投稿者:kiya
<パリからベニス>
オリエント急行は1週間に2本の運航なので、3泊して夕方パリ東駅に行った。
やはり、パリ駅にもオリエント急行専用待合室が有った。
パリから乗り込む客も何人か居て、そのなかに一人の高齢の夫人(リチャウドさん)が居た。
あの夫人は、一人旅かもしれないね?と、思っていた。
東駅の電光掲示板に列車は何と表示されるのか気になった。
出発時間が近づき、列車の種別は「スペシャル」と表示された。
ホームには赤い絨毯が敷かれ、チェックイン・カウンターが置かれた。
パリから乗り込むと、再び夕食から始まり、その時は2回目の遅い方の夕食になる。
(そのため、パリで途中下車すると、1人3万円ほど高くなる。)
パリを夜に再乗車して、フランス料理フルコースのディナー、食後はピアノの有るバーラウンジで寛ぐ。
そのため、ディナーは盛装でと言われていた。
私はタキシードが無いので、ダークスーツを、妻はイブニングドレスを持参した。
ピアノが置かれた高級感のあるバーでは、飲めない私はなんとも所在なく、そこそこにキャビンに戻った
夜の間にスイスを越えて、朝方に列車はオーストリアのチロル地方を走っていた。車窓からチロルの山々が美しい。
アルプスの少女ハイジが大好きな妻は、絵のような景色って本当に有るんだ!と、茫然と景色を眺めていた。
列車と並行する道路に、車が気持ちよく走っている。
ああ、こんな風に車の旅もしてみたいなー、それが出来たら、また違った楽しい旅になるだろう!と思いながら、眺めていた。
朝食を終えた頃、列車はインスブルックに到着した。ここではイタリアへのブレンナー峠を越えるため、機動車を連結した。
暫く停車ののち、蛇行しながらブレンナー峠に向った。