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投稿者:松本@GPF
「角度が浅いと上昇せず、右旋回し、最後は地面に激突します。」←これは明らかにスパイラルダイブ、通常は螺旋不安定の機体で起こる動きです。 スパイラルダイブの動作は (外乱などで)左翼上げ→右前方に横滑り(上反角効果による右翼上げが不足で横滑り継続)→垂直尾翼に揚力発生し右回頭→左翼の速度増、揚力増で左翼上げ→更に右前方に横滑り の繰り返しによる発散ループです。 滝さんの機体では計算上は螺旋不安定ではなくても垂直尾翼のガーニーフラップで「垂直尾翼に揚力発生し右回頭」が促進され、さらに左主翼のガーニーフラップで「左翼上げ」が促進され、これらが主翼の上反角効果を凌駕してスパイラルダイブに入っていると推定されます。 垂直尾翼のガーニーフラップと左主翼のガーニーフラップによる飛行調整は異例です。サイドスラストやダウンスラストによる飛行調整が普通です。その場合はスパイラルダイブの促進要因は存在しないので低い角度で発進しても正常な上昇姿勢に入るはずです。「ライトプレーンがらせん上昇をしているのをよく見かる」のはサイドスラスト調整の結果でしょう。 いずれにしても過大な垂直尾翼サイズは安定度を損なわない範囲でも重量増と抵抗増を伴うので無益です。 どこまで垂直尾翼をへらせるかの安全な確認方法を紹介します。写真の様に仮の首翼をつけてみるのです。どのくらいのサイズの首翼ならダッチロールに入るかを見極めます。間歇的な翼のわずかな上下動がダッチロールの始まりです。小さいサイズの首翼の低効率を考慮し、その時に首翼モーメントに相当する垂直尾翼の面積を減じたのち、ダッチロールロール回避のため5%面積増を行ったのが適正垂直尾翼サイズの様です。
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