルス関連の罹患率と死亡率が低い若い年齢層、およびすでにCOVID-19感染を経験しており、長年の免疫学的記憶を持っているように見える人々にとって、ワクチンを服用することの害は個人への利益を上回ることがほぼ確実です。 そして、より高いリスクにある他の人々への伝播を減らすという目標は、安全に実証されていません。

続きを読む:小児におけるワクチン接種後の有害事象⇒ https://nitter.net/Lilith_Assyria/status/1471834089623855114

小児のワクチン接種後の死傷者数(HIN)⇒ https://healthimpactnews.com/2021/7-year-old-girl-has-stroke-and-brain-hemorrhage-7-days-after-pfizer-covid-19-shot/


O) 糖尿病および糖尿病性ケトアシドーシス
2021年10月、中国の研究論文が、ワクチン接種後の血糖値(HbA1c)が数カ月続く「一貫した上昇」を初めて報告した。血糖値はワクチン接種の約1ヶ月後にピークに達し、以前に健康な参加者の約30%で前糖尿病レベルに達した。さらに、この研究では、血清ナトリウムおよびカリウムレベル、凝固プロファイル、および腎機能に一貫した変化も見出された。

2021年9月、米国の研究では、高血糖症候群や糖尿病性ケトアシドーシスなど、ワクチン接種後の高血糖緊急事態のいくつかの症例が報告されました。糖尿病性ケトアシドーシスによるワクチン接種後の死亡の最初の広く報告された症例は、2021年4月に42歳のサイバーセキュリティ専門家Dan Kaminskyでした。

ワクチン誘発性高血糖緊急事態(Lee et al., JES, September 2021)(グラフ画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/11/covid-vaccination-blood-glucose.png?resize=768,450&ssl=1


P) その他の自己免疫疾患
上記の神経学的自己免疫疾患に加えて、COVIDワクチンは、特に自己免疫性肝炎(すなわち慢性肝炎症)および関節リウマチを含む、いくつかの他の新規発症自己免疫疾患に既に関連している。米国の研究によると、既存のリウマチ性疾患を持つ人々の最大20%が、COVIDワクチン接種後に急性疾患フレアを経験しました。

関連項目:研究と症例報告(TG)⇒ https://t.me/s/DrJohnB

Covidワクチンと自己免疫性肝炎(Erard et al)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2021/12/covid-vaccine-autoimmune-hepatitis.jpg?resize=768,427&ssl=1


Q) ブースター毒性
心血管系有害事象を含むいくつかの新型コロナウイルスワクチン有害事象は、用量依存性であることが示されている。したがって、低用量のファイザーワクチンと比較して、高用量のモデルナワクチンの後に発生する可能性が高く(100μg対30μg mRNA)、1回目の投与と比較して2回目または3回目の投与後に発生する可能性が高くなります。

2021年12月、カナダのケベック州は、生命を脅かすブースターワクチン反応の増加が観察された後、以前に感染していた高齢者へのブースターワクチン接種を中止することを決定しました(以前はドイツとイスラエルでも報告されています)。また、mRNA脂質ナノ粒子自体が、数ヶ月または数年にわたって繰り返し注射すると毒性を引き起こす可能性があることも知られている。

続きを読む:ブースター有害事象(VAERSコンパイル)⇒ https://nitter.net/JeanRees10/status/1478926295593590786


R) リンパ節腫脹
リンパ節腫脹(すなわち、典型的には脇の下にある腫れたリンパ節)は、COVIDワクチン接種後、特にブースターワクチン接種後に頻繁に報告されている:例えば、2回目のファイザー投与後の人々の0.4%で報告されたが、3回目のファイザー投与後の人々の5.2%および3回目のモデルナ投与後の人々の約10%(TGA)。

オーストラリアの免疫学研究者Joanna Groomは、ブースター投与後のリンパ節腫脹の発生の増加は、「エフェクター免疫細胞の過剰増殖」と、毎年のインフルエンザワクチンと比較して新型コロナウイルスワクチン接種間の「はるかに短い遅延」による「さらなる炎症」に起因する可能性があると述べた。

