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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ 岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)  テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析  正しい情報を偏りなく (2023.1.30) Q 繰り返しのワクチン接種が免疫機能を破壊する?  第6回 免疫細胞を暴走させるもの  健康を保つための体の仕組みには、一つの法則があります。たとえば血圧をほどよく保つため、血管を収縮させる物質と拡張させる物質が互いに絶妙なバランスを保ちながら作用しています。ウイルスに感染したときも、炎症を起こして外敵を破壊する物質と、炎症を抑えて体を癒す物質とが、互いに協力しながら働いています。 病気が重くなるのは、そんなバランスが崩れたときです。免疫システムにも同じ法則が働いているのですが、今回は、その仕組みがワクチン接種で破たんしてしまったかもしれない、というお話です。 ヒトの細胞やたんぱく質の表面には、「糖鎖」と呼ばれるうぶ毛のような構造物が生えていて、海藻のようにゆらゆら揺れています。あまりに小さくて顕微鏡でも見ることができないのですが、特殊な分析法を駆使すると、その形を調べることができます。次のイラスト(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/sugarchain.jpg )は、悪玉コレステロールを運ぶ脂質微粒子(LDL)で、私が発見した数種類の糖鎖の形です(1)。 ワクチンを接種すると、さまざまな細胞の中でメッセンジャーRNAの情報をもとに、トゲトゲ蛋白が組み立てられます。これは細胞にとって異物であり、危険なものかもしれませんから、免疫システムが直ちに働き出します。 まず細胞内の免疫物質が異物の破片を見つけ出し、細胞の表面に露出させます。それを見つけた血液中の免疫細胞(T細胞)は、異物の情報を受け取りますが、同時に、正当な相手なのかどうかの確認が行われます。各細胞の表面には、いわば身分証明書のような役割を果たすたんぱく質があるのです。 間違いのないことが確認されると、T細胞が受け取った情報は、抗体を作る細胞(B細胞; 以下の動画参照)に伝えられるようになっています。 このとき、間違って自分自身の体に対する抗体が作られたりすると、自己免疫病になってしまいます。また少し変な抗体ができてしまうと、アレルギー反応や抗体依存性免疫増強(ADE; Q7(3)参照※1)の原因になりかねません。 (※1:ADE 記事⇒ https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2142#2161 ) そこで、ブレーキの役割を担っているのが糖鎖です(2,3,4)。糖鎖の先端に、「シアル酸」という、非常に強いマイナスの電気を帯びた物質がついているものがあり、近づいてくるたんぱく質をはねつけるようになっています。シアル酸がついている糖鎖は、ゆらゆら揺れながら、ほどほどにブレーキをかける役割を果たしている、というわけです。 さて、ここからが重要です。新型コロナワクチンによって作られる「トゲトゲ蛋白」に重大な問題のあることが判明しました。トゲトゲ蛋白が、実はシアル酸を切断する酵素と同じ形をしていたのです(5)。 トゲトゲ蛋白のせいでシアル酸が突然、なくなってしまうと、抗体を作る仕組みにブレーキが利かなくなり、暴走が始まります。その結果、起こるのが自己免疫病でありADEなのです。 以下の動画(GIF画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/costimulation.gif )は、ここまで述べた、ややこしい物語をまとめたものです。 [YouTube:Pmglv_93-Us:R] シアル酸が突然、なくなってしまうと、抗体を作る仕組みにブレーキが利かなくなる。 【訂正】 前回の第5回で、がんの新しい治療薬をPD-1と記したが、正しくは「PD-1阻害剤」。 【脚注】 B細胞とT細胞: 両者は同じ細胞から分かれたもので、前者は骨髄で発育していくことから、骨髄を表わす英語(Bone marrow)の頭文字で命名された。後者は、胸腺(Thymus; 胸の奥にある)で成長することから、その頭文字。両者は、さらに、それぞれ異なる機能を持つ細胞群に枝分かれしていき、互いに信号のやり取りをしながら免疫システムの中核を担うようになる。 シアル酸切断酵素: ヒトのゲノム中にも、この遺伝子が確認されているが、詳細は不明。実験では、細菌の遺伝子から人工合成されたものが使用される。私が実験で用いるときは、危険な物質との認識からマスク、手袋などを2重に着けていた。 【参考文献】 1) Okada M, Sugar chain structure of apolipoprotein B-100 and its role in oxidation. bioRxiv, May 31, 2022. 2) Bagriacik EU, et al., Cell surface sialic acid and the regulation of immune cell interactions: the neuraminidase effect reconsdered. Glycobiology. 9(3): 267-275. 1999. 3) Seneff S, et al., Worse than the disease? reviewing some possible unintended consequences of the mRNA vaccines against COVID-19. IJVTPR, May 10, 2021. 4) Edgar LJ, et al., Sialic acid ligands of CD28 suppress costimulation of T cells. ACS Cent Sci, Aug 23, 2021. 5) Zhang XW, et al., The 3D structure analysis of SARS-CoV S1 protein reveals a link to influenza virus neuraminidase and implications for drug and antibody discovery. J Mol Struct, 681: 137-141, 2004.        
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