ひろば
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日本人のためのイスラエル入門
雪谷旅人 投稿日:2020年07月06日 12:57 No.883
大隅洋著「日本人のためのイスラエル入門」(ちくま新書,2020年3月刊)

イスラエル大使だった著者が現地での体験をふまえてイスラエル像を平易に解説する。高いリスクを取る精神,階層のない社会,徹底した議論という国民性が最先端技術をもつ国に成長させた。その背景についてはこれまでに紹介した他の本でも触れられているが,トランプ以後の最近の情勢や将来にわたる問題点について,この本には優れた指摘がある。

スタートアップ企業が多く,最先端技術の多くがイスラエルで発祥しているが,量産技術に優れた日本と提携すれば素晴らしい成果を出すことができるだろう。ごく最近になって,日本政府や企業がイスラエルに接触しているが,他国にくらべて大幅に出遅れている。これをもっと加速させるべきである。低迷する日本経済を救うのはイスラエルかも知れない。

イスラエルというと,とくに高齢者は危険で不安定な国,という印象をもつが,実態は大違い。分裂したパレスチナに力はないし,経済制裁で低迷するイランはヒズボラへの援助も滞っている。国内の治安はよく,イスラエル訪問には絶好の時期と言える。今年4月の旅行は新型コロナウイルスのため中止になったが,感染の「谷間」にチャンスがあれば逃さず訪問したい。