ワクチン接種後のリンパ節腫脹は通常良性であり、典型的には約3週間後に解決するが、その医学的意義はまだ完全には理解されていない。腫れたリンパ節のサイズは、エンドウ豆の大きさから卵の大きさまでさまざまです。

リンパ節腫脹, 多くの場合、COVIDワクチン接種後に見られるように(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2022/01/lymphadenopathy.jpg?resize=600,337&ssl=1 ) (もっと見る⇒ https://t.me/s/anastaci91/4738)


S) 臓器不全
場合によっては、COVIDワクチンはワクチン接種から数時間または数日以内に臓器不全につながる可能性があります。アストラ・ゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種し、生命を脅かす腎臓および肝不全(緊急透析が必要)を発症し、続いて難聴、POTS(血液循環および心拍数障害)、MCAS(免疫障害)、神経学的障害および心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したオーストラリアの若い看護師のこの' 症例報告⇒ https://t.me/s/anastaci91/5092 'を参照してください。

ワクチン誘発臓器不全(出典)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2022/01/astrazeneca-organ-failure-1.png?resize=600,379&ssl=1


T) "ロングコビッド"
一般に、ワクチン接種は感染と軽度のCOVID(長いcovidを引き起こすのに十分である)を防ぐことができないので、ワクチン接種は「長いcovid」を防ぐことはできません。米国の研究によると、ワクチン接種は長い新型コロナウイルスの症状を発症するリスクをわずか13%減少させました。さらに、COVIDワクチン接種は、それ自体が、おそらくコロナウイルススパイクタンパク質に対する免疫反応に起因する、長い新型コロナウイルス症状を引き起こす可能性がある。


U) クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)
現在、非常にまれなケースでは、COVID mRNAワクチンがワクチン接種後数週間以内に致命的な変性脳障害(プリオン病の一種)であるクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)を引き起こす可能性があるという予備的な証拠がいくつかあります。

2021年5月、フロリダ州出身の64歳の女性がファイザーの2回目のワクチン接種後にCJDを発症し、3ヶ月以内に死亡しました。フランスでは、主にファイザーのワクチン接種後に、ワクチン接種後のCJDの約20例が知られています。

2021年11月、フランスのウイルス学者ジャン=リュック・モンタニエは、CJDが深刻な新型コロナウイルスワクチンの有害事象になる可能性があると警告した。2021年3月、アストラゼネカの上級幹部ホセ・バーゼルガがCJDで亡くなりました(バーゼルガがすでに予防接種を受けていたかどうかは不明)。


V) 病理組織学的所見
ドイツの病理学者アルネ・ブルクハルト教授とウォルター・ラング教授は、ワクチン接種後に死亡した20人の組織の組織を研究しました。最先端の免疫組織学的技術を用いて、Burkhardt教授とLang教授は、ワクチン接種後少なくとも4ヶ月以内に血管内皮にワクチン誘発スパイクタンパク質を検出しました。さらに、スパイクタンパク質が重度の炎症を引き起こし、血管の内皮障害や心臓、肺、脳、脾臓などの臓器の炎症を引き起こすことも明らかになった。

続きを読む:Covidワクチン傷害:ドイツの病理学者の所見(SPR)⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-injuries-the-german-pathologists-findings/

図:血管を損傷したワクチン誘発スパイクタンパク質(茶色)。
血管を損傷したワクチン誘発スパイクタンパク質(茶色)(バークハルト/ラング)(画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2022/03/reutlingen-spike-protein-endothelium.jpg?w=660&ssl=1


ワクチン試験中の安全性シグナル
いくつかの重篤な有害事象は、公式のCOVIDワクチン試験中にすでに観察されたが、「無関係」として廃棄された。ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルの編集者は、ファイザーのワクチン試験では、説明なしに、ワクチン群から対照群よりも5倍多くの人々を除外したと指摘した。青年を対象としたファイザーのワクチン試験では、12歳の少女が永久的な麻痺を患ったが、ファイザーは彼女の症例を単に「腹痛」として報告した。


