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投稿者:松本@GPF
https://rara.jp/rubbermodel/page160 で紹介した通りV字翼には水平尾翼の働きと垂直尾翼の働きがありますが、円弧翼も同様です。 前ページの主翼、動画1と動画2の場合の円弧尾翼の実行水平尾翼幅と実効垂直尾翼幅を計算したのが最初の図です(計算方法は別途説明します)。 計算結果で動画1と動画2の場合の円弧尾翼の実行水平尾翼幅と実効垂直尾翼幅を図示したのが真ん中の図。 動画1の場合は実効的な垂直尾翼の高さは2.35cmで高さ不足、これがダッチロールの原因でした。 ダッチロール解消を狙って円弧尾翼の高さを増したのがこの図の右、実効垂直尾翼の高さは3.56cmに増加-これでダッチロールは解消ですが、実効水平尾翼幅は1.33cmから10.9cmに減少しています。水平尾翼の実行面積の減少により縦安定=主翼頭上げモーメントと水平尾翼の頭下げモーメントのバランスが崩れ、頭上げ過剰になってしまいました。これが動画2の失速の原因です。 最後の図は失速対策の様子です。主翼を1cmほど後退させ、これにより主翼上の重心位置が前進し主翼の頭上げモーメントはほぼ10%減少(Lx2.65cm→Lx2.4cm)して頭上げ失速が解消しました。なお尾翼の頭下げモーメントも減少していますが、その量はわずかです。
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