投稿者:滝 敏美
■ 解析結果からわかること
(1)巻き戻しの効果
巻き戻しをすることにより,発進初期の高トルクの悪影響を回避することができる.獲得高度の低下はあまり大きくない.
(2)ダウンスラスト
ダウンスラストは,プロペラ軸が機体重心を通る角度を基準(0度)とし,ダウンスラスト0度として調整すればよさそうである.
(3)主翼の取付角の影響
主翼取付角によって,調整が変わる.
プロペラに流入する気流の角度が,主翼取付角によって異なるため,パワー効果が異なるからである.
(4)調整方法について
これまでに行った多くの解析結果から,次のことがわかった.
ダウンスラストを0度~4度くらいまでにし,小さいサイドスラスト角を決めると,良い上昇パターンになるラダー舵角がある.
このことを利用すると,やりやすい調整方法として次のような案があるんではないか?
・ダウンスラストは0度強にセットする.
・サイドスラストは0度程度にセットする.(サイドスラストの設定についてはもう少し検討が必要)
・巻き戻しを利用して,過大なトルクを避ける.
・ラダー舵角を変え,良い上昇パターンになるように調整する.ガーニーフラップを使えば調整しやすい.
JASCO Flash X-12の説明書(添付)では,ラダーで調整すると書いてあるので,これに通じるのではないでしょうか.