因果関係と過少報告
ワクチン接種後の怪我の中には、ワクチン接種とは無関係なものもあります。しかし、米国では、ワクチン接種後の死亡の約50%が、ワクチン接種後48時間以内に病気になった人々に発生しました。さらに、体系的な分析により、高齢者でさえ、VAERSに報告されたワクチン接種後の死亡の約85%が新型コロナウイルスワクチンによってもっともらしく引き起こされていることが判明しました。

2006年の大規模なメタ研究では、薬物有害事象の報告システムは、通常、薬物レシピエントが経験するすべての有害事象の約5〜20%しかカバーしていないことが判明しました(過小報告)。したがって、報告された有害事象は、実際の有害事象を得るために5〜20倍を掛けなければならないかもしれない。

ワクチン接種を受けた1,004人を対象としたドイツの代表的なINSA調査では、15%が自己申告の「強い有害事象」、44%が自己申告の「軽度の有害事象」、40%が「有害事象なし」を報告した。強い有害事象は若年者の間でより一般的であった:40歳未満の人々では、23%が自己報告した「強い有害事象」。

2021年10月に発表された公開書簡で、薬理学の教授であり、オーストリアで最も引用されている科学者の一人であり、最初のオーストリア薬物委員会の創設者であり、ドイツの医薬品出版物の長年の編集者であるHartmut Glossmann博士は、COVIDワクチンを彼が今までに目撃した「最大の薬物スキャンダル」と表現しました。

続きを読む:Covidワクチン:次のVioxx? (March 2022)⇒ https://swprs.org/covid-vaccines-the-next-vioxx/


ワクチン接種キャンペーン中の過剰死亡率
多くの国で、ワクチン接種とブースターキャンペーンの間と後に、高齢者と若者(特に男性)の両方で、原因不明の非新型コロナウイルス過剰死亡率が観察されました。多くの場合、心血管死(心臓発作、脳卒中、心停止など)の並行した増加が報告されました。

例としてはイスラエルが含まれます。イギリス、特に英国の男性の十代の若者たち (心筋炎の最も高いリスクに直面しています);ドイツ、スイス、アイスランドを含む他の多くのヨーロッパ諸国。ニュージーランドとオーストラリアの両方。米国では、新型コロナウイルス以外の過剰死亡率は、さまざまな理由(薬物の過剰摂取、殺人など)で増加しました。

図:英国の男性10代の若者(15-19)の非新型コロナウイルスによる死亡、2021年と前年。
英国の10代の男性の死亡(15-19)(デイリースケプティック)(グラフ画像⇒ https://i0.wp.com/swprs.org/wp-content/uploads/2022/02/british-male-teens-deaths.png?resize=768,557&ssl=1


症例報告
ワクチン関連の死傷者の症例報告を研究するには、以下を参照してください。

Covidワクチン傷害(18歳以上)⇒ https://t.me/s/covidvaccineinjuries/
OpenVAERS Reports (VAERS)⇒ https://openvaers.com/openvaers
ワクチン被害者(ドイツ語)⇒ https://www.direktdemokratisch.jetzt/impfopfer-archiv/
ワクチン懐疑論者が新型コロナウイルスで死亡したケースを研究するには、「Sorry Antivaxxer⇒ https://www.sorryantivaxxer.com/」を参照してください。

****************************************************************************************************
ビデオ:アスリートの心停止(元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/
2021年には、通常、ワクチン接種から数週間以内に、心停止または心臓発作に苦しむ記録的な数のプロおよびアマチュアアスリートがいます(5分の編集)。

「アスリート心停止(概要)⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-athlete-collapses-and-deaths/ 」も参照

ビデオ:新型コロナウイルスワクチンが承認された経緯(元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/

「聞くことなく聞く」:コロナウイルスワクチンに関するFDAの公聴会で、議長は質問を遮断し、議論を制限しました。(1分間のビデオ、ディフェンダー⇒ https://childrenshealthdefense.org/defender/how-fda-approved-pfizer-covid-vaccine-warp-speed/)

