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投稿者:滝 敏美
ゴム動力機の垂直尾翼の大きさを変えたら飛び方がどう変わるかを,飛行試験と解析で検討してみました. 対象とした機体の写真を示します.翼幅340mm,主翼面積24520mm^2,全備重量 14gf の機体です.#18輪ゴム15本,直径150mmのプロペラが動力です. 垂直尾翼容積 Vv = 0.075(大)と0.064(小)の2種類で比較しました. 飛行試験では,垂直尾翼(大)で飛ばしてから,垂直尾翼を切りとっていきました. 「ダウンスラスト(プロペラ中心と機体重心を結ぶ線を基準)はわずかにダウン,サイドスラスト無しで固定し,垂直尾翼後縁にガーニーフラップをつけて調整する」というわたしの方法を使って調整しました. 飛行試験結果: 垂直尾翼(大)で調整した場合,らせんを描くように上昇するようになりました.(ガーニーフラップを右側につけ,右旋回滑空するようにして調整) 垂直尾翼(小)で調整した場合,あまり旋回しないで上昇するようになりました.(直進滑空) 解析の結果をグラフで示します. 解析でも,垂直尾翼(大)ではらせん上昇,垂直尾翼(小)ではわずかな旋回上昇となっており,実験と整合しています. Youtubeでは,ライトプレーンがらせん上昇をしているのをよく見かけます.これは垂直尾翼が大きいからでしょう. 湘南模型飛行機研究所のA-40Suを作って飛ばしましたが,これはらせん上昇をしませんでした.Vv = 0.063 と垂直尾翼が小さいからだと思います. 上反角とのからみもありますので,一概には言えないと思いますが,傾向としてはこのように言えるのではないでしょうか.
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