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牛乳には秘密
ナレーション
投稿日:2019年07月08日 23:35
No.1017
新ヴァーサ運動の系譜は大きく4つに分かれる。
BWFとして行動するシクヴァル派。
BWF内で燻り続けるラーム派。
SNFPを追放された旧ヒムレー派。
そして、民族衝撃隊・親衛隊に属さない一般運動員からなっており、今なお新ヴァーサ運動員であり続けて潜伏している中立派が存在する。
それに加え、旧汎バルト統一戦線の一派がいる。
世論調査から数日、5つの斧が配られた。
ウプサラの旧新ヴァーサ運動所有の会議室の一室にそのうちの4つが集まった。
新ヴァーサ運動員が斧を配る―これは運動内で重要な会議を行うという意思を伝えるサインであった。
斧を持ってきた者は共に戦う、つまり闘争の為に話し合うという意志を示すこととなる。
新ヴァーサ運動崩壊後長らく使われてこなかったこのサインが10年ぶりに使われたのだ…
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月08日 23:37
No.1018
斧は全部で4本ある…
1つ足りないのでは?
君たちの風習では1本足りなくてもいいのか?
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月08日 23:45
No.1020
ろくに闘争に参加してなさそうな非力な家畜には持って来れないんだろう。
さて、今回の事態だが世論調査は芳しいとは言い切れない。
由々しき事態だ、ユーリア様になんと申したらいいのか…
☆ジャミ・ダ・ゴッダーロ
ムスコ男爵・ゴッダーロ家の当主。
もともと芸術を志してイタリアに移り住んでいたゴッダーロ家傍系の血筋。
だが、父の代でスウェーデンに残ったゴッダーロ家の嫡系が絶えてしまった。
ジャミの父は爵位を継ぐためスウェーデンに帰還し、本人もスウェーデンで育った。
貴族ではあるものの、民族主義思想故にレジティマ派ではなく新ヴァーサ運動に参加した。
元ロシア・ヴァラングで激戦を経て疲れ切っていたが、最近戦わずに指導者になりおおせたイングリッドに対して憤りを覚えて復活。
新ヴァーサの没落後もユーリアを在外スウェーデン人互助会会長として匿っていた。
SNFPを経由してバルト・ヴァーサ戦線に参加した。
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月08日 23:46
No.1021
まず、確認したいことが…
聞くところによれば偉大なるヘッグ総帥はユーリア嬢を後継者に選ばれたといわれますが…本当ですか?
イングリッドの奴めが勝手にでっち上げたと私は思ってます
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月08日 23:49
No.1022
我々新ヴァーサ運動イェーテポリ支部をはじめとして地方に潜伏し続けた中立派はストックホルムやウプサラの連中が勝手にくっ付いたり離れていた間も存続していた
忠誠が今でもヘッグ総帥にある我々としてもヘッグ総帥の御遺志を確かめたい
☆クレーメンス・ヴァルデンストレーム
中立派幹部、新ヴァーサ運動イェーテポリ支部長。
元スペイン・ヴァラング、珍しいカトリックの新ヴァーサ運動員である。
ウプサラ・ストックホルム方面において空中分解した後もヘッグへの忠誠を貫き、SNFPにも合流せず支部を維持していた。
いわゆる静かに潜伏し続けている新ヴァーサ運動残党の長、一般運動員の支持がメインであり活動は低調である。
配下は普通の社会人として活動しているものが多い為、新ヴァーサ運動員がよく着ている軍服も着ていない。
地方選挙においてはBWFと協力していたが、スヴェーア普遍主義に忠実でありBWFの方針転換を疑問視している。
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月08日 23:50
No.1023
事実だ。私がこの目で見た
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月08日 23:51
No.1024
あの36年のストックホルムを戦い抜いたあなた
の言うことなら信じるしかあるまいな
では、イェーテポリ支部としてはユーリア指導者を認める。
彼
こそ
第3代指導者
である
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月08日 23:52
No.1025
お言葉ですが、3代目はヒムレー指導者だ
新ヴァーサ運動の指導者としての期間は極めて短かったかもしれないがそれでも彼は指導者だった。
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月08日 23:53
No.1026
…何代目でもよかろう。わかった、4代目だ
それで…まず一つ目の懸案がベックス達だが…
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月08日 23:54
No.1027
兄貴は道を間違えました、我々は黙ってみるしかないでしょう
もっとも、あの土地のスヴェーア化自体は評価すべきですがね。
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月08日 23:55
No.1028
奴の気持ちは痛いほど分かる…
イェーテポリ支部や他の残存支部もベックスへの支持は高い
心情的な支持は多くの同志が有していると思う
ただ、戦略として奴はすべきでないことをした
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:00
No.1029
あの共和国を経由してフィンランドから脱出した連中を集めてムスコ島でコミュニティを作ってる。
エリクソン村とも呼んでいる。
運びきっていなかった武器で元ヴァラングを中心に自警団を編成している
内密にな…
胸がデカい以外取り柄のない女は人の育ててきたものを勝手に取り上げる癖があるらしいからな。
ベックスが行ったのは残念だが、止める理由がまるでない
止めなければあ奴に売られてたんだから。
あのウシ女め…
邪魔だ!