ビデオ―証プロジェクト(元記事⇒ https://swprs.org/covid-vaccine-adverse-events/
新型コロナウイルスによるワクチンによる傷害に関するイスラエルのドキュメンタリー(1時間、出典:The Testimonies Project⇒ https://www.vaxtestimonies.org/en/)

関連
ワクチン:成功と論争(15ドキュメンタリー)⇒ https://swprs.org/vaccines-successes-and-controversies/

関連項目
フェイスマスクの証拠⇒ https://swprs.org/face-masks-and-covid-the-evidence/
新型コロナウイルスの致死性研究⇒ https://swprs.org/studies-on-covid-19-lethality/
COVID-19に関する事実⇒ https://swprs.org/covid19-facts/
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3142 )
日時: 2022年05月02日 09:57
名前: はっちん [ 返信 ]
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新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/

岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)

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(2022.5.2)
NEW!
―第6回― 新型コロナはこれからどうなる?
<パート1> 過去に流行したウイルスからわかること
 今から100年ほど前のこと、「スペイン風邪」と呼ばれる恐ろしい伝染病が大流行しました。肺炎などで死亡した人が多く、致命率10パーセント以上。世界で5千万人が命を落としたとされています。現代の人口に換算すれば1.8億人です。発生源は、スペインでなく中国との説が有力です。そのウイルスは3年後、消滅しました。

記憶に新しいのは、今から20年ほど前に流行したSARS(サーズ)です。重い肺炎を起こし、致命率がやはり10パーセントと報じられ、世界中がパニックに。原因は中国で発生したウイルスで、幸い、日本に上陸することなく、1年半ほどで終息しました。日本が流行から免れた理由は、海外からの入国者がまだ圧倒的に少ない時代だったからです。

いわゆる「普通のカゼ」は、その約3割がOC43という名のコロナウイルスによるものです。複数の研究者が、「このウイルスは130年前に世界的に大流行し、徐々に弱毒化しながら、今まで残ってきたもの」と報告しています。

<パート2> インフルエンザはなぜ季節性なのか?
 毎年、冬になるとインフルエンザが流行りますが、なぜ夏にはないのでしょうか? 米国で行われた動物実験で、インフルエンザのウイルスは、高温・多湿の環境におかれると、分裂する頻度と感染する能力が極端に低下することがわかりました。

そのため、北半球が夏になると、高温・多湿の環境におかれたウイルスは、ほとんど死滅してしまいます。その間、季節が逆の南半球では、ウイルスが元気いっぱい増殖し、人から人へと感染を繰り返します。やがて、そこも夏になると、ウイルスは死滅します。

では季節が夏から冬に変わったとき、インフルンザ・ウイルスはどこから来るのか? 答えは簡単です。北半球と南半球を行ったり来たりする旅行者が持ち込んでくるのです。スペイン風邪が大流行した当時は第一世界大戦の真っただ中で、兵隊がウイルスをばらまいていました。新型コロナには、そんな「季節性」がなく、夏にもかかる「普通のカゼ」と似ています。

<パート3> ウイルスはどう変身していくのか?
 ウイルスが分身を作る際、複製された遺伝コードに、たまたま「コピーミス」が生じることがあります。そのコピーミスによって作られたウイルスの分身では、たとえばトゲトゲ蛋白の形が少し違ったものになるかもしれません。

ほとんどのコピーミスは、些細なものですから、ウイルスにとっても、また感染した人間にとっても影響はありません。しかし、軽微なミスも、少しずつ溜まっていくうち、増殖する能力や病原性に強い影響を与えるものも出てきそうです。

ウイルスの立場になって考えてみましょう。コピーミスによって、もし病原性がすごく強くなったとすると、感染した人間は、すぐ重症になり、死亡するか、病院に隔離されてしまい、伝染を広げていくチャンスを失います。一方、伝染する力が高まれば、あっという間に多くの人間に移っていくことができますから、仲間を増やすチャンスです。

