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投稿者:はっちん
新型コロナのエビデンス 元記事URL⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/ 岡田正彦 新潟大学名誉教授(医学博士)  テレビでは語られない世界の最新情報を独自に分析し日々更新  正しい情報を偏りなく (2021.11.22) NEW! (9) 接種をしても、しなくてもウイルス量は同じ  もしワクチンが本当に有効なら、どんな効果を期待しますか? 感染を予防したい、万一感染しても重症にはなりたくない、あるいは他人に移さないようにしたい、などなどありそうです。高齢者の医療・介護に従事している私の同僚たちは、「自分のせいでお年寄りが感染してしまうのが怖い」と口々に語っています。 果たしてワクチンはそんな期待に答えているのか、きわめて直接的な方法で調べたデータが発表されました。ワクチンを接種した人と、しなかった人がそれぞれ感染してしまったとき、体内のウイルス量にどれくらいの違いがあるのかを、ずばり数えてみたというものです。 ワクチンを接種しないで感染した人が、もし体内でウイルスがどんどん増えてしまうものなら、自分自身が困ったことになるだけでなく、周囲にも迷惑をかけてしまうことになります。 対象者は、米国カリフォルニア州の2つの町(A地区とB地区)に暮らす人たちで、A地区で369人が、またB地区は500人がそれぞれ協力しました。調査期間は2021年6月中旬からの約2ヵ月半で、全員が唾液によるPCR検査を受けました。「接種ありグループ」は2回接種して2週以上すぎて感染した人たちです。打っていたのはファイザー社かモデル社のワクチンでした。「接種なしグループ」は接種せずに同じころ感染した人たちです。 陽性が確認された人には、改めて鼻腔からサンプルを採取してPCR検査を行い、コピー回数(当ホームページQ17参照※;Ct値のこと)を調べました。サンプル中にいるか、いないかわからない、いたとしても超微量なウイルスを検出するのは大変す。PCR検査は、サンプル中のウイルスを2倍、4倍、8倍、16倍、……と繰り返しコピーしていき、一定量に達した時点で判定するという方法です。 【Q17参照※⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/rt-pcr.gif https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/pcr_sample.jpg https://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page2239 】 もしサンプル中に最初から大量のウイルスがいれば、コピー回数が少なくとも、検出可能な量に達します。つまりコピー回数は、サンプル中にいたウイルスの量に逆比例していることになります。そのコピー回数を比べた結果が、次のグラフ(画像⇒ https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/viralroad.jpg )です。 コピー回数は、1回違うだけでウイルス量に2倍の差がありますから、わずかな差も重要な意味を持ちます。グラフでは、A地区で接種なしグループの値がわずかに大きく(ウイルス量が少ない)、B地区で逆になっていますから、両グループの差はなかったと判断できることになります。また症状があった人となかった人でも差はなく、年齢による違いもありませんでした。ちなみに検出されたウイルスは、ほとんどがデルタ株でした。 この項を書いているとき、私あてに1通のメールが届きました。「自分の子供になんとしてもワクチンを打たせたくないが、もし打っても打たなくても体内のウイルス量に違いがないなら、接種の無意味さを主張できるはず。そんなデータがもしあれば…」との内容でした。本項で紹介した論文に偶然、出会うまで、恥ずかしながら私には思いもよらぬ着想でした。 ワクチン接種の無意味さを見事に証明した、この研究者たちはもちろんのこと、その重要性にとっくに気づいておられた読者の方にも、心からの賛辞を送りたいと思います。 【参考文献】 1) Acharya CB, et al., No significant difference in viral load between vaccinated and unvaccinated, asymptomatic and symptomatic groups infected with SARS-CoV-2 delta variant. medRxiv, Sep 29, 2021. **************************************************************************************************** 1)⇒ https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.09.28.21264262v1.full-text SARS-CoV-2デルタ変異体に感染したワクチン接種群と予防接種を受けていない、無症候性および症候性群の間のウイルス負荷に有意な差はない シャーロット・B・アチャリヤ,ジョン・シュロム,アンテア・M・ミッチェル,デビッド・A・コイル,カリーナ・マルケス,スサナ・ロハス,チョン・ユ・ワン,ジャミン・リュウ,ジェナイ・ピラロフスキ,レスリー ソリス、エリザベス・ グルジア語、マヤ・ピーターセン、ジョセフ・デリシ、リチャード・ミシェルモア、ダイアン・ハヴリル ドイ: https://doi.org/10.1101/2021.09.28.21264262 要約 SARS-CoV-2デルタに感染したワクチン接種群と予防接種を受けていないグループ、無症候性群、および症候群のサイクル閾値に有意な差は見つからなかった。 業績 図 1.(グラフ画像⇒ https://www.medrxiv.org/content/medrxiv/early/2021/09/29/2021.09.28.21264262/F1.large.jpg ) カリフォルニア州の無症候性、症状、予防接種を受けた、予防接種を受けていない個人におけるSARS-CoV-2サイクル閾値。 SARS-CoV-2逆転写ポリメラーゼ連鎖反応サイクル閾値 は、ヘルシー・イロ・トゥゲザー(カリフォルニア州デイビス市とヤロ郡)(パネルA)のワクチン状態による患者からの標本、ウニドス・アン・サルド(ミッション地区、サンフランシスコ、カリフォルニア州)(パネルB)のワクチンおよび症状状態による標本からの値。箱ひげ図は、シェーディングされた領域の第1四分位数、中央値、第3四分位数を示します。ダイヤモンドは、四分位間の範囲の1.5倍を超える外れ値を示します。p値は、2面t検定で計算された。 議論 我々の研究では、ワクチンの状態、年齢、性別に関係なく、デルタサージ中にSARS-Cov-2に感染した多数の無症候性および症候性の個人に対して、Ct値によって測定される平均ウイルス負荷が類似していた。これは、予防接種を受けていない個人(23.1)よりも予防接種を受けた個人(27.6)の中央値Ct値が高かった大規模な進行中の英国のコミュニティコホートとは対照的である[5]。 我々の研究は、デルタ変異体の伝染の設定で予防接種を受けた個人と予防接種を受けていない個人の間で同様のウイルス負荷を示す他の最近の報告と一致している。 ウィスコンシン州の研究では、Ct値は類似しており、培養陽性は11例の予防接種を受けた症例と24例の間の分析のサブセットで変わらなかった[4]。マサチューセッツ州とシンガポールの両方で、デルタ変異体によって引き起こされるワクチン接種のブレークスルーを有する個人は、予防接種を受けていない個体[3,10]と同様のCt値を有していた。 我々の知見は、2つの異なる場所からの異なるアッセイを使用して、大規模なサンプルセット間の一貫性によって支えられている。 陽性の20%以上がCt値(<20)低く、その3分の1は検査時に無症候性であった。これは、このようなワクチンエスケープの免疫学的状態と、それらがどれほど感染性であるかに関する追加の研究の必要性を強調している。このような個体が高負荷の活性ウイルスを運ぶ場合、無症候性ワクチン接種者は、ワクチン接種された個体の割合が増加するにつれて、継続的なパンデミックにますます寄与する可能性がある。 ワクチン接種の対象外の12歳未満の小児のCt値も低かった。109人中20人(18.3%)がCt値<20で、そのうち14人は検査時に無症候性であった。低Ctは、子供たちが高いウイルス負荷を持ち、感染している可能性が高いことを示しています。これは、デルタ変異体が循環している設定で感染を早期に検出し、送信のブロックチェーンを検出するための定期的で迅速なテストの価値を強調しています。        
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