ゴッ!
(机を殴る)
アテテテテ…
クソ!輸送用にドイツから武装解除済の水雷艇まで買ったのにな!
まぁ、もともとは海外ヴァラング帰還の為だったが…
☆ジャミ・ダ・ゴッダーロ(追記)
なお彼は酪農を営んでいるが、
(本物の)
牛は殴らない。
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月09日 00:01
No.1030
自警団…武装勢力か…実は地方残存の支部も訓練こそろくに行ってないが武器はかなり温存されている
猟銃程度だがね、さすがに戦車まではない
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:02
No.1031
しかし、武装勢力に頼るのは既に古い戦略になりつつあるのは確かだ
…36年が懐かしい。
エルランドさんの下でアカを踏みつけるのは最高に楽しかった
いっそ、
あの牛女に見つかる前にハンソンの支部にしこたま銃弾をぶち込んでやればいい
弾が無くなれば武装解除だ
だいたいアカ共に対して約束を守ってやる義理はないからなハハハ…
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月09日 00:03
No.1032
悪くないですね、それは。
…我々ヒムレー派はSNFP時代も温存していた武器を売り払ってる最中なんです
サーミ人が買ってくれるんですよ。なんでもウルマン首相の知り合いらしく…
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月09日 00:04
No.1033
おい、サーミ人に武装蜂起させる気か?
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月09日 00:04
No.1034
はじめはそれを訝しみましたが、
スウェーデン国内で
そのような兆候はないです。
どうも…どこかに運んでるらしいですが…
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月09日 00:05
No.1035
ところで…イングリッドはまだ来ないのか?
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:06
No.1036
木こり共は来ない。呼んでないからな
指導者に流石にまともに闘争歴がないようではな…
ヴァラングも黙っちゃいない
旧ヒムレー派幹部 ナータン・ヘルナル
投稿日:2019年07月09日 00:07
No.1037
言いたいことはわからなくもありませんがそれでは今回の会議の実効性に疑問が…
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:08
No.1038
俺たちは血も流さず指導者ぶるのを戴くのは耐えられん
ユーリア様だって潜伏中に闘争を行ってたというのに…
そうだノルデンさん、あなたが指導者代理になってはどうだろうか?
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月09日 00:09
No.1039
確かにユーリア嬢が指導者としていつ立つのか分からない以上、ノルデンさんを戴くのは悪くない提案だ。
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月09日 00:09
No.1040
それはクーデターか?いや、私はそもそもヴァーサでは…
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:10
No.1041
36年にストックホルムでイェルハルドのガキをぶん殴ってた人の下ならまとまるだろう
新ヴァーサ運動は何人アカをぶん殴ったかで序列が決まるもんだ。
フリードレク・ノルデン
投稿日:2019年07月09日 00:11
No.1042
断る、内紛を起こしてる場合ではない
ラーム派幹部 ジャミ・ダ・ゴッダーロ
投稿日:2019年07月09日 00:53
No.1047
しかし、いずれユーリア嬢に運動の行く末を任せるとはいえ今現在…指導者と呼べる人間が皆無なのは致命的だ
新ヴァーサ運動は常に、指導者原理の下で動いてきた
今は手綱を握る人間がいない状態だ…
絶対的指導者がいない状況が続くとベックスみたいに勝手に行動する奴が再び出かねん
これもあのウシ女のせい…
邪魔だ!
ゴッ!
(また机を殴る)
アテテテテ…
むぅ…ユーリア様に覚悟を決めていただくしかないか…
しかし、ユーリア様にも困ったものだ
男の影もないし…ラーム家が存続しないとエルランドさんに申し訳が立たない
いや、実はレジティマの連中に接触しようとしててな
いいところの坊ちゃんをユーリア様にあてがおうと思ってるのだが…
中立派幹部 ヴァルデンストレーム
投稿日:2019年07月09日 00:54
No.1048
君たちはいつからラーム家の家臣団になったんだ?
我々は民族主義思想を奉ずる政党であって、どこぞの貴族の家じゃないんだぞ?
その話はおたくらの中で完結してくれ
いずれにせよ、我々はヘッグ、ラーム、シクヴァル、そしてヒムレーの思想の旗の下に再び結集する必要がある。
今後は、新ヴァーサ運動として再結集を目指していく。そういう方向性でよろしいな?
ナレーション
投稿日:2019年07月09日 00:58
No.1050
この日の会議はそれで閉会した。
この日は旧新ヴァーサ運動の諸派閥が統一行動を行うということが確認されただけであった。
それでもかつての運動の諸派閥があの新ヴァーサ運動崩壊以来直接顔を合わせることはそれなりの前進であったのだ。