<パート4> まとめ
 専門家がよく口にするのは、「感染者が増えると地域全体で免疫力が高まり、流行は収束する」という説です。いわゆる集団免疫です。米国でわかりやすい実験が行われました。15人の健康なボランティアに風邪のコロナウイルスを感染させ、1年後に再び同じことをしました。その結果、1年後も、やはり全員が発熱などの症状を示したということです。一度の感染で免疫がついても、短期間で効力が切れてしまい、感染は繰り返すのです。

では、なぜスペイン風邪やSARSは終息したのでしょうか?

多くの研究者が指摘するのは、やはり感染予防に対する人々の理解が深まったから、ということです。「マスク着用」、「手洗い励行」、「ソーシャルディスタンシング」という3つのフレーズは、実は100年前に作られたものです。加えて、時を経るごとにウイルスの病原性が弱まり、感染力は高まっていくという、自然の摂理も働らいたでしょう。この摂理が働くのは、大流行によってウイルスの分裂が激しく繰り返された場合に限ります。

ただし、反論もあります。「エボラ、ジカ、肝炎などのウイルスは、弱毒化せずに残り続けている」という反論です。エボラの場合、感染する人が圧倒的に少ないため、自然の摂理が働きません。ジカ熱は、何年か前に南米で大流行した感染症で、蚊がウイルスを媒介します。したがって、蚊を退治できたかどうかの問題でしかありません。肝炎ウイルスは、感染力が弱いことに加え、人間の体内にずっと残る性質があるため、そのまま変わることなく社会に居座ってしまったのです。

新型コロナウイルスは、「しだいに弱毒化して落ち着いたあと、やがて普通の風邪ウイルスとして残っていく」というのが最新エビデンスに基づく考察の結論です。

次回の第7回は、「誤った統計学が世界を狂わせた?」です。

【参考文献】
1) Holmes B, Why SARS disappeared in 2003 while the coronavirus keeps on spreading. Genetic Literacy Project, Aug 17, 2020.
2) Zelazko A, How long did the flue pandemic of 1918 last? Britannica, Mar 14, 2020.
3) Bamford C, The original Sars disappeared – here’s why coronavirus won’t do the same. The Conversation, Jun 5, 2020.
4) Spanish flu: the deadliest pandemic in history. All About History, Mar 13, 2020.
5) Flu virus trots globe during off season, mixes with other viral strains. ScienceDaily, Sep 21, 2007.
6) The reason for the season: why flu strikes in winter. Harvard University The Graduate School of Arts and Sciences, Blog, Dec 1, 2014.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3166 )
日時: 2022年05月09日 08:58
名前: はっちん [ 返信 ]
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(2022.5.9)
NEW!
―第7回― 専門家がだまされた統計学とは
<パート1> 専門家たちの言い分
 専門家と称する人たちによるワクチンの説明が、突然、変わりました。テレビを見ていてお気づきだったでしょうか? 「ワクチンは感染を予防するものでなく、重症化を防ぐ効果があるので、受けてほしい」と。ワクチンは感染予防のためだったはずなのですが、いつの間に・・・?

この話が本当なのか検証してみましょう。何事も比べてみなければわからないものです。たとえばファイザー社が新型ワクチンを当局に申請するために行った調査は、ワクチン群をプラセボ群と比べるという(形だけは)正当なものでした。しかし数々の不正操作が行われていたのは、すでに紹介したとおりで、しかも、このスタイルの調査はその後いっさい行われていません。

<パート2> 根拠とされるデータの疑義
 「ワクチンは重症化を防ぐ」との主張の根拠になっているのは、アラビア半島のカタールで行われた調査のデータです。対象はすべてPCR検査を受けに来た人たちで、陽性と判定された人のうち「ワクチン接種を2回受けていた人」の割合を調べたものでした。

