投稿者:浮浪雲
左図は2012年6月にベランダ手摺の固定ネジが破壊された時の風速を示すものです。
最大風速:16.7m/S
最大瞬間風速:33.0m/S
風向:南西
前頁の式から、
隅角部以外のベランダ手摺風圧力W(N/m2)は、
W = 0.6×34^2×1.5 ≒ 1040N/m2 ・・・・・ 設計風圧力(A)
平成12年建設省告示第1454号、第1458号では、設計風圧力を求める際の風速として平均風速を用いていますが、下記では旧告示※1の風圧係数Cを用いることで瞬間風速から算出しています。風圧係数(風力係数と称する場合もあります)は、建物の形状や部位により異なりますが、正圧ではC=0.5~1.0程度になります。
※1での風圧力W(N/m2)は、W = 0.61×C×V^2 で計算されます。
[W:風圧力、C:風圧係数、V:瞬間風速 (係数0.61は台風時以外で、台風時は0.56を用います。←大気圧により空気密度などが変化するため)]
ここで
C:1.0 ← 最大側に仮定※2(手摺内側に作用する風圧力P2=0とした場合と同等※2)
V:33.0m/S ← 瞬間風速
として計算
固定ネジが破壊したときの風圧力W(N/m2)は
W = 0.61×1.0×33^2 ≒ 660N/m2 ・・・・・ 破壊時風圧力(C) ←※2での最大値です。
となります。
この場合の、当該ベランダ手摺の風荷重に対する安全率は、(C)÷(A)=0.63 です。 ←※2での最大値
事実はひとつ、
最大風速 16.7m/S(瞬間風速 33.0m/S)で固定ネジが破壊!したことです。