投稿者:情報分析課主任メランダル
さて、まずは年表を配布する
。
まず着目するべきはフィンランドの成り立ちだ。
ロシア内戦介入の結果としてドイツとロシア白軍勢力の妥協で独立した国である事に注目して欲しい。
それに対して反乱を起こしたのがクーシネン達社民党左派‥‥現フィンランド共産党を構成する連中だ。
だが左派の若手議員だったヴィロライネンはこれに反対して社民党右派と行動を共にしている。
スウェーデン系の王党派が中心の議会はヘッセン=カッセル方伯家のフリードリヒ・カールの戴冠を決定し、ドイツもこれに応えて戦艦と陸軍師団を送って白軍を支援したことで赤衛軍は崩壊し、内乱は終結した。
そして、フリードリヒ・カールは「カールレ一世」としてフィンランド国王に即位したわけだ。…ところで、カールレ一世の妻はヴィルヘルム皇帝の妹。フィンランドの王党派はドイツの支援を当初から当て込んでいたわけだな。
ドイツはこれでフィンランドの内外にカールレ一世の戴冠を認めさせ、結果としてドイツ勢力圏の壁としてフィンランド王国が作られたのさ。
この内戦時に赤軍支配地だったカレリア南部とイングリア地域の軍政顧問になったのがこの地域の生まれであるヴィロライネンだ。そして奴はクーシネンら赤軍首脳部の亡命を手助けしている。
‥‥一方で既にドイツはグレーナー将軍指揮下で白軍支援を本格化させていた。翌年の白軍によるペテルブルグ奪還に向けた布石として何か取引があったことは間違いない。