問題は、比べた相手が公平なものだったか、どうかです。年齢や性別はもちろん、持病、服薬、検査データ、食習慣、運動習慣、職業、居住地、さらには学歴など、ありとあらゆる情報を調べ、完全にそろえたグループを準備して比べなければ、ワクチンの効果だったのか、あるいは単に体質や環境による違いだったのか、区別することができません。カタールで行われたこの調査では、PCR検査で感染なしと判定された人たちが比べた相手でした。

次のグラフ(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/testnegative.jpg )は、重症化した人たち感染なしの人たちの接種率の違いから「ワクチンの有効率」を計算し、経時的に並べたものです。感染予防に対する有効率(青色のグラフ)は、4ヵ月目あたりから急速に低下していますが、重症化を防ぐ有効率(ピンクのグラフ)は半年くらいまで続いているように見えます。

<パート3> ウソを見抜く
 論文には、「検査を受けに来た人たち」という共通項があるため、両群は似た者同士であり、比べることに問題はない、と書いてあります。読者からの批判を予め想定した言い訳ですが、専門家と称する人たちは、このひと言に騙されてしまいました。

この説明が誤っているのは明らかです。検査で陰性だった人たちは、たとえば普段からマスクをきちんと着け、会食も控えるなど慎重派だったかもしれません。だからこそ感染せず、だからこそワクチン接種も早々に済ませていただけ、なのではないでしょうか。比べ方が公平でなければ、接種率の違いは無意味となり、有効率も間違ったものになります。

この論文には、もうひとつ重大な問題があります。性別、年齢、人種、検査を受けた動機、それに検査を受けた日の5項目だけ調べ、それらが両群でそろうよう月ごとに人数を加減していたのです。そのため、論文の記述が非常にわかりにくく、専門家が読んでも正しく理解できなかったのではないかと想像されます。

このような操作は、間違いとまで言えないものの、これまで論文不正の温床となってきました。私が行なったコンピュータ実験によれば、患者データを一人分、「なかったことにする」だけで、差がないはずのデータも「両群で統計学的に明らかな差を認めた」という話にすり替えてしまうことができます。

<パート4> まとめ
 この方法は、test-negative(検査陰性)デザインと呼ばれ、最近の流行となっています。コンピュータ上のデータを集計するだけで済むため、予算も人手もかかりません。研究者にとって業績を上げる格好のテーマであり、製薬企業にとっては、自社製品を思い通りに宣伝できる便利な手段になっています。

「ワクチンは重症化を防ぐ」との説明は間違っています。専門家をも騙してしまったこの統計学は、今後もワクチンを宣伝するための道具として使われていくものと思います。くれぐれも騙されることのないようお願いします。

次回の第8回は、「総括:コロナ社会のこれからを考える」です。

【参考文献】
1) Thomas SL, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine through 6 months. N Engl J Med, Sep 15, 2021.
2) Goldberg Y, et al., Waning immunity after the BNT162b2 vaccine in Israel. N Engl J Med, Oct 27, 2021.
3) Mizrahi B, et al., Correlation of SARS-CoV-2-breakthough infections to time-from-vaccine. Nature Commun, Nov 4, 2021.
4) Chemaitelly H, et al., Waning of BNT162b2 protection against SARS-CoV-2 infection in Qatar. N Engl J Med, Dec 9, 2021.
5) Accosi E, et al., Association between 3 doses of mRNA COVID-19 vaccine and symptomatic infection caused by the SARS-CoV-2 omicron and delta variants. JAMA, Jan 21, 2022.
   
   
Re: そもそも、なぜ蔓延したのか? これからどうなるのか ー 新型コロナのエビデンスより ー ( No.3193 )
日時: 2022年05月16日 12:32
名前: はっちん [ 返信 ]
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(2022.5.16)
NEW!
―第8回― コロナ社会のこれからを考える
<パート1> ワクチンの総括
 新型コロナのワクチンが、どれくらい有効で、どれくらい危険なのか、改めてエビデンスをまとめておきましょう。信頼できるデータから断言できるのは、(1) 高齢者はほとんど免疫がつかない、(2) 50歳以下では抗体ができるが、2ヵ月で効果が半減する(感染率が2倍になる)、(3) 接種しても感染する、(4) 重症化は防げない、の4点です。

副作用の実態は不明ですが、論文として報告されているだけでも、以下のようなものがあります。
・血小板減少症(脳出血、性器出血、皮下出血、歯肉出血など)(倍率不明)
・心筋炎、心外膜炎、心不全(3.24倍)
・腎炎(倍率不明)
・多形滲出性紅斑(もっとも多いが倍率は不明)
・劇症型心筋炎(致命的、倍率不明)
・細菌感染症(蜂窩織炎、腎盂腎炎、肺炎など)(倍率不明)

他にも、眼疾患(強膜炎、網膜など)、虫垂炎(1.40倍)、帯状疱疹(1.43倍)など多数あり、全部合わせると、とても無視はできない数です。登録システムが日本にはなかったため、副作用で亡くなった方の人数は不明です。このことが国家としてはもっとも反省すべき点であり、国民にとっては最大の不幸でした。

<パート2> これからも、なすべきこと
 日本は、亡くなった人の数が人口当たりに換算して世界でもっとも少なく(統計が発表されている国に限る)、米国の12分の1以下です。日本人に感染が少なかった理由として、「遺伝子が違う」、「かつてコロナの大流行があった」、「結核予防のBCGを受けていた」などが識者によって語られていますが、それらを証明するエビデンスはありません。

最大の要因は、日本人の生真面目さなのでしょう。挨拶代わりにハグやキス、握手などをする習慣がないことも、感染の爆発的な流行を抑えてきた要因のひとつです。エイズの流行を予測したシミューション研究によれば、日本人は「一人当たりの性的交際相手」が圧倒的に少なく、拡大を防いだ最大要因になっていたそうで、この点も見逃せません。

着目すべきは、「ワクチン接種率の高い国ほど、感染する人が多い」というデータがあることです。なぜかと言えば、個人のレベルでは心の油断が生まれるからであり、国家のレベルでは「ワクチンパスポート」に象徴されるように、愚かな緩和策がとられてしまうからです。

やはり基本はマスクなのです。人口密集地にある我が家では、吸気口のフィルタが、いくら取り換えても1か月後には真っ黒になってしまいます。そんな地に住む私は、ウイルスばかりでなく、大気汚染から身を守るためにも昔から外出時にマスクを使ってきました。

<パート3> これから止めるべきこと
 大自然も、また人間の体も、悠久の時を経て最良のバランスを獲得し、現在に至っています。過去、人類が学んできたのは、人間の浅知恵で大自然や人体に手を加えると、必ず状況が悪化してしまうということです。コロナワクチンこそ、その典型で、ウイルスはそれに抗するよう変異を続けるようになり、終息が遅れてしまうだけです。

当ホームページの最終結論は、まず直ちにワクチン接種を止めること。もうひとつは、そろそろPCR検査も止めてよいのではないかということです。私の勤務先では、全職員が毎週PCR検査を受けてきましたが、集団感染を防ぐことができませんでした。

新型コロナに感染した高齢者は狭い部屋に10日ほど隔離されてしまうため、生活機能が著しく衰え、残りの人生を全うできなくなってしまいます。若い人が感染しても似たようなものです。無症状の感染者まで閉じ込めてしまうことに、医学的な意義を見出すことはできません。これからは発想を変えた取り組みが必要です。

<パート4> 総まとめ
 さて、『過ちを繰り返さないために』と題して、8回にわたり総括を行ってきました。世界の医学専門誌や大手メディアは、新型コロナに関する記事を大幅に減らし始めています。残る心配事は、ワクチン接種を受けた人たちが、数年後、深刻な自己免疫病を起こさないかということと、妊娠中に接種を受けたお母さんから生まれた子供に、何か重大な障害が生じていないのかの2点です。

そこで当ホームページも、しばらく更新を休止とし、情報の整理をしながら今後の展開を待つことにしました。再開は、本年9月の第一月曜日を予定しています。
   
   
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